2011年04月06日
リッチ・マンの歌
Tejas Brothersの待望の新作(2nd)がリリースされました。
今作から、ギターリストが交代しています。
1. Say It Again (Dave Perez)
2. Diamond In The Rough (Dave Perez)
3. This Little Feeling (Dave Perez)
4. The Castle (Dave Perez)
5. Your Baby, My Honey (Dave Perez)
6. Wiggle (Dave Perez)
7. Long Way to Texas (Dave Perez)
8. La Madrina (Dave Perez)
9. How I've Been (Dave Perez)
10. Take This Pain From My Heart: Singing With The Rich Man (Dave Perez)
11. Take This Pain From My Heart (Dave Perez)
12. On To Something (Dave Perez, John Garza)
13. Rich Man (Dave Perez)
前作でギターを弾いていたChris Zalesが去り、Lex Cochranという人に代わっています。
というわけで、おさらいも含めて整理しましょう。
今作での編成は以下のとおりです。
Dave Perez : アコーディオン、ギター、ハーモニカ、ボーカル
Lex Cochran : ギター、パーカッション、ボーカル
John Garza : ベース、ボーカル
Danny Cochran : ドラムス
加えて、曲によって、ピアノとラップ・スチールの人がゲスト参加しています。
ドラムスと新加入のギターが、同姓の人になりました。
これは、ドラムスのダニーの兄弟が加入したということでしょうか。
(ブックレットに掲載されている写真では、二人は似ていると思います。)
だとすれば、スパンピナート兄弟みたいですね。
さて、今回はカバー曲がなく、全てアコのデイヴ・ペレスが曲を書いています。
(1曲のみベースのジョン・ガルサと共作)
前作でも、デイヴ・ペレスがバンドの中心でしたので、ベーシックな部分に変更はありません。
しかし、ギターの交代が、若干サウンドに影響を与えているようにも感じます。
前作のギター、クリス・サレスは、ロッキン・ギターリストでした。
トワンギーなプレイを得意とするタイプで、単純には言えませんが、あえて乱暴にいうなら、カントリー・ロック・スタイルの人だったと思います。
対して、今作から加入のレックス・コクランは、同傾向のプレイをしつつも、先輩に比べて、若干ブルージーな感じがします。
それが全体のサウンドに微妙な変化を与えている気がします。
とはいえ、作曲は同じデイヴですので、基本は変わりません。
前作に引き続き、このてのラテン・ルーツ・バンドとしては、非常に聴きやすい、ポップな曲調が多いです。
ゲストのラップ・スチールが参加した曲では、前作と似た、コースト・カントリーの雰囲気を感じさせる曲もあります。
ただ、私の思うところ、その他の曲では、そこはかとなくブルージーな要素が伝わってくるように思います。
曲によっては、多少ディストーションのかかったギターも聴こえ、ルーズに引きずる様なリフもやっています。
デイヴがハーモニカを吹いた、Diamond In The Roughでは、ユーモラスな曲調も含め、リズム・アンド・ブルース臭を感じます。
ここでのギター・ソロは、その他の曲でも垣間見せる、ブルージーなスタイルです。
デイヴはよい曲が書ける人で、バンドも成熟したサウンドを持つバンドだとは思いますが、やはり、にやりとさせていくれるようなカバー曲が欲しかったと思います。
前作では、レイジー・レスターとマジック・サムをやっていました。
その意味では、前作でもブルージーさは充分にあったわけでした。
また、そうした曲の存在がアクセントになっていて、全体を引き締めていたのだと思います。
今作に受ける印象の違いは、そのあたりが原因かも知れません。
一点集中的に、効果的なアクセントになる曲がなく、おしなべて、そこはかとなくブルージーさを感じるということです。
この文章を書いていて、バンドとしての本質に変化はないと改めて思いました。
今作でも豊かな音楽性、高い演奏力は不変です。
何度か聴くうちに、じわじわと味わい深さが増してくる、そんな感じです。
さて、アルバム・ラストの曲"Rich Man"は、デイヴが父親に捧げた曲になっています。
父の思い出を語るデイヴのモノローグから、ミディアム・スローのバラードが歌われます。
お金はなかったけど、車もなかったけど、ぼくは満たされている
だって ぼくの人生の愛が 今ここにあるから
ぼくを想い続けてくれる家族がそばにいるから
ぼくは満たされている
ライ・クーダーのアクースティック・スライド1本の伴奏で聴きたいような、そんな静かなボーダー・ソングで、アルバムは終了します。
関連記事はこちら
君にだって起こるさ
今作から、ギターリストが交代しています。
Rich Man
Tejas Brothers
Tejas Brothers
1. Say It Again (Dave Perez)
2. Diamond In The Rough (Dave Perez)
3. This Little Feeling (Dave Perez)
4. The Castle (Dave Perez)
5. Your Baby, My Honey (Dave Perez)
6. Wiggle (Dave Perez)
7. Long Way to Texas (Dave Perez)
8. La Madrina (Dave Perez)
9. How I've Been (Dave Perez)
10. Take This Pain From My Heart: Singing With The Rich Man (Dave Perez)
11. Take This Pain From My Heart (Dave Perez)
12. On To Something (Dave Perez, John Garza)
13. Rich Man (Dave Perez)
前作でギターを弾いていたChris Zalesが去り、Lex Cochranという人に代わっています。
というわけで、おさらいも含めて整理しましょう。
今作での編成は以下のとおりです。
Dave Perez : アコーディオン、ギター、ハーモニカ、ボーカル
Lex Cochran : ギター、パーカッション、ボーカル
John Garza : ベース、ボーカル
Danny Cochran : ドラムス
加えて、曲によって、ピアノとラップ・スチールの人がゲスト参加しています。
ドラムスと新加入のギターが、同姓の人になりました。
これは、ドラムスのダニーの兄弟が加入したということでしょうか。
(ブックレットに掲載されている写真では、二人は似ていると思います。)
だとすれば、スパンピナート兄弟みたいですね。
さて、今回はカバー曲がなく、全てアコのデイヴ・ペレスが曲を書いています。
(1曲のみベースのジョン・ガルサと共作)
前作でも、デイヴ・ペレスがバンドの中心でしたので、ベーシックな部分に変更はありません。
しかし、ギターの交代が、若干サウンドに影響を与えているようにも感じます。
前作のギター、クリス・サレスは、ロッキン・ギターリストでした。
トワンギーなプレイを得意とするタイプで、単純には言えませんが、あえて乱暴にいうなら、カントリー・ロック・スタイルの人だったと思います。
対して、今作から加入のレックス・コクランは、同傾向のプレイをしつつも、先輩に比べて、若干ブルージーな感じがします。
それが全体のサウンドに微妙な変化を与えている気がします。
とはいえ、作曲は同じデイヴですので、基本は変わりません。
前作に引き続き、このてのラテン・ルーツ・バンドとしては、非常に聴きやすい、ポップな曲調が多いです。
ゲストのラップ・スチールが参加した曲では、前作と似た、コースト・カントリーの雰囲気を感じさせる曲もあります。
ただ、私の思うところ、その他の曲では、そこはかとなくブルージーな要素が伝わってくるように思います。
曲によっては、多少ディストーションのかかったギターも聴こえ、ルーズに引きずる様なリフもやっています。
デイヴがハーモニカを吹いた、Diamond In The Roughでは、ユーモラスな曲調も含め、リズム・アンド・ブルース臭を感じます。
ここでのギター・ソロは、その他の曲でも垣間見せる、ブルージーなスタイルです。
デイヴはよい曲が書ける人で、バンドも成熟したサウンドを持つバンドだとは思いますが、やはり、にやりとさせていくれるようなカバー曲が欲しかったと思います。
前作では、レイジー・レスターとマジック・サムをやっていました。
その意味では、前作でもブルージーさは充分にあったわけでした。
また、そうした曲の存在がアクセントになっていて、全体を引き締めていたのだと思います。
今作に受ける印象の違いは、そのあたりが原因かも知れません。
一点集中的に、効果的なアクセントになる曲がなく、おしなべて、そこはかとなくブルージーさを感じるということです。
この文章を書いていて、バンドとしての本質に変化はないと改めて思いました。
今作でも豊かな音楽性、高い演奏力は不変です。
何度か聴くうちに、じわじわと味わい深さが増してくる、そんな感じです。
さて、アルバム・ラストの曲"Rich Man"は、デイヴが父親に捧げた曲になっています。
父の思い出を語るデイヴのモノローグから、ミディアム・スローのバラードが歌われます。
お金はなかったけど、車もなかったけど、ぼくは満たされている
だって ぼくの人生の愛が 今ここにあるから
ぼくを想い続けてくれる家族がそばにいるから
ぼくは満たされている
ライ・クーダーのアクースティック・スライド1本の伴奏で聴きたいような、そんな静かなボーダー・ソングで、アルバムは終了します。
最近のTejas Brothersの映像てす。
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