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posted by fanblog

2017年09月05日

大腸CT検査(CT colonography)の偶発症に関するイスラエル全国調査 高齢者で大腸に基礎疾患がある場合は要注意!!

おはようございます!
2018年3月11(日)に金沢で「第12回消化管先進画像診断研究会 (GAIA)
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PubMedから、今日のつぶやき − 65 −

Sosna J, et al. Colonic perforation at CT colonography: assessment of risk in a multicenter large cohort. Radiology 2006;239:457-63.


はい、それでは「偶発症のワールドシリーズ」
第3弾は【イスラエル】から2006年の調査報告です。

【目的】
大腸CT検査の偶発症として穿孔例の頻度、特徴を調査するために、
後ろ向きにイスラエルで全国調査を実施した。

【対象と方法】
大腸CT検査を実施している11施設で調査を行った。

【結果】
1万1,870件の大腸CT検査が登録された。
平均年齢は59.9歳、レンジ:38-90歳。
7件の大腸穿孔が発生していた(0.059%)。

穿孔例の平均年齢は77.8歳。

穿孔の84%(6例)は精検目的の大腸CT検査、
16%(1例)は検診目的であった。

穿孔部位はS状結腸が71%、
残りの29%は直腸であった。

穿孔の57%(4例)が手術加療を要した。

穿孔に及ぼした可能性のあるリスク要因は
大腸が陥入した左鼠径ヘルニア(4例)、
多発憩室(3例)、
閉塞性大腸癌(1例)であった。

【結論】
大腸CT検査の偶発症として大腸穿孔は稀である。
高齢者で大腸に基礎疾患がある場合、穿孔リスクが高まる。


イスラエルもイギリス同様に早い時期にきちんと調査していますね。
2006年の日本ってまだまだ術前検査に使用されるくらいでしたから。

まだ続く〜〜
それでは。



ご注意)必ずしも論文の内容をすべて網羅している情報ではございません。詳細にご興味の方は原文をご確認ください。つぶやきは正確な情報発信を心がけますが、その内容を保証するものではないことをどうぞご了承ください。



原文
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/16543590



★重大ニュース!!━━━━━━━━━━━━━━━
新しい精検結果報告書雛型が国立がん研究センター
研究班ホームページにアップされました。
精密検査に大腸CT検査が明記されるようになりましたよ!

http://canscreen.ncc.go.jp/pdf/3/yoshiki4_daicho.pdf
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大腸CT検査のポイント集
毎日のつぶやきを経て増えていきますね。

<適応>
・閉塞性大腸がんに対して大腸CT検査は有用だが、手技に工夫が必要。
・完全閉塞症例には「PET/CT colonography」。
・内視鏡の検査待ちの日数を減らす役割もあり。

<腸管前処置>
・内視鏡後にガストログラフィン30mLを服用したら約4時間後に大腸CT検査をしよう。

<腸管拡張>
・右側臥位は最適な腸管拡張を得るためのベストポジションである。
・炭酸ガス自動送気装置は良好な腸管拡張を得るのに有用である。
・ブスコパンは腸管拡張の改善に寄与しない。

<読影>
・読影の飛ばしすぎは読影精度を下げるので要注意。
・トレーニングを積めば、都市部の病院でなくとも高い精度の検査が可能。
・検診目的の大腸CT検査は有症状者に対する大腸CT検査よりも、病変をみつけづらく読影には注意が必要。

<診断>
・C-RADSにおけるC1の5-10年の検査間隔は妥当
・大腸CT検査の中間期癌の頻度は非常に低い(0.1%、2/1429)
・便潜血陽性後から内視鏡を受けるまでの期間が10ヶ月以上になると大腸がん全般・進行がんのリスクが高まる。

<受診者の受容性>
・患者さんの苦痛度は炭酸ガス自動送気装置の使用やブスコパンの使用は影響しない。

<偶発症>
・閉塞性大腸がんでは穿孔のリスクが高くなるので注意しましょう。





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http://www.mag2.com/m/0001679515.html
日本の大腸CT検査の知識のボトムアップを狙っています。
最新の世界の知識を身につけることで、患者さんに還元するのはもちろんですが、きっと新しい研究の芽も生まれると信じています。
皆でパワーアップしていきたいですね!!



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■読影トレーニングに関して重要なお知らせです。■
ここ数年、ボランティアで読影トレーニングを行ってきましたが、自身の業務が膨大になってきたこともあり、残念ながら永続的に続けることは困難な印象です。
一方で、学会で認定制度の設立に向けた動きが活発化してきました。
そこで申しわけありませんが、読影トレーニングの個人的な実施は今年一杯までとさせていただきたいと思います。。
トレーニングのレポートの受付と解答送付は今年一杯までとさせていただきます。
何卒、ご理解のほどよろしくお願い致します。


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プロフィール
大腸の専門家 ナガイチさんの画像
大腸の専門家 ナガイチ
大腸を専門に外科、内視鏡、画像診断のキャリアがあります。               経歴のご紹介:               1996年 国立医学部医学科卒業。       1996〜2007年 消化器外科、内視鏡医として従事。                    2007〜2011年 ハーバード大学 医学部 放射線科、マサチューセッツ総合病院に留学。 2009年〜国内のナショナルセンターに外来研究員として併任。               2011年 帰国し内視鏡医として従事。     2015年〜国内のナショナルセンターに常勤勤務。 2019年〜某国公立大学医学部医学科の特任教授として働いています。                  資格: 外科認定医・認定登録医、消化器内視鏡認定医・専門医・指導医、消化器病専門医、H. pylori(ピロリ菌)感染症認定医、消化器がん検診認定医、胃腸科専門医・指導医、アメリカ消化器内視鏡学会(American Society for Gastrointestinal Endoscopy) 国際会員、アメリカ消化器病学会(American College of Gastroenterology) 国際会員                    どうぞよろしくお願いいたします。              ご注意)個人的な病状に関するご相談、診療に準じるご相談にはお答えできませんので、何卒、ご容赦ください。
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