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2019年09月25日

大腸CTアカデミア 13.2個の大腸癌を検出するにあたり、1件の中〜重度の偶発症が発生

☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆
日本消化器内視鏡学会雑誌の
6月号
(61 巻 6 号 p. 1256-1263)に
「大腸CT検査(CT colonography)読影の基本とコツ(動画付き)」が掲載されました!

是非、ご一読ください。
☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆






PubMedから、今日のつぶやき − 572 −

Denis B, et al. Harms of colonoscopy in a colorectal cancer screening programme with faecal occult blood test: a population-based cohort study. Dig Liver Dis 2013;45:474-80.




「忙」という字は「心」を「亡」くすと書きます。
心を亡くさないようにしないといけませんね。



それでは、論文
「大腸癌検診における便潜血陽性者に対する
大腸内視鏡検査の有害事象
集団ベースのコホート研究」のご紹介です。


【結果】
研究期間中、便潜血検査の陽性は3.0%であり、
そのうちの90.4%が大腸内視鏡を受けた。

便潜血検査1000件あたり、偶発症は0.13件とカウントできる。

フランス、オー=ラン県の検診プログラムに限って解析を行ってみると
236,599人が検診の対象者であり
このうち134,153人(56.7%)が
少なくとも1回以上の便潜血検査を受けた。

このうち便潜血陽性となったのは
7675名(5.7%)であった。

トータルで7090件の大腸内視鏡検査が
6907名に対して実施された。

偶発症率は内視鏡1000件に対し3.4件
検診(便潜血)受診者1000件に対して0.18件である。


13.2個の大腸癌を検出するにあたり
1件の中〜重度の偶発症が発生している。

また、62.3個のアドバンスド腫瘍を検出するにあたり
1件の中〜重度の偶発症が発生している。

(感想)
検診ではその有用性に目が向きがちですが、
検診によって発生している偶発症にも目を向けないといけません。

将来、大腸内視鏡検査が検診で行われるようになると
直面する問題ですね。
これは大腸CT検査が精検法として広く行われる場合も同様です。

それでは、また。


原文
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/23414583

ご注意)必ずしも論文の内容をすべて網羅している情報ではございません。詳細にご興味の方は原文をご確認ください。つぶやきは正確な情報発信を心がけますが、その内容を保証するものではないことをどうぞご了承ください。


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大腸の専門家 ナガイチ
大腸を専門に外科、内視鏡、画像診断のキャリアがあります。               経歴のご紹介:               1996年 国立医学部医学科卒業。       1996〜2007年 消化器外科、内視鏡医として従事。                    2007〜2011年 ハーバード大学 医学部 放射線科、マサチューセッツ総合病院に留学。 2009年〜国内のナショナルセンターに外来研究員として併任。               2011年 帰国し内視鏡医として従事。     2015年〜国内のナショナルセンターに常勤勤務。 2019年〜某国公立大学医学部医学科の特任教授として働いています。                  資格: 外科認定医・認定登録医、消化器内視鏡認定医・専門医・指導医、消化器病専門医、H. pylori(ピロリ菌)感染症認定医、消化器がん検診認定医、胃腸科専門医・指導医、アメリカ消化器内視鏡学会(American Society for Gastrointestinal Endoscopy) 国際会員、アメリカ消化器病学会(American College of Gastroenterology) 国際会員                    どうぞよろしくお願いいたします。              ご注意)個人的な病状に関するご相談、診療に準じるご相談にはお答えできませんので、何卒、ご容赦ください。
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