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2019年08月22日

大腸CTアカデミア 大腸CT検査による直腸穿孔の経過

☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★
日本消化器内視鏡学会雑誌の6月号(61 巻 6 号 p. 1256-1263)に
「大腸CT検査(CT colonography)読影の基本とコツ(動画付き)」が
掲載されました!

是非、ご一読ください。
☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★






PubMedから、今日のつぶやき − 550 −


Ziogas IA, et al. Rectal Perforation during Computed Tomographic Colonography: Case Report and Literature Review. Hellenic J Surg 2019;91:49-56.



それでは
ケースレポートです。
「大腸CT検査による直腸穿孔」のご紹介です。



【症例報告】
臨床データ、CT像、血液検査から
保存加療を行うことに決定した。

絶飲食、補液、抗生剤投与、
モニター管理下とした。

入院中、強い下腹部痛、嘔気・嘔吐、
複数回の下血を認めたが腹膜刺激症状はなかった。

入院3日目、患者の状態は安定し腹痛や嘔気は消失した。
しかし、下血は継続した。

直腸穿孔の状態を把握するため
経口ガストログラフイン投与後、CT撮影を行った。

右腎周囲のフリーエアは減少したが、
右陰嚢のフリーエアに変化がなかった。

上腹部や下腹部にフリーエアや腹水の貯留を認めなかった。

【Figure 3】
ラインコミュニティ限定で配信しました。
81歳男性の直腸穿孔の保存加療3日目のCT検査像
腹腔内(右腎周囲)のフリーエアは減少した。

【Figure 4】
ラインコミュニティ限定で配信しました。
81歳男性の直腸穿孔の保存加療3日目のCT検査像
右陰嚢内にフリーエアに変化はなかった。

保存加療7日目には下血も消失した。
腹痛や気分不快もなく、経口摂取を開始した。

全身状態安定し、14日目に退院となった。
1か月後に再診とした。

(感想)
保存加療中の画像や経過の報告は貴重ですね。

穿孔しないよう十分な注意を払うべきですが、
穿孔の画像や経過など知識はつけておく必要があります。

本論文の考察では過去の報告のレビューをまとめています。
次回、ご紹介しますね。

それでは、また。


原文
https://link.springer.com/article/10.1007/s13126-019-0505-3

ご注意)必ずしも論文の内容をすべて網羅している情報ではございません。詳細にご興味の方は原文をご確認ください。つぶやきは正確な情報発信を心がけますが、その内容を保証するものではないことをどうぞご了承ください。









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自身の業務が膨大になってきたこともあり、
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2017年の春から予告しておりましたように、
ボランティアによる読影トレーニングの実施は
2017年末で終了いたしました。
何卒、ご理解のほどよろしくお願い致します。


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 などの行為は著作権違反となります。


読者の皆さまの大腸検査に対する知識のお役に立ちましたら幸いです。





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プロフィール
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大腸の専門家 ナガイチ
大腸を専門に外科、内視鏡、画像診断のキャリアがあります。               経歴のご紹介:               1996年 国立医学部医学科卒業。       1996〜2007年 消化器外科、内視鏡医として従事。                    2007〜2011年 ハーバード大学 医学部 放射線科、マサチューセッツ総合病院に留学。 2009年〜国内のナショナルセンターに外来研究員として併任。               2011年 帰国し内視鏡医として従事。     2015年〜国内のナショナルセンターに常勤勤務。 2019年〜某国公立大学医学部医学科の特任教授として働いています。                  資格: 外科認定医・認定登録医、消化器内視鏡認定医・専門医・指導医、消化器病専門医、H. pylori(ピロリ菌)感染症認定医、消化器がん検診認定医、胃腸科専門医・指導医、アメリカ消化器内視鏡学会(American Society for Gastrointestinal Endoscopy) 国際会員、アメリカ消化器病学会(American College of Gastroenterology) 国際会員                    どうぞよろしくお願いいたします。              ご注意)個人的な病状に関するご相談、診療に準じるご相談にはお答えできませんので、何卒、ご容赦ください。
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