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2022年03月28日

☆出会い系サイトA☆

☆出会い系サイト@☆からの続きです+++

あたしには出会い系利用の経験が無かったから、どうアドバイスすべきか迷ったが、
相手がはっきりさせない以上、もう見切りをつけたほうがいいと思った。
ダラダラ曖昧な関係を続けて、もし妊娠でもしてしまったら?
万が一の時、苦しみ悲しむのは男性ではなく女性であるMなのだから、
今の中途半端な状態がどれだけハイリスクか、よく考えるべきだとあたしは話した。
恋人にしてくれないなら会わないと言いながらも、ずっと会い続けていることは、
M自身もはっきりした答えが出せていない証拠。
もしこの男性と関係を断ってしまったら、元の色気のない生活に戻ってしまうことが、
Mにとってはとても怖かったのかもしれない。

でも、出会いのチャンスへの不安は、簡単に解決できるとあたしは思っていた。
Mには男友達がいなかったのかもしれないが、女友達はいる。
だったら女友達に素直に心の内を話して、真面目で信頼できる男性を紹介してもらえばいい。
別に紹介を依頼することは、恥かしいことでも何でもないし、
なにより出会い系サイトを利用するより、はるかに安全。

Mは性格的にはおとなしいが、外見は決して地味なタイプではなかった。
もし外見だけでMを判断するなら、男性ウケは絶対にいいと思ったので、
誰かの紹介であれば絶対にうまくいく!とあたしは自信を持っていた。
いつまでも結論を出さない男に時間を割くのはもったいない。
関係をうやむやにさせたい理由はこの男性にしかわからないのだから、
いつまでも悩んで、いつまでも話し合いを求めていても、多分現状維持のまま。
それなら本格的に傷付く前に、自分で動くしかない。
あたしはMに早く良い相手を見つけてほしい、と必死で話をした。

しばらくして、Mは友達から男性を紹介してもらうことになったそうだ。
その友達には、あたしに話してくれていたように詳細を語ったらしく、
案の定あたしと同じように「そんな男はダメ!」と新しい男性紹介に至ったそうだ。
あたしが読んだ通り、紹介された男性はすぐにMを気に入って、
数回遊びに行った後に正式に恋人関係になったことを報告された。
わざわざメールで報告してくれたことは、Mはとてもうれしかったのだろう。
もちろんあたしもうれしかった。

新しい男性との紹介が決まった時点で、Mは出会い系の男性との関係を終わらせるため、
「もう会わない」とお別れを告げたそうだ。
しかし、出会い系の男性からはMに「彼女になってほしかった」などと、
しつこく未練がましい連絡が送られてくるようになり、
新しく彼氏ができたことを告げると、ようやくあきらめたのか連絡は途絶えたらしい。
第三者の意見としては、本当にMを彼女にしたかったのではなく、
都合よく遊べる相手がいなくなることが惜しかったとしか思えない。
だったらなぜさっさと関係をはっきりさせなかったの!?と言いたくて仕方がなかった。

半年ほどツラい時間を過ごしたMだったが、最終彼女をとても大切にしてくれる彼氏ができた。
若くしてイヤな経験をしておいたことで、その後変な男に振り回されることは無いと思うが、
その後あたしは自己都合でバイトをやめてしまったので、自然とMとの連絡はなくなった。
あたしがバイトをやめた後、Mもストレスから精神面を病んで仕事を辞めたと聞いた。
そこで連絡は途絶えてしまったが、ストレスは仕事上のことだと聞いていたし、
彼氏とは順調で、彼が支えてくれているという話を少しだけ聞いていた。
控えめで優しい性格のMだから、今はきっと結婚して良いママになっているとあたしは思っている。


〈完〉

☆出会い系サイト@☆

今回はちょっとアダルトなお話しでも+++

スマホが生活必需品となった今、いろんなアプリが開発されていて、
そんな中「マッチングアプリ」なんてものも広く利用されている。
男女問わず利用者年齢は幅広く、『安全』を売り文句にしているもののあるようだが、
どうしても「出会い系サイト」のイメージが根強く残っているあたしは、
その安全への信憑性を疑わずにはいられない。
もちろんこのアプリでの出会いがきっかけで幸せになったカップルも多いだろうし、
それは出会い系サイトも同じで、利用者がすべて悪い人というわけでもない。
それは理解できるのだけど、どうしても自分が積極的に利用したいとは思えないし、
たとえ出会いに悩む友人がいたとしても、アプリ使用は自分からは推奨しない。

あたしが高校を卒業する頃から、出会い系サイトが流行り始めた。
運良くあたしは出会いに関しては恵まれていたのか、
出会い系サイトなどに頼ることなく恋人を持つことができていた。
でも、就職後はプライベートでの出会いの機会は極端に減るのは事実で、
そういう時には、やっぱり出会い系サイトは便利かもしれない。

あたしが大学生の頃、バイト先で一緒に働いていた女の子Mは
『出会い系サイト』で知り合った男性とよく遊んでいると話してくれた。
Mはフルタイム勤務だったので、ほぼ毎日仕事と家の往復で、
異性との出会いの機会が全く無い生活に、怖くなったそうだ。
そこで思い切って出会い系サイトを利用することを決めた、と経緯を話してくれた。
陽キャではない、どちらかと言えばおとなしいタイプの子なので、
彼女が出会い系サイトを利用していたことに、あたしは心底驚いた。
出会いがないけど彼氏は欲しくて……と、Mは恥ずかしそうに話してくれた。
休憩時間が同じになると、その男性との話をよく聞いていたが、
Mと男性は恋人関係ではなく、大人のお友達という関係だった。
Mが話していた「遊んでいる」というのは、いわゆる大人の遊びのことで、
あたしは話を聞きながら、やっぱり……と思わずにはいられなかった。

互いに遊びと割り切って、その関係を続けているのであれば問題はないのだが、
彼女は相手の男性との恋人関係への発展を希望していた。
この時点で関係はほぼ破綻していると、第三者的には簡単に察しがつく。
すでに大人の遊びを済ませた後からの関係発展は容易でない、とMもわかってはいたが、
それでも粘り強く彼女は、自分の気持ちを毎回男性にぶつけていたという。
もし遊びであればもう会うのはやめたい!と何度も何度も訴えていたが、
その度に男性が話を濁して、結論を先延ばしする−−を繰り返されていたという。
残念ながら出会い系って結局大人の関係目的だから、とはさすがに言えなかったが、
そういう風に利用されることが多いということが、これではっきり分かった。

Mはあたしのことを信頼してくれていたのか、割と赤裸々な話をしてくれて、
時には遊びの内容までリアルに話してくれた。
会えば毎回遊びを迫るそうだが、そのまま遊び場に直行!というわけではなく、
一応デート的な時間を過ごしてから、最終イベントとして遊びを求めていたそうだ。
Mの大胆な話を聞く限り、この男性は意外にも彼女に対しては常識的に接していたようで、
自分本位の無茶苦茶な要求をしていなかったことには安心した。
欲求まる出しのとんでもない極悪なヤツも多いと聞いていたが、
少なくともMの相手はその類の男性ではなかった。

だからこそMもその男性に惹かれていき、惚れた弱みで身体を許してしまったのだろう。
日頃からマメに連絡も取り合っていたようだし、なぜ男性は恋人関係を拒否するのか、
あたしはその点とても引っ掛かるようになった。
Mと男性の関係は、恋人関係と何も変わらない。
自分の恋愛やほかの友人の恋愛と比較してみても、むしろ恋愛関係が成立している方が、
デート時間よりも大人の時間が圧倒的に多いのでは?と思ってしまった。
だから、Mが何故関係をはっきりさせてくれないのだろう……と悩む横で、
あたしも一緒に『なぜだろう』と考えるようになっていった。

Aへ続きます+++
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