2022年07月29日
第14訓 西郷隆盛の遺訓を現代に顧みて
明治維新の立役者の西郷隆盛の訓話をまとめた「南洲翁遺訓」を垣間見て、
現代の日本の政治や世相を自分ながら解説してみよと思います。
南洲翁遺訓は全部で41訓ありますが、今日は第14訓を垣間見てみます。
序文
国家のみならず、個人でもお金は大事です。
これを至極簡潔に西郷はこの遺訓で伝えています。

原文
会計出納は、制度の由つて立つ所、
百般の事業皆是より生じ、
経綸中の枢要なれば、慎まずばならぬ也。
其の大体を申さば、
入るを量りて出づるを制するの外、
更に他の術数無し。
一歳の入るを以て、百般の制限を定め、
会計を総理する者、身を以て制を守り、
定制を超過せしむ可からず。
否らずして、時勢に制せられ、制限を慢にし、
出るを見て入るを計りなば、
民の膏血を絞るの外有る間敷也。
然らば仮令事業は、
一旦進歩する如く見ゆるとも、
国力疲弊して済救す可からず。
仮名入り
かいけいすとう せいど よっ た ところ
会計出納は、制度の由つて立つ所,
ひゃっぱん じぎょうみなこれ しょ
百般の事業皆是より生じ、
けいりんちゅう すうよう つつし なり
経綸中の枢要なれば、慎まずばならぬ也。
そ だいたい もう
其の大体を申さば、
い はか で せい ほか
入るを量りて出づるを制するの外、
さら た じゅっすうな
更に他の術数無し。
いっさい い もっ ひゃっぱん せいげん さだ かいけい そうり もの
一歳の入るを以て、百般の制限を定め、会計を総理する者、
み もっ せい まも ていせい ちょうか べ
身を以て制を守り、定制を超過せしむ可からず。
しか じせい せい せいげん みだり
否らずして、時勢に制せられ、制限を慢にし、
いず み いる はか
出るを見て入るを計りなば、
たみ こうけつ しぼ ほかあ まじきなり
民の膏血を絞るの外有る間敷也。
しか たとえじぎょう
然らば仮令事業は、
いったんしんぽ ごと み
一旦進歩する如く見ゆるとも、
こくりょくひへい さいきゅう べ
国力疲弊して済救す可からず。
私流訳
国のお金の管理は、すべての制度の基本であって、あらゆる事業はこれによって成り立ち、
秩序ある国家を創る上で最重要事であるから、慎重に行わなければならない。
国のお金の管理は、最も重要なことであり、
歳入を明確に把握し、歳出をしっかり制度化し、管理し、抑え、
それが守られるようにする以外はない。
総ての収入の範囲のをもって、すべての事業を制度化し、管理をしっかり定め、
会計の総責任者はすべてをかけてこの制度を守り、定められた予算を超過してはいけない。
そうでなくして時勢にまかせ、制限を軽率にして、
支出を優先して考え、それに合わせ収入を計算すれば、
結局国民から重税を徴収するほか方法するしかない。
もしそうなれば、たとえ事業は一時的に進むように見えても
国力が疲弊して、ついには救い難い状態になってしまう。
私流解釈
この遺訓は、国家のことであるが会社や個人でも同じであります。
「入るを量りて出づるを制するの外、更に他の術数無し。」
この言葉にすべてが集約することができます。
収入をしっかり管理する。例えば家計簿とか出納帳とかであります。
その収入の中で生活することが何よりの大切であります。
家とか車と大きな買い物するためにローンを組む時も、
収入の中の生活費の中で無理のない範囲で組む。
しかし、人は欲望があります。
自分は若い時は新しいモノ好き、博打好き、女好き、クラブ好きで
お金は天下の周りものと思っていたから家計簿やお小遣い帳も書いて1ヶ月ぐらいだったかな。
それでも、親父の会社を継いで、結婚してから一変しましたね。
会社は数字で動いていますから、経理も知らないからさあ大変です。
計算は苦手だが、その頃からエクセルという自動で計算してくれるおかげで、
計算が苦手な私でもその流れと管理をすれば把握できるようになった。
しかし、会社は何かと投資しなければならない。
時代の流れに乗るため、効率化のため、社員のため、お客様のため
歳出を抑える難しさを知り、
売上を上げても利益を出さないと意味がない歳入の難しさを知りました。
会社の中の数字が恐くなるような感じもありました。
ですが、西郷が言っているとおり
「入るを量りて出づるを制するの外、更に他の術数無し。」
という単純で、明快な言葉を当時の自分が知っていればと感じる次第です。
今は、過去の自分を自戒するために、このようなブログを書いている次第です(・_・;。
現代に顧みて
1989年の平成元年4月に消費税3%から導入され、
平成9(1997)年4月1日から5%
平成26(2014)年4月1日から8%、
令和元(2019)年10月1日から現在の10%に引き上げられました。
減税は消費税が8%になった時に
法人税の最高税率が40%から23.4%へ、
所得税の最高税率が73%から45%になりました。
消費税は国内のみですので、輸出企業にかかりません。
つまり、大企業や金持ちは有利な税制度になっています。
国の補助制度はコロナが蔓延してから、様々ありますが、
法人や個人にも条件が合えばで、なかなか難しいものであります。
それで、太陽光発電や電気自動車の補助は著しい。
海外では、日本は
2021年のCOP26 日本は途上国中心に10兆円規模で資金支援表明
今年のドイツのG7で日本は各国が後5年間で650億ドル(約8・8兆円)以上の拠出を目指す考えを示した。
半導体不足対策で
台湾のTSMCに5000億円補助
国内企業のキオクシアに929億円補助
このように日本税制度・補助金・支援金は
平成元年から現在まで、大企業・高額所得者・海外には優遇され、
一般国民には、負担が大きく
一番負担が大きいのは、中小企業や60歳以下年収300万円以下の人たちです。
何の優遇もなく平成元年から現在で、
費税や介護健康など、その他の税などを増えるばかりです。
車所有者や喫煙者などは、40~50%が税と何らかの徴収になります。
そして、今年になって物価高であります。
物価が上がり、収入が上がらないスタグフレーションです。
世界各国はコロナ対策で国内のばらまきでインフレになって今回のインフレになりました。
日本は、コロナ対策では医療関係でインフレまでのばらきまきをせずにインフレになり、
経済に疲弊した中小企業や60歳以下年収300万円以下の人たちに追い討ちをしています。
ここで、補正予算やばらまきをやってもインフレをやっても却って、
インフレを誘発してしまいます。
今こそ、減税であります。
これまでの間違った税制度と補助金の見直しと、
だれが大切で西郷がいう済救する人を見定める必要があります。
入るを量りて出づるを制するの外、更に他の術数無し。
西郷が言う絶対的な真理の言葉です。
この言葉の実行以外に日本の国民と政府の生きる道はないと感じる次第です。
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現代の日本の政治や世相を自分ながら解説してみよと思います。
南洲翁遺訓は全部で41訓ありますが、今日は第14訓を垣間見てみます。
序文
国家のみならず、個人でもお金は大事です。
これを至極簡潔に西郷はこの遺訓で伝えています。
原文
会計出納は、制度の由つて立つ所、
百般の事業皆是より生じ、
経綸中の枢要なれば、慎まずばならぬ也。
其の大体を申さば、
入るを量りて出づるを制するの外、
更に他の術数無し。
一歳の入るを以て、百般の制限を定め、
会計を総理する者、身を以て制を守り、
定制を超過せしむ可からず。
否らずして、時勢に制せられ、制限を慢にし、
出るを見て入るを計りなば、
民の膏血を絞るの外有る間敷也。
然らば仮令事業は、
一旦進歩する如く見ゆるとも、
国力疲弊して済救す可からず。
仮名入り
かいけいすとう せいど よっ た ところ
会計出納は、制度の由つて立つ所,
ひゃっぱん じぎょうみなこれ しょ
百般の事業皆是より生じ、
けいりんちゅう すうよう つつし なり
経綸中の枢要なれば、慎まずばならぬ也。
そ だいたい もう
其の大体を申さば、
い はか で せい ほか
入るを量りて出づるを制するの外、
さら た じゅっすうな
更に他の術数無し。
いっさい い もっ ひゃっぱん せいげん さだ かいけい そうり もの
一歳の入るを以て、百般の制限を定め、会計を総理する者、
み もっ せい まも ていせい ちょうか べ
身を以て制を守り、定制を超過せしむ可からず。
しか じせい せい せいげん みだり
否らずして、時勢に制せられ、制限を慢にし、
いず み いる はか
出るを見て入るを計りなば、
たみ こうけつ しぼ ほかあ まじきなり
民の膏血を絞るの外有る間敷也。
しか たとえじぎょう
然らば仮令事業は、
いったんしんぽ ごと み
一旦進歩する如く見ゆるとも、
こくりょくひへい さいきゅう べ
国力疲弊して済救す可からず。
私流訳
国のお金の管理は、すべての制度の基本であって、あらゆる事業はこれによって成り立ち、
秩序ある国家を創る上で最重要事であるから、慎重に行わなければならない。
国のお金の管理は、最も重要なことであり、
歳入を明確に把握し、歳出をしっかり制度化し、管理し、抑え、
それが守られるようにする以外はない。
総ての収入の範囲のをもって、すべての事業を制度化し、管理をしっかり定め、
会計の総責任者はすべてをかけてこの制度を守り、定められた予算を超過してはいけない。
そうでなくして時勢にまかせ、制限を軽率にして、
支出を優先して考え、それに合わせ収入を計算すれば、
結局国民から重税を徴収するほか方法するしかない。
もしそうなれば、たとえ事業は一時的に進むように見えても
国力が疲弊して、ついには救い難い状態になってしまう。
私流解釈
この遺訓は、国家のことであるが会社や個人でも同じであります。
「入るを量りて出づるを制するの外、更に他の術数無し。」
この言葉にすべてが集約することができます。
収入をしっかり管理する。例えば家計簿とか出納帳とかであります。
その収入の中で生活することが何よりの大切であります。
家とか車と大きな買い物するためにローンを組む時も、
収入の中の生活費の中で無理のない範囲で組む。
しかし、人は欲望があります。
自分は若い時は新しいモノ好き、博打好き、女好き、クラブ好きで
お金は天下の周りものと思っていたから家計簿やお小遣い帳も書いて1ヶ月ぐらいだったかな。
それでも、親父の会社を継いで、結婚してから一変しましたね。
会社は数字で動いていますから、経理も知らないからさあ大変です。
計算は苦手だが、その頃からエクセルという自動で計算してくれるおかげで、
計算が苦手な私でもその流れと管理をすれば把握できるようになった。
しかし、会社は何かと投資しなければならない。
時代の流れに乗るため、効率化のため、社員のため、お客様のため
歳出を抑える難しさを知り、
売上を上げても利益を出さないと意味がない歳入の難しさを知りました。
会社の中の数字が恐くなるような感じもありました。
ですが、西郷が言っているとおり
「入るを量りて出づるを制するの外、更に他の術数無し。」
という単純で、明快な言葉を当時の自分が知っていればと感じる次第です。
今は、過去の自分を自戒するために、このようなブログを書いている次第です(・_・;。
現代に顧みて
1989年の平成元年4月に消費税3%から導入され、
平成9(1997)年4月1日から5%
平成26(2014)年4月1日から8%、
令和元(2019)年10月1日から現在の10%に引き上げられました。
減税は消費税が8%になった時に
法人税の最高税率が40%から23.4%へ、
所得税の最高税率が73%から45%になりました。
消費税は国内のみですので、輸出企業にかかりません。
つまり、大企業や金持ちは有利な税制度になっています。
国の補助制度はコロナが蔓延してから、様々ありますが、
法人や個人にも条件が合えばで、なかなか難しいものであります。
それで、太陽光発電や電気自動車の補助は著しい。
海外では、日本は
2021年のCOP26 日本は途上国中心に10兆円規模で資金支援表明
今年のドイツのG7で日本は各国が後5年間で650億ドル(約8・8兆円)以上の拠出を目指す考えを示した。
半導体不足対策で
台湾のTSMCに5000億円補助
国内企業のキオクシアに929億円補助
このように日本税制度・補助金・支援金は
平成元年から現在まで、大企業・高額所得者・海外には優遇され、
一般国民には、負担が大きく
一番負担が大きいのは、中小企業や60歳以下年収300万円以下の人たちです。
何の優遇もなく平成元年から現在で、
費税や介護健康など、その他の税などを増えるばかりです。
車所有者や喫煙者などは、40~50%が税と何らかの徴収になります。
そして、今年になって物価高であります。
物価が上がり、収入が上がらないスタグフレーションです。
世界各国はコロナ対策で国内のばらまきでインフレになって今回のインフレになりました。
日本は、コロナ対策では医療関係でインフレまでのばらきまきをせずにインフレになり、
経済に疲弊した中小企業や60歳以下年収300万円以下の人たちに追い討ちをしています。
ここで、補正予算やばらまきをやってもインフレをやっても却って、
インフレを誘発してしまいます。
今こそ、減税であります。
これまでの間違った税制度と補助金の見直しと、
だれが大切で西郷がいう済救する人を見定める必要があります。
入るを量りて出づるを制するの外、更に他の術数無し。
西郷が言う絶対的な真理の言葉です。
この言葉の実行以外に日本の国民と政府の生きる道はないと感じる次第です。
最後まで読んで頂きまして有難うございます。
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