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2024年03月28日
渋沢栄一 現代に顧みて 企業家心得4カ条
渋沢栄一は事業を起こすための心得を残している。
箇条書きは、渋沢栄一とって珍しいものであるが、
事業の根本的なことなので現代にも当てはまると感じる次第であります。
企業家心得4カ条
１， その事業が果たして成立すべきものなのかどうかを深く考えて見極めること。
２， 個人の利益とともに、国家社会にも利益がもたらされる事業であるかどうかを理解すること。
３， その企業を起こす時期が適当であるかどうかを判断すること。
４， 事業成立の際に、経営者として適当な人物がいるかどうかを考えること。
１，その事業が果たして成立すべきものなのかどうかを深く考えて見極めること。
企業家にとってまず第一に心におかなければならないことは数字であり、
成功の見込みを細かく綿密に見極めて、
右から見ても左から見ても間違いのないものとする。
これらができれば、骨組みだけは成立したと言ってもよい。
渋沢のところには、起業の相談も数多くあったが、
志や思いや有益性やはたまた、国益のためと様々なことを言ってくる方がいたそうだが、
渋沢は、お金のことがしっかり計画されているかが第一としている。
２，個人の利益とともに、国家社会にも利益がもたらされる事業であるかどうかを理解すること。
社会の公益を考慮せず、自分の利益ばかり打算的に考えるものがたくさんいる。
事業界にとってなげかわしいものである。
自分の利益ばかり着目する事業は、もし一時的に順境に向かって繁盛することがあっても、
ついには社会の共感を得られずに悲運な状況に陥ることになる。
現在では、コンプライアンスとか企業の社会的責任などがいわれているが、
ドラッガーは、渋沢栄一を社会的責任者と彼の右にでるものがいないとまで言っている。
まさに、日本の宝であります。
３，その企業を起こす時期が適当であるかどうかを判断すること。
事業を行う上で時期が適当か不適当かということは、
主に経済界の調子が良いか悪いかを指したものである。
いかにそれが有益有利な事業であるにせよ、
国家の経済が不審で世間一般に不景気の時代には、
まずその設立は望みにくいということである。
渋沢が経済界に身を投じ時代は、日清戦争・日露戦争・関東大震災と
大変な時代であった好景気の時もあれば、不景気もある。
激動の時代であるから、より重要性があるかもしれませんね。
現代でも、リーマンショック、コロナショック、ウクライナ戦争とあります。
今年は、米国の選挙もあるし、台湾有事の問題もあります。
自然災害では、今年の能登地震にはじまり、自然災害には常に備えていけない年でしょうね。
いい面で言えば、株価や賃金が上昇傾向になっています。
そんな世間・経済界・国際情勢などいろいろなことを考慮が必要と説いている次第です。
４，成立の際に、経営者として適当な人物がいるかどうかを考えること。
社会における処々の事業は人物がいることが前提であり、資本がいかに豊富であっても、
計画がいかに立派でも、それを経営していく者に適材を得ることができなくては、
資本も計画も結果的に無意味なものになってしまう。
人材を得るのと得ないのとは、事業上から見て二重の損益がある。
それは適任者を得られない事業が、せっかく成立してもついに失敗してしまうような悲運に陥るのに対し、
適任者を得た事業は、もし事業がそれまで実績がよくなかったとしても、
それを挽回することができるだけでなく、さらに進んでこれを隆盛に転じるだけのことができる。
事業はじつに人物次第であるということを忘れてはならない。
明治でも、令和の現代でも同じであります。
何もかも明治から進化しても、人の問題は同じであります。
いかに、素晴らしいコンピューターやAIが使われて時代でも
素晴らしい実績を上げている会社ほど、素晴らしい人物というのは
どんな時代でも同じと感じる次第であります。
最後まで読んで頂きまして有難うございます。
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