アスペ嫁と苦悩夫の奇妙な冒険

アスペ嫁とアスペ息子の声の音量調整についての困難さは、
なかなか伝わりにくい物があります。

なぜかと言えば、どうしても閉鎖的な空間でともに生活している
人だからこそ気づいてしまうことが多いからです。

アスペ嫁の場合は、外では意外とそのことが支障を来さないで済みます。
アスペ息子の場合は、なかなかそうはいきません。

アスペルガー症候群でも積極奇異型の気質があるアスペ息子。
積極奇異型は男性に多いタイプだそうです。

アスペ夫といわれる人々はこのジャンルに当てはまることが多いです。

基本的にどんな時も声のボリュームは大きいです。
迷惑がられていない第三者からみたイメージは、
・いつも大きな声で話して元気なイメージ。
・明朗闊達で、パワーみなぎる感じ。

めちゃくちゃ好印象ではないですか！

私が口うるさく世間の多数派の意見を呪文のように唱えてますので、
実行はままならないまでも、口だけは結構達者なアスペ息子。

こういうときにはこうするんだよ！とかいうのを以外と覚えていて、
幼稚園でも、小学校でもクラスの誰よりもいち早く動いたり、
周りのクラスメイトに指摘したりして、先生から見た姿は
頼もしく見えた様です。
（ただ聞いたことをオウムのように言っているだけで内容は細かく理解していないのですけどね。）

もう少し大きくなってくると、友人関係は複雑化してくるので、
正しいことを正しい！あなたは間違っている！なんてはっきり言いすぎると、
それはそれで、無視されたり煙たがられたりする要因にもなりますので、
これからどう伝えていくかは模索中です。

元気なことは良いことですが、声のボリュームの調整って、
私たちは意識せずに使い分けていますが、これが出来ないと
結構困る事ってあるのです。

・家の中では、静かにして欲しいときでもボリュームを絞ることが
できず、家族に迷惑をかけてしまう。

・映画館上映中でも、「今のどういうこと？」とか大きい声で聞いてくる。

・お葬式の時に、坊さん見て「ハゲだハゲだ」と大きな声で笑いまくる。

・外でトイレに行ったときに「うんちでなかったー」と大きな声で走ってくる。

などなど、細かいことをあげれば切りがありません。


◇「静かにしなさい！」は焼け石に水の言葉。

親の立場であれば、どうしても言ってしまう言葉です。
子供ってうるさいですからね。言うこと聞かないとイライラしますし＾＾

そんな風に思っている人は多いでしょうが、そういう人は、
まず自分に気持ちの余裕がないから命令になってしまう事が多いです。

ある程度は仕方ないのだと思います。大人といえども、うちのように
親がアスペやACでは、心は子供な未熟な部分が多いですから。

完璧な親を目指してはいけません。

これが常態化すると、親自身にも子供にも悪影響になりますし、
親子関係も驚くぐらい悪化していきます。

何度言っても「静かにしなさい！」ではアスペ息子には、
その瞬間怒られたことしか頭に残りません。

理由は、本人はうるさくしているつもりがないからです。
うるさくしていないのに、静かにしなさいっていわれれば、
誰でも「うるさいな、この野郎」という気持ちになるでしょうからね。

ですから、世間一般の大きい声、小さい声、この場所ではこの大きさ、
ということを訓練して学習させてあげる必要があります。

そう、面倒なんですよ＾＾

「静かにしなさい！」は、あくまで親の音の感覚が基準になっています。
当然、子供にはわかりにくいわけです。これは自閉症スペクトラムの人
だけでなく、3歳〜4歳児ぐらいまでは未発達で同じような結果になります。

アスペ息子のような場合には、視覚的に聴覚的に分かるような工夫が必要になります。

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アスペ息子は、大きな声を出してしまった後に、
「今のは大きい声だと思う？」と聞けば、
「大きい声だと思う」と答えます。

一応多少の自覚はあるようですが、発言しているときは、
遊びに夢中になっているようなときが多いです。

気持ちが高揚したり、嬉しい気持ちになったり、楽しくなったりすると、
ついついコントロール出来ずにそのまま出してしまうんですね。

大人になってからですと、なかなか改善は難しくなりますが、
子供の頃から積極的に訓練すれば、この場所は静かにする場所だ！
とか覚えてくれることもあるでしょう。

うちの場合は、映画館では声の音量１で（５がマックスとして）と
口を酸っぱく言ってきたので、映画館では小さい声で喋るようになることが
増えましたが、応用が利かないというか、上映していないときでも、
小さい声で喋るという行動をしていました。

出来なかったことを咎めても、子育てで良いことは殆どありません。

応用には期待せず、映画館で小さい声が出来るようになったことを
評価してあげることが大切なのだろうと思いますね。