明日死んでも後悔しない生き方をする

おしゃれなダイニングバーのような 広くて雰囲気の良いレストラン。 満席でなく、かといって空席ばかりでもない、 ほどよい感じにお客さんが入っている。 僕は部屋中央にある掘りごたつのような席に1人で座り アイスか、何かのスイーツを注文しようかなと ぼけーっと考えていた。 とそこへ、10歳前後でストレートロングヘアの 知らない女の子を2人連れた母親が僕の方へ近づいてきた。 そして、特に混んでいるわけでもないのに 僕の席の真後ろへ着席し、 ..

小さな漁港が立ち並ぶ海岸線。 コンクリートの短い埠頭があちこちから延び、 晴れて穏やかな海ヘ、1隻また1隻と 漁船が乗り出していく。 護岸工事された海岸沿いの道路には バス停がところどころに立っている。 僕が待つバス停は、海岸沿いの道路から山側へ左折し やや急勾配の坂道を上った先にある。 と、そこへバスが来た。 1つ手前のバス停から発車したバスには、 ちらほらだが人が乗っている。 満員ではないが、閑散としてもいない..

大小の岩だらけの海岸、 その岩場のすぐ側に石造りの長い階段がある。 僕はその階段の一番下に腰掛け ぼんやりと海を眺めている。 その辺に転がっている小さい石を拾っては、 時折、海に向かって投げる。 突然、海面が不自然に波打つのが見え、 直後に3メートルを超える巨大なサメが姿を現した。 驚いた僕は一歩ずつ、サメに対して背を向けずに 石造りの階段を上って避難する。 岩場の海岸のすぐ後ろは切り立った崖になっていて、 階段はその崖の上ま..

週末が近い。 今回のショー出演メンバー発表では 仮面ライダーディケイドと敵対する悪の親玉、 ではなくナンバー2、参謀役に抜擢された。 市内や近隣の街のショッピングモールや お祭りのステージに出演するチームではなく、 この週末で一番遠い遠征先へ行くチームの メンバーに組み込まれた。 そして今日は出発前の最後の稽古、 台詞の確認や殺陣の練習に熱が入る。 いつものように ショー全体の音源をウォークマンに入れ、 食事と睡..

今日の試合会場はこのレストラン。 試合前にも関わらず、いつになく落ち着いてる。 活躍できそうなイメージが膨らんでいるが、 決して力が入り過ぎてもいない、 落ち着いた、いい精神状態だ。 レストランは白を基調とした小綺麗な雰囲気、 適度な間隔で並べられたテーブルは 木目が美しく小さめ。 教室にある勉強机に少し似ている。 適度な空席と、 試合の観客、兼レストランのお客さんが 僕を勇気付ける声をかけてくれた。 試合開始。 ..

バスに乗って、とりあえずここまで来た。 のどかな畑地帯、自然の眺めが心地よい場所だ。 さて、次の目的地はここからどれくらいだろう。 地図を広げて確かめる。 今いる場所は、岡山県か、鳥取県との県境あたりか。 次はここ、四国の南西部まで飛行機に乗って行く。 きれいな日本地図だ。 汚れたり破れたりはしていない。 一緒に地図を見てくれてる少年は 誰かわからない、逢ったことのない人。 白のタンクトップにハーフパンツ、 スポーツ刈..

コンクリートのタイルが敷き詰められた アリーナのような広い部屋にいる。 セメント色の何もない、殺風景な部屋。 窓は見当たらない。 突然、部屋中のタイル張りの床が 波打つように揺れ出した。 あっという間に大きな凹凸となり くぼみには濁った水が入り込んで 足場がどんどんなくなっていく。 僕は足を取られながらも 何とか山になった部分に飛び移り ほっと一安心した矢先、 何だかしっかり描写できないような 複雑な形をした黒いモ..

空は快晴、 母と妹だろうか、はっきりしないが 2人の女性が飛行機に乗り込む姿を見送る。 小高い丘の上から、その飛行機が離陸していくのを眺める。 何だか様子がおかしい。 順調に昇っていくはずの機体がぐらつき始める。 推進力が落ちていくような、放物線を描くような 機首が下を向き始めたのを見て僕は慌てる。 次の瞬間、爆発音と共にグレーの煙に覆われる。 空中爆発か。 さっき見送った人物が誰だか把握していないが ..

流通センターに出入りするような 大型のトラックに乗り込む。 荷物を積み込んだ形跡はなく、 自分が何か荷物を積むこともない、手ぶら。 空は雲一つなく晴れ渡っている。 高速道路か、幹線道路か 大きな2車線の道路に出る。 中央分離帯の緑が鮮やか。 スピードは出していない、50キロくらい。 大型免許を持っていない僕が こんな大きなトラックを運転しているのは謎だが、 そこは気にしないで進む。 と、道路脇にそびえるガード..

令和初日は雲一つない晴天。 ところどころに黒っぽい岩肌が見えているが 緑が鮮やかな草原、そよ風が心地よい。 自分の身長より少し高いくらいだろうか、 岩肌に混じって2メートル前後の崖が幾つかある。 これだけ気持ちのいい草原、寝転がるか走り回りたいが 何故か足がセメントで固められたように全く動かない。 腰から下が本当に固められたかのようだ。 どうしても前に進みたい、そして よせばいいのに何故か露出した岩肌を登りたい。 足..

僕は大きな空港のロビーでフライトを待っている。 目の前には円形のテーブルが幾つか、 そして周りには僕が知ってる何人かが一緒に待っている。 そこへ、大きな縦揺れの地震が襲う。 この時、僕の周りにいた人の顔はうっすら映っていたが、 親戚の誰かか、友人か忘れてしまった。 どうしてか、みんな逃げない。 それどころか動じる様子もなく ただ揺れを受け入れている。雑誌なんか読んでいる。 僕だけが揺れているのだろうか。 いや、隣のテーブルも..

ふと気付くと目の前には 鳥かごに入っておらず、枝に留まって じっとこちらを見ている白っぽい鳥が一羽。 鳩…？よりも小さめで羽毛多め。 なぜか以前からうちに居たようなたたずまい。 名前を名乗っていた感じがしたが忘れた。 ここはどこだろう。 ちょっと小綺麗な部屋の中。 部屋の中に僕と、白い鳥一羽。 何とも不思議な組み合わせ。 その時、突然強い揺れに襲われ恐怖を感じる。 地震だ、それも縦に大きい。 鳥は驚いて僕に飛び込..