2020年07月23日
犬鳴峠
犬鳴峠とは映画のソレではなく、福岡県宮若市に位置する旧道である。名前の由来は野良か捨て犬か判然としないが、絶えず遠吠えが聞こえてくることから命名されたと聞き及んでいる(筆者は福岡県出身)。
しかし、峠の都市伝説動揺同様単なる噂程度のものでしかなく、近隣に位置する犬鳴山から流れ込む形で命名された説が有力であろう。
都市伝説的に流布している内容としては「日本の法律が通用しない」といったものであるが、噂が噂を呼ぶ――或いは小野不由美の作品である残穢のように、伝染病の如く呪いが蓄積したものかもしれない。
ちなみに残穢は屍鬼同様、人間関係(?)が複雑に絡み合っているためか、少々複雑。一度読んで、各章逆順に読んだ方が内容を把握し易いかもしれない。
なお、小野不由美の屍鬼はSIRNの資料参考となったためか八月のSIREN祭りの際に、参考資料として読んでおいた方が良いかもしれない。
SDKこと須田恭弥の役者である「篠田光亮」はゲーム熟練者でないながらも、日本のホラーゲームの最高難易度を誇るSIRENをプレイ、YouTubeに挙げている。衣装ならともかく、髪の毛まで染めるなどの徹底ぶりを見せている。
ホントSIRENは愛されてるな……。
PS4買ったし、やってみようかな。クリアとアーカイブ全取得は絶対に無理だろうけど。
【内容】
『犬鳴峠』とは、福岡県直方市など通行の際に非常に交通の便が良いため、曰く付きの事件の発端ともいえる事件勃発以後、現在、旧道の方は使用されずども付近の新たに設置された道は頻繁に使用されている公共道路である。
しかし江戸時代頃には交通の便の悪さから近辺の住民は犬鳴峠を使用せず、笹栗方面から移動を行っていたらしい。ちなみに笹栗とは四国の行脚巡りのように似たような行事がある。六根清浄どっこいしょ。
犬鳴峠は1880年頃にトンネルが建設されたものの、その出来具合は悪く不出来な状態であった。しかし1940年頃には交通の便を快適化するためか、新たな工事が行われ旧犬鳴峠トンネルが完成したのである。
完成した旧トンネルの長さは150mほどと、然程長くないものの、距離の長さを示すプレートが長年経年劣化及び雨風にさらされることによって文字は腐食により解読できておらず、正確な距離は不明である。
旧トンネル完成後、バブル期における暴走族やヤのつく自由営業の輩が屯っていたとの報告があり、犬鳴峠が呪われた場所として全国各地で都市伝説めいたホラースポットとなる以前から、治安が悪かった模様。端的かつ現実的な見解を述べれば、全国で有名になる以前からこういった要素が含んでいたことにより、因果性を募らせたといっても良いかもしれない。
近年、廃墟マニアなる存在が確認されているが、基本的に廃墟や廃屋などは不審者(ホームレスや白い粉のやり取り)人物の密集スポットであり、軽率に立ち入ることは推奨されない。
気分がヒャッハーになる小麦粉の売買ならともかく、移住をなくしたホームレスなどは『何も失うものがない』ので、どうしても廃墟を訪れたい場合は単独行動を極力控えて、登山並みの懐中電灯などの厳重な装備品が必須である。人間が立ち寄らないためか、害虫や毒蛇・建造物の腐食などの問題があるため、廃墟等は基本的に物見遊山で訪れて良い場所ではないのだ。
SIREN2の舞台となった軍艦島でさえ、立ち入り禁止の場所があるぐらいである。
冷静でなくとも、手入れのなされていない場所はよほどの訓練を受けていない一般市民においては、過酷な環境といっても過言ではない。
さて肝心の旧犬鳴峠の都市伝説であるが、トンネルの出入り口にはブロックで閉鎖され、トンネルに向かう前にフェンスが設置されている。この二つの防衛は純粋に考えて、『長年放置された危険地区だから立ち寄らないで下さい』といったものであろうが、河原之河内の登山を辿れば、意外とトンネルに向かうことが可能である。
犬鳴峠の代表的な都市伝説は、
- 白いセダンで行ってはならない
- 日本国憲法が通用しない
- 孤立した村社会がある
……といった点が有名だろうか。
確かに犬鳴村は実在していたものの、江戸時代以前より部落差別のような差別を受けた事実はなく、荒唐無稽な話である。むしろ、人の出入りが多いにも関わらず、行方不明や不審事件はなく、普通の村であったことが断片的ながらも窺える。
農産業を生業としていた犬鳴村であるが、近辺にあるダムの影響を受けて水没し、村民は移住を余技なくされた。
当時の犬鳴村の住民の細かい特定は明治以降の時分のため、ほぼ不可能であるため、独自調査しようにも当時の話を聞くことは出来ない。
ただし犬鳴村について情報収集したところ、犬よりも蛇の逸話の方が多いのが特徴的である。なお、学校や菅原道真といった祭神を奉るなど、どこの村にでもありそうな行事や催事があるのみである。福岡全体で道真公を奉っている場所は結構多い。天満宮=道真公と考えて良いかもしれない。
全体的に纏めて、どこにでもある廃村であった犬鳴村であるが、都市伝説化する発端として、焼死事件が挙げられる。
その事件は1980年代の少年犯罪が多く報道されたことにより、注目を浴びることになった(というより意図的にマスゴミが事件内容の扇動・大袈裟な騒ぎ立てた)。
1980年代はバブル崩壊直前の世代であり、現代から考えれば信じられないような事件多発――ではなく、モラルが問題視されている。モラル性のソレは身近な例として挙げるなら、根性論を売りにした水分補給なしの日中の運動や、体育教師が教育指導で竹刀を常備していたなどが飲み込み易いだろうか?
1980年代についてざっと調べたところ、金属バット事件や女子高生コンクリート事件など凶悪な事件が発生しているため、何も犬鳴峠だけが問題・重要視されるようなものではないのだ。
他の凶悪事件として明確に異なる点として、土地性のソレが要点になっている可能性がある。例えば上記で列挙した二つの事件は端的に述べるなら、家庭内で発生した事件であるが犬鳴峠の場合、一般家庭のソレとは明確に事件発生の場所が異なるのである。その要因そのものが『都市伝説』になりえたのだろう。
冷静に思考を重ねていけば、やはり都市伝説は都市伝説であり荒唐無稽な流言飛語たる噂であることに相違ない。
虚実を虚実で楽しむなら良いものの、根も葉もない情報――フィクションに躍らせられないように気を付けた方が良いだろう。
言われるまでもなく「んなこたぁ言われるまでもなく分かっとるわい」と思う人がいるだろうが、一応念のため……。
なお、映画「犬鳴村」はかの呪怨で有名な監督が指揮を執っているためか、世界中からオファーが来ているだとか。
ちなみに清水崇監督の「輪廻」は個人的に評価できない。理由は夢野久作のドグラマグラをちょっと違った方向に改造してカルピスを水で薄めたような印象があるからだ。
ドグラマグラは映画化されているが、あれだけ長い内容を纏め、正木博士が本そのままのイメージであったことと、二部作ならば更に完成度が高くなっていたものだろうと思っている。
要は一本の映画では時間が足りなかった。
つうか、作者と役者諸共含めて『曰く付き』ならこっちの方が強いんだよなぁ……。
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