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2014年11月07日

十三月の翼・50(天使のしっぽ・二次創作作品)




 こんばんは。土斑猫です。
 今回も、「十三月の翼」更新です。
 最終回目指して、順調に爆走・・・してませんorz
 なかなかうまくいかないもんですな。全く・・・。
 それでも、最後まで突っ走る所存ですので、どうぞよろしくお願いします。
 ではでは。



トウハ(セレモニー・ドレス).jpg


                     ―雨想―


  ―かけられた言葉の意味が、分からなかった。
 否、心が理解する事を拒んでいた。
 優しい?
 優しい?
 誰が?
 わたしが?
 馬鹿な。
 何を言っている?
 そんな事、ある訳ない。
 そんな事、あっちゃいけない。
 だって。
 だって。
 だって、わたしは―


 「・・・何、言ってんの・・・?」
 戦慄く様に、トウハは言う。
 自分の手を握る、アカネの手。
 それを振りほどこうとするが、今の力ではままならない。
 真正面から見つめてくる、翡翠の瞳。
 そこにあるのは、今までとは違う強い意思の光。
 耐え兼ねる様に、視線を逸らす。
 せめてもの抵抗に、口を動かす。
 「何?怖さのせいで、とうとう頭イカれちゃった?」
 けれど、アカネの瞳は揺るがない。
 「わたしは正気だよ。」
 「何処がさ!!わたしが優しいなんて言ってる時点で・・・」
 「君が、自分の言う通りの存在なら・・・」
 振り絞った声が、遮られる。
 「何で、”わたし達”は生きている?」
 「え・・・?」
 アカネは言う。
 あくまで強く。
 凛として。
 「君の力なら、これまでみたいな絡め手なんて使う必要なんてない。一人ずつ、守護天使(わたし達)を削っていけば良かったんだ。その時間も、機会も十分にあった筈。だけど・・・」
 グイッ
 アカネがトウハに顔を寄せる。
 まるで、逃げる事は許さないと言わんばかりに。
 「君は、それをしなかった。」
 「そ、それは・・・」
 パクパクと喘ぐ。
 悪戯の言い訳を探す、子供の様に。
 「は・・・、何を・・・。最初に会った時、わたしに何されたか忘れたの?」
 グッ
 トウハの右手が伸び、アカネの首を掴む。
 「何なら、ここでやろうか?あの時の続き。」
 キリ・・・
 鋭い爪が、白い肌に赤い跡を残す。
 「!!」
 思わず身を乗り出すユキ。
 しかし、
 キッ
 後ろに流されたアカネの視線が、それを制する。
 ユキが動きを止めるのを見ると、彼女は視線を戻す。
 「今?なら、どうして今じゃなくてあの時やらなかった?」
 ビクリ
 僅かに震える、身体。
 「あの時、やればよかったんだ。毒なんてまどろっこしい真似せずに、わたしの首を貫けばよかったんだ。」
 「・・・・・・。」
 形に成らない言葉。
 それを確信に変えて、アカネは迫る。
 「分かってたんじゃないのか?あの時、ユキさんが来てわたしを癒してくれるって。毒だって、それが間に合う様な強さに調節してた。」
 言い訳を先に潰していく様に、紡がれる言の葉。
 返す術はない。
 ただ、黙るまま。
 畳み掛ける。
 「わたしだけじゃない。ナナの時も。クルミ姉さんの時も。あの戦いの時でさえ、君は最後の一歩を踏み出さなかった。」
 「あの時?」
 白い顔が、引きつる様に笑みを浮かべる。
 「百足(あの子)の餌にされかけた事を・・・」
 「そう。あの時だけは、君は本気だった。でも、それは本当に最後の手段だったから。天秤の片皿に乗せられたものが、かけがえのないものだから、それを選んだだけ。きっと、それは・・・」
 そこで、言葉は一旦途切れる。
 躊躇する様に息をため、そして決意したかの様に断言する。
 「守護天使(わたし達)も、同じ。」
 「・・・!!」
 朱い瞳が見開く。 
 「・・・君は、ご主人様に名前を貰って心を得た。」
 その事実を知った時から抱いていた確信。
 それを、形にする。
 「あの人から貰った心が、闇だけに塗れる筈がない。」
 揺れる朱眼。
 その様は、今にも泣き出しそうに見えた。
 「・・・何で、そんな事が言えるの・・・!?」
 引き絞る様な声。
 喉の奥から辛うじて引きずり出したそれが、必死に否定の導を探す。
 「忘れたの?わたしは、殺してるんだよ。あの女を・・・。冬葉を・・・!!」
 「それも、嘘。」
 迷わず、言い切る。
 「もし君がそう言わなかったら、ご主人様はもっと深い罪悪感に苛まれていた。冬葉さんと、君と、君の仲間を死なせてしまったと言う事実に。」
 失われる、言葉。
 「全部、ご主人様のため。ご主人様の罪の意識を、苦しみを、少しでも軽くするため。」
 返す事すら、出来ない。
 それは、トウハ自身が目を逸らしていた事実を的確に捉えていた。
 だから、アカネは言う。
 「同じだ。」
 絶対の、確信を持って。
 「大切な人のために生まれて、大切な人のために生きる。ただ、違うのは・・・」
 アカネの右手が上がり、自分の首にかかるトウハの手を掴む。
 軽く引いただけで、それは酷くあっさりと離れた。
 そのまま、その手を優しく握る。
 「今この手に乗るものが、多いか少ないか。それだけ・・・。」
 氷冷の血に塗れた手。
 ズクズクと走る痛み。
 それすらも、今のアカネは受け入れる。
 まるで、彼女の痛みを共有する様に。
 「今のわたし達には、大切なものがたくさんある。ご主人様。家族。友達。どれもこれも捨てる事の出来ない、大切なもの・・・。」
 強張っていたトウハの肩が、ピクリと揺れる。
 「何さ・・・?それ・・・。」
 低く呟く。
 憎々しげな響き。
 呟きは、激高となる。 
 「そんなだから、守れないんでしょ!!ご主人様以外に大切なもの!?そんなのいらない!!邪魔なだけ!!ご主人様だけ見ていれば・・・」
 「でも、それがわたし達に力をくれる。」
 「!!」
 「君も、分かってる筈だろ?」
 「・・・・・・。」
 「ご主人様の存在が君を強くした様に、皆の存在がわたしを強くしてくれた。」
 再び黙り込む。
 そう。
 否定する事など、出来はしない。
 今のアカネの強さを。
 皆と握り合う手の力を。
 彼女は、確かに知っているのだから。
 「それを否定したいのは、自分がそれを持たないから。感じる事が出来ないから。ただ、それだけの話。」
 「・・・・・・。」
 「・・・だから、一緒。」
 声に、力がこもる。
 それは、目の前の少女にかける言葉。
 同時に、恐れ、拒んでいた過去の自分にかける言葉。
 「わたし達は、一緒なんだ。」
 心の澱が、消えていくのが分かった。
 恐れも。
 迷いも。
 拒絶さえも。
 視界を覆っていた霞が、晴れていく。
 そして、その向こうに見えるのは。
 小さくてか弱い、”同士”の姿。
 「いや・・・。ずっと前から、分かってた事だな。君と出会ったあの夜から、ずっと、ずっと分かってた事。ただ、わたしが認めたくなかっただけなんだ・・・。」 
 その言葉を、トウハは呆然と聞いていた。
 まるで、何かの神託を聞く様に。
 けれど。
 「く・・・くく・・・」
 やがて、その喉が小刻みに震え始める。
 「あは、はははははは・・・」
 震えは乾いた笑いとなり、外へと漏れ出す。
 精一杯の、嘲りを含んで。
 それを、アカネは黙って受け止める。
 まるで、そうされる事が分かっていたかの様に。
 笑いは響く。
 長く。
 長く。
 尾を引く様に。
 けれど、それもやがて先細り、消えていく。
 小さく。
 低く。
 消えていく。
 そして、それが雨音の中に溶け切った時、
 糸が、切れた。
 「だったら・・・だったら何だっていうのさ!?」
 雨幕の静寂を、引き裂く様な声。
 恐れる様に、戦慄きながら。
 怯える様に、震えながら。
 叫んでいた。
 「悪魔(わたし)と天使(キミ達)が同じ!?今更、何を言ってるの!?それで、わたしの何が変わるの!?」
 降りしきる雨音の中に響く、慟哭の様な声。
 叩きつける雫とともに、それが聞く者全てを打つ。
 「そうだね!!キミ達はいいかもね!!」
 そこには、冷徹な悪魔としての姿はない。
 「キミ達には仲間がいる!!友達がいる!!この世界の全てが、肯定してくれる!!」
 荒ぶる、狂い人の姿もない。
 「でも、わたしにはない!!何にもない!!わたしには、ご主人様だけ!!その事に、変わりはない!!」
 それは、心の叫び。
 一人の少女の。
 一つの命の。
 想いの叫び。
 「狡いよ!!キミ達は狡い!!」
 トウハの手が、絡んでいたアカネの手を振りほどく。
 今度は、アカネもそれを御しはしなかった。
 「キミ達は沢山のものを持ってる。その手に余るくらい、沢山のものを!!」
 ガシッ
 伸びた手が、アカネの胸ぐらを掴む。
 「わたしが欲しいのは一つだけ!!その沢山の中の、たった一つ!!なのに、なのに!!」
 ドン
 トウハの頭が、アカネの胸に落ちる。
 「どうして、どうして駄目なの!?どうして、届かせてくれないの!?どうして、触れさせてくれないの!?」
 引き絞る様な声。
 「どうして・・・。どうして・・・。」
 滴る雨粒とは違う雫が、俯いた顔から落ちた。


 「・・・トウハさん・・・」
 誰ともなく。
 呼びかけるでもなく。
 ユキは呟いた。
 今、自分の目の前にいる少女。
 アカネによって、纏っていた闇色の殻を剥がされた姿。
 それが、何処か割り切る事の出来ていなかった彼女の心を、更に揺らしていた。
 ああ。
 自分は一体、何を見ていたのだろう。
 目の前の少女は、こんなにも小さくて。
 こんなにも、儚い存在。
 胸に抱いていた、その異端としての。
 脅威。
 危険性。
 畏怖。
 そう言ったものが、根底から揺らぐのを感じる。
 否。
 気づかなかった訳ではない。
 ただ、見えないふりをしていただけ。
 それを見てしまったら。
 直視してしまったら。
 出来なくなってしまうから。
 あの娘を。
 あの存在を。
 悪魔と言う存在を。
 否定する事が、出来なくなってしまうから。
 断罪する事が、出来なくなってしまうから。
 消し去る事が、出来なくなってしまうから。
 やむを得ない事だと、言い聞かせていた。
 自分に。
 そして、暗に皆に。
 全ては、御主人様を守るため。
 そして、この世界を守るため。
 けれど。
 けれど。
 そのために。
 そのために、彼女一人を犠牲にする事を良しとしていたのは。
 彼女の想いを、切り捨てようとしていたのは。
 間違いなく、確かな事で。
 ズクリ
 胸が痛む。
 悔恨に。
 罪悪に。
 引き攣れて、痛む。
 胸を押さえながら、思う。
 もう、駄目なのだと。
 もう、誤魔化す事は出来ないのだと。
 後には、戻れない。
 晒されてしまったから。
 突きつけられてしまったから。
 彼女の。
 悪魔の。
 本当の姿を。
 でも。
 だけど。
 それならば、どうしろと言うのだろうか。
 彼女の想いを守るには、悟郎の存在は絶対。
 けれど、それは同時に彼の全てが犠牲になる事を意味する。
 ありえない。
 そんな選択肢など、許される筈などない。
 「アカネさん・・・」
 貴女は、どうするつもりなのですか?
 問う言葉は、干(ひ)した喉に張り付き出なかった。
 しかし―
 「・・・駄目だよ。トウハ・・・。」
 答えは、酷くあっさりと紡がれた。


 トウハの震えが、ピタリと止まる。
 それに構わず、アカネは続ける。
 「ご主人様は、駄目なんだ。」
 淡々と。
 「あの人は、わたし達にとって大事な人。かけがえのない人。」
 冷淡に。
 「分かるだろう?君が想う様に、わたし達もあの人を想ってる。だから・・・」
 はっきりと。
 「ご主人様は、わたせない。」
 言い放った。
 「・・・・・・。」
 「・・・・・・。」
 「・・・・・・。」
 沈黙。
 その場の誰もが、次の句を継がない。
 やがて―
 「く・・・くく・・・」
 低く響く笑い声。
 アカネの胸に頭を埋めていたトウハの身体が、再び震えていた。
 ズルリ
 ゆっくりと、身を起こす。
 朱い視線が、翡翠の視線と絡み合う。
 雨を吸い、重く肌に張り付いた白髪。
 その間から覗く顔には、あの歪な笑みが張り付いていた。
 「そうだよね!!そうだよねぇ!!」
 嬌声を上げながら、トウハが身を反る。
 「そうだよ!!そうでなくっちゃ!!ここでご主人様をあげるなんて言われたら、それこそ幻滅だよ!!」
 叫ぶその顔が、ガクンと落ちる。
 そこにあるのは、狂気に彩られた悪魔の顔。
 「でもね!!でもね!!それならやっぱり・・・」
 猛禽の爪の様に開かれた手。
 それが、アカネの首に掴みかかる。
 「!!」
 三度身構えるユキ。
 しかし、その杖から光が放たれようとした瞬間―
 「やめなよ。」
 アカネの声が、それを遮った。
 首に食い込む痛み。それに微かに顔をしかめながら、彼女は言う。
 「こんな事、する必要ない。」
 あくまで冷静なその言葉に向かって、威嚇する様に牙をむく。
 「舐めないでよ!!こんなになったって、キミ一人始末するくらい・・・」
 「こんな事したって、ご主人様は君のものにはならない。」
 「・・・・・・。」
 トウハの声が止まる。
 「分かってる筈。君がご主人様を欲する限り、皆はご主人様を守り続ける。そして・・・」
 自分の首にかかる、朱色の手。
 それを掴み、ゆっくりと引き剥がす。
 酷くあっさりと、それは離れた。
 「君はもう、それを越えられない。」
 「・・・・・・。」
 トウハは答えない。
 答える事自体が、無意味だと察しているのかもしれない。
 「それなら・・・」
 呟く様に、彼女が言う。
 「それなら、このまま時が過ぎるのを待てとでも・・・?」
 くく。
 その口が、皮肉げに引き攣る。
 「そうだね。キミ達にとっちゃ、それが一番だものね。」
 あはは。
 乾いた笑いが、喉を転がる。
 「もう一日足らずで、わたしは消える!!消えて、なくなっちゃう!!そうすれば、万事万々歳!!ご主人様は今のまま!!キミ達は何の苦労もない!!全部、全部・・・」
 「違う!!」
 鋭く嗜める様な声が、トウハの言葉を遮った。
 「駄目だ。それじゃ駄目なんだ。」
 訳が分からないと言った顔のトウハ。
 そんな彼女に向かって、アカネは詰め寄る。
 「言っただろう?それじゃあ、ご主人様は救われない。そして何より・・・」
 アカネが、トウハを見つめる。
 翡翠の輝きの中に映る自分が、トウハの瞳に映る。
 「君が、救われない・・・。」
 一瞬、場が白けた様に静まり返った。
 誰もが、その言の葉の意を取りかねて。
 やがて、トウハが呆けた様に呟く。
 「・・・何、言ってんの・・・?」
 「言ったままだ。君は、救われなくちゃいけない。君のためにも。ご主人様のためにも。」
 「・・・・・・!!?」
 酸素を求める金魚の様に、口をぱくつかせるトウハ。
 混乱しているのは、明らかだった。
 「・・・何言ってんのか、分かんない!!わたしが救われる!?そんな事、ありえない!!わたしは、この力のために、全てを代価にした!!救済なんて求めてない!!欲しくない!!」
 「でも、それじゃ駄目なんだ。」
 「駄目も何もない!!わたしを救う!?それが出来るのは、ご主人様だけ!!それとも何!?ご主人様を、くれるって言うの!?」
 ゆっくりと頭を振るアカネ。
 「それは、出来ない。」
 「じゃあ何さ!?」
 ますます混乱した様に、トウハは喚く。
 まるで、ダダを捏ねる子供の様に。
 「ご主人様は駄目!!だけど、わたしは救いたい!?虫のいいこと言わないでよ!!そんな方法・・・!!?」
 トウハの声が、途切れた。
 ”それ”を見たユキが、否、空間を超えて事態を見ていた四聖獣達も、目を疑った。
 ・・・それは、温もりだった。
 かつて、青髪の小さな少女から渡されたもの。それと同じ、安らかで、優しい記憶。
 その時は右手だけだったそれが、今は全身を包んでいた。
 「あ・・・あ・・・?」
 型を成さない声が、喘ぐ様に漏れる。
 反射的に振りほどこうとしたが、彼女はそれを許さない。
 否。
 本当に自分が拒絶しようとしたのか、それすらも、もう分からない。
 黄金(こがね)の髪が、頬を撫でる。
 雨の匂いとともに、甘い香が漂った。
 ・・・アカネが、トウハを抱きしめていた。
 「何・・・何、を・・・?」
 やっとの思いで絞り出した声。
 それに、アカネは答える。
 「言っただろう?今の天使(わたし達)には、大事なものが沢山ある。」
 囁く吐息。耳をくすぐる。
 「君がそれを認められないのは、君がそれを持たないから・・・。」
 脳に染み入る言葉。
 けれど、理解が追いつかない。
 「だから・・・」
 訳が分からないまま、身をよじる。腕は、解けない。
 いやいやする様に首を振る。けれど、結果は同じ。
 「だから、わたしが君の”もう一つ”になる・・・。」
 何か、酷く怖かった。
 未知に対する恐怖ではない。
 それを聞いてしまったら、もう戻れない。
 そんな、不安。
 「・・・”一人分”、残ってるんだろ・・・?」
 けど。
 けど、何処かで。
 その言葉を待つ自分がいる事も、確かな事で。
 「それを、使えばいい・・・。」
 ああ。
 ああ。
 止めて。
 止めて。
 それを言ったら。
 言ってしまったら。
 わたしも。
 そして、キミも。
 「ご主人様には及ばないかもしれないけど、こうして抱きしめる事くらいは出来る・・・。」
 心が、波立つ。
 想いが、跳ねる。
 「だから・・・」
 その言葉を、恐れて。
 その言葉を、求めて。
 「だから、わたしを・・・」
 身体から、力が抜ける。
 まるで、諦めた様に。
 そして、安らぐ様に。

 「わたしを、連れてゆけ・・・。」

 響く言の葉。
 雨天の合間に見えた光は、幻だろうか・・・?



                                     続く
この記事へのコメント
あ、わからんち。の部分の顔文字が化けたw
Posted by エマ at 2014年11月22日 23:51
いやー、すごい勢いで続きが載るから、
再び離されてしまったぜよw
先を読む誘惑にかられてしまったわいw 順番、順番w

で、感想ですよん。

トウハっち、動揺していますな。自分でも気付かずに、手を抜いていたというか、いや手を抜いていたわけではないんでしょうが、殺す気がなかったと。

そういう選択を自らしてきた以上、本人自覚していてもよさそうな気はしたんですが、自分は悪魔という自意識から、その自分の優しさに向き合えなかったのかもしれませんな。
ということにしておこうw

いや、ユキさんが来て毒を直す時間まで計算に入れていたとしたら、うむ。さすがに自覚しててもおかしくなかろー。
これはなんつーか。装甲騎兵ボトムズで、主人公は絶対に死なないというお約束を、うまく目立たせないように工夫する、よーなこともせずに「異能生存体」とか設定つけてむしろ開きなおったのと似たよーなモノを少し感ずるw
あ、すんません。さすがに全然そこまでひどくはない(そもそも例え方を間違っているような気もする。すんまそんw)けど、ちょっと無理やりさというか、違和感というか舞台裏感を感じてしもうた^^;

いや、偉そうなこといってて、私の作品もご都合主義設定はよくあるので、マッタク人のこと言えませんがね。いかんわー。こんな指摘してたらきっと私の作品の感想の時に逆襲されるわー(ノ∀`)

ま、それはともかくとして。

嬉しかったのは、トウハが自分のオリジナルである冬葉ちゃんを殺したというのは嘘だった、ということですな。
あれは個人的にすごいショックだったので。
いやー、トウハちん。そういう意味では罪人じゃなく、ツンデレっぽい感じじゃないですかー。
ますます好きになってしまったわいw

まぁ、なんですかね。前述のような違和感を除けば、今回のお話、会話としては長いですが、全体として流れているテーマは一貫しているように感じまして、とても味わい深く読めました。
とりわけ、トウハの心の乱れ様が、その辛さがよく伝わってきます。
また、「トウハの事は想っている。でもご主人様は渡せない。ではどうすればいいのか…」という難しい難題を、よくもまぁ13歳のアカネがここまで冷静に考えたものです。
もちろん、アカネちゃんも最初からこうではなかったわけで、トウハに恐怖を感じつつも、皆の中で一番トウハと深く結びついたからこそ、ここまで考えるようになったのでしょうが、やはりアカネちゃん自身の資質も大きそうな気がします。

で、最後は自己犠牲のようになりそうですが、どうなってしまうのでしょうな。トウハもなんか受け入れモードじゃないすか。
ユキさんが止めてしまっては、なんか無粋なことになりそうですし。かといってアカネちゃんが犠牲になるような展開はありえんだろーし個人的にも受け付けんし、第一アカネスキーな土斑猫さんがそんなことをするはずがないw
ぬぅ、エマよ。裏だ、裏を読むのだ!

……(十分経過)

やっぱり分からんち♪ ٩(๑❛ᴗ❛๑)۶

ニブチン王者エマさんに、そんな先の事まで読めるはずがなかったのであるw

ううむ、トリックスターライター、土斑猫さんの筆の動き……侮りがたし……。おそらく最後まで私は翻弄され続けるのであろう。
いや、それでこそ読む甲斐があるというものよ!

次回、アカネちんとトウハっちがどうなるのかサパーリ予想もつかず、そもそもハッピーエンドになるのかバッドエンドになるのか、守護天使サイドは助かったけどトウハだけ残念エンドになるのかすらわかりませんが、
どう転ぼうが、十三月の翼の読み応えは変わりますまい。

あと数回(?)で終わってしまうのが残念でなりませんが、最後まで楽しみにしておりますぞよ。

というわけで、まったねー♪


あ、完結しても、ぜひまたしっぽ作品書いてねw
Posted by エマ at 2014年11月22日 23:49
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