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2014年03月10日

十三月の翼・45(天使のしっぽ・二次創作作品)







 ども。土斑猫です。
 「天使のしっぽ」二次創作、「十三月の翼」58話掲載です。
 な・・・長かった。
 5000字くらいで終わる筈が、10000字超えてしまった・・・。
 それでも呑み込む新ファンブログ!!すごいぞ!!
 と言う訳で、例によってヤンデレ、厨二病、メアリー・スー注意です。
 では、その前にコメントレス。



 エマさん

>実を言うと自分、ドラマCDとかは聞いてないんでそこんとこの知識がちょっと。
 そんな土斑猫さんには、このドラマCDをオススメします。 

セイント・ビースト~聖獣降臨編~ヴォーカル&ドラマ Legend of the BEAST

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土斑猫さんのゴウ兄さんに対するイメージが完膚なきまでに粉砕されることうけ合いです(笑)

 おお、これは興味深い。興味深いが・・・大切な何かを失いそうな気がするのは何故だろう・・・(汗)


g0ODa7VK.gif

イラスト提供=M/Y/D/S動物のイラスト集。転載不可。


 ・・・瞬間、世界は止まった。
 貼り絵の夜も。
 蠢く闇も。
 食いかかる虚無も。
 その全てが止まった。
 静寂。
 束の間の。
 けれども、永遠の。
 静寂。
 けれど。
 やがて。

 苦苦・・・
 
 響き始める。
 それが。
 ゆっくりと。 

 苦苦苦・・・
 
 静かに。
 けれど、騒めく様に。
 
 苦苦苦・・・
 禍禍禍・・・
 禍禍禍禍禍・・・
 
 虚無色の視界。
 響く音。
 
 禍禍禍・・・
 禍禍禍禍禍禍禍禍禍・・・
 
 耳に甘く。
 脳漿に痛く。
 
 禍禍禍禍禍禍・・・・
 禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍・・・
 
 響く音。
 
 禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍・・・
 禍禍禍禍禍禍禍・・・
 禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍・・・
 
 響く。
 響く。
 狂喜の様に。
 狂気の様に。
 凶気の様に。
 
 禍禍禍・・・
 禍禍禍禍禍禍・・・
 禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍・・・
 禍禍禍禍禍禍禍禍禍・・・
 
 やがて。
 脳が、それを理解した時。
 それが、”それ”の声と理解した時。
 
 禍禍 禍禍禍・・・
 禍禍禍禍禍禍・・・
 禍禍禍 禍禍禍禍禍禍禍禍 禍禍禍禍禍・・・
 禍禍禍禍禍禍  禍禍禍禍禍禍禍禍禍 禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍・・・
 禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍・・・ 

 二人の視界は。
 全ての世界は。
 暗転した。



             ―間幕―


 気がついた時、彼らは元通りの公園に立っていた。
 虚無による侵食も。
 百足による破壊も。
 トウハが放ったベンチでさえも。
 全てが元通りになった、公園。
 そこに、皆は立っていた。
 「・・・え?おぉ!?」
 「これは・・・いや、今のは一体・・・!?」
 誰一人として、状況が飲み込めない。
 皆が呆然とする中、”ただ一人。
 全てを理解している様子で、トウハが呟いた。
 「・・・亀姉さまが、効いたみたいだね・・・。」
 「どう言う、事だ・・・?」
 「見ての通りだよ・・・。」
 問うアカネに、彼女は言う。
 荒い呼吸をつきながら。
 それでもゆっくりと、静かな声で。 
 「バアル(あいつ)の機嫌が、治った・・・。」
 「機嫌・・・?」
 「・・・見つけたんだよ・・・。新しい可能性(玩具)を・・・。」
 そう言って、トウハはもう一度大きく息をついた。


 呆然と立ち尽くす、シンとアユミ。
 二人の前で、”それ”はユラリユラリと立っていた。
 『―禍禍禍。危ない。危ない―』
 白い仮面が、その顔でクワンクワンと鳴る。
 そう。
 外れ落ちた仮面も。
 そこから溢れ出した筈の虚無も。
 何もかもが元通り。
 この場に現れた時と寸分違わぬ姿で、”それ”はその場に立っていた。
 『―全く、歳を取ると気が短くなっていけない。こんな逸品に気付かないとはね。危うく、壊してしまう所だった―』
 紅い描眼がグリグリと蠢き、眼前で抱き合うシンとアユミを見下ろす。
 『―僅かとは言え、小生の存在を否定するとは。なかなかの”素材”だ―』
 この上なく上機嫌な様子の、”それ”。
 自分を睨みつけるアユミを見ながら、言う。
 『―汝に道を示したのはトウハかね?なかなか良い仕事をしてくれる。実に出来た子だ―』
 「・・・何が”子”だよ・・・。気持ち悪い・・・。」 
 トウハが呟いて、眉をしかめる。
 『―しかし、いかんね―』
 そんな彼女を横目で見ながら、”それ”は顎に手をあてる。
 『―こんな有様では、これ以上事を進めれば同じ愚を犯しかねない―』
 しばしの思考の後、”それ”は『うむ』と頷く。
 『―やはり、潮時だな―』
 一人で納得した様に、それは言う。
 『―些か名残惜しいが、この辺りで退くのが得策か―』
 「・・・え?」
 「なぬ?」
 その言葉に、場の全員が目を丸くした。


 「てめぇ、何言って・・・?」
 『―ん?聞こえなかったかね?良い収穫もあった事でもあるし、そろそろ退こうと言ったのだよ―』
 ガイの問いに、いけしゃあしゃあと答える”それ”。
 「んな・・・!?」
 絶句するガイ。 
 「てめぇ、散々好き勝手やっておいて逃げるってか!?都合の良い事ぬかしてんじゃねえぞ!!」
 『―否。ただ逃げはせんよ―』
 彼の喚き声に、そんな答えが帰る。
 『―言ったであろ?四聖獣(汝等)にはこの劇より退場していただきたいと―』
 「「「「!!」」」」
 皆の間に、再び走る緊張。
 「!!、駄目!!」
 シンが身構える気配を感じたアユミが、すがる腕に力を込める。
 「アユミさん・・・。離れてください・・・。」
 「嫌です!!さっきので、分かった筈です!!”あれ”と戦っては、駄目!!」
 「それでも・・・」
 シンが言いかけたその時、
 『―その心配はない―』
 そんな声が、二人の間に割り込んできた。
 『―”退場”と言うのは、舞台から降りていただくだけの事だ。汝等の思う様な事にはならんよ―』
 「え・・・?」
 「どう言う事・・・」
 皆が問いかけた次の瞬間―
 ゴバァアアアアアッ
 突然、シンとアユミの間の地面から何かが吹き上がった。
 「きゃあっ!?」
 弾き飛ばされるアユミ。
 「アユミさん!?」
 駆け寄ろうとしたシンを、吹き上がった”それ”が遮る。
 ズルルルルッ
 地から吹き上がった昏い奔流。
 それは猛スピードで地を這い、四聖獣を取り囲む様に渦を巻く。
 「何っ!?」
 「これはっ!?」
 驚く四聖獣。
 ジュルルルルルルッ
 幾重にも巻かれた渦。
 それが、彼らを巻き込んで行く。
 「――っ囲い込むつもりか!?」
 ”それ”の意図を察したガイが叫ぶ。
 「ぬぅっ!!」
 『青龍の牙』を振るうゴウ。
 ガガガガガッ
 刃の軌跡に沿って弾ける、青白い電光。
 しかし、それは奔流に当る端から吸収され、立ち消える。
 「奴の身体の一部か!?」
 「チィッ!!」
 レイが『朱雀の翼』を開き、飛び上がる。
 フルスピードで、まだ閉じ切ってない上空を目指す。
 しかし、遅い。
 眼前に見えていた夜天は見る見るうちに狭まり、そして―
 ガシャァアアアアンッ
 虚無の扉が閉じた。


 空に、薄く欠けた月が浮いていた。
 その光の中で、アユミは呆然と”それ”を見つめていた。
 降り注ぐあえかな月光の中に、異様な影がそそり立っていた。
 昏い、昏い、夜闇の中にあって、なお昏い。巨大な半球体の物体。
 シンを。
 その兄弟達をも呑み込んだそれは、不気味な沈黙をたたえてその異様を晒していた。
 何の声も、聞こえない。
 何の音も、しない。
 何の気配も、感じない。
 ただただ、そこにあるだけ。
 その様は、まるで奇妙な意匠の墓標の様にも見えた。
 「シン・・・様・・・?」
 フラフラと、それに近づく。
 「シン様・・・」
 呼びかける。
 答えは、ない。
 「シン様!!」
 もう一度。
 今度は、叫ぶ様に。
 やはり、答えはない。
 「そんな・・・。」
 ”それ”の身体は、触れたもの全てを喰らう。
 そして、今目の前にそそり立つ”これ”はその身体の一部。
 それならば、それに取り込まれた者の辿る道は・・・。
 悪夢の様な想像が、脳裏を過ぎる。
 「・・・・・・っ!!」
 それを振り払う様に、再度叫ぼうとしたその時―
 ゾクゥッ
 次の瞬間、背筋を蠱虫が這い回る様な怖気が走る。
 思わず振り返った先に、影法師の様に伸び上がる異形の姿。
 “それ”が、その身を屈める様にして彼女を覗き込んでいた。
 紅い描眼に、自分の姿が映る。
 汚泥の様に湧き出る恐怖。
 しかし、次の瞬間には想いがそれを凌駕する。
 「一体、何をしたの!?」
 激高とともに、”それ”に掴みかかる。
 その指先が、虚無の衣に触れようとした瞬間―
 バチィッ
 「きゃあ!!」
 突然生じた衝撃が、彼女を弾き飛ばした。
 ゴロゴロッ
 紙屑の様に転がる身体。
 それを眺めながら、”それ”は言う。
 『―不用意に触るのはやめたまえ。汝程度の存在率では、触れた瞬間に髪の端も残さず喰われてしまうよ―』
 そう言いながら、自分を見下ろす”それ”。
 転がった身を起こしながら、それでもアユミは”それ”を睨み返す。
 「・・・シン様を・・・」
 『―ん?―』
 「・・・シン様を、シン様を返して!!」
 喉が裂けんばかりに叫ぶ。
 その様子を眺め、キュルッと細まる描眼。
 『―ふむ―』
 感心した様に息をつきながら、”それ”は顎に手を当てる。
 『―面白い事だ―』
 響く、楽しげな声。
 『―一般に、守護天使とは己が主人を第一の存在と認識するもの。なれど、汝は主人以外にまた、それを持っている。実に・・・―』
 そこまで言った時―
 バチンッ
 不意に走る閃光。
 弾く様な音を立てて、”それ”の頭が揺れた。
 『―ん?―』
 特にこれと言った反応も見せず、ただ“それ”はキョロリとその方向を見る。
 『―成程。汝だけでもない訳か―』
 視線の先に”彼女”の姿を見とめ、フムフムと頷く”それ”。
 『―しばし見ぬ間に、守護天使・・・いや、天界の方針が変わったかね?メガミ―』
 そこにあったのは、ボロボロの身体で杖を構えるユキの姿。
 いつもは穏やかなその顔が、今は能面の様に冷たく凍りついていた。
 『―汝までもか。天界とは堅苦しくて面白味のない所と認識していたが、些か評価を変える必要があるかな―』
 「言いたい戯言は、それだけですか・・・?」
 言いながら、ユキは手にした杖を”それ”に突きつける。
 杖の先の宝珠が主の意を汲む様に、バチバチと閃光を散らした。
 「ユキお姉ちゃん、そんな身体じゃ・・・!!」
 傍らにいたモモが止めるが、ユキは振り向きもせず答える。
 「・・・四聖獣(彼ら)が及ばぬ相手です。守護天使(貴女達)ではどうあっても敵いません。どこまで出来るかは分かりませんが、”あれ”はメガミ(私)が抑えます。その間に、御主人様を・・・。」
 「アタシ達もやる・・・!!」
 その言葉を遮って、また声が響く。
 見れば、その目に涙を溜めたツバサとタマミがユキに並ぶ様にして立っていた。
 「アタシ達なんかじゃ、ゴミみたいに踏み潰されるのがオチかもしれないけど・・・」
 「それでも、このまんま逃げるなんて出来ないです!!」
 「・・・ツバサさん・・・タマミさん・・・。」
 「駄目だって言ったって、無駄だよ!!」
 「やらせてほしいです!!」
 自分を見つめる二人を見て、ユキは言う。
 「・・・勝目は、ありませんよ?」
 「分かってる・・・!!」
 「それでも・・・!!」
 しばし、二人を見つめるユキ。
 その顔は青ざめ、身体はブルブルと震えている。
 しかし、その足は揺らぐ事なくしっかりと地を掴んでいた。
 やがて、ユキの顔に少し困った様な笑みが浮く。
 そして、
 「・・・分かりました。」
 彼女は言った。
 「ユキさん!?」
 その言葉に、悟郎が驚きの声を上げる。
 「ツバサちゃん、タマミちゃん!!」
 傍らのランも、二人に向かって叫ぶ。
 その悲痛さに苦笑いしながら、ツバサは言う。
 「ごめん、ラン。でも、これだけは譲れないんだ。」
 「女の意地です!!」
 同じ笑みを浮かべながら、タマミも言う。
 「・・・ごめん。アタシら、ここでドロップアウトだ。ご主人様の事、お願い。」
 「ツバサちゃん・・・」
 そんな彼女達を止める言葉を、もはやランは持たなかった。


 「いけない!!」
 その様子を見たアカネが叫ぶ。
 咄嗟に、変化の術の起動を試みる。
 無理な変化を重ねた身体が軋みを上げるが、構わない。
 苦痛をねじ伏せ、変化しようとしたその時―
 トン
 その身を、二本の指が叩いた。
 「・・・・・・?」
 見下ろすと、トウハが座ったまま手を伸ばし、彼女の身体に触れていた。
 「・・・止めときなよ・・・。」
 彼女が言う。
 「そんな事したって、無駄に身体痛めるだけだよ。大人しくしてな。」
 「なっ・・・!?馬鹿言え!!このままじゃ、ツバサ姉さんたちが・・・」
 「大丈夫だよ。」
 「え・・・?」
 自分の激高を遮った言葉に、アカネはポカンとする。
 「大丈夫なんだよ・・・。」
 全てを悟っているかの様な口調で、トウハはまた、そう言った。


 『―やれやれ。色恋が絡むと女性は怖いと言うのは、人間の言葉だが―』
 ”それ”、は辺りを見回す様にぐりんと首を回す。
 その描眼に映るのは、自分を決死の決意で見つめる少女達。
 そして、もう一度ぐりんと首を戻せば、そこには同じ眼差しで自分を見つめるアユミの姿。
 『―これでは、先の繰り返しだな。どれ―』
 ”それ”がそう言った途端―
 ルォンッ
 沈黙の中に鎮座していたドーム。
 その表面が、波紋が走る様に揺らぐ。
 すると―
 「あっ!?」
 「えっ!?」
 「あ、あれ!!」
 皆が、驚きの声を上げる。
 ドームの表面が、漆黒のそれからサングラスの様に半透明のものに変わっていた。
 向こうが見通せる程に透き通った壁。その向こうに、動く四つの人影が見える。
 「シン様!?」
 (アユミさん!!)
 互いに気づいた二人の声が重なる。
 『―これなら、姿も見えようし、声も通るだろう―』
 世話が焼けると言った態で、”それ”が言う。
 『―ちなみに、我が身から切り離した時に”悪食”もリセットしてある。触っても大事はないよ―』
 「!!」
 それを聞いたアユミが、弾かれた様に薄闇色の壁に取り付く。
 「シン様!!大丈夫ですか!?お怪我は!?」
 (ええ、私達は大丈夫です。しかし―)
 壁越しに、シンは”それ”を睨む。
 (どう言うつもりですか?貴方なら、私達を囲い込んだ時点で喰い尽くす事も出来た筈。それを何故・・・)
 その問いに、”それ”はヤレヤレと首を振る。
 『―どうして、汝等は思考傾向がそう剣呑なのかね?何度も言ったが、小生は汝等にこの劇を降板して欲しいだけなのだよ。それに―』
 紅い描眼が、クニャリと歪む。
 『―やはり、まだ遊んでいない玩具を壊すのは趣味ではないのでね―』
 (玩具・・・ですか・・・?)
 『―ああ、そうだね―』
 シンの表情を眺めながら、愉しそうに嗤う。
 『―四聖獣(汝等)自身が持つ”可能性”、汝等と彼女等が作り出すであろう”可能性”。この世に住まう生物達が孕む”可能性”。宇宙三界、存在する可能性はすべからく、愛しく愛らしい―』
 クニャリ
 歪んだ目が、さらに歪む。
 どこまでも。
 どこまでも。
 思う愉悦に悶える様に。

 『―玩具(マリオネット)さ―』

 ゾゾゾ・・・
 ”それ”が纏う虚無が蠢く。
 まるで、己が主の凶気に怯える様に。
 『―若き神よ。いずれ汝が己の可能性に目覚め、その娘との間に新たな可能性を生み出したる暁には―』
 カタカタカタと白痴の面を震わせて、ケタケタケタと”それ”は言う。
 『―その時こそ、汝を招こう。新たなる歌劇(グランギニョル)の美麗なる主役(して)として―』
 そして”それ”は、またケタケタと嗤った。


 (てめー!!黙って聞いてりゃまた好き勝手言いやがって!!)
 空虚な嗤いを破って、突然に響く声。
 シンの背後から手が伸び、彼を押しのける。
 代わりに出てきた顔を見た”それ”が、大仰に溜息をついた。
 『―また汝か。どうも汝とは趣向が合いそうにないのだが―』
 (そんな事、知るか!!)
 声の主―ガイはそうがなると、自分達を閉じ込めている壁をガンガンと蹴り始める。
 (待ってやがれ!!今この壁ぶち破って、ついでにその趣味わりぃ仮面もブチ抜いてやるからな!!)
 『―ほう。それを破るかね―』
 (当然でしょう?)
 ”それ”の問いに、また違う声が答える。
 いつの間にかガイの後ろに立っていたレイが、冷ややかな、しかし怒りのこもった目で”それ”を睨む。
 (まさか、僕達が大人しくこの中に閉じ込められていると思った訳ではないでしょうね?)
 言いながら、バサリと『朱雀の翼』を広げるレイ。
 (全くだな。)
 そんな声と共に、前に出てきたのはゴウ。
 (話は聞かせてもらった。あの厄介な”悪食”がリセットされていると言うのは、朗報だな。あれさえなければ、この障壁を破る事も可能だろう?)
 言葉と共に、手の中の『青龍の牙』が青白い光を放つ。
 しかし、その様子を前にしても”それ”は動揺の欠片も見せず、ただ嗤うだけ。
 『―さてさて、それはどうかな?―』
 その態度に、ガイが再びいきり立つ。
 (てめぇ、あんまり舐めんじゃねーぞ!!”コイツ”がどんだけ硬いか知らねーがな、オレ達の力を合わせりゃこんなもん・・・)
 『―破れるだろうねぇ―』
 (ありゃ?)
 勢い良く啖呵を切ろうとした所をあっさりと肯定され、ガイはカクンとずっこける。
 (な、何だ?急にしおらしくなりやがって・・・?)
 『―勘違いしてもらっては困るのだがね・・・―』
 毒気を抜かれたガイに向かって、”それ”は言う。
 『―汝等の力を、過小評価するつもりはないよ。確かに、汝等が力を束ねれば、それを破る事は容易いだろう―』
 (そ・・・そうか?じゃあ早速・・・)
 (待ちなさい!!)
 (んが・・・)
 あからさまに考えなしで行動に出ようとしたガイの頭を、シンが押える。
 (・・・妙にあっさりと肯定しましたね・・・?)
 もがくガイの頭を抑えながら、その様子を愉しげに見ている”それ”に向かってシンは問う。
 (何か、仕掛けましたね・・・?)
 その問いに、白痴の面がニタリと破顔する。
 『―いいね。汝は。話が早くて助かるよ―』
 ニタニタと嗤いながら、”それ”は答える。
 (何を、しました?)
 『―・・・何、大した事ではない。―』
 愉しそうな、酷く愉しそうな声音。
 その響きが、怖気となって皆の背を這う。 
 『―壁(その)中の”命”、些かいじらせてもらった―』 
 (何・・・?)
 「ど、どう言う事・・・?」
 訳が分からないと言った態の皆に向かって、”それ”は言う。
 『―小生は『黒陽』。太陽の『陰』を司る―』
 ゾゾゾ・・・
 それが纏う虚無が、また蠢く。
 まるで、主の言葉を忌む様に。
 『―日の光は、その温もりによって健常なる命を育むもの。なれど反面、時にその光は歪な刃(メス)となり、命を歪める―』
 ニタリ
 ニタリ
 嗤いながら、それは言う。
 まるで、楽しい遊びに興じる子供の様に。
 ズルリ
 虚無の中から、黒い手が這い出す。
 毒蜘蛛の様に蠢くそれが、壁の中を指差す。
 『―その理に従って、壁(その)中の”命”を変異させたのだよ―』
 (はぁ!?)
 「な、何ソレ!?」
 ガイとその他大勢が、素っ頓狂な声を上げる。
 (お、オレは何ともねぇぞ!?)
 慌てて自分の身体をペタペタと探るガイ。
 (お前らも、何ともねぇよな!?)
 他のメンバーにも確認を取る。
 当然の様に、皆が首を縦に振った。
 (おら!!皆なんともねえぞ!!下手なハッタリかましやがって!!)
 がなりながら、もう一度壁を蹴ろうとしたその時―
 (―――っ!!)
 シンは、気がついた。
 (止めなさい!!)
 咄嗟に、ガイを制止する。
 (な、何だよ!?)
 鬼気迫るその表情に、困惑するガイ。
 顔から血の気を引かせながら、シンは言う。
 (四聖獣(私達)だけではありません・・・。この中にいるのは・・・)
 『―気づいたかね?本当に話が早くて助かるよ。そう、察しの通り―』
 トン
 長い指先が、壁に触れる。
 『―壁(この)中の空気中に存在する、”ウィルス”や”細菌”を変異させた―』
 キキキ・・・
 鋭い爪が、薄黒い壁に薄く跡を残していく。
 『―今、壁(この)中は・・・―』
 グニャアリ
 その目が、今までにないほどに歪む。
 そして―

 『―致死性の病原体で充満している―』

 愉しげに。
 酷く愉しげに、そう言った。


 (んな・・・!!)
 「ちょっ!!何よ、それ!?」
 皆が驚きの声を上げる中、シンは忌々しげに唇を噛む。
 『―そうだねぇ。人間達の基準で言うと、レベル4。エボラウィルスの致死率とインフルエンザウィルスの感染力を合わせ持ってると言えば、分かりやすいかねぇ?―』
 「・・・・・・!?」
 その言葉に、場にいる全員の顔から血の気が下がった。 
 (ふ・・・ふざけんじゃねぇぞ!!病原体(そんなもん)なんぞで四聖獣(オレ達)が・・・)
 『―神(汝等)は平気だろう。しかし、外の人間や動物達はどうかな?―』
 (んぐ・・・!?)
 『―汝らが壁(それ)を破れば、病原体が漏れ出てこの辺一帯を汚染する。その後は、ドミノ倒しだ―』
 響く声。
 冷たい様で、生暖かい。
 気味の悪い空気が流れる。
 『―どれだけ死ぬだろうねぇ。先に言った様に、人間のみならず動物分け隔てなく感染する様にしておいたから、それは膨大な数になるだろう―』
 毒蜘蛛の様な手が、指折る様に数える。
 『―まず最初に倒れるのは、すぐそこにいる聖者殿だろうな。いくら聖人とは言え、今は人間の身。まず、ひとたまりもあるまい―』
 「「―――っ!!」」
 その言葉に怯える様に、ランとミカが悟郎を抱き締める。
 (・・・矛盾、していませんか・・・?)
 絞り出す様な声で、シンが言う。
 (貴方は、この世に在る生物全ての可能性を寵愛している筈・・・。それが、全ての動物を巻き込む災禍を利用するなど・・・)
 『―禍禍・・・。そんなに信用していただけているとは光栄だ。だがね、汝は一つ勘違いをしているよ―』
 (何・・・?)
 『―忘れたかね?小生は、過去に起こった大絶滅を座して見ていたのだよ―』
 (・・・・・・!!)
 確かに強ばる、シンの顔。
 そんな彼を愉快そうに見下ろしながら、”それ”は仮面をカタカタと鳴らす。
 『―小生は、別に生命(いのち)そのものを寵愛している訳ではない。小生が求めるのは、あくまでそれらが生み出す”可能性”だ―』
 幼児の無知を諭す子供の様に、”それ”は語る。
 傲慢に。
 けれど、無邪気に。
 『―確かに、この星が崩壊してしまう事は望ましくない。それは、全ての生命の滅亡であり、可能性の消滅だ。しかし、それが未知の病原体等の自然に律した災禍であれば、話は別―』
 (どういう、意味です・・・?)
 『―自然の災禍は、生物を根こそぎにする事はない。かの大絶滅の時でさえ、絶滅は全生物の70%にとどまった。そして、残された30%の者達が見せた可能性は・・・―』
 紅い目が、濁った様に淀む。
 まるで、例えようもない愉悦に酔う様に。
 『―素晴らしいものだった―』
 ザワァ・・・
 ”それ”の高揚に従う様に、満ちる妖気が騒めく。
 漂う冷気が冷たさを増し、触れる外気が酷く肌を刺した。
 『―荒びた世界で生き抜こうとする生物達の渇望。それが生み出す爆発的な進化。構築されていく新たな生態系。正しく、正しく、そこから湧きいでるは耐えなる可能性の美泉―』
 恍惚に澱んだ紅眼が、宙を泳ぐ。  
 『―あの時の、至高の美酒の如き甘露の味。それは、今も心地良き余韻となってこの身を震わせる―』
 虚無色の手が、何かを求める様にザワザワと蠢く。
 『―今ここに眠る災禍。その開放は、かの時の再来を意味しよう―』
 宙を仰いでいた描眼がキョロリと動いて、再び立ち尽くすシンへと向けられる。
 『―それを、四聖獣(汝等)がよしとするならば是非もない。楽しき謝肉祭(カーニバル)開幕の祝砲を、音高らかに上げてくれ―』
 そう言って”それ”は、その目を亀裂の様に細ませた。
 (・・・・・・。)
 「・・・・・・。」
 誰もが、二の句を継げずにいた。
 目の前にいる存在。
 その邪悪さ。
 己が求めるものへの、トウハさえも凌ぐ執着と凶気。
 何もかもが、皆の理解を超えていた。
 少女達はもとより、四聖獣達も立ち尽くすしか術はない。
 「・・・悪、魔・・・。」
 また、誰かが呟いた。
 けれど、その誰かも気づいているだろう。
 今、自分が紡いだその言葉でさえも、もはや”それ”を体現するにはあまりにも足らぬという事を。
 『―全くもって、その通りだよ―』
 それを聞いた”それ”がカタカタと嗤う。
 返る声は、ない。
 降りる沈黙の中、”それ”の嗤い声だけがカタカタと響いては消えていった。


 (・・・畜生・・・けど、けどよ・・・!!)
 薄闇の壁に爪を立て、ガイが呻く。
 (このままじゃ・・・このままじゃあ、この、星が・・・)
 その言葉に、皆の顔が悲痛に歪む。
 そう。
 この星は今、世の理から隔離されている。
 世界の要である理を失った星は、遠からず崩壊する。
 目の前の魔王。
 この事変の創造主である”それ”を見逃すと言う事は、この星自体を見殺す事と等しかった。
 (く・・・く・・・)
 壁に当てられたガイの爪。
 知らずの内に、それに込められる力。
 ミシ・・・
 壁が小さく、軋みを上げる。
 「!!、ガイ、止めなさい!!」
 それに気づいたシンが、ガイを壁から引き離す。
 「畜生!!どうすりゃ・・・どうすりゃいいんだよ!!」
 吠える様に、叫ぶガイ。
 彼の苦悶は、皆の苦悶。
 この星に住まう命と、この星自体の命。
 天秤になど、かけられようもない選択。
 答えの出ない葛藤。
 それに、ガイがもう一度吠えようとしたその時―

 『―何を、そんなに思い悩んでいるのかね?―』

 そんな言葉が響いた。
 その、あまりにもあっけらかんとした響きに、皆が思わず声を失う。
 そんな皆を見回して―
 『―どうしたのかな?何をそんなに苦慮しているのかと聞いているのだが?―』
 また、訊いた。
 (・・・いや、だから、てめぇだろ?この星を理から切り離したのは。だから、この星は・・・)
 その視線によって、答えを求められているのが自分と気がついたガイが言う。
 それを聞いた”それ”が、『ああ』と手を打つ。
 
 『―まだ本気にしてたのかね?あの話―』

 「・・・え?」
 (・・・へ?)
 「・・・は?」
 自分で聞いても、間の抜けた声が皆の口から漏れた。
 『禍禍禍禍禍』と、”それ”は嗤う。
 『―いや、今までのやり取りからとうに察していると思ったのだがねぇ?言っただろう?”この星が崩壊してしまう事は望ましくない。それは、全ての生命の滅亡であり、可能性の消滅だ。”と。』
 未だ頭の整理が追いつかないガイ達に構わず、ペラペラと”それ”は続ける。
 『―この星は玩具箱だ。まだまだ、手付かずの玩具が詰まったね。それを丸ごと放る様な真似、すると思うかね?―』
 (・・・・・・。)
 「・・・・・・。」
 混乱した頭に、その言葉がジンワリと染みていく。
 ワナワナと震えながら、ガイが言う。
 (な・・・な・・・、じゃあ・・・じゃあテメェ、端っから・・・!?」
 
 『―ああ、隔離は限定的だ。この星は、崩壊などしはしないよ―』
 
 放たれた言葉は、これまた酷く愉しそうだった。


 ”それ”が、『―安心したかね?―』などと言って禍禍禍と笑う。
 (な・・・あ・・・てめ・・・テメ・・・) 
 カタカタと顎を震わせながら、ガイがパクパクと口を開閉する。
 その米神には、青筋が何本も浮いている。
 今にもプツリと切れそうである。
 『―いやぁ、汝等の反応が面白くてね。つい、説明をしそびれてしまった―』
 そして、また『禍禍禍』。
 (うんがーっ!!どこまでも人をコケにしやがってーっ!!)
 ガイが叫ぶ。
 とうとう、キレたらしい。
 (テメー!!そこ動くなよー!!)
 再び壁に蹴りを入れようとする彼を、慌ててシンが羽交い締めにする。
 (お、落ち着きなさい!!ガイ!!)
 (放せーっ!!一言言ってから殺すー!!)
 (駄目です!!この中には病原体が・・・)
 (それだって、デタラメに決まってんだろがー!!)
 (分かりません!!それに関しては、奴は嘘とも本当とも言ってないのです!!)
 『―禍禍禍。まぁ、そう言う事だよ―』
 二人のやり取りをこれ以上なく愉しげに見物しながら、”それ”は言う。
 『―小生の言を信じるも自由。信じぬも自由。もっとも、その結果に関しては責任持ちかねるがね―』
 禍禍禍。
 カラカラと響く嗤い声。
 その様を、場の皆は呆然と見つめるしかなかった。

 
 「・・・気の毒だねぇ。四聖獣(あいつら)・・・。」
 心底同情した態で、トウハが言う。
 「・・・どういう奴なんだ・・・?”あれ”・・・。」
 「どうもこうも、見ての通りだよ・・・。」
 呆気にとられたアカネの問いにそう答えると、彼女は深々と溜息をつく。
 「愉悦、享楽だけがバアル(あいつ)の全て。どんな事も、どんなモノも、バアル(あいつ)にとっては戯れで、玩具でしかない。たとえそれが世界でも、命でも・・・。」
 「・・・・・・。」
 「ある意味、一番厄介なタイプかな・・・。森羅万象、全ての存在にそれ以上の価値を見出さないんだから・・・。」
 その言葉が孕む意味。
 それを察したアカネは、知らずのうちにその身を震わせた。

 
 『―さて、後の判断はゆっくりと幕下で相談してくれたまえ。小生は―』
 壁の向こうで騒ぐ四聖獣達を一瞥すると、”それ”はクルリと身を翻す。
 途端、
 ギュルリッ
 その衣の端が、伸びた。
 ビュルルルッ
 虚無色のそれは、獲物を狩る蛇の様に猛スピードで地を這って行く。
 その方向にいるのは―
 「ご主人様!!」
 (聖者殿!?) 
 気づいた皆が、悲鳴にも近い声を上げる。
 迫る黒蛇。
 かわす暇など、ありはしない。
 「「―――っ!!」」
 ランとミカが、その身を呈する様に悟郎に抱きつく。
 そして―
 ギュルンッ
 それが、目指す”獲物”に巻き付いた。 
 「―――あぅっ!!」
 『―用も済んだ事であるし、そろそろ舞台を下りるとしよう―』
 そんな言葉とともに、蠢く触手に絡め取られたのは―
 「「トウハ!?」」
 悟郎と、アカネの声が重なる。
 「何する!?」
 絡め取られ、持ち上げられたトウハが喚く。
 『―言ったであろ?”リテイク”だと。その前に間幕だ。汝も一旦、下がりたまえ―』
 薄笑みを浮かべながらそう言う”それ”に、がなり立てるトウハ。
 「うるさい!!勝手な事言うな!!って言うか、わたしに触っていいのはご主人様だけだ!!離せ!!この変態魔王!!」
 『―活きがいいね。舞台の主演としては、まだまだ張れるか―』
 満足気に言うと、”それ”はグルリと皆を見渡す。
 『―さて、メガミ始め守護天使諸君。聞いての通りだ。これよりしばしの休憩に入る。汝等も、しかと身体を休め、次幕に備えて英気を養っておいてくれたまえ―』
 ズズズ・・・
 渦を巻き始める”それ”の身体。
 虚無色の身体が、珈琲に落としたクリームをかき混ぜる様に、夜闇へと溶け込んでいく。
 『―それでは諸君。しばしの間、良い夢を・・・―』
 「ご主人様!!」
 「トウハ!!」
 呼び合う声と共に、二人が手を伸ばす。
 しかし、それはまた触れる事なく。
 一人の魔と一人の少女の姿は、夜の闇へと溶けて消えた。
 「・・・・・・。」
 力なく、腕を落とす悟郎。
 皆が、呆然と彼女達が溶けた空間を見つめる。
 けれど、いくら見た所でそこにはもう、何もなく。
 後に残るのは、刻を忘れた月と星々から降る幽かな光。
 そして深い深い、どこまでも深い、夜の闇―


 ―ちなみに、ガイがキレていた頃。
 もう一つの葛藤があった事を、ここに記しておく。

 喚く末弟と、必死でそれを抑える兄。
 その向こうでカラカラと嗤う”それ”。
 それを見ながら、レイは忌々しげに歯噛みをしていた。
 「・・・どこまでも、ふざけた奴です・・・。」
 せめて、自分も何か言ってやろうかと前に出かけたその時―
 ザ ワ リ
 傍らから流れてきた気に、総毛が立った。
 「!!!???」
 慌てて見てみると、そこに佇む長兄―ゴウの姿が目に入った。
 彼は俯き、何やらブツブツと言っている。
 垂れた髪に隠れ、その表情は見えない。
 ただその身から立ち上る気が、陽炎の様にメラメラと揺らいでいる。
 視認出来るとしたら、「ゴゴゴゴゴゴ・・・」と言う擬音でも付きそうな気配である。
 「あ・・・兄者・・・?」
 恐る恐る、声をかけてみる。
 返事は、ない。
 ただ、その口はブツブツと何事かを呟き続けるのみ。
 それに、耳を澄ましてみると・・・。
 
 「・・・それでいいのかおまえはそれでなっとくできるのかころすべきだろういやそれはできないしかしほんとうにそれでいいのかおまえはそれでなっとくできるのかころさなければいやしかしだが・・・」
 
 抑揚のない声で、延々とそんな言葉を呟いていた。
 見れば、その米神にはガイに倍する青筋がピクピクと浮いている。
 「・・・・・・。」
 顔から血の気を下げながら、レイは自分がシンと同じ側に回らなければならない事を、ひっそりと理解したりするのだった。



                                続く
この記事へのコメント
十三月の翼・58の感想ですー。

いやはや、シンとアユミの愛の力で悪の力を打ち破った、かとおもいきや、バアルの機嫌が治って手加減してくれた……だと?

この魔王、どんだけディスか―!ww

しかも、「じゃあそろそろ俺帰るわ」とか言ってみんなを拍子抜けさせたり、「でもやっぱりもまいら退場しる」とかいって全員を緊張させたり、でもただの拘束だったり、で、最後は本当に退場したり、

完全に場のペースがバアルの独壇場になってますな。ある意味、四聖獣も引き立て役……。百足をやっつけるときのゴウ兄さんのキメぶりが今や……。

ゴウ「ぶつぶつぶつ……(# ゚Д゚)」

こんな感じだもんなーwww

しかし、アレだ。地球を崩壊させようとしていたのが嘘だったり、病原菌の罠を仕掛けたりそれがホントかウソか、四聖獣の判断を試したり、
災禍の後の発展の可能性が面白いから、じゃあ大絶滅やってみよーかーみたいな発言とか、ほんともー、トリックスター半端ないですな。

私の今まで見てきた作品のラスボスの中でも、特に印象強く記憶に残るでありましょう。この魔王は。

で、トウハを無理やり引きずって今度こそ退場したようですが……色んな意味での疲労を皆に残したようですなw

今回、結構ギャグっぽい展開もあり、色々楽しめました。
ただ、その分(?) バアルの趣味の悪さからくる緊張感とか恐怖感というのは、文章から伝わりきれなかった感があり……むーん。たしかにこういうところのバランスは難しいですのぅ。

まぁともかくとして、バアルが去って、体制を整える猶予が与えられたわけですね。
その間にバアルの存在力を凌ぐ何かを見つけなければならないわけですが……果たしてそんなものは見つかるのか!?

ちょっとバトルが続いたんで、少し違う展開も見てみたい次回ですが。どうなるんでしょ。楽しみにしておりますよー♪
Posted by エマ at 2014年05月24日 19:35
(=゚ω゚)ノ 相も変わらずサボリ魔な俺惨状。
相も変わらず引っ掻き回してくれてるバールの魔王だが、
ここまで引っ張って幕間だと、流石に読む方もダレてくる頃だな。
平成ライダーシリーズだと、ストーリー中盤辺りで
敵の新幹部や主人公のパワーアップなど、新しいスパイスを加えてたものさ。

あ、この場合は魔王が正体を現す事がこの「敵の新幹部」に相当するのかな。
そしたら今度は主人公のパワーアップが欲しいところだが、
弊社ならお力になれるかと(・∀・)
ウイルスを食らう超ウイルス「G-99」、
「ドラえもん」の地球破壊爆弾を解析・模造した「宇宙破壊爆弾」、
伝説の英雄の力を暴走させて使う次元反応兵器「FBB」など
いろいろ取り揃えておりますぜケケケケケ(゚∀゚)
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もはや感想でもなんでもないな^^;
Posted by G5‐R at 2014年04月20日 16:09
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