2021年04月02日
「もう返せそうにない・・・無理・・」(自己破産体験記1)
「もう返せそうにない・・・無理・・」
教育ローン、クレジットカードのリボ、不動産ローン、カードローンを10年以上にわたり返済していました。小さな子会社の役員をしていましたので、年収的にもそこそこありました。毎月滞ることなく返済もしていました。
ところが、グループの親会社が主力取引先との取引額が大幅に減収となり、子会社もその影響を受けます。社員の給料は下げられませんので、役員報酬も大幅にカットとなりますが、貯蓄などを切り崩しながらなんとかしのいでいきました。
3年程度は何とか返済もできていましたが、その間も報酬カットが断続的に行われ、とうとう限界値に到達します。
「もう無理・・・」
それでも迷惑はかけられない・・・との思いから毎月の役員報酬もほぼ返済に回し、足りなくなるとカードローンを利用し、返済に回す。おきまりの破綻のパターンに陥りました。
まともに生活している人からすれば「バカな奴」とご指摘があるのは当然ですよね。
私もそう思います。
子供も独立していたため育児費などはかかりませんので、基本は自分が食べていければ良く、それほど大きな収入は必要ありませんが、返済額が完全に超過していましたので、貯蓄がなくなると同時に破綻です。
●2018年4月下旬(ゴールデンウィーク前頃)
テレビなどで宣伝している法律事務所に電話し無料相談のアポイントを取ります。
●2018年5月上旬(ゴールデンウィーク明け)
弁護士との面談です。借り入れ状況と収入のバランスを検討してもらって出された結論は「自己破産しかない」ということです。
返済するところを選択できる債務整理を希望していましたが、役員という報酬体系が不確定な要素があり、この先の報酬アップが不透明ということで、債務整理ではなく自己破産しかないとの結論でした。
当時56歳でしたが、「まさか自分がこうなるなんて」という情けなさと、「この先どうなるのだろう」という不安だけが残り、今までの自分を完全否定された虚脱感しか残りません。
しかし、現実を受け止めなければなりません。
自己破産をすることになれば会社の役員の辞任をしなければなりませんから社長に報告し、弁護士も決めなければいけません。
最初に相談した弁護士事務所は全国エリアで展開していましたので、そちらでお願いすることも検討しましたが、会社の役員をしていたため、社長の人脈で紹介して頂いた弁護士へ依頼することになります。
●2018年5月中旬
依頼する弁護士との面談です。
事前にクレジットカードやローン関係の資料の提出も求められていたので当日持参します。面談では収入と返済状況を詳細に聞かれます「どこで、いつから、いくら借りていて、あといくら残っているのか」など細かく聞かれます。
一通りの説明をすると正式に委任契約書を交わしました。この段階で担当弁護士は私の自己破産に関する依頼を受任したことになり、以降の債権者との交渉は担当弁護士が行うことになり、私が債権者との連絡をとることは必要がなくなります。金額の多い少ないに関係なく、返済することは禁止され、また債権者も私への督促をはじめとした連絡を一切してはいけなくなります。もし債権者が督促などを行ったり個別に連絡をした場合、逆に債権者が罰せられます。
5月の返済日が迫っていたので弁護士に相談したところ、「本日の段階で委任契約書を交わしましたので、以降は私(弁護士)から各債権者に受任書を書面にてお知らせします。1箇所でも返済してしまうと後から返金などの事務作業が発生しますので、口座に残高は残さないようにしてください」との指示でしたので大した残高ではありませんでしたが、口座から引き出して振替不能状態にすることになります。
私の場合、不動産を所有していたので財産処分などが行われるため管財事件となります。自宅は賃貸でしたが個人で始めていたワンルームマンション経営の物件が2つほど有り、ローン返済中でしたので財産処分されることになります。車は所有していましたが年式も古く20万円にも満たないので財産とは見られませんでした。
1回目の弁護士との面談で管財事件となることが決まりましたので大まかな弁護士費用も概算で出てきます。着手金として20万円程度。この金額は成功報酬も含んでいたようです。弁護士によっては最初に数万円の着手金を支払い、結審後に成功報酬を支払うといったパターン、分割払いOKなどそれぞれの様です。私の担当弁護士は事前に成功報酬も合わせた着手金の請求をしてきましたので、免責されることがある程度、経験値でわかっていたのかもしれません。その他には管財弁護人(所轄裁判所が任命する弁護士)への報酬金として20万円を預けます。このお金は担当弁護士を通じて所轄裁判所へ預けられる様です。これ以外には依頼弁護士の実費交通費や管財弁護人への成功報酬が結審後にかかりました。実際に持ち出しでの支払いは50万円程度で、管財弁護人の成功報酬は全財産の換金した金額から相殺されましたので実際に直接払うことはありませんでした。
1回目の面談の際に持参したクレジットカードは担当弁護士の目の前でカットして渡しましたので、以降利用できなくなります。
また、通帳の過去2年分の残高もコピーして提出しました。
<督促は来るのか?>
担当弁護士への委任をするまで、苦しい中でも一度も延滞をしたことがないので、督促状や督促の電話を受けたことがありません。1回目の面談の際に、「口座に余分な残高があると引き落としされてしまい債権者にとっても後々、手間をかけることになるからできるだけゼロにしておいてください」と言われていたので5月27日引き落としのエポスカードとアプラスのマンションローン、銀行のカードローンの返済が当然不能になります。
その2日後に自宅の留守電にエポスカードから「お伝えしたいことがありますのでご連絡お願いします」とのメッセージが入ります。
また、アプラスと銀行からは携帯の留守電にエポスカードと同様のメッセージが入ります。
担当弁護士にその旨を伝えると、「受任書をすでに郵送していますが、担当部署への到着へと少し時間を要すケースがあります。しばらく連絡が行くかもしれませんが出なくて結構です」との指示でした。その翌日にも3社から同様の連絡がありましたが、おそらく書面が届いたであろうその後には、一切の連絡がなくなりました。カード会社によって支払日が違いますので、ダイナースクラブや三菱UFJニコスなど10日引落の会社は受任書の到着が引落日前だった様で、連絡は一切ありませんでした。
クレジットカードやローン、当然なのですが長く真面目に滞りなく返済していても、一度延滞しただけで、すぐに連絡が来る。ビジネスなので仕方ないですが。。
●2018年6月下旬
担当弁護士との2回目の面談になります。
既に事務的なことは終了しているので現状の報告程度でした。最終的な負債額は2,000万円くらいになるだろうとのことでした。ワンルームマンション2つの負債が1,500万円位で残りがクレジットカードのリボ払いとカードローン、教育ローンなどが500万円程度ありました。以降、担当弁護士に全てお任せになるので私がやることは特にありません。
さて、別のカテゴリー( https://fanblogs.jp/tsukasamarunet/archive/1/0 )でも書いていますが、ちょうどこの頃、うつ病を患ってしまいました。自己破産手続きの最中、服薬治療による副作用とも戦わなければならず、肉体的にも精神的にもかなりキツイ時期を過ごすことになりました。
(続く)
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