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2021年02月22日

うつ病 体験記6(最終回) うつ病を理解してほしい

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 私の場合、まだ軽度で発症間もないこともあり、わずか1年という比較的短い期間で克服できました。幸いにも主治医の先生との相性も良好でしたし、副作用に悩まされたものの、薬物治療が上手くいってくれました。

 症状が出ていた頃は、「ヤル気がない」、「人と会いたくない」、「今まで楽しんでいた趣味に全く興味がなくなった」、「いっその事、いなくなりたい」といったネガティブな思考が数ヶ月続きました。
 一方で、「仕事をしないといけない」、「起きなきゃ」、「こんな事じゃダメだ」と言ったポジティブ思考も交錯します。ネガティブ思考とポジティブ思考の闘いで心の葛藤が続いていました。

 たまたま私の場合、自分自身で「これはヤバイ」と思い自ら受診することができましたが、それでも精神科とか心療内科の受診には気持ち的に躊躇したことも否定できません。幸いにも私の場合、身近に理解者がいましたので背中を押してもらえたので早めに受診できたのです。

 でも実際は、自分自身で判断できなかったり、周りに理解者がいなかったり、地域によっては精神疾患に対して嫌悪感を持つケースもあるそうです。
私も、うつ病の診断を受け、診断書を書いてもらい職場の上役に報告した際に、「俺の周りにはうつ病のやつなんていっぱいいるしみんな治ってるよ! ヤル気がないだけだろ! しっかりしなさい!」と叱責を受けひどく落ち込んだものです。それ以降、精神疾患に理解のある人以外にはうつ病のことは話さないようにしようと決めました。でも実際には理解ある人は少ない感じです(笑)

 精神疾患と聞くと何か特別な目で見られがちですが、脳機能の疾病です。人の体の病気の多くは首から下に集中しますが、うつ病を始め精神疾患の多くは脳機能の不具合から発症しています。
 
 ですので、決して怠けていたり、サボっていたりしているわけではなく、やらなきゃダメだとわかっているものの、脳の機能が不具合で動けないのです。

 以前にも書きましたが地域にもよりますが、病院の初診予約で2か月待ちです。無症状で受ける健康診断でのMRI検査待ちにも匹敵します。症状があり困っているにも関わらず、受診までの時間を要すので、それだけ精神的に病んでいる方が多いのだと思います。

 克服から2年が経ち、今はすっかり良くなりました。好きだった趣味も復活しましたし、人と会うのも苦ではありません。仕事はセーブしてますが嫌ではありません。治療直後は再発の不安もありました。
 主治医の先生の話では、「人は皆、嫌なことやネガティブな思考を持つのは当たり前ですが、普通は数日で収まります。このような症状が2,3週間続くようなら、躊躇する事なくまた受診して下さい」と言っていました。

 おかげさまでお世話にならずに済んでいます(笑)

 うつ病は性格によって罹患する人としない人の境界線があるといったことがネットや雑誌などの情報で散見しますが事実かどうかはわかりません。私もどちらかと言えばポジティブ思考でしたが罹患しました。ですので性格だけではないのかもしれません。誰もがかかってもおかしくない病気だと思います。罹患しないことにこしたことはないですが、もしご自身が「もしかしたら・・・」と感じたら躊躇せずに受診をお勧めします。
また身近にいる人が罹患してしまった場合や、何と無くうつ症状が見られると思ったら、受診を勧めてあげてほしいです。

 私自身、うつ病とは無縁かと思っていましたが、実際に罹患しました。心無い言葉を言われて落ち込みもしましたが、一人でも理解してくれる人がいるととても心強いものです。

(完)






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恋愛、結婚、離婚、子育て、債務整理、うつ病、男性更年期障害など楽しいことも嬉しいことも、辛いことも悲しいこともたくさんありましたが、シニア世代を迎えて、死ぬ時に「10勝9敗で少しだけ勝ち越せた人生で良かった!」と思えるようにいきたいと感じるよになりました。
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