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2017年07月29日
「運動技能」をどう評価する・・・
「運動技能」は、運動パフォーマンス」を観察すると"なんとなく"見えてくると思うが・・・。
(運動技能:「知覚」を手がかりとして運動を目的に合うようコントロールする学習された"能力")
「運動パフォーマンス」の「何を」「どう」見れば、「運動技能」は測れるんだろうか?
Johnson(1961)は、「速さ(speed)」、「正確さ(accuracy)」「フォーム(form)」、「適応性(adaptability)」と言ったという。(文献は読んでないけれど・・・)
「速さ」、「正確さ」は、運動をより速く、正確に運動を行うことで、「習熟」レベルを測るんだろうか?
「フォーム」は、運動の「効率」、つまり、よいフォームで運動を行うと省エネらしい。ホンマ?
「適応性」は、状況に応じてパフォーマンスをキープするのだろうか?
杉原(2008)は、「安定性」で、良いときと、悪いときの波の"大きさ"を言っている。差が小さいほど、「運動パフォーマンス」が高いと評価するんだろうナ。
「運動パフォーマンス」を「定量的」に測ることは、"アリ"なんだろうか?
例えば、野球の「打率」、「防御率」、「守備率」等のメトリックス"だけ"で、客観的に"野球の「運動技能」"を評価することが出来るのだろうか?
(メトリクスとは、様々な活動を定量化し、その定量化したデータを管理に使えるように加工した指標のことです。 簡単に言うと、何かしらデータを収集して、そのままの形ではなくて、計算や分析を加えてわかりやすいデータ(数値)に変換したのがメトリクスです。)
「現場」で、「観察」と「メトリックス」を突き合わせて「評価」することが大事だと思うが・・・。
(参考文献)
杉原隆:新版 運動指導の心理学、大修館書店、2008
2017年07月28日
「パフォーマンス変数」
運動する状況によって、パフォーマンスは"変動する"。だから、常に100%のチカラを出せるとは、限らないということだ。
「普段通りにやれば、負けるハズないのに。」という言葉は、よく聞かれる。
能力を「運動パフォーマンス」として、発揮するときに関係する「要因」を「パフォーマンス変数」と呼ばれている。
「パフォーマンス変数」の特徴として、状況に関係し、変化しやすい"一時的な要因"なんだそうである。
・天候、施設用具等(物理的要因)
・睡眠不足、疲労、体調不良等(生理的要因)
試合前の「コンディショニング」が大事ネ。
・精神状態(心理的要因)
運動中の精神状態は、「生理心理学」で大脳皮質の「"興奮水準"である「覚醒」」としてとらえられるという。
運動中の「精神状態(「覚醒」)をコントロールする能力」を高めておくことが出来れば、運動パフォーマンスは、状況に影響されずに発揮されると考えられる。
「メンタル・トレーニング」は、「「覚醒」をコントロールする能力」を高めるための"「練習」の一つ"ってことやネ。
具体的なトレーニング方法は、またの機会に
(引用文献)
杉原隆:新版 運動指導の心理学、大修館書店、2008
2017年07月27日
運動技能に関して・・・
「運動技能」とは、「知覚」を手がかりとして、運動を目的に合うようコントロールする「学習」された能力と、定義することが出来るのだそうだ。(「知覚-運動協応」)
「運動学習」とは、「運動技能」が向上する「過程」で、「状況判断」、「予測」、「意思決定」や「記憶」等の「心理的プロセス」が重要で、「大脳皮質」を中心とする「中枢神経系」の働きを示すんだっテ。
「知覚的な手がかり」は、各スポーツ毎に異なってくるため、当然、コントロールする「運動」も、異なってしまうという。野球の「知覚手ががり」と、柔道の「知覚手がかり」で、学習した「運動技能(運動スキル)」には、「共通性」は無い・・・よナ。お互い独立し、特殊性の高いものに、なっちゃうハズだよネ。
例外的に、「硬式野球」と「軟式野球」、「硬式テニス」と「軟式テニス」が有るんだネ。
一般には、ほとんどの「運動技能」は「特殊性が"高い"」と考えて良いんだネ。
学習心理学では、習得した能力に対して、実際に行われた「行動」を「パフォーマンス」と呼ぶらしい。スポーツの世界の「成績」は、「運動パフォーマンス」と言うことになり、実行された運動の「途中経過」、「最終結果」を意味するんだネ。ベタな言い方をすれば、「上手い」、「下手」で判断させるんだネ。
練習で習得した野球の「打力」、「守備力」、「走塁力」、「投球力」が、試合で発揮されたものが「運動パフォーマンス」と、なるんだけれど、必ずしも本番(公式試合)で、「運動技能」の"全て"を出しきれるとは限らないから、厄介だネ。
地味だけど、当たり前だけど、「反復練習」等で、地道に「運動パフォーマンス」を高めていくことが大事だネ。
(引用文献)
杉原隆:新版 運動指導の心理学、大修館書店、2008
2017年07月26日
学習したことが、・・・
「学習の転移」とは、"以前に"学習したことが、後の"学習に影響を与えることを言う。
「学習の転移」には、「正」と「負」があるのだそうだ。以前の「学習」が、促進的に働けば、「正の転移(順向性促進)」、妨害するように働けば「負の転移(順向性干渉(抑制))」となると、言う。
では、どういう時に、「正の転移」が起こるのかナ?
「軟式野球」と「硬式野球」のようなものには、「類似性」が高く「正の転移」が起こるそうだ。(テニスもか)
しかし、これはレアケースなのだそうだ。ほとんどの運動は、それぞれ独自の「高い特殊性」を持つことから、「正の転移」は無いんチャウかと言っている。
野球が上手になりたければ、野球をすることが大事だと言うことなのだろうナ。
ジュニア期には、色々な「動き」を経験させることと、身体を「動かすことが"楽しい"」と思わせなければ、野球もサッカーもガバディ等のスポーツを始める、「きっかけ」はないと思う。
(嫌々でも、やってみて好きになることは"ある"だろうけド。)
(引用文献)
杉原隆:新版 運動指導の心理学、大修館書店、2008
(参考文献)
金子明友他:運動学講義、大修館書店、1990
2017年07月25日
運動能力・・・
「バランス能力」を高めるために、一輪車の練習は有効なのか?
"一輪車"での、「バランス能力」を向上出来ても、他のスポーツで"使う"「バランス能力」が向上するわけではない、という。ある運動で高めた能力は、他の運動に利用することは"期待"出来ないのだろうか?
「運動能力」とは(諸説あり)
どのくらい運動を「上手く」行える能力
1)一般運動能力
筋力、持久力、瞬発力等エネルギー生産力
としての「体力」
他の運動と共通性がある。
2)特殊運動能力
敏捷性、平衡性、協応性、動的な柔軟性
「運動能力」には、大きな「個人差」があるんだナ。
Savelsberg, G J P and Van der Kamp, Jは、"捕球の学習"を通した「視覚-運動協応」が、"特殊性"が高いことを実験で示した。
一般的な「視覚-運動協応」のトレーニング効果に"疑問"を投げかけているのだそうだ。
「ジュニア期」において、「身体を動かす」自体に意味があり、色々な「動き」を"遊び"感覚で経験させることを実践している。
(引用文献)
杉原隆:新版 運動指導の心理学、大修館書店、2008
(参考文献)
日本体育協会:公認スポーツ指導者養成テキスト共通科目T、2013
日本体育協会:公認ジュニアスポーツ指導者養成テキスト理論編、2014
2017年07月24日
目標達成を・・・
スポーツを「楽しむ」ためには、ある適度な「興奮レベル」が必要である、という。
しかし、「モチベーションは高いほど良い」のだろうか?
必ずしも、良いパフォーマンスには繋がらないこともあるのだ。
"適度な興奮レベル"は、「個人差」があり、定量的に測れるものではないが・・・。
過度の「興奮レベル」では、筋肉が緊張していわゆる"ガチガチ"となる。当然、良い結果は期待できないよネ。また、「興奮レベル」が低いと、集中力もなく、緊張感のない状態となる。やっぱり、良い結果は、ムリでしょう。
指導者は、「適度な興奮レベル」となるように指導し、準備すべきと、言うことになるネ。
家族や友人らの期待や、自分自身が、高いパフォーマンスを望む場合、つまり、「結果」にこだわれば、選手の「不安」は高まっちゃうネ。
また、レギュラー入り出来るか否かなんかも・・・。
選手は、「勝つこと」と「自分の価値」を関係付けることが多いという。
だから、次のことはハッキリさせといた方がいいんだネ。
・レギュラーの基準
・選手のパフォーマンス評価基準
・試合での役割を明確化
選手が、自分の評価基準を「勝利」から、自分の「目標達成」に"導く"ことが大切なんだネ。
「勝利でなく、個人の目標を達成する手助けを。そうすれば、選手の「不安」や「失敗」することへの「恐れ」は軽減できる。」と。
(参考文献)
レイナ−マートン:スポーツコーチング学、西村書店、2013
2017年07月23日
個人の目標設定・・・
「成功」とは、他の選手より良いパフォーマンスをすることよりも、「自分自身」の「目標」を達成することである。と、選手に「指導」する必要があるのでは?
「個人の目標」は、具体的なパフォーマンスや行動に対する「道標」とするものだと。
「結果」(勝敗)に、関するものにすべきではない、と。
「チームの目標」としては、「甲子園(全国大会)出場」は、ありかもしれないが。
個人としては、不適当なのではないだろうか?
目標の高さ/レベルは、どう設定するのか。
現実的な目標で、「現スキルレベル」に見合い、「チームに貢献」できる内容がいい。
選手の「努力」により、手が届きそうな「具体的な目標」がいいと思う。
だから、チーム目標の勝敗に関わるものは、「個人目標」には、役に立たない(と思われる)。
「個人の目標」が、全員達成することにより、「チーム目標」が達成されるというのが、良いストリーかナ。
指導者は、「個人目標」を達成しようとする選手をサポートすべきで、どんな選手もスポーツの「楽しみ」、「利益」を享受出来るよう導いって欲しいナ。
(参考文献)
レイナ−・マートン:スポーツ・コーチング学、西村書店、2013
2017年07月22日
モチベーション
・なぜ、モチベーションのある選手とそうでない選手がいるのか?
・コーチとして、選手のモチベーションを最大に引き出すにはどうすればよいか?
先ずは、コーチ自身も、自分のモチベーションについて考えることも大切だという。
「人はそれぞれの"ニーズ"を満たすために、"モチベーション"を持つ」のだそうだ。
だから、
なぜ、選手が「野球」をしたいのか。「野球」に「何を」求めているのか理解することが、選手の「ニーズ」に応える第一歩のようだ。
選手にとって、「重要なこと」は、次の2つという。
1)「楽しむ(fun)こと」
2)「選手自身に、「価値」があると感じること(feel worthly)」(自信と成功)
1)、2)を満たされないと、「モチベーション」は下がったり、競技を止めてしまうんだナ。それなりの「スキル」を高めておく必要があるんだナ。
だけど、
「スキル」が上がらないこと、試合でパフォーマンスが出せないこともあるよネ。それは、「失敗」じゃないよネ・・・。「不断の努力」が、大切なのだと、選手に伝えたい。
コーチは、選手の「プロセス」をよく観察し、「励まし」が必要だと思う。
選手自ら「上手になりたい」、「ヒット打ちたい」と思う「モチベーション」を持てるように導きたい。
勝利 ≠ 成功
敗北 ≠ 失敗
(参考文献)
レイナ−・マートン:スポーツ・コーチング学、西村書店、2013
2017年07月21日
自分に、厳しく・・・
運動は、「獲得」、「修正」、「定着」を繰り返しながら、洗練されやがて「自動化」される。
「自動化」されていくと「周辺視」となり、意識を「次の」課題へと移行出来る。
更に、
変化する環境に、適応可能になっていく。
好条件(外的障害)のもとで、「精形態」として「定着」した運動を、実践の場で発揮出来るだろうか?
色々な条件のなかで、その条件に「適応」できる能力をゲットしておくことが大切だよネ。
変化する条件(主に悪条件)
・グラウンド状態
・体調
・天候(雨天時、強風時、日差しが強い etc.)
・試合会場の雰囲気
・対戦相手
etc.
条件に対して、「補償動作」が必要となる。
「心の安定」、「運動適用能力」で、"悪条件"に対応していく必要があるんだよネ。
内外の「外乱」(妨げ)に対してこのように、適用対処していく「免疫力」をつけておく必要がある。
しかし、
「免疫性」を高めても、「突発的」なモノに完全に対処できることは出来ないということは、指導者は、頭に入れておこう
「免疫性」を高めておくためには、運動の「自動化」が前提となり、 「反復練習」、「トレーニング」が基本となる。
日々の「練習」のなかに、環境条件の免疫を作り、心理的圧迫のある条件を作り出しても・・・。
練習する選手達が、「これ"本番"ではない」という「気持ち」ならば、補償動作等身につかないよナ。「練習試合」であっても、心の在り方が、本番モードでなければ、身につくものではないのだそうダ。
時には、「練習」時の心構えを振り返ってみてはどうだろうか?
・厳しい「心構え」
・真剣な「心構え」
も、必要だネ
(引用文献)
金子明友:運動学講義、大修館書店、1990
2017年07月20日
反復練習の先・・・
運動が「自動化」されると、運動時の「意識の負担(負担免除性)」が軽減されるという。意識を例えば「次の」プレイに向けることが可能になるのだ。
「反復練習」、「トレーニング」によって、運動覚、触覚、聴覚、平衡覚、視覚を通し、「運動経験」を収集し、「負担免除性」へ発展(発達->洗練->精確)するんだネ。
人は、「言語(音声/文字)」情報(コーチのアドバイス、自らの"考え"等)があり、「考え」ながら、運動することが出来るんだってテ。これにより、「学習過程」を短縮することが出来るんダ。
「運動習熟」における「負担免除性」は、「豊富」な「運動経験」+「思考」(言語)の働きと関係がある。ってことだネ。
だから、
「反復練習」、「トレーニング」において、「無反省」に行うことは如何なものか、と言うことになる。
「どうすれば」うまくいくか。を意識すること、子どもたちに「考えさせる」質問を与えてみるのも、いいかもしれない。上手になれば、「面白い」し、「楽しい」し。
「自動化」が進むと、自分の「考え」や「注意」を「他に」向けることが出来る。「中心視」から、「周辺視」へと移行していくのだ。
プレイ中に、「次の」目標(課題)の対応の準備を始めるんだネ。
ジュニア期でも、十分発達させることが出来ると思う。低学年や、未就学児には、「身体を動かす」(運動経験)こと、「質問(声かけ/励まし)」(思考する習慣つけ)でも、いいんじゃないかナ。
(引用文献)
金子明友他:運動学講義、大修館書店、1990