新規記事の投稿を行うことで、非表示にすることが可能です。
2018年01月06日
Easingについて
◆Easingについて
Easing(イージング)とはJavaScriptを活用したアニメーションの演出手法です。
ツクール系においては『ピクチャ移動の速度演出』と読み替えると分かりやすいかもしれません。
ツクール系と書いたのはEasingはRPGツクールMV、ラノゲツクールMVで利用できるためです。
参考:
Easing function 早見表
http://easings.net/ja
※PC環境の方は上記別ウィンドウで開きながらご覧頂くことを推奨します。
The Basics of Easing
https://developers.google.com/web/fundamentals/design-and-ux/animations/the-basics-of-easing
ラノゲツクールMVをお持ちの方はオンラインマニュアルを起動して、イージング効果の項目をご参照ください。
◆実装手順
■ツクールMVで実装する場合
次のプラグインの実装
ピクチャーの移動パターンを増やすプラグイン
制作者:くらむぼんさん
https://tm.lucky-duet.com/viewtopic.php?t=2638
◇プラグインコマンド:easing XX(Easingのパターンを記述する)
◇ピクチャの移動:(座標を設定しウェイト時間で速度を調整する)
■ラノゲツクールMVで実装する場合
「ピクチャーを表示」イベントから折りたたまれた「効果-イージング」項で設定
◆Easingの種類
■基本パターン
・linear
同じ速度で移動
ツクールMV:デフォルト
ラノゲツクールMV:イージング「リニア」で設定
・In系
ゆっくりと動き出し、最後に加速
名称はeaseIn<トウィーニングパターン>
ツクールMV:プラグインコマンド「easeInSine」
ラノゲツクールMV:イージング「イン」
・Out系
高速で動き出し、最後に減速
名称はeaseOut<トウィーニングパターン>
ツクールMV:プラグインコマンド「easeOutSine」
ラノゲツクールMV:イージング「アウト」
・InOut系
ゆっくりと動いた後、すぐに加速、最後に減速
名称はeaseInOut<トウィーニングパターン>
ツクールMV:プラグインコマンド「easeInOutSine」
ラノゲツクールMV:イージング「イン/アウト」
■トウィーニングパターン(カスタムパターン)
・Quadratic
2次関数に基づいたイージング基本の動き
ツクールMV:プラグインコマンド「easeInQuad」「easeOutQuad」「easeInOutQuad」
ラノゲツクールMV:イージング「イージング処理 Quadratic」
・Cubic
3次関数に基づいたカーブの強い動き
ツクールMV:プラグインコマンド「easeInCubic」「easeOutCubic」「easeInOutCubic」
ラノゲツクールMV:イージング「イージング処理Cubic」
・Quartic
4次関数に基づいたカーブ+屈折する動き
ツクールMV:プラグインコマンド「easeInQuart」「easeOutQuart」「easeInOutQuart」
ラノゲツクールMV:イージング「イージング処理 Quartic」
・Quintic
5次関数に基づいた加速/減速が極端なカーブの動き
ツクールMV:プラグインコマンド「easeInQuint」「easeOutQuint」「easeInOutQuint」
ラノゲツクールMV:イージング「イージング処理Quintic」
・Sinusoidal
一定の波のように加速/減速
ツクールMV:非対応
ラノゲツクールMV:イージング「イージング処理 Sinusoidal」
・Exponential
最短でイン、アウト、イン/アウトの加速/減速
ツクールMV:プラグインコマンド「easeInExpo」「easeOutExpo」「easeInOutExpo」
ラノゲツクールMV:イージング「イージング処理Exponential」
・Circula
最も加速/減速が顕著な動き
ツクールMV:プラグインコマンド「easeInCirc」「easeOutCirc」「easeInOutCirc」
ラノゲツクールMV:イージング「イージング処理Circula」
・Back
加速/減速の前後に減速/加速の揺らぎを1回加えた動き
ツクールMV:プラグインコマンド「easeInBack」「easeOutBack」「easeInOutBack」
ラノゲツクールMV:標準では未実装
・Elastic
加速/減速の前後に大小の揺らぎを加えた動き
ツクールMV:プラグインコマンド「easeInElastic」「easeOutElastic」「easeInOutElastic」
ラノゲツクールMV:標準では未実装
・Bounce
跳ねるように加速減速する動き
ツクールMV:プラグインコマンド「easeInBounce」「easeOutBounce」「easeInOutBounce」
ラノゲツクールMV:標準では未実装
◆実装時の注意点
■イージングの演出(移動)時間
イージングによるピクチャの移動時間は、以下を参考に調節する。
-アウト系演出の利用が一般的
-設定時間が短すぎる場合、攻撃的な印象になる
-設定時間が長すぎる場合、目障りで邪魔になる
■パターン別注意点
※記載されているミリ秒はピクチャの形状、サイズ、移動距離にもよるため目安程度にお考えください
・アウト系:200〜500ミリ秒
ツクールMV(ウェイト:12〜30)
ラノゲツクールMV(200〜500ms)
目に留まり、目障りに感じない範囲
・イン系:200〜500ミリ秒
ツクールMV(ウェイト:12〜30)
ラノゲツクールMV(200〜500ms)
最後に動きを大きくする場合、インパクトを和らげる時間がないので注意
Cubic、Exponentialが顕著。
・Bounce系、elastic系:800〜1200ミリ秒
ツクールMV(ウェイト:48〜72)
ラノゲツクールMV(標準では未実装)
間がないと、悪目立ちしてしまう
■利用シーン注意点
・ユーザーが起点になる操作:100ミリ秒
例)メニューの呼び出し、エラー/警告ウィンドウの消去
ツクールMV(ウェイト:0〜6)
ラノゲツクールMV(100ms)
レスポンスが重要
・システムからユーザーへの演出:300ミリ秒
例)エラー/警告の呼び出し、メニューの消去
◆個人的まとめ
ピクチャをイージングで演出する場合、アウト系のExponential、Cubicあたりを移動距離にあわせて調節するのが良さそうです。
・ツクールMV:プラグインコマンド「easeOutExpo」、「easeOutQuad」
・ラノゲツクールMV:アウト イージング「イージング処理Exponential」「イージング処理Cubic」
また色、音、位置によって感じ方は異なるので、最終的にはチューニングしながら決定する必要があります。
多用される演出であれば、煩わしさや演出過多にならないように考慮ですね
以上、参考になれば幸いです。
Easing(イージング)とはJavaScriptを活用したアニメーションの演出手法です。
ツクール系においては『ピクチャ移動の速度演出』と読み替えると分かりやすいかもしれません。
ツクール系と書いたのはEasingはRPGツクールMV、ラノゲツクールMVで利用できるためです。
参考:
Easing function 早見表
http://easings.net/ja
※PC環境の方は上記別ウィンドウで開きながらご覧頂くことを推奨します。
The Basics of Easing
https://developers.google.com/web/fundamentals/design-and-ux/animations/the-basics-of-easing
ラノゲツクールMVをお持ちの方はオンラインマニュアルを起動して、イージング効果の項目をご参照ください。
◆実装手順
■ツクールMVで実装する場合
次のプラグインの実装
ピクチャーの移動パターンを増やすプラグイン
制作者:くらむぼんさん
https://tm.lucky-duet.com/viewtopic.php?t=2638
◇プラグインコマンド:easing XX(Easingのパターンを記述する)
◇ピクチャの移動:(座標を設定しウェイト時間で速度を調整する)
■ラノゲツクールMVで実装する場合
「ピクチャーを表示」イベントから折りたたまれた「効果-イージング」項で設定
◆Easingの種類
■基本パターン
・linear
同じ速度で移動
ツクールMV:デフォルト
ラノゲツクールMV:イージング「リニア」で設定
・In系
ゆっくりと動き出し、最後に加速
名称はeaseIn<トウィーニングパターン>
ツクールMV:プラグインコマンド「easeInSine」
ラノゲツクールMV:イージング「イン」
・Out系
高速で動き出し、最後に減速
名称はeaseOut<トウィーニングパターン>
ツクールMV:プラグインコマンド「easeOutSine」
ラノゲツクールMV:イージング「アウト」
・InOut系
ゆっくりと動いた後、すぐに加速、最後に減速
名称はeaseInOut<トウィーニングパターン>
ツクールMV:プラグインコマンド「easeInOutSine」
ラノゲツクールMV:イージング「イン/アウト」
■トウィーニングパターン(カスタムパターン)
・Quadratic
2次関数に基づいたイージング基本の動き
ツクールMV:プラグインコマンド「easeInQuad」「easeOutQuad」「easeInOutQuad」
ラノゲツクールMV:イージング「イージング処理 Quadratic」
・Cubic
3次関数に基づいたカーブの強い動き
ツクールMV:プラグインコマンド「easeInCubic」「easeOutCubic」「easeInOutCubic」
ラノゲツクールMV:イージング「イージング処理Cubic」
・Quartic
4次関数に基づいたカーブ+屈折する動き
ツクールMV:プラグインコマンド「easeInQuart」「easeOutQuart」「easeInOutQuart」
ラノゲツクールMV:イージング「イージング処理 Quartic」
・Quintic
5次関数に基づいた加速/減速が極端なカーブの動き
ツクールMV:プラグインコマンド「easeInQuint」「easeOutQuint」「easeInOutQuint」
ラノゲツクールMV:イージング「イージング処理Quintic」
・Sinusoidal
一定の波のように加速/減速
ツクールMV:非対応
ラノゲツクールMV:イージング「イージング処理 Sinusoidal」
・Exponential
最短でイン、アウト、イン/アウトの加速/減速
ツクールMV:プラグインコマンド「easeInExpo」「easeOutExpo」「easeInOutExpo」
ラノゲツクールMV:イージング「イージング処理Exponential」
・Circula
最も加速/減速が顕著な動き
ツクールMV:プラグインコマンド「easeInCirc」「easeOutCirc」「easeInOutCirc」
ラノゲツクールMV:イージング「イージング処理Circula」
・Back
加速/減速の前後に減速/加速の揺らぎを1回加えた動き
ツクールMV:プラグインコマンド「easeInBack」「easeOutBack」「easeInOutBack」
ラノゲツクールMV:標準では未実装
・Elastic
加速/減速の前後に大小の揺らぎを加えた動き
ツクールMV:プラグインコマンド「easeInElastic」「easeOutElastic」「easeInOutElastic」
ラノゲツクールMV:標準では未実装
・Bounce
跳ねるように加速減速する動き
ツクールMV:プラグインコマンド「easeInBounce」「easeOutBounce」「easeInOutBounce」
ラノゲツクールMV:標準では未実装
◆実装時の注意点
■イージングの演出(移動)時間
イージングによるピクチャの移動時間は、以下を参考に調節する。
-アウト系演出の利用が一般的
-設定時間が短すぎる場合、攻撃的な印象になる
-設定時間が長すぎる場合、目障りで邪魔になる
■パターン別注意点
※記載されているミリ秒はピクチャの形状、サイズ、移動距離にもよるため目安程度にお考えください
・アウト系:200〜500ミリ秒
ツクールMV(ウェイト:12〜30)
ラノゲツクールMV(200〜500ms)
目に留まり、目障りに感じない範囲
・イン系:200〜500ミリ秒
ツクールMV(ウェイト:12〜30)
ラノゲツクールMV(200〜500ms)
最後に動きを大きくする場合、インパクトを和らげる時間がないので注意
Cubic、Exponentialが顕著。
・Bounce系、elastic系:800〜1200ミリ秒
ツクールMV(ウェイト:48〜72)
ラノゲツクールMV(標準では未実装)
間がないと、悪目立ちしてしまう
■利用シーン注意点
・ユーザーが起点になる操作:100ミリ秒
例)メニューの呼び出し、エラー/警告ウィンドウの消去
ツクールMV(ウェイト:0〜6)
ラノゲツクールMV(100ms)
レスポンスが重要
・システムからユーザーへの演出:300ミリ秒
例)エラー/警告の呼び出し、メニューの消去
◆個人的まとめ
ピクチャをイージングで演出する場合、アウト系のExponential、Cubicあたりを移動距離にあわせて調節するのが良さそうです。
・ツクールMV:プラグインコマンド「easeOutExpo」、「easeOutQuad」
・ラノゲツクールMV:アウト イージング「イージング処理Exponential」「イージング処理Cubic」
また色、音、位置によって感じ方は異なるので、最終的にはチューニングしながら決定する必要があります。
多用される演出であれば、煩わしさや演出過多にならないように考慮ですね
以上、参考になれば幸いです。
Google Chromeを活用したモバイル環境テスト
◆Google Chromeを活用したモバイル環境テスト
Google Chromeの開発者ツールを活用することでモバイル環境を構築することができます。
以下に実践した内容を記載します。
【必要なもの】
・Windows環境
・Google Chrome
・ネットワーク環境
【準備】
・ブラウザプレイできる環境(PLiCy、RPGアツマールの限定公開機能など)
・正確なロード時間を計測する場合:キャッシュをクリアしたうえで、開発者ツールを起動し、NetworkタブDisable chacheにチェックをいれておく
※キャッシュクリアによりセーブデータやブラウザに保存されたデータが消失するので要注意
※PLiCy、RPGアツマールはクラウドセーブ対応
PLiCy
https://plicy.net/
RPGアツマール
https://game.nicovideo.jp/atsumaru/
【手順】
■インターフェースの確認方法
1.Google Chromeで対象のゲームページを開く
Ctrl+Shift+Iキーを押下して(もしくは右クリックで「検証」を選択)開発者ツールを起動
2.以下をそれぞれ実行
・左上のタブレットスマートフォンアイコンをクリックしてモバイルモードへ切り替える
・仮想環境で表示させる機種を選択する(IphoneシリーズやNexusなどリファレンスモデルが選択可能)
・画面がPC環境のままの時はF5キー押下で更新
PC実行画面
スマートフォン実機画面
※画像をクリックすると別ウィンドウで表示されます
以上の手順により、PC上でPLiCyさんやRPGアツマールさん環境のモバイル環境画面が確認できます。
UIの配置をPCで確認する際は活用するといいと思います。
■ロード時間の確認方法
3.Networkタブ、Allフィルタ、Timeでソートするとロード時間が長い順に表示される
・時間のバーを選択すると内訳を確認できる
・NetworkタブDisable chacheにチェックを入れておくとキャッシュされない状態(初回ロード)の計測が可能
以上の手順を活用することで「Now Loding」(ロード待ち)の原因を特定できます。
【参考】
本記事をご参考にされる方には以下の記事やプラグインもオススメです。
◆プラグイン
□データのキャッシュを阻止するプラグイン
・dataフォルダのキャッシュを防ぐ(ファイル更新の影響を最小限にする)
制作者:くらむぼんさん
https://tm.lucky-duet.com/viewtopic.php?t=1639
□セーブファイルの軽量化
・マップイベント情報の除外することでセーブデータの肥大化を防ぐ
制作者:terunonさん
https://goo.gl/QaWzyQ
◆参考記事
□ツール利用によるファイルサイズの圧縮方法
ファイル容量の圧縮テクニック
https://fanblogs.jp/tabirpglab/category_29/
□PC内に仮想サーバーを立てる方法
【RPGツクールMV】スマホでテスト出来る環境を作る
http://shigeuuga.blogspot.jp/2016/10/rpgmv.html
□モバイル環境のロード速度計測の実践
Chromeで開いて「開発者ツール」を表示する
http://torigoya.hatenadiary.jp/entry/loading-tkool
□UI作成
モバイルアプリの最小タップサイズを考える
http://www.dotproof.jp/2013/08/06/minimum-tap-size/
Photoshopでクオリティの高いボタンをデザインするテクニックまとめ
http://blog.nest-online.jp/2677
Google Chromeの開発者ツールを活用することでモバイル環境を構築することができます。
以下に実践した内容を記載します。
【必要なもの】
・Windows環境
・Google Chrome
・ネットワーク環境
【準備】
・ブラウザプレイできる環境(PLiCy、RPGアツマールの限定公開機能など)
・正確なロード時間を計測する場合:キャッシュをクリアしたうえで、開発者ツールを起動し、NetworkタブDisable chacheにチェックをいれておく
※キャッシュクリアによりセーブデータやブラウザに保存されたデータが消失するので要注意
※PLiCy、RPGアツマールはクラウドセーブ対応
PLiCy
https://plicy.net/
RPGアツマール
https://game.nicovideo.jp/atsumaru/
【手順】
■インターフェースの確認方法
1.Google Chromeで対象のゲームページを開く
Ctrl+Shift+Iキーを押下して(もしくは右クリックで「検証」を選択)開発者ツールを起動
2.以下をそれぞれ実行
・左上のタブレットスマートフォンアイコンをクリックしてモバイルモードへ切り替える
・仮想環境で表示させる機種を選択する(IphoneシリーズやNexusなどリファレンスモデルが選択可能)
・画面がPC環境のままの時はF5キー押下で更新
PC実行画面
スマートフォン実機画面
※画像をクリックすると別ウィンドウで表示されます
以上の手順により、PC上でPLiCyさんやRPGアツマールさん環境のモバイル環境画面が確認できます。
UIの配置をPCで確認する際は活用するといいと思います。
■ロード時間の確認方法
3.Networkタブ、Allフィルタ、Timeでソートするとロード時間が長い順に表示される
・時間のバーを選択すると内訳を確認できる
・NetworkタブDisable chacheにチェックを入れておくとキャッシュされない状態(初回ロード)の計測が可能
以上の手順を活用することで「Now Loding」(ロード待ち)の原因を特定できます。
【参考】
本記事をご参考にされる方には以下の記事やプラグインもオススメです。
◆プラグイン
□データのキャッシュを阻止するプラグイン
・dataフォルダのキャッシュを防ぐ(ファイル更新の影響を最小限にする)
制作者:くらむぼんさん
https://tm.lucky-duet.com/viewtopic.php?t=1639
□セーブファイルの軽量化
・マップイベント情報の除外することでセーブデータの肥大化を防ぐ
制作者:terunonさん
https://goo.gl/QaWzyQ
◆参考記事
□ツール利用によるファイルサイズの圧縮方法
ファイル容量の圧縮テクニック
https://fanblogs.jp/tabirpglab/category_29/
□PC内に仮想サーバーを立てる方法
【RPGツクールMV】スマホでテスト出来る環境を作る
http://shigeuuga.blogspot.jp/2016/10/rpgmv.html
□モバイル環境のロード速度計測の実践
Chromeで開いて「開発者ツール」を表示する
http://torigoya.hatenadiary.jp/entry/loading-tkool
□UI作成
モバイルアプリの最小タップサイズを考える
http://www.dotproof.jp/2013/08/06/minimum-tap-size/
Photoshopでクオリティの高いボタンをデザインするテクニックまとめ
http://blog.nest-online.jp/2677
2017年12月20日
アイテム/スキルデータベースの書式
◆アイテム/スキルデータベースの書式
自分の作品に活かすため、ゲーム内の説明テキストについて調べてみました。
まずおさえておきたいのは「ルールテキスト(記号的な機能説明)」と「フレーバーテキスト(想像力を広げる文)」から成るということ。
そのうえで作品にあわせて「どの情報を優先するか」や「情報の比率」を調整することなのかなと思いました。
以下、系統別にまとめています。
■行の使い方
□フレーバー/ルール型
1行目:フレーバーテキスト
2行目:ルールテキスト
・ユニークなテキストを前面に出す型
・バトルよりも世界観を楽しむ作品に多い気がする
□ルール/フレーバー型
1行目:ルールテキスト
2行目:フレーバーテキスト
・機能面を優先させた型
・スキルやアイテムが多く登場する、判断がシビアな作品に多い気がする
特にATBやローグライクの場合、分かりやすさは重要
□フレーバーテキスト型
1行目:フレーバーテキスト
2行目:フレーバーテキスト
・アイテム「だいじなもの」やクエストアイテムなど
・視点は作者、作中の人物など(伏線やヒントにすることもできる)
■記法
□TRPG型-ルールテキスト
項目例
効果:回復 or 攻撃 or 状態異常
範囲:単体 or グループ or 全体
威力:XX
属性:火 or 氷 or 雷
使用例
【効果:回復】【範囲:単体】【威力:60】【属性:火】
□RPG型-ルールテキスト
項目例
【単体HPXX回復】[いつでも or バトルのみ or 移動中のみ]
【HP回復/単 or 全】
【道具 or スキル or 魔法:HP回復/単 or 全】
使用例
【単体HP50回復】[バトルのみ]
□RPG型-ルール/フレーバーテキスト混合
フレーバーテキストの中に効能を表記する
使用例
1人のHPを30回復する薬草。苦い。
□RPG型-レアリティ表記
項目例
★☆☆(記号表記)
レアX
N or R or SR or SSR or EX or SP
使用例
【トレジャー】★☆☆
ご覧になった方にとって参考になりましたら幸いです。
参考(ツクールwebフォーラム):スキルの説明文について何を意識しているか
https://goo.gl/FB7S4g
参考画像(RPGツクールフェス作品):
■画像の作品
[作品名/作者様]
姉三人世界を覇す/ヴァルカン様
残酷で優しいこの世界で/KANON様
コアラッチョベイベー/Shin様
田舎町の事件簿/ゆわか様
更年期の終わり/とらっしゅ様
アビスシーカー/ka.ma.yu様
SABER CONTINUED/ビービー様
Crown of Disaster/K.Seiji様
バグハンター2/ミノ駆動様
Air Knows Elemental/パンミミ様
私はゼウスです/スス様
ゼプトロア/ネクサス様
リトルヒーローズ/Plain soft様
ノンアルコール★エイジス/新谷一帆様
Alterd Arcs/terunon様
そして魔女に会う/kuro
自分の作品に活かすため、ゲーム内の説明テキストについて調べてみました。
まずおさえておきたいのは「ルールテキスト(記号的な機能説明)」と「フレーバーテキスト(想像力を広げる文)」から成るということ。
そのうえで作品にあわせて「どの情報を優先するか」や「情報の比率」を調整することなのかなと思いました。
以下、系統別にまとめています。
■行の使い方
□フレーバー/ルール型
1行目:フレーバーテキスト
2行目:ルールテキスト
・ユニークなテキストを前面に出す型
・バトルよりも世界観を楽しむ作品に多い気がする
□ルール/フレーバー型
1行目:ルールテキスト
2行目:フレーバーテキスト
・機能面を優先させた型
・スキルやアイテムが多く登場する、判断がシビアな作品に多い気がする
特にATBやローグライクの場合、分かりやすさは重要
□フレーバーテキスト型
1行目:フレーバーテキスト
2行目:フレーバーテキスト
・アイテム「だいじなもの」やクエストアイテムなど
・視点は作者、作中の人物など(伏線やヒントにすることもできる)
■記法
□TRPG型-ルールテキスト
項目例
効果:回復 or 攻撃 or 状態異常
範囲:単体 or グループ or 全体
威力:XX
属性:火 or 氷 or 雷
使用例
【効果:回復】【範囲:単体】【威力:60】【属性:火】
□RPG型-ルールテキスト
項目例
【単体HPXX回復】[いつでも or バトルのみ or 移動中のみ]
【HP回復/単 or 全】
【道具 or スキル or 魔法:HP回復/単 or 全】
使用例
【単体HP50回復】[バトルのみ]
□RPG型-ルール/フレーバーテキスト混合
フレーバーテキストの中に効能を表記する
使用例
1人のHPを30回復する薬草。苦い。
□RPG型-レアリティ表記
項目例
★☆☆(記号表記)
レアX
N or R or SR or SSR or EX or SP
使用例
【トレジャー】★☆☆
ご覧になった方にとって参考になりましたら幸いです。
参考(ツクールwebフォーラム):スキルの説明文について何を意識しているか
https://goo.gl/FB7S4g
参考画像(RPGツクールフェス作品):
■画像の作品
[作品名/作者様]
姉三人世界を覇す/ヴァルカン様
残酷で優しいこの世界で/KANON様
コアラッチョベイベー/Shin様
田舎町の事件簿/ゆわか様
更年期の終わり/とらっしゅ様
アビスシーカー/ka.ma.yu様
SABER CONTINUED/ビービー様
Crown of Disaster/K.Seiji様
バグハンター2/ミノ駆動様
Air Knows Elemental/パンミミ様
私はゼウスです/スス様
ゼプトロア/ネクサス様
リトルヒーローズ/Plain soft様
ノンアルコール★エイジス/新谷一帆様
Alterd Arcs/terunon様
そして魔女に会う/kuro
2017年12月11日
セーブポイントの設置タイミングについて
◆セーブポイントの設置タイミングについて
RPG作品をプレイしていて、セーブポイントに関して気付いた点を書き出してみました。
特に「効果的だと感じたケース」は、私もあまり意識せず作品に取り入れていました。
それは自分がセーブで苦労するのが嫌だからなのかもしれません。
【効果的だと感じたケース】
■はじめて自由に操作できるタイミング
・チュートリアルとあわせることで、プレイヤー自身でストレスを調整できる(セーブ方法がわからないことのストレスは大きい)
■はじめてゲームオーバーになる可能性があるタイミング
失敗時のリトライ措置(失敗=オープニングからやり直しにならないように)
■ボス前
失敗時のリトライの救済措置
・全回復効果は持たせない(コスト度外視のダンジョン攻略が可能だとゲーム性がなくなる)
・セーブポイント使用時に何らかのコストを消費させるのも良い
■中間地点
プレイヤーが休息するか、継続するかの選択肢
・ロード再開時に目的、進行方向が思い出せると尚良い(自分の場合ここでプレイが中断することが多い)
難易度とは別にプレイヤーを長時間拘束するのは作品離れの原因になる
■選択肢分岐の前
選択肢があり、かつ先が分岐しているイベントの前
チャプター区切りとしての役割を持つこともある
代表的な例はドラクエ5の結婚イベント、デビルサバイバーシリーズのルート決定に関わるイベントなど
分岐が多いのにセーブスロット数が少ないとジレンマに陥る
【不要と感じたケース】
■セーブポイント同士の距離が近い
RPGで数分未満のプレイで到達できる距離の場合は、常時セーブ可能にした方がよい
■後戻りできない状態
ボス連戦の間、ラスボスを倒した後の世界など、ゲームの常態に戻れない場合は注意が必要
・戻れない旨の警告メッセージを入れる
・セーブ不可にする代わりリトライ可能にする
・リトライ都度、難易度が低下する隠れパラメータを設定する
時間をかけることでレベルが上がり(難易度が下がり)、多くのプレイヤーがクリアできる「RPG」というジャンル。
セーブポイントはその要とも言える機能ですが、常時セーブだけが解ではありません。
セーブポイントを限定することで詰みに対する救済措置や、プレイ体験の向上へ寄与することもできます。
これを機にどのように作品に取り入れるか、考えてみるのも良いかもしれません。
考えすぎて煮詰まったときは、セーブして明日に持ち越しましょう。
RPG作品をプレイしていて、セーブポイントに関して気付いた点を書き出してみました。
特に「効果的だと感じたケース」は、私もあまり意識せず作品に取り入れていました。
それは自分がセーブで苦労するのが嫌だからなのかもしれません。
【効果的だと感じたケース】
■はじめて自由に操作できるタイミング
・チュートリアルとあわせることで、プレイヤー自身でストレスを調整できる(セーブ方法がわからないことのストレスは大きい)
■はじめてゲームオーバーになる可能性があるタイミング
失敗時のリトライ措置(失敗=オープニングからやり直しにならないように)
■ボス前
失敗時のリトライの救済措置
・全回復効果は持たせない(コスト度外視のダンジョン攻略が可能だとゲーム性がなくなる)
・セーブポイント使用時に何らかのコストを消費させるのも良い
■中間地点
プレイヤーが休息するか、継続するかの選択肢
・ロード再開時に目的、進行方向が思い出せると尚良い(自分の場合ここでプレイが中断することが多い)
難易度とは別にプレイヤーを長時間拘束するのは作品離れの原因になる
■選択肢分岐の前
選択肢があり、かつ先が分岐しているイベントの前
チャプター区切りとしての役割を持つこともある
代表的な例はドラクエ5の結婚イベント、デビルサバイバーシリーズのルート決定に関わるイベントなど
分岐が多いのにセーブスロット数が少ないとジレンマに陥る
【不要と感じたケース】
■セーブポイント同士の距離が近い
RPGで数分未満のプレイで到達できる距離の場合は、常時セーブ可能にした方がよい
■後戻りできない状態
ボス連戦の間、ラスボスを倒した後の世界など、ゲームの常態に戻れない場合は注意が必要
・戻れない旨の警告メッセージを入れる
・セーブ不可にする代わりリトライ可能にする
・リトライ都度、難易度が低下する隠れパラメータを設定する
時間をかけることでレベルが上がり(難易度が下がり)、多くのプレイヤーがクリアできる「RPG」というジャンル。
セーブポイントはその要とも言える機能ですが、常時セーブだけが解ではありません。
セーブポイントを限定することで詰みに対する救済措置や、プレイ体験の向上へ寄与することもできます。
これを機にどのように作品に取り入れるか、考えてみるのも良いかもしれません。
考えすぎて煮詰まったときは、セーブして明日に持ち越しましょう。
2017年07月02日
狙われ率/独自要素を扱うときの注意点まとめ
◆狙われ率/独自要素を扱うときの注意点まとめ
明確に「戦士・前衛」、「魔法使い・後衛」ではなく、「前衛値」「後衛値」のような要素を微増、微減することで「少し前に出たがり」「少しひきぎみ」を表現したいと思っていました。
これらを調整するのは「狙われ率」の仕事なのですが、調べてわかったこと、感じたことをここにまとめています。
■「狙われ率」の基礎知識
・「特徴」-「能力値」-「狙われ率」で設定可能
・「狙われ率」未設定=狙われ率100%
・「狙われ率」は「アクター」「職業」「武器」「防具」「ステート」で設定可能
・「ステート」は「アイテム」と「スキル」の「使用効果」で設定可能
・アクターAが実際に敵から標的となる確率は次の計算で求める
アクターAの狙われ率÷全員の狙われ率
以下のサイト様の情報によると、複数の「狙われ率」がある場合、かけあわせた値が採用されるようです。
ただし後述しますが複数の「狙われ率」設定は注意が必要です。
JavaScript RPGツクールMV 狙われ率の取得先
http://blog.goo.ne.jp/nakajima_notec/e/75f5aaff53a0f80d7cef9f519022a747
■ゲーム性/作風にあわせた「狙われ率」の設定例
・アクターや職業に設定
「攻撃を積極的に受け止める戦士」、「狙われにくいけれど打たれ弱い魔法使い」のような人物設定(性格)がゲームと一致した動きが可能です。
転職要素があればプレイヤーの自由度は高まりますし、転職要素がない場合はプレイヤーが物語を追体験する作風と相性が良さそうです。
例)打たれ弱いお姫様を守る騎士様(狙われ率で担保)のお話とか
・「武器」「防具」に設定
「剣を握ったから前に出て戦う(=狙われ率アップ設定)」「弓矢装備なので後方から攻撃する(=狙われ率ダウン設定)」のような作り込みが可能です。
さらに命中率、攻撃速度を細かく設定することで、設定が掘り下げられている感が出ます。
・「ステート」に設定
特殊能力や避難行動のようなものを表現するうえで有効だと思います。
ステートの一時性をいかにうまく使うか、ですね。
またイベント「全回復」で解除されるので注意してください。
■効果が体感できる「狙われ率」
狙われ率は数%程度の変化では、あまり体感できません。
強力な一撃ならともかく、雑魚戦の最大HP1/10程度のダメージの場合、印象に残らないでしょう。
私の場合は、バランス調整と体感できる効果を狙うために、狙われ率は「50%」で調整しています。
□4人PT、全員が狙われ率100%の場合
A[100%]B[100%]C[100%]D[100%]
A〜Dが標的になる確率:25%(100÷400)
□4人PT、Aが狙われ率50%の場合(一人だけが後衛)
狙われ率:A[50%]B[100%]C[100%]D[100%]
Aが標的になる確率:14%(50÷350)
Bが標的になる確率:29%(100÷350)
Cが標的になる確率:29%(100÷350)
Dが標的になる確率:29%(100÷350)
□4人PT、AとBが狙われ率50%の場合(二人が後衛)
狙われ率:A[50%]B[50%]C[100%]D[100%]
Aが標的になる確率:17%(50÷300)
Bが標的になる確率:17%(50÷300)
Cが標的になる確率:33%(100÷300)
Dが標的になる確率:33%(100÷300)
□4人PT、AとBとCが狙われ率50%の場合(三人が後衛=一人だけ前衛)
狙われ率:A[50%]B[50%]C[50%]D[100%]
Aが標的になる確率:20%(50÷250)
Bが標的になる確率:20%(50÷250)
Cが標的になる確率:20%(50÷250)
Dが標的になる確率:40%(100÷250)
またこれは「アクター」「職業」「武器」「防具」いずれかに設定する「狙われ率」を想定しています。
もしも「武器」と「防具」両方に狙われ率を設定するような場合、標的となるキャラ、ならないキャラの二極化が進み、結果的に厳しいゲームバランスになる恐れがあります。
二つ目の「狙われ率」は一時効果として「ステート」に割り当てた方がいいかもしれません。
(FFの詩人「隠れる」的な使い方ですね。打たれ弱い詩人って個人的に絵になって好きです)
■注意点
これは私の経験上、難しさを感じたポイントをまとめてみました。
□設定項目を増やすほど、バランス取りが難しい
設定項目を増やすということは、意識しなければならない項目が増えることと同じ意味です。
その結果、ゲームバランスは予備知識があるプレイヤー(=すなわち作者)基準になりがちです。
先の例でいうと、敵の攻撃力を設定するときに前衛/後衛の知識が折り込まれているため、後衛の概念が浸透していないプレイヤーさんにとっては「敵の攻撃が強すぎる」ゲームになってしまいます。
□独自要素/システムは理解され辛い
先の「狙われ率」を例にしてみます。
例)防御力が高いが狙われやすい前衛防具「鉄の鎧」と、
防御力は低いが狙われにくい後衛防具「ひらひらの服」がある場合
多くのプレイヤーは画面上の分かりやすい要素(防御力)を優先して「鉄の鎧」を後衛キャラクターにも装備する傾向があります。
これは目に見えてパラメーターが上がることや一般的なRPGの常識が、独自システムより勝っているためだと思います。
またこういうとき、作者は『後衛キャラには「ひらひらの服」がオススメなのをどう伝えたらいいか』を悩むわけです。
独自要素/システムがゲーム難易度に強く影響する場合、どこかで進行上の「壁」にあたります。
ゲーム慣れしたプレイヤーさんは、このときにシステムを理解した対策で突破します。
これはゲーム的な楽しみにもつながるので長所にもなりえます。
ゲームに不慣れなプレイヤーさんは、レベル上げなどで対策するか、ゲームプレイを諦めることになると思います。このとき、おそらく苦痛を感じています。
この異なる両プレイヤーのバランスをどこで調整/解決するかが、作品を多くの方にプレイして頂くためのポイントなのかなと思いました。
私が思いつく解決策としては、次のようなものがあります。
・「独自要素/システム」は「プレイヤーさんに理解されやすい説明」とセットにする
・「独自システム」を理解しなくても、苦痛を感じすぎない加減のゲームバランスにする(これが難しい)
・難易度調整を用意して、プレイヤーさん側で調節できるようにする
楽しめる人を多く取り込みつつ、自分の満足するバランスに仕上げる。
難しいですね。
作り慣れた方なら、より良いアプローチがあると思います。
以上、作品づくりの参考になれば幸いです。
Special Thanks:
有志の方
明確に「戦士・前衛」、「魔法使い・後衛」ではなく、「前衛値」「後衛値」のような要素を微増、微減することで「少し前に出たがり」「少しひきぎみ」を表現したいと思っていました。
これらを調整するのは「狙われ率」の仕事なのですが、調べてわかったこと、感じたことをここにまとめています。
■「狙われ率」の基礎知識
・「特徴」-「能力値」-「狙われ率」で設定可能
・「狙われ率」未設定=狙われ率100%
・「狙われ率」は「アクター」「職業」「武器」「防具」「ステート」で設定可能
・「ステート」は「アイテム」と「スキル」の「使用効果」で設定可能
・アクターAが実際に敵から標的となる確率は次の計算で求める
アクターAの狙われ率÷全員の狙われ率
以下のサイト様の情報によると、複数の「狙われ率」がある場合、かけあわせた値が採用されるようです。
ただし後述しますが複数の「狙われ率」設定は注意が必要です。
JavaScript RPGツクールMV 狙われ率の取得先
http://blog.goo.ne.jp/nakajima_notec/e/75f5aaff53a0f80d7cef9f519022a747
■ゲーム性/作風にあわせた「狙われ率」の設定例
・アクターや職業に設定
「攻撃を積極的に受け止める戦士」、「狙われにくいけれど打たれ弱い魔法使い」のような人物設定(性格)がゲームと一致した動きが可能です。
転職要素があればプレイヤーの自由度は高まりますし、転職要素がない場合はプレイヤーが物語を追体験する作風と相性が良さそうです。
例)打たれ弱いお姫様を守る騎士様(狙われ率で担保)のお話とか
・「武器」「防具」に設定
「剣を握ったから前に出て戦う(=狙われ率アップ設定)」「弓矢装備なので後方から攻撃する(=狙われ率ダウン設定)」のような作り込みが可能です。
さらに命中率、攻撃速度を細かく設定することで、設定が掘り下げられている感が出ます。
・「ステート」に設定
特殊能力や避難行動のようなものを表現するうえで有効だと思います。
ステートの一時性をいかにうまく使うか、ですね。
またイベント「全回復」で解除されるので注意してください。
■効果が体感できる「狙われ率」
狙われ率は数%程度の変化では、あまり体感できません。
強力な一撃ならともかく、雑魚戦の最大HP1/10程度のダメージの場合、印象に残らないでしょう。
私の場合は、バランス調整と体感できる効果を狙うために、狙われ率は「50%」で調整しています。
□4人PT、全員が狙われ率100%の場合
A[100%]B[100%]C[100%]D[100%]
A〜Dが標的になる確率:25%(100÷400)
□4人PT、Aが狙われ率50%の場合(一人だけが後衛)
狙われ率:A[50%]B[100%]C[100%]D[100%]
Aが標的になる確率:14%(50÷350)
Bが標的になる確率:29%(100÷350)
Cが標的になる確率:29%(100÷350)
Dが標的になる確率:29%(100÷350)
□4人PT、AとBが狙われ率50%の場合(二人が後衛)
狙われ率:A[50%]B[50%]C[100%]D[100%]
Aが標的になる確率:17%(50÷300)
Bが標的になる確率:17%(50÷300)
Cが標的になる確率:33%(100÷300)
Dが標的になる確率:33%(100÷300)
□4人PT、AとBとCが狙われ率50%の場合(三人が後衛=一人だけ前衛)
狙われ率:A[50%]B[50%]C[50%]D[100%]
Aが標的になる確率:20%(50÷250)
Bが標的になる確率:20%(50÷250)
Cが標的になる確率:20%(50÷250)
Dが標的になる確率:40%(100÷250)
またこれは「アクター」「職業」「武器」「防具」いずれかに設定する「狙われ率」を想定しています。
もしも「武器」と「防具」両方に狙われ率を設定するような場合、標的となるキャラ、ならないキャラの二極化が進み、結果的に厳しいゲームバランスになる恐れがあります。
二つ目の「狙われ率」は一時効果として「ステート」に割り当てた方がいいかもしれません。
(FFの詩人「隠れる」的な使い方ですね。打たれ弱い詩人って個人的に絵になって好きです)
■注意点
これは私の経験上、難しさを感じたポイントをまとめてみました。
□設定項目を増やすほど、バランス取りが難しい
設定項目を増やすということは、意識しなければならない項目が増えることと同じ意味です。
その結果、ゲームバランスは予備知識があるプレイヤー(=すなわち作者)基準になりがちです。
先の例でいうと、敵の攻撃力を設定するときに前衛/後衛の知識が折り込まれているため、後衛の概念が浸透していないプレイヤーさんにとっては「敵の攻撃が強すぎる」ゲームになってしまいます。
□独自要素/システムは理解され辛い
先の「狙われ率」を例にしてみます。
例)防御力が高いが狙われやすい前衛防具「鉄の鎧」と、
防御力は低いが狙われにくい後衛防具「ひらひらの服」がある場合
多くのプレイヤーは画面上の分かりやすい要素(防御力)を優先して「鉄の鎧」を後衛キャラクターにも装備する傾向があります。
これは目に見えてパラメーターが上がることや一般的なRPGの常識が、独自システムより勝っているためだと思います。
またこういうとき、作者は『後衛キャラには「ひらひらの服」がオススメなのをどう伝えたらいいか』を悩むわけです。
独自要素/システムがゲーム難易度に強く影響する場合、どこかで進行上の「壁」にあたります。
ゲーム慣れしたプレイヤーさんは、このときにシステムを理解した対策で突破します。
これはゲーム的な楽しみにもつながるので長所にもなりえます。
ゲームに不慣れなプレイヤーさんは、レベル上げなどで対策するか、ゲームプレイを諦めることになると思います。このとき、おそらく苦痛を感じています。
この異なる両プレイヤーのバランスをどこで調整/解決するかが、作品を多くの方にプレイして頂くためのポイントなのかなと思いました。
私が思いつく解決策としては、次のようなものがあります。
・「独自要素/システム」は「プレイヤーさんに理解されやすい説明」とセットにする
・「独自システム」を理解しなくても、苦痛を感じすぎない加減のゲームバランスにする(これが難しい)
・難易度調整を用意して、プレイヤーさん側で調節できるようにする
楽しめる人を多く取り込みつつ、自分の満足するバランスに仕上げる。
難しいですね。
作り慣れた方なら、より良いアプローチがあると思います。
以上、作品づくりの参考になれば幸いです。
Special Thanks:
有志の方