ERROR! Failed to initialize build on server (Access Denied) が出る場合の対処
■原因
・エラーメッセージの内容は「アクセスが無効」というもの
・アップロード時の設定に問題がある可能性が高い
■対処
・AppID、DepotID、Steam Login、Steam Passwordに正しい情報を入力する
・Steamworks-アプリデータ管理-SteamPipe-デポの構成を「保存」し、公開タブから「公開」を実行
これで解消しない場合は、事例を調べるかサポートに相談
■発生しやすい状況
・SteamPipeでビルドを初めてアップロードしたタイミング
・デポを追加してアップロードしたタイミング
2022年12月30日
【Steamworks】RPGツクールMV/MZ作品をSteam Deckで動かした場合
■検証環境
Steam Deck(2022年12月発売モデル MODEL:1010)
■画面の収まり
Steam Deckの解像度は横:1280px × 縦:800px
フルスクリーンにすると、余白は黒表示となります
アスペクト比16:9の1280×720で開発しておくと収まりがよさそうです
■バッテリの持ち
・4-5時間
拙作「地図の時間〜言葉集めの冒険譚〜」では、バトルシーンの遷移が多いほど消費が早くなる印象でした。
バトルはダメージの増減、生死判定、ターン判定、エフェクトなど更新処理の頻度が高いためでしょう。
会話主体のADVゲームならばよりバッテリは持ちそうです。
■パフォーマンス
・「・・・」ボタン→パフォーマンス→パフォーマンスオーバーレイレベルで各種値を表示できます
・FPSは40〜60付近を出します
・VRAMは2GB、RAMは5〜6GB範囲で収まっており、メモリリークはありません
・MV由来のカクつきは多少発生します
作品側の工夫(マップ内の並列処理、スイッチのON/OFF、変数の更新など更新処理を減らす)で改善できます。制作段階から留意しておくと良いでしょう
・ファン音は連続してプレイしているとたまに回転する程度でした
執筆時点では冬なので、空調や気温によっては変わるかもしれません
■ゲーム内でSteam Deckを判定する方法
Steam Deck用に処理を分けたい場合は、次の記事を参考に、デプロイメントを分けて、デポで管理する方法が良いです。
【Steamworks】RPGツクールMV/MZのデプロイメントをSteam Deck向けにする設定方法
https://fanblogs.jp/tabirpglab/archive/1452/0
参考までにUserAgentを使った実験も書きます。
UserAgentとはOSやブラウザの種類を判別するための情報です。
以下のスクリプトで取得できます。
navigator.userAgent;
F12で開発者ツールが起動できる場合はそのまま取得できます。
今回は変数に格納して、表示させました。
結果、Steam DeckではMVでデプロイメントしたOSの情報が表示されました。
そのため、Steam DeckはLinuxですが、次のような条件分岐を組んでも実行されませんでした。
navigator.userAgent.match(/(linux)/i)
自作品をSteam Deck向けに最適化しています。
よろしければ遊んでみてください。
地図の時間〜言葉集めの冒険譚〜
https://store.steampowered.com/app/1184850/_/?l=japanese
Steam Deck(2022年12月発売モデル MODEL:1010)
■画面の収まり
Steam Deckの解像度は横:1280px × 縦:800px
フルスクリーンにすると、余白は黒表示となります
アスペクト比16:9の1280×720で開発しておくと収まりがよさそうです
■バッテリの持ち
・4-5時間
拙作「地図の時間〜言葉集めの冒険譚〜」では、バトルシーンの遷移が多いほど消費が早くなる印象でした。
バトルはダメージの増減、生死判定、ターン判定、エフェクトなど更新処理の頻度が高いためでしょう。
会話主体のADVゲームならばよりバッテリは持ちそうです。
■パフォーマンス
・「・・・」ボタン→パフォーマンス→パフォーマンスオーバーレイレベルで各種値を表示できます
・FPSは40〜60付近を出します
・VRAMは2GB、RAMは5〜6GB範囲で収まっており、メモリリークはありません
・MV由来のカクつきは多少発生します
作品側の工夫(マップ内の並列処理、スイッチのON/OFF、変数の更新など更新処理を減らす)で改善できます。制作段階から留意しておくと良いでしょう
・ファン音は連続してプレイしているとたまに回転する程度でした
執筆時点では冬なので、空調や気温によっては変わるかもしれません
■ゲーム内でSteam Deckを判定する方法
Steam Deck用に処理を分けたい場合は、次の記事を参考に、デプロイメントを分けて、デポで管理する方法が良いです。
【Steamworks】RPGツクールMV/MZのデプロイメントをSteam Deck向けにする設定方法
https://fanblogs.jp/tabirpglab/archive/1452/0
参考までにUserAgentを使った実験も書きます。
UserAgentとはOSやブラウザの種類を判別するための情報です。
以下のスクリプトで取得できます。
navigator.userAgent;
F12で開発者ツールが起動できる場合はそのまま取得できます。
今回は変数に格納して、表示させました。
結果、Steam DeckではMVでデプロイメントしたOSの情報が表示されました。
そのため、Steam DeckはLinuxですが、次のような条件分岐を組んでも実行されませんでした。
navigator.userAgent.match(/(linux)/i)
自作品をSteam Deck向けに最適化しています。
よろしければ遊んでみてください。
地図の時間〜言葉集めの冒険譚〜
https://store.steampowered.com/app/1184850/_/?l=japanese
posted by tabirpglab at 21:25
| Steam展開ノウハウ
【Steamworks】RPGツクールMV/MZのデプロイメントをSteam Deck向けにする設定方法
■Steam Deck用の設定
・アプリデータ管理-Steampipe-デポの画面でプラットフォーム「Steam Deckのみ」を選択
・RPGツクールMV/MZでWindows向けにデプロイメントしている場合、オペレーティングシステムは「Windows」を選択
・デポの構成でリストの一番下に配置する(位置はドラッグで入れ替え可能)
「Steam Deckのみ」のデポの下に「Windows」のデポがあると、そちらをSteam Deckは適用する
・アプリケーション-一般で「Linux+SteamOS」にはチェックを入れない(Steam DeckはLinuxベースのOSだがProtonでWindowsアプリを変換しているため不要)
Linuxのデプロイメントデータ(デポ)が存在しない場合、Steam Deckで起動しないのでご注意ください。
「Steam Deckのみ」に設定したデポよりもこの設定が優先されます。
Tips:
Steamworksの設定を公開(更新処理)しても、SteamDeck上で「アップデート」マークにならない場合があります。
「プレイ」を押して終了させたり、「プレイ」の右にある「▼」から参照先を切り替えて戻すとアップデートマークが表示されたので、検証を手早くする方法としてご活用ください。
■フルスクリーン設定
前述の方法でSteam Deck専用のデポ(=デプロイメントのデータを対応させる宛先)を作ったら、次はオススメの設定です。
・Tweet.js(作者:kyunbunsさんのプラグイン)を無効にする
ブラウザでTwitterを呼び出すことはできるが、ゲーム画面の復帰に失敗するため、無効にしました。
・自動でフルスクリーンにする
ウィンドウモードで起動するとウィンドウバーが見え、Steam Deckではこれが没入感を損ねます。
フルスクリーンの切り替えは次のスクリプトで実行できます。
(フルスクリーン/ウィンドウモードのトグルスイッチ)
Graphics._switchFullScreen();
現在フルスクリーンかの判定は条件分岐-スクリプトで以下の構文で確認できます。
document.webkitIsFullScreen
ウィンドウモードの場合にフルスクリーンにするには
条件分岐-スクリプトで
document.webkitIsFullScreen
それ以外のとき
Graphics._switchFullScreen();
とすれば実装できます。
終了の際、ボタン操作だけで終了するには、スクリプトで
window.close();
で実装できます。
ブラウザ向けと併用するには次の記述で実装できます。
if(StorageManager.isLocalMode()){
window.close();
} else {
window.open('about:blank', '_self').close();
}
上記のような実装を色々施しています。
ぜひ作品をSteam Deckでプレイしてみてください。
地図の時間〜言葉集めの冒険譚〜
https://store.steampowered.com/app/1184850/_/?l=japanese
Steam Deckでプレイしている様子。左上の情報はデバッグ用に表示させているものです(通常は非表示)
・アプリデータ管理-Steampipe-デポの画面でプラットフォーム「Steam Deckのみ」を選択
・RPGツクールMV/MZでWindows向けにデプロイメントしている場合、オペレーティングシステムは「Windows」を選択
・デポの構成でリストの一番下に配置する(位置はドラッグで入れ替え可能)
「Steam Deckのみ」のデポの下に「Windows」のデポがあると、そちらをSteam Deckは適用する
・アプリケーション-一般で「Linux+SteamOS」にはチェックを入れない(Steam DeckはLinuxベースのOSだがProtonでWindowsアプリを変換しているため不要)
Linuxのデプロイメントデータ(デポ)が存在しない場合、Steam Deckで起動しないのでご注意ください。
「Steam Deckのみ」に設定したデポよりもこの設定が優先されます。
Tips:
Steamworksの設定を公開(更新処理)しても、SteamDeck上で「アップデート」マークにならない場合があります。
「プレイ」を押して終了させたり、「プレイ」の右にある「▼」から参照先を切り替えて戻すとアップデートマークが表示されたので、検証を手早くする方法としてご活用ください。
■フルスクリーン設定
前述の方法でSteam Deck専用のデポ(=デプロイメントのデータを対応させる宛先)を作ったら、次はオススメの設定です。
・Tweet.js(作者:kyunbunsさんのプラグイン)を無効にする
ブラウザでTwitterを呼び出すことはできるが、ゲーム画面の復帰に失敗するため、無効にしました。
・自動でフルスクリーンにする
ウィンドウモードで起動するとウィンドウバーが見え、Steam Deckではこれが没入感を損ねます。
フルスクリーンの切り替えは次のスクリプトで実行できます。
(フルスクリーン/ウィンドウモードのトグルスイッチ)
Graphics._switchFullScreen();
現在フルスクリーンかの判定は条件分岐-スクリプトで以下の構文で確認できます。
document.webkitIsFullScreen
ウィンドウモードの場合にフルスクリーンにするには
条件分岐-スクリプトで
document.webkitIsFullScreen
それ以外のとき
Graphics._switchFullScreen();
とすれば実装できます。
終了の際、ボタン操作だけで終了するには、スクリプトで
window.close();
で実装できます。
ブラウザ向けと併用するには次の記述で実装できます。
if(StorageManager.isLocalMode()){
window.close();
} else {
window.open('about:blank', '_self').close();
}
上記のような実装を色々施しています。
ぜひ作品をSteam Deckでプレイしてみてください。
地図の時間〜言葉集めの冒険譚〜
https://store.steampowered.com/app/1184850/_/?l=japanese
Steam Deckでプレイしている様子。左上の情報はデバッグ用に表示させているものです(通常は非表示)
posted by tabirpglab at 18:27
| Steam展開ノウハウ
2021年10月22日
【Steamworks】サウンドトラックのリリース手順
サウンドトラックのリリース手順
■サウンドトラックについて
Steamはゲーム本体がないとDLCが購入できないが、サウンドトラックは例外で単体で購入できる。
■準備:サウンドトラック作成に必要なもの:
・楽曲データ(ファイル形式の指定はなし、mp3でもwavでも、両方でも可。後にSteamPipeでアップ)
・楽曲データの曲名、長さ、クレジット(テンプレートのCSVを上書きするだけ)
・グラフィックアセット:1000px×1000px以上の正方形
・他のアセット(カプセル系、アイコン系)は本体の使いまわしでOK(再アップ必要)
■具体手順
基本的にはストアプレゼンス・ゲームビルドのチェックリスト通りに行う。
1.ゲーム本体の設定から「関連する全てのパッケージ、DLC、体験版、ツール」
2.「サウンドトラックを追加」
3.関連パッケージ&DLCに「サウンドトラック」が追加される
4.ストアプレゼンスとゲームビルドの項目を埋めていく
わからないときは?マークのメッセージを確認して対応する
・「ペアレント画像をインポート」を押下すると親アプリの情報を引用するので少し楽です
・「アーティスト」「作曲者」「レーベル」などの情報を埋めて「アルバムメタデータを送信」を押下
・「トラックのメタデータ」は「CSVテンプレートをダウンロード」してCSVを編集
・CSVを編集した後
ISRCは取得していなければ空白でOK(1曲22000円のID付与サービス)
・デポはサウンドトラック用に1つ出来ているので、ゲーム本体の要領でビルドをアップロードし、デフォルトに設定する
このときzipにすると審査に落ちる
開発用パッケージ、製品用パッケージにデポの関連付けを忘れないこと
日本語など文字化けしてないか確認
文字化けしていた場合はcsvをメモ帳で開いて、文字コードUTF-8(BOM付き)で保存
・ストアページとアプリ両方のレビューを実施
2〜3日(その時々による。コロナ禍ピークは1週間)ほどレビュー待ちになります
■サウンドトラックについて
Steamはゲーム本体がないとDLCが購入できないが、サウンドトラックは例外で単体で購入できる。
■準備:サウンドトラック作成に必要なもの:
・楽曲データ(ファイル形式の指定はなし、mp3でもwavでも、両方でも可。後にSteamPipeでアップ)
・楽曲データの曲名、長さ、クレジット(テンプレートのCSVを上書きするだけ)
・グラフィックアセット:1000px×1000px以上の正方形
・他のアセット(カプセル系、アイコン系)は本体の使いまわしでOK(再アップ必要)
■具体手順
基本的にはストアプレゼンス・ゲームビルドのチェックリスト通りに行う。
1.ゲーム本体の設定から「関連する全てのパッケージ、DLC、体験版、ツール」
2.「サウンドトラックを追加」
3.関連パッケージ&DLCに「サウンドトラック」が追加される
4.ストアプレゼンスとゲームビルドの項目を埋めていく
わからないときは?マークのメッセージを確認して対応する
・「ペアレント画像をインポート」を押下すると親アプリの情報を引用するので少し楽です
・「アーティスト」「作曲者」「レーベル」などの情報を埋めて「アルバムメタデータを送信」を押下
・「トラックのメタデータ」は「CSVテンプレートをダウンロード」してCSVを編集
・CSVを編集した後
ISRCは取得していなければ空白でOK(1曲22000円のID付与サービス)
・デポはサウンドトラック用に1つ出来ているので、ゲーム本体の要領でビルドをアップロードし、デフォルトに設定する
このときzipにすると審査に落ちる
開発用パッケージ、製品用パッケージにデポの関連付けを忘れないこと
日本語など文字化けしてないか確認
文字化けしていた場合はcsvをメモ帳で開いて、文字コードUTF-8(BOM付き)で保存
・ストアページとアプリ両方のレビューを実施
2〜3日(その時々による。コロナ禍ピークは1週間)ほどレビュー待ちになります
posted by tabirpglab at 19:33
| Steam展開ノウハウ
2021年07月24日
【Steamworks】SteamPipe Buildにて"ERROR! Timeout uploading manifest"
SteamPipe Buildにて"ERROR! Timeout uploading manifest"が発生し、ビルド更新ができない事象に遭遇しました。
ログの出力は以下。
sdk\tools\ContentBuilder\output
SteamGurdの認証は通り、一通りファイルチェックが済んだ後のエラー。
何の末のタイムアウトなのかが分からないため、調査中です。
きっかけは2点。
@普段使わないネットワーク回線
一時滞在先のビジネスホテルのwifi(光回線:Download:16Mbps、Upload:26Mbps)
※uploadの方が高い不思議な環境
A普段使わないPC(SteamSDKのセットアップから行った)
@の回線を変えたところ解決しました。
自宅回線(光回線:Download:20Mbps、Upload:8Mbps)
回線速度というよりも回線タイプが原因のようでした。
不特定多数が利用する回線だからか、ビジネスホテルの回線にはセキュリティがあったのかもしれません。
参考まで。
ログの出力は以下。
sdk\tools\ContentBuilder\output
SteamGurdの認証は通り、一通りファイルチェックが済んだ後のエラー。
何の末のタイムアウトなのかが分からないため、調査中です。
きっかけは2点。
@普段使わないネットワーク回線
一時滞在先のビジネスホテルのwifi(光回線:Download:16Mbps、Upload:26Mbps)
※uploadの方が高い不思議な環境
A普段使わないPC(SteamSDKのセットアップから行った)
@の回線を変えたところ解決しました。
自宅回線(光回線:Download:20Mbps、Upload:8Mbps)
回線速度というよりも回線タイプが原因のようでした。
不特定多数が利用する回線だからか、ビジネスホテルの回線にはセキュリティがあったのかもしれません。
参考まで。
posted by tabirpglab at 20:37
| Steam展開ノウハウ