2019年02月21日
出題予測問題<臨床栄養学>◎静脈栄養
昨日の問題の解説です。
(2)持続投与は、他の投与方法と比べて、食事に近い生理的な投与方法である。
(3)胃瘻栄養では、誤嚥はほとんどない。
(4)1kcal/mLの経腸栄養剤の水分量は、約80〜85%である。
(5)成分栄養剤には、食物繊維が含まれている。
【解説】正答(4)
(1)誤り。極度の肥満の症例では、経皮内視鏡的胃瘻造設術(PEG)が禁忌となる場合が多い。
PEGは胃内視鏡を用いた胃瘻造設術で、開腹造設術に比べて手技が簡便で、広く用いられている。
(2)誤り。持続投与は、24時間あるいは一定時間をかけて緩徐に1日量の栄養剤を投与する方法で、
食事に近い生理的な投与方法ではない。
持続投与では注入ポンプを用いるのが原則で、
重症症例や栄養剤を腸瘻から注入する場合などに行われる。
(3)誤り。胃瘻でも経鼻胃管のときと同じように、誤嚥は起こる。
胃に注入した栄養剤が、食道を逆流して喉まで上り、誤嚥して誤嚥性肺炎を起こすことがある。
また、自分の唾液を誤嚥することもある。
(4)正しい。なお、高濃度タイプ栄養剤(1.5kcal/mL、2kcal/mL)の水分量は、
1kcal/mLの栄養剤に比べて少なくなる。
(5)誤り。成分栄養剤は食物繊維を含まない。
成分栄養剤は、化学的に明確な成分から構成されており、消化を必要とせず、
消化管からそのまま吸収されるので、消化態が失われた状態でも、
吸収能が残存していれば適応となる。
(2)消化態栄養剤の窒素源は、たんぱく質である。
(3)成分栄養剤は、医薬品と食品に分類される。
(4)胃幽門部完全閉塞の場合、成分栄養剤を胃瘻チューブより投与する。
(5)成分栄養剤の長期投与では、必須脂肪酸欠乏に注意する。
【解説】正答(5)
(1)誤り。胃瘻・腸瘻による管理は、長期間(4〜6週間以上)に及ぶ場合に選択される。
短期間の場合は、経鼻経管法を選択する。
(2)誤り。消化態栄養剤の窒素源はペプチドやアミノ酸であり、たんぱく質は含まれない。
(3)誤り。成分栄養剤は、医薬品のみである。
(4)誤り。胃は、十二指腸と幽門を経て連なっている。
胃の出口部分である幽門部が完全に閉塞している場合には、胃瘻からの経腸栄養は禁忌である。
(5)正しい。成分栄養剤は脂質含量がすくないため、長期投与では必須脂肪酸欠乏をきたしやすい。
その対応として、脂肪を乳化した脂肪乳剤を静脈内投与する。
今日は、「静脈栄養」の問題です。
静脈栄養は、腸管を使えない場合の栄養投与ルートです。
長期になる場合は、ルートを確保して中心静脈栄養に切り替えるのが一般的です。
在宅での中心静脈栄養を施行する場合もありますね。
静脈栄養での問題点は腸管を使わないので、腸管が萎縮してしまうことや感染など。
経腸栄養と比較して異なる点を学習すると良いでしょう。
(2)末梢静脈栄養法では、ブドウ糖濃度が20%の輸液を使用できる。
(3)中心静脈栄養法において、大腿静脈へのカテーテル挿入は、禁忌である。
(4)脂肪乳剤を使用すると、呼吸商は上昇する。
(5)高カロリー輸液用微量元素製剤には、セレンが含まれていない。
(2)中心静脈栄養法で投与できるアミノ酸濃度の上限は、5%である。
(3)ビタミンB₁欠乏では、乳酸アシドーシスを発症する。
(4)高カロリー輸液基本液には、ヨウ素が含まれている。
(5)電解質製剤の開始液(1号液)には、カリウムが含まれている。
明日解説します。
Q1.経腸栄養法に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。
(1)極度の肥満の症例では、経皮内視鏡的胃瘻造設術(PEG)の適応となる。(2)持続投与は、他の投与方法と比べて、食事に近い生理的な投与方法である。
(3)胃瘻栄養では、誤嚥はほとんどない。
(4)1kcal/mLの経腸栄養剤の水分量は、約80〜85%である。
(5)成分栄養剤には、食物繊維が含まれている。
【解説】正答(4)
(1)誤り。極度の肥満の症例では、経皮内視鏡的胃瘻造設術(PEG)が禁忌となる場合が多い。
PEGは胃内視鏡を用いた胃瘻造設術で、開腹造設術に比べて手技が簡便で、広く用いられている。
(2)誤り。持続投与は、24時間あるいは一定時間をかけて緩徐に1日量の栄養剤を投与する方法で、
食事に近い生理的な投与方法ではない。
持続投与では注入ポンプを用いるのが原則で、
重症症例や栄養剤を腸瘻から注入する場合などに行われる。
(3)誤り。胃瘻でも経鼻胃管のときと同じように、誤嚥は起こる。
胃に注入した栄養剤が、食道を逆流して喉まで上り、誤嚥して誤嚥性肺炎を起こすことがある。
また、自分の唾液を誤嚥することもある。
(4)正しい。なお、高濃度タイプ栄養剤(1.5kcal/mL、2kcal/mL)の水分量は、
1kcal/mLの栄養剤に比べて少なくなる。
(5)誤り。成分栄養剤は食物繊維を含まない。
成分栄養剤は、化学的に明確な成分から構成されており、消化を必要とせず、
消化管からそのまま吸収されるので、消化態が失われた状態でも、
吸収能が残存していれば適応となる。
Q2.経腸栄養法に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。
(1)胃瘻による管理は、4週間以内とする。(2)消化態栄養剤の窒素源は、たんぱく質である。
(3)成分栄養剤は、医薬品と食品に分類される。
(4)胃幽門部完全閉塞の場合、成分栄養剤を胃瘻チューブより投与する。
(5)成分栄養剤の長期投与では、必須脂肪酸欠乏に注意する。
【解説】正答(5)
(1)誤り。胃瘻・腸瘻による管理は、長期間(4〜6週間以上)に及ぶ場合に選択される。
短期間の場合は、経鼻経管法を選択する。
(2)誤り。消化態栄養剤の窒素源はペプチドやアミノ酸であり、たんぱく質は含まれない。
(3)誤り。成分栄養剤は、医薬品のみである。
(4)誤り。胃は、十二指腸と幽門を経て連なっている。
胃の出口部分である幽門部が完全に閉塞している場合には、胃瘻からの経腸栄養は禁忌である。
(5)正しい。成分栄養剤は脂質含量がすくないため、長期投与では必須脂肪酸欠乏をきたしやすい。
その対応として、脂肪を乳化した脂肪乳剤を静脈内投与する。
今日は、「静脈栄養」の問題です。
静脈栄養は、腸管を使えない場合の栄養投与ルートです。
長期になる場合は、ルートを確保して中心静脈栄養に切り替えるのが一般的です。
在宅での中心静脈栄養を施行する場合もありますね。
静脈栄養での問題点は腸管を使わないので、腸管が萎縮してしまうことや感染など。
経腸栄養と比較して異なる点を学習すると良いでしょう。
Q1.静脈栄養法に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。
(1)水分制限のある患者では、末梢静脈栄養法を選択する。(2)末梢静脈栄養法では、ブドウ糖濃度が20%の輸液を使用できる。
(3)中心静脈栄養法において、大腿静脈へのカテーテル挿入は、禁忌である。
(4)脂肪乳剤を使用すると、呼吸商は上昇する。
(5)高カロリー輸液用微量元素製剤には、セレンが含まれていない。
Q2.静脈栄養法に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。
(1)中心静脈栄養法と経腸栄養法は併用できない。(2)中心静脈栄養法で投与できるアミノ酸濃度の上限は、5%である。
(3)ビタミンB₁欠乏では、乳酸アシドーシスを発症する。
(4)高カロリー輸液基本液には、ヨウ素が含まれている。
(5)電解質製剤の開始液(1号液)には、カリウムが含まれている。
明日解説します。
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