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2019年02月16日

出題予測問題<臨床栄養学>先天性代謝異常

昨日の問題の解説です。

Q1.食物アレルギーに関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。
(1)診断として最も有用なのは、食物除去試験である。
(2)口腔アレルギー症候群は、新生児・乳児期からの発症が多い。
(3)食物依存性運動誘発アナフィラキシーの主な原因食品は、牛乳である。
(4)牛乳は、加熱処理によりアレルゲン性が減弱する。
(5)卵アレルギー患者は、卵殻カルシウムを含んだ食品を摂取できる。
 


【解説】正答(5)
(1)誤り。診断として最も有用なのは、食物経口負荷試験である。
(2)誤り。口腔アレルギー症候群は、幼児期から成人期に発症する。
   口腔アレルギー症候群とは、主として花粉の経気道感作を受けた人が、
   その花粉抗原と交差反応する生の果物や野菜を摂取した時に、
   口腔咽頭粘膜で症状が誘発されるものをいう。
(3)誤り。食物依存性運動誘発アナフィラキシーの主な原因食品は、小麦や甲殻類である。
   食物依存性運動誘発アナフィラキシーは、特定の食品摂取後に運動することによって
   アナフィラキシーが誘発される病型で、食後2時間以内の激しい運動による発症が多い。
(4)誤り。牛乳たんぱく質の大半を占めるカゼインや小麦たんぱく質は、熱変性を受けにくいため、
   加熱してもアレルゲン性は低下しない。
   なお、鶏卵は、加熱処理によりアレルゲン性が減弱する。
(5)正しい。卵からカルシウムは菓子類に使用されることが多いが、
   ほとんど卵たんぱく質を含まないため、
   卵アレルギー患者でも、焼成、未焼成を問わず摂取可能である。


Q2.食物アレルギーに関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。
(1)牛乳のアレルゲンは、乳糖である。
(2)ピーナッツは、アナフィラキシーの原因となる。
(3)食物経口負荷試験は、日常生活環境下で行う。
(4)耐性を獲得すれば、再発することはない。
(5)ハイリスク乳児は、離乳食の開始時期を遅らせることで、発症リスクを低減できる。



【解説】正答(2)
(1)誤り。牛乳の代表的なアレルゲンは、たんぱく質のカゼインとβ-ラクトグロブリンである。
(2)正しい。ピーナッツやそばなどは、微量の摂取でアナフィラキシーショック症状を起こし、
   死亡するおそれがある。
(3)誤り。食物経口負荷試験は、アレルギーが確定しているか疑われる食品を単回または
   複数回に分割して摂取させ、症状の有無を確認する検査である。
   食物アレルギーの最も確実な診断法であり、
   確定診断および体制獲得の確認を主な目的として実施する。
   症状出現時に迅速に対応できる体制にあることが必須が、専門医のいる病院で実施する。
(4)誤り。食物アレルギーは、年齢とともに耐性が獲得される場合が多いが、再発することもある。
(5)誤り。ハイリスク乳児に対して特定の食物の摂取開始時期を遅らせることは、
   食物アレルギーの発症リスクを低下させることにはつながらず、推奨されない。


今日は、「先天性代謝異常」の問題です。
先天性代謝異常も一問程度出題される可能性がありますので、学習しておきましょう。
この項目は、疾病と不足しているもの補給するものを暗記しておけば問題が解けます。

Q1.先天性代謝異常症とその栄養管理、薬物治療の組合せである。正しいのはどれか。1つ選べ。
(1)メープルシロップ尿症ーフェニルアラニン制限食
(2)ホモシスチン尿症ー高シスチン食
(3)ガラクトース血症ー高乳糖食
(4)糖原病T型ー炭水化物制限食
(5)先天性副腎過形成症ー副腎髄質ホルモン薬投与
 



明日解説します。
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食品会社で勤務しながら、半年間の独学を経て管理栄養士の国家試験に合格。その後、管理栄養士として勤務するために病院へ転職。6年間で3つの病院を経験。現在は、管理栄養士国家試験の参考書の校正や答案添削を行っています。 <取得資格>管理栄養士、栄養教諭、糖尿病療養指導士、病態栄養認定管理栄養士、NST専門療養士
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