2018年03月16日
嚥下障害
「嚥下障害」は国家試験でも最近出題率が上がってきている科目です。
私が国家試験を受けた頃は、さらっと書かれていたか、項目自体あったかどうか…
というレベルだった記憶が…(曖昧…)。。。
それだけ、高齢社会の影響を受けて「嚥下障害」の患者が増えてきている背景があるのでしょう。
「嚥下障害」を理解するのは難しそうって思っているかもしれませんが、そんなことはありません。
管理栄養士としては、
@口腔内で食塊をまとめて嚥下するまでどのような流れをたどるのか、
A食事を提供する上でどのような食品が誤嚥しやすく誤嚥しにくいのか、
B誤嚥を予防するための方法
C誤嚥したらどうなるのか
ここら辺について理解しておければばっちりでしょう。
@嚥下の流れとしては、どのテキストにもあるように、
先行期→準備期→口腔期→咽頭期→食道期の5つですね。
口腔期と食道期は随意運動(自分で意識した運動)、咽頭期は不随意運動(自分で意識しない運動)です。
Aどのような食品が誤嚥しやすく誤嚥しにくいのかは、自分が食事をするときのことを思い返してください。
口腔内でまとまりやすいものやとろみのついたものは飲み込みやすく、
ぱさついたり粘度のあるものや固いものは飲み込みにくいですよね。
具体的な食材としては、ゼリーやヨーグルトやとろみのついたあんかけなどが誤嚥しにくく、
チャーハンなどパラパラしたものや粘度のある餅や固い揚げ物類などは誤嚥しやすいということになります。
B誤嚥を予防するための方法についても良くテキストで目にしますね。
・上半身を挙上すること(気管が喉の前方、食道が喉の後方にあります。上半身を挙上することで重力が働き、後方の食道に流れこみやすくなります。)
・しっかり覚醒していること(眠気ああると食事に集中できません。)
・食べている時は話しかけない(食べている時は、気管に蓋がされ、食道が開いている状態です。話しかけることによって気管の蓋が開いてしまうので、誤嚥しやすくなります。)
・ゼリーはクラッシュせずにスライス状にする(医療従事者であってもゼリーをクラッシュしている方がいるのですが、これは口腔内でばらついてしまいます。スライス状の方が安全です。)
・義歯を装着する(しっかし義歯をして食べることも重要です。中には体重減少で義歯が合わなくなってしまっている患者さんもいますので、そこはチームで話し合って)
C誤嚥したら肺炎になると思っている人が多いのですが、これは違います。
誤嚥したからといって必ずしも誤嚥性肺炎になるわけではありません。
誤嚥し、肺で細菌が増殖することによって炎症を起こすのが誤嚥性肺炎です。
なので、その元となる誤嚥を予防することで、肺炎を回避するというのが正しい考え方です。
そして、もう一つ覚えておいて欲しいのが、顕性誤嚥と不顕性誤嚥です。
顕性誤嚥はムセの起こる誤嚥、不顕性誤嚥はムセの起こる誤嚥です。
実は、この不顕性誤嚥が厄介です。
ムセというのは体の正常な反応で、ムセが起こるとこの食形態では誤嚥の可能性があると判断して
食形態をより誤嚥しにくいもの変更することができるのですが、
ムセがないことで上手に食べていると誤解し、肺炎を起こすことがあります。
高齢者ではこの不顕性誤嚥も増えてきます。
「むせていないから大丈夫」という認識は危険なので覚えておきましょう。
「嚥下障害」は奥が深いです。
嚥下にはレベルもありますし、各患者さんに合った食形態の食事を提供するには経験がものをいいます。
嚥下障害を理解しにくくしているのは、喉の中の仕組みで「見えないから」ということもあるでしょう。
今日お話ししたのは一部です。
もっと詳しい内容は今後時間があればまたご紹介していきたいと思います。
もっと勉強したい方にはこの本がおすすめです。
DVDがついていて喉の仕組みを映像で理解することが可能です。
この一冊を読めば、基本的な嚥下障害については理解できるはずです。
私が国家試験を受けた頃は、さらっと書かれていたか、項目自体あったかどうか…
というレベルだった記憶が…(曖昧…)。。。
それだけ、高齢社会の影響を受けて「嚥下障害」の患者が増えてきている背景があるのでしょう。
「嚥下障害」を理解するのは難しそうって思っているかもしれませんが、そんなことはありません。
管理栄養士としては、
@口腔内で食塊をまとめて嚥下するまでどのような流れをたどるのか、
A食事を提供する上でどのような食品が誤嚥しやすく誤嚥しにくいのか、
B誤嚥を予防するための方法
C誤嚥したらどうなるのか
ここら辺について理解しておければばっちりでしょう。
@嚥下の流れとしては、どのテキストにもあるように、
先行期→準備期→口腔期→咽頭期→食道期の5つですね。
口腔期と食道期は随意運動(自分で意識した運動)、咽頭期は不随意運動(自分で意識しない運動)です。
Aどのような食品が誤嚥しやすく誤嚥しにくいのかは、自分が食事をするときのことを思い返してください。
口腔内でまとまりやすいものやとろみのついたものは飲み込みやすく、
ぱさついたり粘度のあるものや固いものは飲み込みにくいですよね。
具体的な食材としては、ゼリーやヨーグルトやとろみのついたあんかけなどが誤嚥しにくく、
チャーハンなどパラパラしたものや粘度のある餅や固い揚げ物類などは誤嚥しやすいということになります。
B誤嚥を予防するための方法についても良くテキストで目にしますね。
・上半身を挙上すること(気管が喉の前方、食道が喉の後方にあります。上半身を挙上することで重力が働き、後方の食道に流れこみやすくなります。)
・しっかり覚醒していること(眠気ああると食事に集中できません。)
・食べている時は話しかけない(食べている時は、気管に蓋がされ、食道が開いている状態です。話しかけることによって気管の蓋が開いてしまうので、誤嚥しやすくなります。)
・ゼリーはクラッシュせずにスライス状にする(医療従事者であってもゼリーをクラッシュしている方がいるのですが、これは口腔内でばらついてしまいます。スライス状の方が安全です。)
・義歯を装着する(しっかし義歯をして食べることも重要です。中には体重減少で義歯が合わなくなってしまっている患者さんもいますので、そこはチームで話し合って)
C誤嚥したら肺炎になると思っている人が多いのですが、これは違います。
誤嚥したからといって必ずしも誤嚥性肺炎になるわけではありません。
誤嚥し、肺で細菌が増殖することによって炎症を起こすのが誤嚥性肺炎です。
なので、その元となる誤嚥を予防することで、肺炎を回避するというのが正しい考え方です。
そして、もう一つ覚えておいて欲しいのが、顕性誤嚥と不顕性誤嚥です。
顕性誤嚥はムセの起こる誤嚥、不顕性誤嚥はムセの起こる誤嚥です。
実は、この不顕性誤嚥が厄介です。
ムセというのは体の正常な反応で、ムセが起こるとこの食形態では誤嚥の可能性があると判断して
食形態をより誤嚥しにくいもの変更することができるのですが、
ムセがないことで上手に食べていると誤解し、肺炎を起こすことがあります。
高齢者ではこの不顕性誤嚥も増えてきます。
「むせていないから大丈夫」という認識は危険なので覚えておきましょう。
「嚥下障害」は奥が深いです。
嚥下にはレベルもありますし、各患者さんに合った食形態の食事を提供するには経験がものをいいます。
嚥下障害を理解しにくくしているのは、喉の中の仕組みで「見えないから」ということもあるでしょう。
今日お話ししたのは一部です。
もっと詳しい内容は今後時間があればまたご紹介していきたいと思います。
もっと勉強したい方にはこの本がおすすめです。
DVDがついていて喉の仕組みを映像で理解することが可能です。
この一冊を読めば、基本的な嚥下障害については理解できるはずです。
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