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2017年07月06日

退院後の生活B

そうした日々を送っているうちにGWになり、久しぶりに実家に帰った。電車や新幹線、大きな荷物など不安はいっぱいであったが、何とかこなした。
駅で待ち合わせて同級生と飲みに行く予定だった。わかりにくい場所で散々歩いたのだが、今から思えば歩く機能は随分回復していたのだなぁと思う。

実家ではのんびり過ごした。いつもは同級生とゴルフをするのだが、今回はパス。
入院当時を知らない同級生は、何かで入院して治ったから退院したんだなという感覚のよう。
頸髄や脊髄を損傷するということで抱える後遺症は、なかなか見えない。
骨折して入院して、少し不自由な状態で退院して治っていくようなイメージで思う人も多い。

「損傷した頸髄や脊髄は治らない」という現実を抱えるのは自分だけなのだ。
悲観的になる人も多い。症状に悩まされ、気力を失う人も多い。どう受け入れてどうするかは自分次第。

GWが終わり、会社に復帰する日が近づいてきた。

会社に出社したのは5月15日。翌日が土曜日なので、疲れてもゆっくりできると考えて。
部下にメールの整理を頼んでいたが、莫大な量のメールの削除が仕事のスタートになった。
半年ぶりのデスク。入院前に買っていた手帳も半分は空白。デスクのカレンダーは昨年12月のまま。
3か月程度は一人での外出(得意先訪問)はしないよう言われる。見舞いに来ていただいたり、心配いただいた得意先に行く段取りを組む。

パソコンは左手の人差し指がうまく動かないので変な打ち方になる。
でも、入院中に「天声人語」に30分かかった頃よりはスピードアップした。とにかく仕事はサラリーをもらっている以上、自分の生業だ。幸い半年以上先のことを考えた行動ができていたので、自部門の業績は落ち込んではいなかった。ただ、自分の世界で実施していた仕事に様々な横やりが入っていた。

リハビリ病院には会社を休んで毎週通院し、OTさんPTさんにリハビリをしてもらった。
病院での診察は1か月に1回だった。身体を動かすようになって、麻痺とか痙攣とかすることがあった。
リボトリールという薬が処方された。神経の興奮を抑える効果があるらしい。調べると「うつ病」の薬でもあるらしい。

それ以外に何か効果的な「治療」はないのだろうか。近所の“すごく混む”I整形外科に行ってみた。
ここは以前、ゴルフで左手が痺れた時に行ったことがある。近所の大きな病院の整形外科長をしていた医者。その時の診断は「胸郭出口症候群」。具体的な治療はないと言われた。
2時間近く待って診察。レントゲンをとり、頸髄損傷でリハビリ中だが、もっと効果的な“治療”はできないか、またこの医院にもPTさんがいるのでリハビリ通院できないか尋ねた。

I院長は「うちでは対応できません」「重病ですよ」「今言っている病院で治療して下さい」「今飲んでいる薬は神経の薬だからうちでは出せない」と、全くもって相手にしてくれなかった。
2時間待って、この対応は悲しかった。

それならばと、これも家の近くのK整形外科を訪ねた。
K整形外科の先生は優しい初老の方で、これまでも何度か診てもらったことがある。そういえば、ゴルフで痛めた左肩もI整形外科で冷たくあしらわれたため、K整形外科に行ったことを思い出した。

K先生は「とりあえずリハビリでは電気とマッサージくらいかな」とのこと。保険の通院費をもらうには医者に通う必要があったので、整骨院から切り替えて通うことにする。
その後になるが、筋肉が付き始めると同時に神経性疼痛が激しくなってきた。
病院では薬をもらっていたが、痙性を抑える薬と痛風の薬。K整形外科で神経性疼痛の薬・リリカを処方してもらう。
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posted by shigenon at 08:51| Comment(0) | TrackBack(0) | 入院
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2014年クリスマスイブのプレゼントは最悪でした。 「頸髄損傷」というケガなのか病気なのか・・その症状との戦いの記録と現在の日々をアップします。 (2018年4月追加) 不全の頸髄損傷は「健常な人」に見えます。“ふつうに見える”様に努力をしています。が、反面、「もう良くなったんだ」と思われがち。 骨折とは違い、中枢神経の損傷は完全回復はしないという現実。 「健常に見える」「もっと良くなるよう努力する」「もう治っているんでしょ」の狭間で何とか毎日を過ごしています。
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