2013年01月31日
現状に満足している人は洗脳されている (2)
zeraniumのブログ より転載
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現状に満足している人は洗脳されている
http://8729-13.cocolog-nifty.com/blog/2012/11/index.html#entry-83458264
私は若い時に徳島大学で教えていたことがありますが、徳島は失礼ながら田舎なので、結婚適齢期が早い。
それで大学院生や大学4年生でさえが、結婚について相談にくることがよくありました。
それで「迷っている」と聞いたら、即、その場で「やめなさい」と私は言うことにしていました。
就職についても同じで、「大学院に進みたいが、就職するべきか迷っている」と相談されたら、私はすぐ「就職しなさい」と言ったものです。
「親に認めてもらえないが、自分は彼女と結婚したい」と聞くと、「すぐ結婚しなさい」と言います。
「成績が悪くて受かりそうもないが、でも自分は大学院に行きたい」と聞くと、「わかった、すぐ来なさい」と答えます。
結婚や進路のような重大な人生の選択において、いつまでも自分なりの結論を出せないでいる人が、結婚したり研究者になってもうまくいくわけがないのです。
うまくいく人というのは、「もうこの人としか結婚しない」「私は学者になる」というように、強い意志を持って確信しています。
それは会って話せばすぐわかります。
つまり、迷っているというのは、いまだ人生の本当のゴールを発見していないのです。
暫定的なゴールを目指すうちに、コンフォートゾーンが移動し、脳のゆらぎが生まれ、スコトーマ(思い込み)が外れる。
するとたまに「あっ、これだ!」というものが見えてくる。
それは見えた瞬間に「本物だ」と確信できるはずです
。
その判断を下すのは無意識で、人間にはその力が本来的に備わっています。
見つからない人は、現状の中でゴールを探しているからで、現状のままで考えると、大抵の人は「達成可能かどうか」という目線を基準にゴールを選んでしまいます。
達成できそうなゴールを目指しているうちは、現状にとどまり、それを外れることはできません。
自分を変えるには、達成が到底不可能に思えるゴールを目指すべきなのです。
「自分は今の状況に満足しているので、コンフォートゾーンを外す必要はない」、そう考えている人がいるかもしれません。
しかし、自分が現状に満足しているとしたら、「危ない」と思ったほうがいい。
それも満足していればいるほど危険です。自分への不満こそ、よい傾向なのです。
それは自分が、「現状のままではいけない」というセルフイメージを持っている証だからです。
満足していないということは、たとえ漠然とではあっても、「いつか違う自分になりたい」という夢を持っていることを意味するからです。
自分の現状に満足している人は、なぜそんなに満足しているのかまずは考えてみることです。
偏差値の高い大学を出ているから?
給料の高い会社に勤めているから?
ブランドをたくさん持っているから?
ではなぜ、偏差値や給料やブランドに「価値」を感じるようになったのでしょうか。
いったいいつから、そのような価値感を持つようになったのでしょうか。
よく考えてみれば、必ずそれまでの人生で、他人によってそのような価値感を植え付けられたはずなのです。
その他人とは親かもしれないし、学校の先生や友人かもしれない。
あるいはテレビドラマの主人公やコマーシャル、雑誌に載っていた芸能人やモデルかもしれません。
そして多くの場合、他人と同じ人生の現状のルートから外れる行為に対して何かしら不安を抱くように、知らないうちにいつのまにか洗脳されてしまっている可能性があります。
私が大学を卒業して就職した三菱地所は、人もうらやむ優良会社と言われてきました。
なぜなら「絶対に潰れない会社」であったからです。
三菱地所は日本の中心である丸の内のほとんどの土地を所有しています。
それは明治時代に、創業者の岩崎弥太郎の力によって、そこの土地がすべて手に入れられたからです。
当然、社員の給料も 、一般的な会社に比べて高い水準にあります。
そのため、三菱地所の社員には、「自分たちは幸せだ」と思っている人が沢山いました。
彼らがそう感じる最大の理由は、彼らの人生のどこかの時点で、「あの会社は世界で一番安定している会社だから食いっぱぐれがない」と、刷り込まれたに違いありません。
三菱グループで働いている人々は、自分の子どもも三菱地所に入れたいと考えます。
「三菱グループの中でも、歴史的には本社は三菱地所だ。
だから巨額の不動産を継いだ”長男本社”に入れれば安心だ」と思い込んでいる人が少なくありません。
彼らにとってそれが自信の拠りどころであり、セルフエステーム、つまり自尊心の根拠なのです。
本当は彼らがすごいのではなく、創業者である岩崎弥太郎・弥之助がすごかったに過ぎないのですが・・・。
当時、社員の青年が、就職活動中の後輩の学生に、会社の素晴らしさを誇らしげに語る姿を目にしましたが、よく聞いてみると、かつて先輩に言われたことをそのままリピートしているだけでした。
これほど極端な例でなくても、洗脳とは基本的にみな同じです。
自分の会社に満足している人は、ほとんど場合、上の人から植え付けられた考え方を、まるで自分が考えたことのように受け入れてしまっているのです。
それは自分で考えたことではなく、他人から言われたことの受け売りなのです。
それに気がつくには、自分が感じていることや大切だと思っていること、物事の好き嫌いに関する価値感について一度、書き出してみることです。
たとえばコーヒーと紅茶ではどちらが好きなのか。そんな些細なことにさえ、他人の判断に影響されているのです。
誰に言われたか、どこで聞いたか、一つ一つ書き出していく。その根拠は何か、そしてそれは、本当に自分が欲していることなのか。
突き詰めてみるとその裏側には、「それを失った時の恐怖の感情」が隠れているはずです。
その情動を埋め込んだのが、「ドリームキラー」です。
「偏差値の低い学校へ行くのは恥ずかしい」「有名な会社に勤めてこそいい人生」、などといったステレオタイプな価値感を子供に植え付ける親はたくさんいます。
そういう人たちは自分の価値感を強制して、子供自身が持っている可能性の芽を摘んでしまっていることに気づかない大人たちです。
そういう人たちを、「ドリームキラー」と呼びます。
文字通り、「夢を殺してしまう人」です。多くの場合、もっともドリームキラーになる確率の高いのが、「親」です。
「子供のためを思って」という免罪符のもとに、自分の子どもの可能性や才能を殺してしまう。しかも当の親たちには、夢を摘んでいる自覚は全くありません。
最近の発達心理学の研究によれば、成人した人の持つ判断基準の8割から9割が、自分の親に植え付けられた価値感に基づいているとされています。
つまりそれだけ幼少期の親の影響は大きいのです。親以外にも学校の先生や、会社の上司、友人や知人など、自分以外の人は誰でもがドリームキラーになり得ます。
ですから幼い子供に対して、「君にはできない」「おまえには無理」といった否定的な言葉を浴びせ続けてはいけないのです。
また日本では高校や大学に進学するときも、先生や親が「君にふさわしい学校はここ」と決め付けることが少なくありませんが、それも大きな間違いです。
現状に満足しきっている人は、過去において、ドリームキラーによって埋め込まれた価値感の影響の中にあるのではないかと、確認してみるべきでしょう。
自分の現状をひたすら肯定する姿勢の人は、よく考えなおしてみると、ほとんどが自分自身の思いではなく、他人の言葉の影響であることに気づくはずです。
過去を振り返って、どんな言葉が自分の人生に影響を与えたかについて、書き出してみるといいでしょう。
「テレビは見てはいけない(脱・奴隷の生き方)」 苫米地英人著 PHP新書
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現状に満足している人は洗脳されている
http://8729-13.cocolog-nifty.com/blog/2012/11/index.html#entry-83458264
私は若い時に徳島大学で教えていたことがありますが、徳島は失礼ながら田舎なので、結婚適齢期が早い。
それで大学院生や大学4年生でさえが、結婚について相談にくることがよくありました。
それで「迷っている」と聞いたら、即、その場で「やめなさい」と私は言うことにしていました。
就職についても同じで、「大学院に進みたいが、就職するべきか迷っている」と相談されたら、私はすぐ「就職しなさい」と言ったものです。
「親に認めてもらえないが、自分は彼女と結婚したい」と聞くと、「すぐ結婚しなさい」と言います。
「成績が悪くて受かりそうもないが、でも自分は大学院に行きたい」と聞くと、「わかった、すぐ来なさい」と答えます。
結婚や進路のような重大な人生の選択において、いつまでも自分なりの結論を出せないでいる人が、結婚したり研究者になってもうまくいくわけがないのです。
うまくいく人というのは、「もうこの人としか結婚しない」「私は学者になる」というように、強い意志を持って確信しています。
それは会って話せばすぐわかります。
つまり、迷っているというのは、いまだ人生の本当のゴールを発見していないのです。
暫定的なゴールを目指すうちに、コンフォートゾーンが移動し、脳のゆらぎが生まれ、スコトーマ(思い込み)が外れる。
するとたまに「あっ、これだ!」というものが見えてくる。
それは見えた瞬間に「本物だ」と確信できるはずです
。
その判断を下すのは無意識で、人間にはその力が本来的に備わっています。
見つからない人は、現状の中でゴールを探しているからで、現状のままで考えると、大抵の人は「達成可能かどうか」という目線を基準にゴールを選んでしまいます。
達成できそうなゴールを目指しているうちは、現状にとどまり、それを外れることはできません。
自分を変えるには、達成が到底不可能に思えるゴールを目指すべきなのです。
「自分は今の状況に満足しているので、コンフォートゾーンを外す必要はない」、そう考えている人がいるかもしれません。
しかし、自分が現状に満足しているとしたら、「危ない」と思ったほうがいい。
それも満足していればいるほど危険です。自分への不満こそ、よい傾向なのです。
それは自分が、「現状のままではいけない」というセルフイメージを持っている証だからです。
満足していないということは、たとえ漠然とではあっても、「いつか違う自分になりたい」という夢を持っていることを意味するからです。
自分の現状に満足している人は、なぜそんなに満足しているのかまずは考えてみることです。
偏差値の高い大学を出ているから?
給料の高い会社に勤めているから?
ブランドをたくさん持っているから?
ではなぜ、偏差値や給料やブランドに「価値」を感じるようになったのでしょうか。
いったいいつから、そのような価値感を持つようになったのでしょうか。
よく考えてみれば、必ずそれまでの人生で、他人によってそのような価値感を植え付けられたはずなのです。
その他人とは親かもしれないし、学校の先生や友人かもしれない。
あるいはテレビドラマの主人公やコマーシャル、雑誌に載っていた芸能人やモデルかもしれません。
そして多くの場合、他人と同じ人生の現状のルートから外れる行為に対して何かしら不安を抱くように、知らないうちにいつのまにか洗脳されてしまっている可能性があります。
私が大学を卒業して就職した三菱地所は、人もうらやむ優良会社と言われてきました。
なぜなら「絶対に潰れない会社」であったからです。
三菱地所は日本の中心である丸の内のほとんどの土地を所有しています。
それは明治時代に、創業者の岩崎弥太郎の力によって、そこの土地がすべて手に入れられたからです。
当然、社員の給料も 、一般的な会社に比べて高い水準にあります。
そのため、三菱地所の社員には、「自分たちは幸せだ」と思っている人が沢山いました。
彼らがそう感じる最大の理由は、彼らの人生のどこかの時点で、「あの会社は世界で一番安定している会社だから食いっぱぐれがない」と、刷り込まれたに違いありません。
三菱グループで働いている人々は、自分の子どもも三菱地所に入れたいと考えます。
「三菱グループの中でも、歴史的には本社は三菱地所だ。
だから巨額の不動産を継いだ”長男本社”に入れれば安心だ」と思い込んでいる人が少なくありません。
彼らにとってそれが自信の拠りどころであり、セルフエステーム、つまり自尊心の根拠なのです。
本当は彼らがすごいのではなく、創業者である岩崎弥太郎・弥之助がすごかったに過ぎないのですが・・・。
当時、社員の青年が、就職活動中の後輩の学生に、会社の素晴らしさを誇らしげに語る姿を目にしましたが、よく聞いてみると、かつて先輩に言われたことをそのままリピートしているだけでした。
これほど極端な例でなくても、洗脳とは基本的にみな同じです。
自分の会社に満足している人は、ほとんど場合、上の人から植え付けられた考え方を、まるで自分が考えたことのように受け入れてしまっているのです。
それは自分で考えたことではなく、他人から言われたことの受け売りなのです。
それに気がつくには、自分が感じていることや大切だと思っていること、物事の好き嫌いに関する価値感について一度、書き出してみることです。
たとえばコーヒーと紅茶ではどちらが好きなのか。そんな些細なことにさえ、他人の判断に影響されているのです。
誰に言われたか、どこで聞いたか、一つ一つ書き出していく。その根拠は何か、そしてそれは、本当に自分が欲していることなのか。
突き詰めてみるとその裏側には、「それを失った時の恐怖の感情」が隠れているはずです。
その情動を埋め込んだのが、「ドリームキラー」です。
「偏差値の低い学校へ行くのは恥ずかしい」「有名な会社に勤めてこそいい人生」、などといったステレオタイプな価値感を子供に植え付ける親はたくさんいます。
そういう人たちは自分の価値感を強制して、子供自身が持っている可能性の芽を摘んでしまっていることに気づかない大人たちです。
そういう人たちを、「ドリームキラー」と呼びます。
文字通り、「夢を殺してしまう人」です。多くの場合、もっともドリームキラーになる確率の高いのが、「親」です。
「子供のためを思って」という免罪符のもとに、自分の子どもの可能性や才能を殺してしまう。しかも当の親たちには、夢を摘んでいる自覚は全くありません。
最近の発達心理学の研究によれば、成人した人の持つ判断基準の8割から9割が、自分の親に植え付けられた価値感に基づいているとされています。
つまりそれだけ幼少期の親の影響は大きいのです。親以外にも学校の先生や、会社の上司、友人や知人など、自分以外の人は誰でもがドリームキラーになり得ます。
ですから幼い子供に対して、「君にはできない」「おまえには無理」といった否定的な言葉を浴びせ続けてはいけないのです。
また日本では高校や大学に進学するときも、先生や親が「君にふさわしい学校はここ」と決め付けることが少なくありませんが、それも大きな間違いです。
現状に満足しきっている人は、過去において、ドリームキラーによって埋め込まれた価値感の影響の中にあるのではないかと、確認してみるべきでしょう。
自分の現状をひたすら肯定する姿勢の人は、よく考えなおしてみると、ほとんどが自分自身の思いではなく、他人の言葉の影響であることに気づくはずです。
過去を振り返って、どんな言葉が自分の人生に影響を与えたかについて、書き出してみるといいでしょう。
「テレビは見てはいけない(脱・奴隷の生き方)」 苫米地英人著 PHP新書
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