2012年06月29日
COHIBA LANCEROS
●1本目
着火直後のスパイスは強い。同じビトラのD8やDon Luis並じゃないだろうか。
1cmもしないウチに濃い目の喫味になる。
スパイスと相俟って…うん?
Don Luis Laguito#1 H2000 Oscuroみたいなノリだな…。
と思ったのもつかの間、鼻腔を抜ける香りが柔らかくシダーの様な印象になり、柔らかい、カフェオレの様な味が顔を出す。
この段階では味よりシダー系の香りの印象が強い。
そしてビターな珈琲の様な喫味へと転じる。移り変わりが早く、味が非常に濃い。
アーシーさがあり、香りはフローラル。不思議な展開だ。
そしてこの辺りでやっと、かなりのクールスモーキングで香りを楽しむのが吉と気づく。
控えめに吸ってみると上品な喫味を楽しめる様だ。
さてどう表現すべきか。
美味いのだが、味と香りが複雑で何とも言語化しがたい…。
4cmを超えると木質とカフェオレの様な喫味とフローラルが濃くなりすぎて香水化した様な香りとなる。
そして強い…。
ゆっくり控えめに吸う分には美味い。勢い良く吸うと味が複雑過ぎてバッティングする印象。
そして中盤、蜂蜜の様な甘みが加わる。
徐々にココアっぽい味も加わり始める。
クリーミーでココア系の喫味。香りは香水に近いフローラルさ。
舌の奥には蜂蜜の様な甘みが残る。
この辺り、SIGRO1に毛が生えた程度の尺からが本当に美味い。
そのまま残り5cmまで吸うとすっかりクラクラになってしまった。
やはり強い。
残り3cm。味の変化はさほど無いものの、ふわっと広がる蜂蜜の様な甘みが良い。
残り2.5cm→2cm辺りも極めて良い。ヤニクラも強い。
そして終了。
10gクラスのキューバンはやはり重かった。
以前レビューしたPanatelasでさえクラっときたので当然といえば当然だが。
●2本目
買ったまま忘れ去っていた特売のホワイトホースと共に。
着火直後のスパイスと共にカフェオレの様な甘み。スパイスは1本目程ではない。
前の個体より甘みが強い印象。
ぼ〜っとしているウチにココア系の喫味と蜂蜜の様な甘みに変わる。鼻腔を抜ける香りはフローラルではなくシダーに近いだろうか?
アーシーさも感じる。
1本目とは印象が少し違う。というか、TATUAJE Especialを微妙に思い出す。あれは最後まで同じ調子、という印象だったが。
更に燃え進むと蜂蜜感と共にやはりシダー系の香り。
そのまま中盤に至る。
香りはフローラル感よりシダー感の方が強く、前回の様なフローラルさが香水化する事もない。
美味いのは間違いないが飲み物の影響だろうか、印象は随分と変わった気がする。
全く関係ないが1本目2本目共に、灰が柔らかい。
2cm程で落ちる印象。
後半から終盤にかけて、あの香水の様なエッセンスが割りと口の中に溜まっている事に気づいた。
この葉巻、やはりペースは出来るだけゆっくりの方が良い。
残りの展開は1本目と変わらないので割愛。
実に良かった。
●3本目
ドローが硬いが序盤から甘みがあり、香りはフルーティとフローラルの中間の様な印象。
しかし…2cm燃え進んでも薄い……。
この個体、リングから2cm程フット寄りの部分からヘッドまで妙に硬い。
ラッパーを破かない様に揉んでみるも改善無し。
う〜ん、COHIBAでもこういう事があるのか……。
が、メガネ用の小型ドライバで断面を数回刺すとマシになった。
その後、確かにCOHIBAの味なのだが、やはりドローがタイトだと一生懸命吸う方に気を取られて味の印象が細かく残らない(汗
こんな処でドローの重要性を再認識しようとは……。
ちょっと大胆めにリカットしてみるも、やはりそれほど変わらず。
味は良い。それは間違いない。だが、特別凄い物を吸っている気にならなくなるのはドロー故か。
前2本は非常にスムーズだったのでギャップも酷いのかもしれない。
う〜ん、美味いのは間違いない。特に残り11cm以下になってからは極めて良い。
しかし、一生懸命吸わねばならぬ感じが邪魔である。
灰は固く前2本と比べると随分しっかりした印象。要は巻きが硬いのだろう…。
残り8cm。疲れたので一度休憩。
その後も確かに美味しいのだけど、やはりドロー疲れの激しい1本として終了。
残り4cm程からかなり旨味はあったものの、これLANCEROSじゃなくてもそうだよね…という。
ドローが残念なLANCEROSならドローの良いSIGRO1の方が美味いんじゃないだろうか…。
意外な結果だ。
そして2本目までの印象とVegas de Santiagoの2つのLaguito #1を比較した結果、
一位──COHIBA LANCEROS
二位──D8 Laguito #1
三位──Don Luis Laguito #1 H2000 Oscuro
となった。
D8も確かに良いがCOHIBAと比較した処若干強すぎる。ベリー系の喫味からココア系に転じるなどの良さもあるが、香り、味、強さ、吸いやすさ、等を比較するとCOHIBAに軍配が上がってしまう。
値段は約$20と$6.6なのでコスパ面ではまぁ…比較しても仕方ない。
Don Luis H2000 Oscuroも良いLaguito #1ではあるものの、上記2つの比べて甘みと味の変化に乏しい。こちらはメールオーダー品で$2.8。
単なる値段の高い順になってしまって意外性の欠片も無い結果に。
ただ、VdSのLaguito #1シリーズは複数の銘柄で二桁吸ってるが、3本目のLANCEROS程酷いドローの物には出会っていない。
COHIBA LANCEROSを香港のcigarjet辺りでスティック買いしてこの結果が出たら酷く落ち込んだ事だろう。
以上。
流石COHIBAという処を体験できましたが、値段を鑑みると年に1〜2本吸えたらベスト、という感じでしょうか。
非常に良い時間でした。3本目は残念でしたが。
そして、これと比較てして主に北米の販売店に散らばるLANCEROの名のついた7〜7.5 x 38〜40のビトラがどうなのか気になる処。
近い甘さで思い出すのはTatuaje Classic Especialなんですが、あれは味の変化が乏しくヘッドが妙にベトベトしていたのでレビューは掲載しませんでした。
たまたま悪い一本だった可能性もありますので機会があればまた試してみます。
Lancero及びLaguito #1はあまり人気のあるビトラでは無いので何処まで試せるか疑問はありますが、ショートスモークとあわせて今後の探索対象にしようかと思います。
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