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カナダで出産11 失神

遠くで私の名前を呼ぶ声がする・・・

あ、ナースか。

また呼ばれてる。なんで?


ペシペシ、ペシペシ汗
つめたい


さっきと同じ場面。



星覚醒


あ、ナースドキドキ大


病院「あー、よかった。また失神したのよ。
 大丈夫?分かる?分かりますかーっ?」

ブタ・・・ぼーっ・・・

病院「気分は悪くない?名前は分かる?」

ブタ・・・ぼーっ・・・


ふと気づけば、部屋の中がにぎやかだ。
ドアは開きっぱなし。
色んな人が出入りしている。


ガチャガチャガチャ


機械が運ばれている。


病院「血圧がね。すごく下がってしまってね。
 出血量が特別多かったわけでもないのに、
 二回も失神する理由が分からないので、
 今、いろいろ検査をしていたところですよ。
 これから心臓の検査をしますからっ。」

ブタ「・・・・・」

病院「心臓の既往はありませんか?」

ブタ「全くありません」




何やら検査開始。
まだ頭も眼もボンヤリしていて、どんな検査だったのか
正直記憶が定かではない。


ボーっとしながら、何度かウトウトする。
その度にナースが冷たい布で叩く・・・
今は寝てはいけないらしい。
っていうか寝不足だから眠たいんだけど・・・

ペシペシペシペシ汗


大体、ナースが話しかける声が大きい。
大きい声で話しかけているのではない。
完全に叫んでいる、しかも耳元で。
疲れた身体には結構コタエた。


病院「血圧がね、上が50を切ってしまってね・・・
 もう帰ってこないかと思ったわ〜落ち込み


ブタ困った困った困った


え?臨死幽霊
ま、まさかね困った。そんな。

冗談きついよね〓。


結局いろいろな検査の後、
血液検査の結果が出たところで、ドクターのお話があった。


ウサギ「血圧が急降下したせいで、失神してしまったそうね。
 大変だったわね。」

ブタ「はぁ」

ウサギ「出産時の出血も多くはなかったし、
 既往症もないし、他に問題はなかったので、原因が分からなくて、
 心臓専門医の先生にも相談したところ、心臓疾患がある場合、
 そういうこともあり得るということだったので、いろいろ検査をしました。
 結果、特に問題は見られなかったの。
 ただし、血液検査の結果、ヘモグロビンが4しかなかったの。
 これはあまりにも深刻な状態の貧血ということなの。
 なぜこうなったかは分からない。けれど今必要なのは輸血。
 この状態ではまた失神してもおかしくない。
 今出来る最良の治療は輸血しかないから、いいですか?
 ここにサインしてください」

ブタ・・・ぼーっ・・・

は?輸血?


無理無理無理無理無理無理

輸血なんてやだーっウインク
リスク高すぎ。

大体なんで輸血の必要があるほどの貧血なの?
なぜそれが事前に分からなかったの?

特に自覚症状はなかった。
だけど分娩時に大量出血がなかったのなら、
以前から貧血だったということになる。

けどヘモグロビン4って、しょっちゅう立ちくらみがして
それこそ救急で運ばれるようなことがあってもおかしくないレベルよね?

それはなかった。
別に何も症状はなかった。
めまいもなかった。
ふらつくこともなかった。

私は小学生の時にひどい貧血を経験している。
結果的には単なる鉄欠乏性貧血だったんだけど、
数値がひどくて、数ヶ月学校を休むことになった。

だから自覚症状の有無くらいわかる。

「ほんとに大量出血じゃなかったの?
やっぱり分娩時の出血量が多かったんじゃないの???」

と疑った。


または、仮に深刻な貧血状態が以前からあったとしよう。
でもなんで検診時に血液検査をしないのだろう。
自覚症状がなかったからだろうか。

日本では、妊娠中に貧血になる人が多いので、
しょっちゅう血液検査をして、少しでも値が悪いと鉄剤を飲まされると聞いた。

そういう配慮はないのか怒

ドクターは悪い人じゃない。
別に見立ても悪くないと思う。

でもカナダの医療システムがおかしくないか?
いくら健康保険で全てカバーされるからって、
最低限必要なラインが低すぎやしないか?

ぐるぐるぐるぐる
怒りが湧き起こり、冷静に考えられなかった。

ナースに話し、ドクターを呼んでもらう。

ブタ「貧血になった原因が分からない。
 以前からであれば、事前に把握しているべきではなかったか。
 今になって急にそう言われて、輸血しかないと言われても納得がいかない。
 輸血はしたくない。他の方法を提示してほしい。」

とお願いした。

ウサギ「確かに貧血の原因は分かりません。
 妊娠中の検診でもそのリスクは指摘されていません。
 だから検査も行われなかったのだと思います。
 血圧の急降下は硬膜外麻酔の副作用としてもあり得るけれど、
 貧血は関係ない。失神の原因はどちらかは分からないけど、
 今はとにかくこの値を正常にすることが急務。
 時間がない。早く対応するべき。
 輸血以外では食事療法と共に投薬という方法もあるけれど、
 改善が見られるまでに2週間以上入院する必要がある。
 その間、誰が赤ちゃんの面倒を見るんですか?
 輸血をすればすぐに元気になれる。
 どちらが最善か、もう一度よく考えて返事をしてください。」

と言い放たれてしまった・・・


確かに。
産後、自分で面倒を見るのは大切なことだと思う。
何より初乳をあげることで、丈夫な子になるというではないか。

そのチャンスを逃すべきではない。

でも輸血は嫌でしょ、普通。

この事態を招いたのが自分のせいなら我慢しよう。
けど誰のせいなの?
それも分からない。

悩んだが、もうチョイスはない。
結局輸血するしかないのだ。

それでも数時間もったいぶった。

そしてドクターに来てもらった。

(しぶしぶ感満載で・・・)
ブタ「他に方法がないので、仕方なく輸血をします。」

ウサギ「OK.良い決断だわ。良かった笑顔



そして輸血が始まった。
ぶらさがった輸血バックを見て、
「どうか、何の病気もない血液でありますように・・・」と必死で祈った。
献血してくれた人への感謝の気持ちを持つには時間がかかった・・・

もう夕刻だった。



 2バッグを輸血



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