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2019年04月03日

コーヒーは睡眠を妨げない!

コーヒーは睡眠を妨げない!

アルコールは睡眠時間の「質」を悪くする
2019年02月21日 06:05

一般には、アルコールやコーヒー(カフェイン)の摂取は睡眠を妨げたり、睡眠の質を低下させたりしてしまうといわれる。
しかし、名古屋市立大学大学院公衆衛生学准教授の西山毅氏らの研究によると、コーヒー摂取量については日常の睡眠時間に影響を及ぼさないことが明らかになったという。
一方、アルコール摂取量については睡眠時間を延ばすことがあらためて確認されたが、睡眠の「質」に好影響というわけではないようだ。同氏が、結果を第29回日本疫学会(1月30日〜2月1日)で発表した。

『約1万人』のデータをメンデルランダム化により解析
コーヒー豆.jpg

睡眠を妨げたり、睡眠の質を低下させたりするといわれるアルコールやコーヒーの摂取。
これまで西山氏らが行った3万例超を対象とした睡眠時間に関するメタ解析から、アルコール代謝に関わることで知られるアセトアルデヒド脱水素酵素(ALDH2)の遺伝子多型「rs671」がゲノムワイドに有意に関連することが分かっている(Nishiyama T, Nakatochi M, et al. Genome-wide association meta-analysis and Mendelian randomization analysis confirm ALDH2 influencing on sleep duration in the Japanese population. Sleep [in press])。

同氏によると、rs671はアルコール摂取量による規定を介して睡眠時間に影響すると考えられるという一方、
rs671はコーヒー摂取量ともゲノムワイドに有意な関連を示していることも報告されている(Nakagawa-Senda H, et al. Sci Rep 2018; 8: 1493)。
このことから、コーヒー摂取量が睡眠時間に影響している可能性が示唆された。

そこで、同氏らは今回、アルコールとコーヒー摂取量が睡眠時間に対してどのような影響を及ぼすかを検討するため、メンデルランダム化による解析を行った。

日本の多施設共同コホート研究であるJ-MICCの参加者のうち、基準に合致した1万770人の日常睡眠時間、アルコールおよびコーヒー摂取量、性、年齢、睡眠薬服用状況などに関するデータを検討。
対象者の内訳は男性5,008人、女性5,762人で、平均年齢はそれぞれ54.5歳、53.1歳、1日当たりのアルコール摂取量は1.8ドリンク、1.6ドリンク、コーヒー摂取量は25.2g、4.6gであった。
なお、J-MICCは前述したメタ解析にも用いられた研究である。

ビール350mL当たり睡眠時間は約4.2分延伸するが..

まず、アルコール摂取量が睡眠時間に与える因果効果について解析したところ、アルコール摂取量は睡眠時間を有意に延伸させることが示された。

西山氏はこの結果について、「rs671にはアルコール摂取量を経由せず睡眠時間に影響を与えるhorizontal pleiotropy(水平多面発現)が存在することになるが、メンデルランダム化解析ではhorizontal pleiotoropyが存在しないことが前提条件であるため、アルコール摂取量に関する解析が正しくない可能性がある」として、曝露変数をアルコール摂取量だけでなく、コーヒー摂取量も含めた2変量メンデルランダム化解析を行った。

その結果、アルコール摂取量については有意な因果効果が確認されたが、コーヒー摂取量では認められなかった。
また、horizontal pleiotropyの可能性を検討するため、感度分析としてMR-Egger法を用いた解析を行ったが、horizontal pleiotropyの存在については否定的な結論が得られた。

同氏は「今回の研究により、
『コーヒー摂取量は睡眠時間に影響を与えない』ことが分かった。
一方、アルコール摂取量についてはビールに換算して350mL当たり睡眠時間を約4.2分延伸させることが確認された」とまとめた。
「ただし、アルコール摂取で睡眠時間が延伸するのは、『睡眠の質が低下する』ことによる、いわば代償。
『基本的にアルコールは睡眠に好影響は及ぼさない』」
と付言した。
(松浦庸夫)

2019年04月02日

テストステロン(男性ホルモン)の追加

テストステロン(男性ホルモン)の追加


『喫煙・肥満』がテストステロン低下危険因子!

人生を支配するホルモンとは 
提供元:ケアネット 公開日:2019/03/04

『できる男』と言われて何を思い浮かべるだろうか?年収、地位や名誉、そして女性にモテること…。これらをすべてクリアするには何がカギなのだろうか。
2019年2月18日、日本抗加齢学会が主催するメディアセミナーに、井手 久満氏(獨協医科大学埼玉医療センター泌尿器科准教授)が登壇し、「男性のための理想的なライフスタイル」について講演した。

テストステロン値の高い男はなぜ成功するのか

井手氏によると、『できる男』の象徴は、冒頭でも述べた事柄のほか、「スポーツ万能」、「性機能が強い」、「健康寿命が長い」などであり、これらに共通するのがテストステロン値の高さだという。
証券会社に勤務するイギリス人男性の年収を比較した研究によると、
『テストステロンが高い』男性の『年収』は、低い男性と比較して『3〜5倍』も多いことが明らかになった。
また、テストステロン量は骨格でも判定が可能で、
『人指し指より薬指の長い男性で高値』ということが、さまざまな人種のデータによって確証を得ている。
天龍源一郎.jpg

テストステロンは、造血作用や男性ホルモンを合成しているとされる海馬での認知機能制御など、多くの作用が報告されている。
しかし、個人差や日内変動がとても大きく、ストレスや飲酒などにも左右される物質である。
たとえば、恋愛過程でも、デートから真剣交際、婚約から結婚に至る過程で徐々に分泌が減少し、子供が生まれ、添い寝をするなどでも低下することが立証されている。

メタボリックシンドロームとテストステロンの低下

近年、男性の更年期が取り沙汰されるようになり、うつとの関連が理解されるようになった。
さらには、糖尿病をはじめとするメタボリックシンドロームや心筋梗塞にも影響を及ぼすことが徐々に明らかになってきている。

そこで、同氏は健康な中年男性のメタボリック因子と心血管疾患・心不全との関連について解説。

メタボリック因子が多く、テストステロンが低下している症例にテストステロン補充療法を行った症例の体重、HbA1c、収縮期血圧などのデータを示した。
「テストステロンの補充によって、それぞれが体重や腹囲の減少、血圧やHbA1cが有意に改善した。
さらに骨密度や排尿状態の改善にも効果がある」とする一方で、
補充による有害事象として、多血症、睡眠時無呼吸症候群、肝障害、不妊症などが挙げられるので注意が必要」と、コメントした。

『アプリを活用した対策』

テストステロンの管理にはメタボリックシンドローム予防が重要であることから、医療機関を介した食管理システム(ヘルスログ)の開発が進められている。
患者には、活動量をチェックするためのUP2(ブレスレット型装置)を身に付けてもらい、日々の食事記録をスマートフォンで記録。
写真から摂取カロリーが計算される。将来的にはLINEを活用することで、共有した情報を基に管理栄養士から食事アドバイスも受けられるようになるという。

このような背景を踏まえ、まずは、「自身によってテストステロンを低下させるリスク因子(『喫煙や肥満』)を理解し、リスク因子を排除することが大切である」と、同氏は締めくくった。(ケアネット 土井 舞子)

2019年04月01日

スタチン療法は高齢者に対しても、血管疾患の2次予防には有効!

スタチン療法は高齢者に対しても、血管疾患の2次予防には有効!
ただし、非血管死、がん死、がん罹患には効果なし!

75歳超にもスタチン療法は有益か/Lancet
提供元:ケアネット 公開日:2019/02/14

スタチン療法は、年齢にかかわらず主要血管イベントを有意に抑制することが、28件の無作為化試験、被験者総数約19万例を対象にしたメタ解析の結果、明らかになった。

閉塞性血管疾患の所見がまだみられない75歳超の高齢者におけるベネフィットについては、直接的なエビデンスが不足していたが、その点に関して現在、さらなる試験が行われているという。
オーストラリアの研究グループ「Cholesterol Treatment Trialists' Collaboration」が行った研究結果で、Lancet誌2019年2月2日号で発表された。

スタチン療法は、さまざまな患者の主要血管イベントや血管死を抑制することが示されているが、
高齢者における有効性および安全性は不確かである。
研究グループは、年齢の違いによるスタチン療法の有効性を比較したすべての大規模スタチン試験からデータを集めてメタ解析を行った。

被験者年齢群を6グループに分け有効性を検証

研究グループは、適格条件に満たした、被験者数1,000例以上で治療期間2年以上の無作為化試験28件を対象にメタ解析を行った。
そのうち22試験(被験者総数13万4,537例)からは被験者の個人データを、1試験(同1万2,705例)からは詳細サマリーデータを、5試験(同3万9,612例)からは強化スタチン療法と非強化スタチン療法を比較した個人データを組み込み、解析を行った。

スタチン療法の主要血管イベント(主要冠動脈イベント、脳卒中、冠血行再建術など)、死因別死亡、がん罹患への効果を、LDLコレステロール値1.0mmol/L低下ごとにおける率比(RR)として推算した。

被験者の年齢により、55歳以下、56〜60歳、61〜65歳、66〜70歳、71〜75歳、75歳超の6つのグループに分類し、異なる年齢グループの相対リスク減少率を比較した。
グループ間の不均一性(2群間の場合)や傾向(2群超の場合)に対しては標準χ2検定法を用いた。

主要冠動脈イベントリスク減少は高齢により縮小傾向

28試験の被験者総数は18万6,854例で、うち75歳超は8%(1万4,483例)であり、追跡期間中央値は4.9年だった。

全体的に、スタチン療法/強化スタチン療法は、LDLコレステロール値1.0mmol/L低下につき、主要血管イベントを21%減少した(RR:0.79、95%信頼区間[CI]:0.77〜0.81)。
すべての年齢グループで主要血管イベントの有意な減少が認められ、その相対リスクの減少幅は、年齢が上がるにつれて縮減したが、その傾向は有意ではなかった(傾向のp=0.06)。

同様に、主要冠動脈イベントについてスタチン療法/強化スタチン療法は、LDLコレステロール値1.0mmol/L低下による相対リスクの低下率は24%(RR:0.76、95%CI:0.73〜0.79)で、
年齢が上がるにつれて有意に縮減する傾向が認められた(傾向のp=0.009)。

冠血行再建術リスクについては、同相対リスク低下率は25%(RR:0.75、95%CI:0.73〜0.78)で、年齢による有意な違いはみられなかった(傾向のp=0.6)。
全脳卒中(タイプを問わない)リスクについても、同相対リスク低下率は16%(RR:0.84、95%CI:0.80〜0.89)で、年齢による有意な違いはみられなかった(傾向のp=0.7)。

心不全または透析患者のみが登録されていた4試験(これら被験者はスタチン療法の有効性は示されなかった)を除外後、主要冠動脈イベントについては、年齢上昇に伴う相対リスク低下の縮減はわずかだが認められたものの(傾向のp=0.01)、主要血管イベントについては、やはり有意差は認められなかった(傾向のp=0.3)。

血管疾患既往患者においては、年齢にかかわらず、主要血管イベントの相対的な低下はわずかに認められた(傾向のp=0.2)。
一方で血管疾患が不明な場合は、若年者よりも高齢者のほうが、低下が小さいようだった(傾向のp=0.05)。

血管死の同相対リスク減少率は12%(RR:0.88、95%CI:0.85〜0.91)だった。
高齢群でリスク低下率の縮減傾向が認められたものの(傾向のp=0.004)、
心不全と透析患者のみを対象にした試験を除き解析した結果では、有意な傾向は認められなかった(傾向のp=0.2)。

なお、『スタチン療法/強化スタチン療法は、どの年齢グループにおいても、非血管死、がん死、がん罹患のいずれにも影響はみられなかった』。
(医療ジャーナリスト 當麻 あづさ)

原著論文はこちら
Cholesterol Treatment Trialists' Collaboration. Lancet. 2019;393:407-415.

2019年03月31日

ファーストフードの揚げ物に含まれている「トランス脂肪酸」!

ファーストフードの揚げ物に含まれている「トランス脂肪酸」!

高中性脂肪血症も動脈硬化ひいてはアルツハイマー型認知症(アルツハイマー病)や脂肪肝を引き起こす!

最新アンチエイジングー日本抗加齢医学会メディアセミナー
2019年02月28日 05:15

4)脳心血管抗加齢研究会:世話人代表・森下竜一氏(大阪大学大学院臨床遺伝子治療学寄附講座教授)

脳心血管疾患日本人の死因の約25%を占めており、
患者数が増加を続ける認知症では血管性認知症と神経性認知症の混合型が最も多いことからも、その重要性が分かる。
脳心血管疾患のリスク因子として最近注目されているものに、食後中性脂肪血症がある。

中性脂肪が166mg/dL以上の人は84mg/dL未満の人に比べ、
心筋梗塞で3.14倍、狭心症で2.67倍、突然死で3.37倍にリスクが上昇するとのデータがある。

肥満、耐糖能異常、メタボリックシンドロームに食後中性脂肪血症が合併しやすい。
健診では3分の1ほどが脂肪肝を指摘されるが、脂肪肝は食後中性脂肪血症が背景となって起きることが多い。
ファストフードが原因という指摘もあり、ファストフードを食べない人に比べ週4回以上食べる人は冠動脈疾患リスクが1.79倍になる。

ファストフードに多く使われている酸化コレステロールを食事として摂取すると、体内で酸化LDLになりやすいことが分かっている
バターやマヨネーズの空気に触れて透明になった部分や焼き鳥の皮の部分、二度揚げした揚げ物などに含まれており、コレステロールの質にも気を付けなければならない。

アルツハイマー型認知症のリスクとして最近注目されているのが食後高血糖による高インスリン血症。
脳内にあるインスリン分解酵素(IDE)はインスリンを分解するが、一方でアミロイドβも分解している。
しかし、高インスリン血症ではインスリンの分解だけでアミロイドβの分解まで手が回らなくなり、アミロイドβの蓄積が進んでしまう。
実際、『空腹時インスリン値が高いほどアミロイドβが蓄積』していた。

認知症は進行してからでは治療が難しいことから、近年では軽度認知障害(MCI)の段階を早期に発見、介入する方法が模索されている。
現在使用されている認知機能検査は、Mini-Mental State Examination(MMSE)で約20分、アルツハイマー病評価スケール(ADAS)で約60分かかるなど患者負担が大きい。
そこで、われわれは患者の視線を検出する技術を用いた方法を開発中で、これならば患者は画像を見るだけで数分で終わる。

予防としては、食品の機能性表示制度が注目されている。
これはエビデンスがあれば、特定保健用食品のように試験を行わなくても届け出れば機能性をうたえるという制度。
記憶や認知機能に関連する食品は既に137件が受理されており、今後も期待できる。

2019年03月30日

卵巣囊胞には手術より経過観察

卵巣嚢腫・・・
追跡時間が2年と短いが、自然消退が2割、
学生の頃、捻転や破裂が心配と講義を受けたが、
今回4cmの嚢胞径で1%以下の発生率、
卵巣癌、境界病変が0.7%


「『熟練の超音波検査技師』が確実にがんを除外するという前提で、非がん性卵巣囊胞に対する手術を少なくするというパラダイムシフトにつながる可能性がある」に賛成!

卵巣囊胞には手術より経過観察
国際前向きコホート研究IOTA5の中間解析
2019年02月21日 06:10

卵巣囊胞は良性でも捻転や破裂、将来の発がんリスクなどが高いとされ、手術による除去が勧められてきた。
しかし、欧米14カ国の卵巣嚢胞患者約2,000例を対象とした前向きコホート研究IOTA5(International Ovarian Tumor Analysis Phase 5)の追跡2年の中間解析から、
超音波検査で良性に分類された卵巣囊胞は
悪性腫瘍、捻転や破裂のリスクが低く、手術よりも経過観察が適していることが示唆された。
ベルギー・University Hospitals LeuvenのWouter Froyman氏らが、Lancet Oncol(2019年2月5日オンライン版)に発表した。

卵巣囊胞の自然経過を前向きに調査

卵巣囊胞は非常に頻度が高く、通常症状はない。
しかし、囊胞の増大に伴い捻転や破裂など重篤な合併症リスクが高まり、超音波検査で良性(非がん性)に分類された囊胞が同じ部位に残存する場合は悪性化や誤判定の懸念も生じる。
このため、良性と考えられる囊胞でもしばしば摘出術が勧められる。

一方、嚢胞は多くが消退するか長期間変化しないことから、摘出せず慎重に経過観察すべきという意見もある。
卵巣囊胞を長期間観察した大規模な前向き研究はほとんどない。
そこでFroyman氏らは、超音波で良性と判定された付属器腫瘤の合併症および悪性腫瘍発生率を前向きに検討した。

捻転や破裂のリスクは1%未満

国際前向きコホート研究IOTA5では、2012年1月〜15年3月に付属器腫瘤1個以上を有し、超音波検査で良性に分類され保存療法が選択された18歳以上の患者を14カ国36施設で登録した。
今回、登録時に新規の嚢胞が認められた『1,919例』を対象に、『追跡2年』の中間解析を行った。経過観察では、最初は3カ月および6カ月間隔で、その後は12カ月ごとに超音波検査を実施。
主要評価項目は囊胞の自然消退、捻転または破裂、
または外科的に確認された悪性腫瘍(境界型/浸潤性)の累積発生率とした。

1,919例の平均年齢は48歳、
嚢胞の大きさは平均4cmで、
観察期間の中央値は27カ月(四分位範囲14〜38カ月)。
2年以内の自然消退率は20.2%(95%CI 18.4〜22.1%)で、16%が手術を受けた。

浸潤性卵巣がんが0.4%(同0.1〜0.6%)、
境界型腫瘍が0.3%(同<0.1〜0.5%)で外科的に確認された。

捻転と囊胞破裂の発生率は、
それぞれ0.4%(同0.1〜0.7%)と
0.2%(同<0.1〜0.4%)となっていた。

超音波診断の正確さが前提条件

今回の結果を受け、Froyman氏らは「最初の超音波検査で良性に分類された付属器腫瘤が保存的に管理された場合、
悪性腫瘍および急性合併症リスクは低いことが示唆された。
これらのデータは、患者へのカウンセリングに役立つだろう」と述べている。

卵巣がんの発見率が0.4%だった点については、
「良性腫瘍の悪性化よりも、最初の超音波検査で非がん性と誤診された可能性がある」と警告している。

同氏らは、保存療法と外科的治療のリスクは比較検討されるべきと指摘。
50〜74歳の女性では、囊胞摘出術による腸穿孔などの合併症リスクは3〜15%とされている。
「今回の対象集団では8割以上が保存療法を選択したことで外科的合併症の多くを回避できた」としている。

共同研究者で同院のTom Bourne氏は
「今回、最初に良性に分類された卵巣囊胞のほとんどは慎重な経過観察が適していることが示唆された。
この結果は、熟練の超音波検査技師が確実にがんを除外するという前提で、非がん性卵巣囊胞に対する手術を少なくするというパラダイムシフトにつながる可能性がある」と述べている。
(坂田真子)

2019年03月29日

最新アンチエイジングー日本抗加齢医学会メディアセミナーB

1日に必要なタンパクは体重g、50kgの人は50g!

100gの蛋白源を食べて摂取できるタンパク質は約2割 
50gを摂取するためには250gの卵、肉、魚、大豆を取る必要があります。
年寄りだと吸収効率が落ちるので、さらに2割り増しで300g

患者さんに指導するのに、『手のひら1枚分のお肉とお魚を毎日食べるようにしてください』と説明しています!

最新アンチエイジングー日本抗加齢医学会メディアセミナーB
2019年02月28日 05:15

アンチエイジングと聞いても、具体的な事例が思い浮かばない方もいるかもしれない。
日本抗加齢医学会が2月18日に開催した4つの研究会の最新トピックスを解説するメディア向けセミナーの内容を紹介する。

3)運動器抗加齢医学研究会:世話人・石橋英明氏(伊奈病院整形外科部長)

運動器疾患は、要支援・要介護の要因の2割以上を占めており、女性に限ると3割以上となる。
運動器疾患のために使われている医療費はがんに迫る勢いであり、重要な疾患の1つである。

運動器疾患の代表的なのが骨粗鬆症。
には2種類あり、長管骨の骨幹部や骨の外殻を形成している皮質骨は代謝が遅く骨粗鬆症による骨折が少ない。
一方、長管骨の骨端部や脊椎骨椎体部などを形成する海綿骨は代謝が早く骨粗鬆症による骨折が多い。
このため骨粗鬆症で多い骨折は大腿骨近位部と脊椎椎体である。

椎体骨折は3分の2が本人の知らない間に起きる。
また、骨密度の6割は遺伝で決まるという研究結果がある。

骨粗鬆症もそれに伴う骨折も無症状なので、
早期に気付くことが大切。

FOSTAスコアは骨粗鬆症の自己評価ツールで、
体重と年齢により算出できるので便利である。
(体重−年齢)×0.2の数値が−4未満だと骨粗鬆症の高リスクと判定される。

身長の低下も目安だ。
25歳のときからの身長低下が4cm以上!だと椎体骨折のリスクは2倍。
さらに閉経後3年の身長低下が2cm以上で椎体骨折リスクが13.5倍になる。

運動器で骨と並んで重要なのが筋肉。
筋肉量は40歳以降、1年間に0.5〜1%減少することが分かっている。
つまり、40歳から80歳までに20〜40%減少する計算。

文部科学省が行った運動能力調査の結果を見ると、
若年者では、40歳代後半の週3日以上運動をしている人は
20歳代後半で運動習慣がない人と同等で、20歳も開きがある。
高齢者でもその差は10歳。
運動が筋肉量の減少を食い止めるのに有効である。

それとともに、十分な栄養補給も大切になる。
『特に蛋白質の摂取は重要』で、
男性で1日60g、
女性で1日50g必要といわれる。
高齢者では、蛋白質の利用効率が落ちているので、若年者の2割増し!の摂取が望ましい。

2019年03月28日

最新アンチエイジングー日本抗加齢医学会メディアセミナーA

アメリカでメラトニン受容体作動薬が発売されたが、まだ大きな評価を得ていない。
服部先生のAMKは?まずは健康食品としてアメリカでヒトでのデータを集めるとのこと

最新アンチエイジングー日本抗加齢医学会メディアセミナーA
2019年02月28日 05:15

2)抗酸化内分泌研究会:代表世話人・服部淳彦氏(東京医科歯科大学教養学部生物学分野教授)

メラトニン夜間の時刻情報の伝達物質として有名で不眠症の改善効果に関して多くの報告があるが、
その他にも抗酸化効果メラトニンの代謝産物での記憶力増強効果なども分かってきている。

抗酸化効果は最近研究が進んできており、

@フリーラジカルを直接除去する
A除去後のメラトニン代謝産物も抗酸化効果を持つ
Bメラトニン受容体を介して抗酸化酵素を産生させる―という三重に働くことが分かっている。

マウスの実験ではメラトニンの投与で寿命を約1.2倍に延伸し、ヒトでは3年間のメラトニン投与で脳の萎縮進行が抑制されたことが報告された。

またマウスでは脳内のアミロイドβの蓄積を抑制しており、その抗酸化効果の応用が期待されている。

われわれが発見したメラトニン脳内代謝産物AMKには記憶増強効果があることが分かった。
AMKは短期記憶を長期記憶に移行させる作用があると考えられる。

例えば、若齢マウスでは物体の認識は1回の記憶試験では2時間までしか記憶が保てないが、
AMKを投与すると24時間後にも記憶が保てていた。
メラトニンでも同じ作用が確認されたが、投与量がAMKの50倍必要だった。
おそらくメラトニンが効果を持つのではなく、脳内でメラトニンから代謝されたAMKが作用しているものと考えられる。

種々の実験から、記憶試験を2回繰り返せば投与量が少なくて済むし、訓練試験の15分後にAMKを投与するのが最も効果が高いことも明らかにできた。
また、記憶試験1回でAMKを投与すると、その記憶は7日間持つことも分かっている。

21カ月齢の老齢マウスでは、訓練試験を3回行っても24時間後に記憶が保持されておらず、記憶に老化が影響する。
この老齢マウスに対し記憶試験の15分後にAMKを投与すると24時間後でも記憶が保持されていた。
また、その記憶は4日後まで保たれていた。

われわれはAMKをヒトに応用しようと計画している。
健康食品分野では記憶力低下改善サプリメント、医薬品分野では認知症治療薬、またその他には警察犬や盲導犬の学習促進などが考えられる。
認知症の患者が家族と会う際に服用すれば、面会の記憶が次回の面会まで保持でき、本人、家族の幸せに貢献できる。
まずは米国で3〜4月にヒトでの試験を進めるために準備を進めている。健康食品としての展開を考えている。

2019年03月27日

若年者高血圧症はやはり危険!

若年者高血圧症はやはり危険!

生活習慣改善、降圧剤治療開始にこの結果は心に響くだろう!

血圧レベル別の脳卒中・冠動脈疾患死亡の生涯リスク〜EPOCH-JAPAN

提供元:ケアネット 公開日:2019/02/25

生涯リスク(lifetime risk)は、
生涯に対象疾患を罹患する確率であり、長期的な絶対リスクを示す。

アジア人集団において、詳細な血圧分類別の脳卒中死亡および冠動脈疾患死亡の生涯リスクを算出した研究は存在しない

今回、日本の主要な循環器疫学コホート研究の個人レベルのデータを統合した大規模統合データベースEPOCH-JAPANを用いたことにより、
血圧レベル別の脳卒中死亡および冠動脈疾患死亡生涯リスクが明らかになったことを、
東北医科薬科大学の佐藤 倫広氏らが報告した。

本研究で算出されたLTRは、とくに10年間の循環器疾患死亡率が低い
『若年の高血圧患者に対して、早期の生活習慣是正と降圧治療開始の動機付けに役立つ』だろう、
と結論している。Hypertension誌2019年1月号に掲載。

主な結果は以下のとおり

・メタ解析には、13コホート、『10万7,737人の日本人』(男性42.4%、平均年齢55.1歳)が含まれた。

・平均追跡期間15.2±5.3年(155万9,136人年)の間に、
脳卒中で1,922人が死亡し、冠動脈疾患で913人が死亡した。

・アウトカム以外の死亡を競合リスクとして調整後、
35歳時点の脳卒中死亡および冠動脈疾患死亡の10年リスクは、それぞれ1.9%以下および0.3%以下であった。

・35歳時点の脳卒中死亡生涯リスク(男性/女性)は、
至適血圧群で6.1%/4.8%、
正常血圧群で5.7%/6.3%、
正常高値血圧群で6.6%/6.0%、
I度高血圧群で9.1%/7.9
II度高血圧群で14.5%/10.3%(指摘血圧群の2倍以上)、
III度高血圧群で14.6%/14.3%(指摘血圧群の2倍以上)であった。

・冠動脈疾患死亡生涯リスクも、血圧の上昇とともに高値を示したが、
脳卒中死亡生涯リスクよりも低かった(7.2%以下)。

『脳卒中または冠動脈疾患による死亡の生涯リスクは、基準年齢が若年ほど高値』を示した。(ケアネット 金沢 浩子)

原著論文はこちら
Satoh M, et al. Hypertension. 2019;73:52-59.

2019年03月26日

術後せん妄の怖さ

術後せん妄の怖さ

科捜研のデータの科学的正確性が何一つ担保されていなかった恐怖の鑑定だった!

ある種、背筋が凍る『現代の怪奇話!!』

医療維新 乳腺外科医準強制わいせつ逮捕・起訴事件

「あり得ないと肌で感じた」、乳腺外科医裁判−高野隆・主任弁護人に聞く
インタビュー 2019年2月27日 (水)配信高橋直純、岩崎雅子(m3.com編集部)

自身が執刀した女性患者に対してわいせつな行為をしたとして、
準強制わいせつ罪で逮捕・起訴された男性外科医に対する裁判で、
東京地裁(大川隆男裁判長)は2月20日、男性外科医に無罪(求刑懲役3年)を言い渡した。

主任弁護人は刑事弁護の第一人者として知られる高野隆氏。
完全無罪判決は今回で16回目という。
本裁判の争点や、判決の意義を振り返っていただいた。

――最初に高野先生はどのような経緯でこの裁判に関わったのでしょうか。

僕が関わったのは第1回公判直後ぐらいですね。
男性外科医の保釈が認められたのが2016年12月で、その直前ぐらいに話がありました。
保釈後にご本人から面会の要請があり、ご家族の方からも「ぜひ」ということで参加することになりました。
実際に病院に行ってみて、『病室の構造的にもこれはあり得ない』と肌で感じました。
男性外科医と話しても、そういうことをする人には到底見えないし、
そのようなヒストリーのある人でもないです。
これは無罪にしないといけない事件だとすぐ分かりましたね。

――弁護団は12人と大所帯でした。

ご本人の希望で僕が主任弁護人になりましたが、それまでに病院の顧問弁護士を中心に活動されており、
こんなにたくさん弁護士が付いているとは思わなかったです。
僕が今まで体験した中では最大規模ですね。
実際に12人が期日間整理手続のために法廷に入ったし、
公判中も全員参加しましたからかなり異例だと思います。

――実際に弁護に関わるようになって、どのような印象を受けましたか。

われわれの専門用語でいう「証拠構造」、
要するに検察が有罪を立証するための証拠のパターンとしてはすごくシンプルですよね。
女性が胸をしゃぶられたと言っており、
その胸から被告人のDNA型が検出されて、
アミラーゼ反応がプラスだった。
非常にシンプルなパターンです。

同時に、弁護側のケースセオリーとしては、それを前提に防御する余地が非常に大きいケースですね。

乳腺外科医であり、乳首に触るのは当たり前の話です。
『術前にも手術中、手術室に入ってからも十分あり得る』。

ある意味シンプルな事件でしたが、
問題は被害女性(m3.comではA氏と表記)の体験供述が非常にリアルで、
迫真性があったということが特徴です。

そこで、「術後せん妄」や「幻覚」が問題になったところも今までの事件ではなかったことですね。
もう一つ、DNAで言うとやっぱりDNA「型」鑑定では済まない部分が出てきました。
DNAの「量」が争点になった点で、あまりない事件であることは間違いないですね。

――警察、検察が本件で逮捕・起訴に至ったことについてはどう評価されますか。
通常の判断なのか、それとも当初から無理筋な事件だったのでしょうか。

逮捕、起訴とも僕が入る前のやりとりなので、
あまりちゃんとしたコメントはできませんが、
やはり女性の乳首という部分から
男性外科医のDNA型が検出されてアミラーゼ反応が陽性だったという科捜研の鑑定が出ており、
それが大きいのではないでしょうか。

供述だけでなく、そんな所から男性のDNAが出るのは普通はあり得ないわけだから、
捜査官側のこれで大丈夫という思い込みがまずあったのかなと僕は思います。

A氏が真剣に被害を訴えて、
それを捜査官側がきちんと取り上げて
微物採取、鑑定をして、それに基づいて訴追に動くというのは
司法の在り方として間違ってはいないと思います。

ただ、この事件の特殊性、『触診や術後せん妄の可能性』があるのだから、
例えば左乳首だけではなく、
ネガティブコントロールとして他の場所からも微物を採取するなど証拠をきちんと確保すべきでした。

判決でも指摘されていましたが、そういう見通しのなさが今回の問題であり、
今後の捜査に生かすべき反省点だと僕は思います。

――柳原病院が民医連の病院だったという影響はあるとお考えでしょうか。

それは関係ないでしょう。
ただ、病院側と捜査側との間で対立があったような感じはしました。
その対立のために嫌がらせ的に逮捕したのかどうかは分かりませんが。

病院が早い段階で「これはせん妄ではないか」と考えたのは正しかったですし、
外科手術を行う医師にとっては死活問題ですから、
医師を守ろうという動きをするのは極めて自然なことだと思います。

――異例とも言える期日間整理手続の長さでした(第1回公判から第2回公判まで、1年10カ月の間に実施)。どのようなやりとりが続いていたのでしょうか。

1年を超えており、確かに長いですね。
やはり、検察官が有罪を立証するための証拠として開示しただけでは不十分なんですね。
微物を採取したというが、
では、それはどのように採取、保管されて、
どうやって鑑定にまで至ったのかというプロセスを開示してほしい。
DNA量の計算根拠であるデータを出してもらいたい。

こちらが法律に基づいて「検察官が請求している証拠を検討するにはこういう資料が必要だ」と言うと、
向こうは「必要ない」「廃棄した」と言ってきたりすると、
では、いつ廃棄したのかという議論が繰り広げられるわけですね。
それでだいぶ時間がかかりました。

もう一つは、こちら側も立証する必要がありました。
文献を調べても、胸を舐めた時と手で触った時で、
付着するDNAの量がこれだけ違いますという論文はないわけですから。

自分たちで実験をするしかないわけです。
鑑定のプロに頼んで、プロデュースして、報告書にまとめてもらうだけで、半年近くかかるわけです。

さらに専門家の証言も重要でした。
立派な先生に出会えましたが、意見書に書いてもらって法廷で証言してもらう。
そういう段取りを付けるのもやはり時間がかかります。

――検察側が証拠を出し渋ったということもあったのでしょうか。

ありましたね。
やはり一番出し渋ったのは、証拠の保管状況に関するものです。
あと、110番通報に関する音声データも。
多分、検察庁が出し渋ったんではなく、警視庁だと僕は推測しています。
実際のところ110番通報の音声データについては、裁判所の差し押さえ決定がなされて、
検察官が警視庁に行ってそのDVDとか音声データを差し押さえました。
あと、出し渋ったというか、あるのかないのかはっきりしなかったのがDNA鑑定での増幅曲線や検量線。
結局、「破棄した」という回答でした。

――裁判の中では、捜査のずさんさがいろいろな形で明らかになりましたが、
検察側の主張は「通常通り」というものでした。

高野先生はこれまで多数の刑事弁護をされてきましたが、
刑事捜査の実態はこのようなものか、それとも今回が特別にひどかったのでしょうか。

想定していた部分が多いですよね。
例えば押収する際に状況やアミラーゼ鑑定の色の変化についても写真を撮らない、
試料を誰がいつ持っていったかについての客観的な記録がないなど。

実は、これは日本の捜査の実は最大の弱点であり、最大の特徴なんですね。

僕はアメリカや香港、台湾の事件捜査を垣間見る機会がありましたが、
そういう国では証拠の保管の連鎖「chain of custody」をきちんと検証できるようにしています。
物を押収したら、その場で封をして、ラベルを貼って、日付と押収した人のサインをして、それを写真に撮る。
封を開けた時も写真を撮って、変化がないことを証明できるようにしています


裁判所が検証可能性を要求するわけですね。
chain of custodyを立証しなくてはいけないのはcommon lawの基本中の基本となっています。

しかし、日本はそれをやらなかった。
日本の裁判は公務員に対する信頼が非常に厚く、
科捜研が「ちゃんとやった」と言うなら、
そう判断してしまう。

実は今回の判決もそういう前提に立っています。
だって、ワークシートは鉛筆書きで9カ所消してあって、
それで写真も撮ってない
誰も立ち会ってない。
そんなデータは証拠として採用できないというのが僕らの主張です。
だけど、「捏造があったとは考えにくい」
「誤記があったとも言いがたい」として、
裁判所は「採用しない」というところまでは言っていない。

例えば、アミラーゼ活性が一番高いのは唾液であるという主張がされているのだから、
鑑定で青になったとしても、それが1時間後か2時間後かはとても重要ですが、それが検証できない。
科捜研の技官が「1時間で青色になりました」と言うので、
「あなたの言葉を信じるしかわれわれには選択肢がないですね」と法廷でも聞きましたが、
それは裁判ではないと思うのですが。

――今回の裁判の一つのハイライトは、第11回公判で、ワークシートを「証拠物」としてのみ採用するという裁判所の判断だったと思いますが、改めてその意義、位置付けをご説明いただけますでしょうか 。

裁判所は人の供述よりも科学的なデータで作られた鑑定書に信頼を高く置きます。
そのデータを支えるのがワークシートであり、
ワークシートはまさに鑑定書の一部ですが、
科学者の常識を無視した作られ方をしていたわけです


われわれは「科学的正確性が何一つ担保されておらず、
鑑定に当たらない」と言ったわけです。

裁判所がそれを理解してくれて、鑑定書として採用することができない、
すなわちアミラーゼプラスやDNAが1.612ng/μLという数値自体を、事実を証明する証拠としては使えない
という判断をしたわけで、大きい判断でした。

――これは異例の展開なのでしょうか。

証拠を見れば当たり前の決定だと僕は思います。
むしろ、その後に鑑定書本体を採用したことが間違いだと思っています。
鑑定を支えるワークシートを却下しているのだから、
鑑定書を採用するべきではなかった。

あそこで却下してれば、
科捜研は実務を変えざるを得なくなったと思うので、
そういった意味ではちょっと中途半端な判断です。

鑑定書を却下していたら、その段階で完全に無罪ですから。

でも、裁判所がそういうドラスティックなところまでできないというのが、今の日本の司法の現状かもしれません。

2019年03月25日

人間、食って、やって、寝る! 最後まで、現役の男でいたい!

人間、食って、やって、寝る!
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日本抗加齢医学会メディアセミナー
2019年02月28日 05:15

アンチエイジングと聞いても、具体的な事例が思い浮かばない方もいるかもしれない。
日本抗加齢医学会が2月18日に開催した4つの研究会の最新トピックスを解説するメディア向けセミナーの内容を紹介する。

1)泌尿器抗加齢医学研究会:世話人/事務局長・井手久満氏(獨協医科大学埼玉医療センター泌尿器科准教授)

男性ホルモンであるテストステロンは勃起や性欲といった性機能に関わるだけでなく
肝臓のコレステロール合成、造血作用、
最近では認知機能にも関わっていると指摘されており、さまざまな生理機能を持っている。

血中のテストステロン量は20歳ごろをピークに加齢とともに低下するとされているが、
個人差が大きく、朝は高く夜に低くなる日内変動も知られている。
またストレスや飲酒で低下するなど激しく変動する特徴がある。

中高年でテストステロンが低下して起きる加齢男性性腺機能低下(LOH)症候群は、
不安や不眠、集中力の低下などの精神症状と、
筋力低下や疲労感、性機能低下などの身体症状が知られている。

それだけでなく、『前立腺がんやうつ症状、骨折、脳梗塞、心筋梗塞、糖尿病などの原因』にもつながる。

テストステロンが低いと心血管疾患、心不全の予後が悪化することや
前立腺がんの手術を受けても前立腺がん特異抗原(PSA)再発や精囊浸潤が生じることなども報告されている。

治療の主軸はテストステロン補充療法

性欲と性機能の改善、骨密度の上昇、排尿機能の改善、
体脂肪の減少、筋肉量の増加、やる気の向上などが期待できる。

しかし、テストステロン補充療法が2008年ごろから急速に広まっている米国では、
テストステロンの大量投与で心疾患リスクが上昇するなどとして米食品医薬品局(FDA)が注意喚起をした。
テストステロン補充療法には、『多血症、睡眠時無呼吸症候群などの有害事象』が知られており、注意が必要になる。

テストステロンを補充しなくても、
比較的軽い筋肉トレーニングでも上昇するし、
勃起障害(ED)治療薬であるPDE5阻害薬を服用することでも上昇することが報告されている。

前立腺がんとの関連では、『射精回数が多いほど前立腺がんリスクが低い』ことが分かっている。

テストステロンが高いほど寿命が長いことも明らかになっている。
テストステロンの生理機能を利用して健康長寿につなげていきたい
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田中松平
元消化器外科医で,頭からつま先まで診れる総合診療科医です. 医学博士 元日本外科学会認定指導医・専門医, 元日本消化器外科学会認定指導医・専門医, 元日本消化器内視鏡学会専門医, 日本医師会認定産業医, 日本病理学会認定剖検医,
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