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2015年05月12日

1人暮らしの認知症おばあさん対応 スカイプ導入

1人暮らしの認知症ばあさん向け 認知症対応スカイプ導入

 かみさんの母親が認知症になってしまった。その後、いっしょに暮らしていた夫は、ガン宣告を受け、亡くなってしまった。結果として、認知症の1人住まいとなってしまった。
 その後が大変、かみさんは介護のため、かみさんは毎日の様に、実家に通うことになった。かみさんの実家は今住んでいるところから車で2時間以上離れています。往復、約5時間、毎日続きます。当初は、実家に泊まろうとししていましたのですが、認知症の母親が夜に豹変し、怖くなり、夜中に逃げる様に実家を出て戻ってきました。結局、なんども泊まることを試みたのですが、結果は失敗。結局、長い道のりを通っています。
 認知症になった方への対応として、否定しない、怒らない、やりたい様にさせる、役割をもたせる、などよく聞きます。実際、その様にすると認知症としての症状は落ち着く様です。もともと穏やかな人、社会性のある方が認知症になった場合はその対応で、認知症の攻撃性、精神異常はおさまり、よい対応である、と実感しています。しかし、もともと社会性のないまたは凶暴な方が認知症になった場合はどうでしょうか。認知症による凶暴性はおさまりますが、もともとも性格である凶暴性が現れてくるのではないでしょうか。義母は後者で、発症前からけんかばかりでした。認知症による凶暴性が現れたときは寄り添って、それを抑えます。認知症による凶暴性はおさまりますが、もともとの性格である凶暴性が現れた様に感じ、これに対しては強く当たり、押さえ込んでみたりします。そうすると、ものを投げたり、叫んだり、認知症ぽい感情を抑えられない症状が現れます。ちょっと離れみたり、間をおいてなだめたり、その繰り返しで、周りは疲弊してしまします。
 そのバランスをとることが難しいことです。これにより、かみさんは疲弊し、認知症の方を冷静に分析できず、寄り添うかやさしく諭すか、をコントロールできず、実家にも泊まれず、もっとも大変な介護をしています。
 遠距離介護にとっては、夜は連絡の手段は電話しかありません。義母はもともと電話魔で、四六時中電話をかけてきます。昼夜をとわず、電話をかけます。かけ始めると止まりません。話しが終わって、数分後、また同じ内容の電話がかかってきます。これがはじますと何時間も続きます。こちらが疲れて無視し始めると怒りはじめます。その結果として、受話器を投げる、ぶつけるなどしている様です。結果として、電話は場合によってはその日に、平均一週間程度で壊れる様になりました。結局、のべ30台以上壊しました。当の本人はけろっとして、近所の電気屋に駆け込みます。
 その対策の可能性も考えて、認知症婆さんの行動分析、監視、および適度な距離間を達成できれば、と期待し、スカイプ導入を検討しました。通信費用・管理費用が他の見守りサービスに比べて安価で自由度が高いことも魅力です。


  しかし、私にとって、今までつかったこともないスカイプ。スカイプそのものもよくわかっていません。みそれだけでもできるかな、と思っているところに、認知症の年寄り対応のために制約が増えてきます。ハードルが高いです。結局、紆余曲折しつつも、1ヶ月近くかけて、やっと利用できるシステムを構築できました。


(経緯)

4/19  かみさんの実家のインターネット環境確認
        今は亡きお爺さんが何かインターネットを設置した様であった。そのことについては誰もしらない。直接、NTTに問合せ、その契約内容を確認した。なんと、光電話は使っているが、インターネットは使ったことはない、使わないインターネットにお金を払っていた。知らないということは恐ろしい、無駄使いしている。しかし、インターネット環境は利用できることを確認できた。

4/20  課題チェック
      1. 相手は認知症の年寄り、おばあさんの操作はなしに、こちらから完全に操作できる様にする。
      2. スカイプの機能チェック、その他、リモート機能が必要か、必要であれば可能か。
      3. 認知症ばあさんに壊されない様に設置すること。
    (新しいものまたはチカチカするものなどがあれば、精神錯乱をおこし、場合によっては破壊する。)

4/20〜23 インターネット環境をつかったシステム検討開始
 (制限事項)
  現有する機器: パソコン2台、タブレット1台
  制限条件: できるかどうかよくわかりません。費用のかけずにその可能性を検証する。
  操作:  相手の操作なしに利用できる様に構築する。
  その他: 精神錯乱しても壊されない様に設置する。

 (確認事項)
  自宅のインターネット環境での確認
   リモート機能確認: AirDroid の機能確認: 結論:監視カメラとしては使えそうではあったが、タブレットの操作そのものをリモートすることは難しそう。
   スカイプ機能確認: TV電話、音声電話は、相手の操作なしにできそう。設定としては自動受信、連絡先と設定したユーザとのみに受信。  

4/24   現場確認(かみさんの実家に取り付け確認)
      現場での確認し、接続できることを確認できた。自宅到着後、確認し、接続できていることも確認できた。しかし次の日は接続できず。以後接続できず。

4/28   かみさんの実家にて再度接続  ー> 現場では接続できたが、自宅に帰ると接続できず。
     自宅パソコン、タブレットにて再現実験: インターネットを強制的に切断したり、電源を切ったり、鉄の缶の中に入れ電波を遮断したり、いろいろなことをすると、接続出来ない時もあった。しかし、どの要因が原因かは不明。但し、 接続できないとき、どちらかのパソコンまたはタブレットを再起動しているうちに接続できる様になった。

     想定:   インターネット回線がある程度の時間以上きれると再起動、スカイプ立上げが必要? 但し、推定の域を超えていない。どれかの機器を再起動すれば接続できそう?

5/1  現場確認: 無線が不安定では? 切れたあとは再起動必要では?
        対策:無線LANの電源強化、発信機をタブレットに近づける(約4m ー> 10cm)
            音声専用の有線パソコン設置し、要因を分析できる様にする。
        結果:タブレット、当日はつながったが、次の日からつながらくなった。
            パソコン: OK、 たまに切れたが、大泉タブレット側を再起動すれば、接続した。
        結論:インターネットが長い時間切れるとなにかありそう?
5/5:  タブレットの有線化検討  : インターネット、電機店にて情報集収したが、断念。
                       機器がみつからない、タブレットにethernetの設定がみつからず。
     インターネット回線が切れると再設定が必要か
         ちょっと発信をとめてみたが、短時間では大丈夫そう。  (ある時間以上だと、再設定が必要になるかもしれない?)
     つながらくなっても双方のデバイスを再起動しているうちに、接続できる様になる。


5/8 : 突然、繋がらなくなったため、再度現場へ、

  トラブル: 繋がらない。
  現場チェック
       タブレット: ワイファイルータの電源が抜けていた。 いじられている。 タブレットが落ちかけている。
       パソコン: LANケーブルが緩んでいた。
  トラブル真因: 興奮した認知症婆さんによる異常行動の結果であった。
 
  対策: タブレット: 電源その他をつなぎ直し、タブレットが落ちない様に強化。 (想定:壁にかけたタブレットに認知症婆さんにとっては、ストレスを感じている様だ。監視されている感を受けている様であった。) ->対策: 画面の前にうちわをおいて、画面を覆う。(但し、カメラのレンズ部分は隠さない様に、注意する。
        パソコン: スピーカを使って、スピーカに注意を向ける。(想定:パソコンから声が聞こえる。いままでにない経験に頭が混乱し、パソコンを叩く、蹴るなどにより、ケーブルが緩む) -> 外付スピーカを設置し、混乱してもパソコンを叩かない様にした。混乱してもスピーカに当たると想定し、最悪の状態(つながらない状態)を防ぐ。
                                         
  結果: 5/8 夜: 想定はしていたがパソコンにつないだスピーカに興奮し、怒りの電話があり、興奮している様子。説明してもわからず、興奮している。説明は諦めて、そのままなだめて、興奮がおさまるまで待つ。
次の日、スピーカにタオルを掛け、直接みえない様にして、とりあえあず落ち着いた。

5/9: 接続していることは確認できた。


 スカイプそのものは便利でよくできている。世の中に広まっている理由がよくわかった。便利で簡単に設置できることもわかった。認知症のお年寄りの方にも利用価値は高いと感じています。しかし認知症の異常行動は予想できない。義母の様な認知症の方を相手に環境構築することは難しい。これはソフトの問題ではないですが、もともと凶暴な方の認知症は打つ手が難しい。病院ももちろん行きたがらない。デイサービスの受け入れに制限がでてくる。起きていれば、躁と鬱と凶暴性を繰り返す。それぞれの状態で記憶の連続性はない。落ち着いた状態は極めて短い。確かに周りの人が構っていれば、最初は穏やかになるが、長時間構っていると横柄な態度をとる様になる。その態度は認知症発症前からそうであった。今までの横柄な態度に認知症の症状が加わった感じである。体調がいい時は、横柄な態度がしつこくなり、落ち込むときは泣き言ばかりいっている。戦いは始まったばかりである。





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