アフィリエイト広告を利用しています

2023年09月22日

665番:ジュール叔父さん(59)


ジュール叔父さん(59)


−−−−−−−−−−【59】−−−−−−−−−−−−−−−−

 Ma mère revint. Je m' aperçus qu' elle tremblait.
Elle prononça très vite:
≪ Je crois que c' est lui. Va donc demander des
renseignements au capitaine. Surtout sois prudent,
pour que ce garnement ne nous retombe pas sur
les bras, maintenant ! ≫


−−−−−−−−−−(訳)−−−−−−−−−−−−−−−−
 
 母が戻ってきました.私は母が震えているのに気づき
ました.母はとても早口になって言いました:
 「あれはやっぱりあのひと、ジュールさんよ. ねえ
船長のところに行って聞いてきて下さいな.とくに用心
してほしいんですけど、あのならず者が私たちのところ
に今度ばかりは転がり込まないようにして下さいよ.





−−−−−−−−−−《語句》−−−−−−−−−−−−−−−

s'apercevoir:[+ de]、[+ que + 直説法](に)気づく
renseignement:[ランセニュマン](m) 情報、案内;
   donner des renseignements sur ~ 〜について教える
Vous pouvez me donner un renseignement ?
ちょっと教えてもらえますか?
demander des renseignements sur ~
〜について問い合わせる
garnement:(m) ろくでなし、ならず者
retmbait:(半過去3単) <retomber (自)
[sur に] ふりかかる
maintenant :もう2度と
retomber sur les bras:腕にふりかかる→しょい込む
   (ならず者を)しょい込む 
ce garnement retombe sur les bras
あのならず者が腕に降りかかる
avoir sur les bras:しょい込む、抱え込む

664番:「荷車」(13)(フィリップ短篇集より)


「荷 車」(13)(フィリップ短編集より)

LA CHARRETTE


 
−−−−−−−−−【13】−−−−−−−−−−−−−−−−−−

Le matin même, ils purent s'emparer,*1 sans être
surpris, d'une moitié de pain, d'un fromage, de
plusieurs poires et pommes et d'un gros morceau
de saucission. L'Emma Boutet, dans sa poche,
apporta du beurre. Son frère avait même volé
des pommes de terre, comme s'ils eussent pu les
faire cuire en route.



.−−−−−−−−−−(訳)−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

同じ朝、彼らは見つかることなくパンを半分、チーズ、幾
つかの梨とりんご、それといくつかのソーセージを隠し残
すことができました.
エマ・ブーテはポケットにバターを入れて持ち出しました.
彼女の弟*までもがジャガイモを無断拝借しました.みんな
は自分たちで、途上で調理が出来たからでした.


* 弟:兄か弟かは判明していないが「〜までもが」という言
    い回し上、弟と見るのが自然.


−−−−−−−−−−《単語等》−−−−−−−−−−−−−−−−−−

purent:(単純過去3複) <pouvoir
s'emparer:❶[de を] 奪う、占領する、横取りする、
     ❷捕らえる、逮捕する、 ❸いきなりつかむ、
     しっかりつかむ、 ❹(人の)心をとらえる
surpris(e):(形、過去分詞) <surprendre (他)
     ❶現場で取り押さえる
不意にとらえる、みつける
moitié:(f) 半分、大半
pain:(m) パン
plusieurs:(不定形容詞) いくつかの、いくつもの
poire:(f) 洋梨
saucission:(m) ソーセージ
économiser:(他) 倹約する、金を貯める
gros:(形) 大きい  
morceau:(m) 一片、部分、断片

  辞書を読み込んでいるとこんな面白い表現がありました.
morceau honteaux :料理などで最後に残った一切れ
(クラ仏4版)
  遠慮のかたまり)(恥ずかしい一切れ)
  確かに、鉄板にひとつ残ったチキン、取りにくいかも!
  なので、無駄口叩いて取ります.「この鳥肉、取りにく〜」
  とか言いながら.もちろん誰かがチャチャ入れたりします;
  最後までチキンと(キチンと)食べてね〜!   
morceau honteau ではないのか、気になったので辞書で確認
  したところhonteaux の形態変化はhonteauxのままで男性単数
   形でした.
  今更こんなこと知らなかったなんて「恥ずかし〜」
みなさま〜、仏語の試験、引っ掛け問題で出そうなので
  お気をつけ下さい〜!
apporta:(単純過去3単) <apporter (他) 持って来る、
   持って行く、運んでくる、届ける、持ち帰る、携行する
volé:(過去分詞) <voler (他) くすねる、盗む、
   不当に手に入れる
  voler qc à qn 人から〜を盗む
   voler son porte-monnaie à un passant
    (通行人から財布を盗む)
 ㊟同音同綴りでvoler:「飛ぶ」という単語があるのでご注意.
   voler:(鳥、飛行機などが)飛ぶ;
“Une oie sauvage vole dans le ciel d'ouest,”
dit Monsieur Chuji Kunisada. 
    「西の空に雁が飛んで行く」 
−−−何?盗んでから、飛んで逃げるから同じ語源かって?
    それはしらない、そういうことは語源辞典でお調べ
下さい.
cuire:(他) 煮る、焼く、調理する

663番:アルト・ハイデルベルク(208)


アルト・ハイデルベルク(208)
𝕬𝖑𝖙 𝕳𝖊𝖎𝖉𝖊𝖑𝖇𝖊𝖗𝖌



.−−−−−−−−−−【208】−−−−−−−−−−−−−−−


Karl Heinrich:Er hat an mich gedacht, er ganz allein. Du bleibst,
......................Kellermann. Du wirst mein Kellermeister,
......................sebstverständloch.

..Kellermann:(nimmt des Fürsten Hände, stürmisch).



−−−−−−−−−−−(訳)−−−−−−−−−−−−−−−

カール・ハインリヒ: この人は私のことを忘れずにいてくれたん
.....................だ.この人ひとりだけが.ケラーマン、
.....................君はここにいたまえ.君はもちろんここの
.....................ワイン倉主任になってくれたまえ.

ケラーマン: (大公の両手を激しく握る) 



−−−−−−−−−−−《語彙》−−−−−−−−−−−−−−

sebstverständlich:(形) 自明な、当然の
der Fürst:(弱en) 一国の君主、王侯、国王、選帝侯;
    本文 Fürsten のen は格語尾、2格だが形容詞的
    に修飾する名詞Händeに前置している.その
..............ためen は弱変化複数4格の形容詞語尾
die Hand:(変e) 手    
Hände:上記Hand の複数形;両手と訳しておきます.
stürmisch:(形) 嵐の、嵐のような、激しい

2023年09月21日

662番:ジュール叔父さん(58)


ジュール叔父さん(58)


−−−−−−−−−−【58】−−−−−−−−−−−−−−−−

Elle se leva et alla rejoindre ses filles. Moi
aussi, jer egardais l' homme. Il était vieux, sale,
tout ridé, et ne détournait pas le regard de sa
besogne.


−−−−−−−−−−(訳)−−−−−−−−−−−−−−−−
 
 母は立ち上がって娘たちのほうに出向いて合流しまし
た.私も一緒に行って男を眺めていました.その人は年
老いていて、見目汚く、しわだらけだった.そして自分
の仕事からわき目も振らなかった. 



−−−−−−−−−−《語句》−−−−−−−−−−−−−−−

rejoindre:
sale:(形) 汚い、汚れた、不潔な
ridé(e):(形) しわがよった、しわのある、
    visagé ridé / しわのある顔
   <rider (他) (皮膚に)しわをよせる
détournait:(半過去3単)
   <détourner (他)(の)方向を変える、そらせる;
   détourner la tête / そっぽを向く
besogne:(f) 課せられた仕事、労役

661番:「荷車」(12)(フィリップ短篇集より)


「荷 車」(12)(フィリップ短編集より)

LA CHARRETTE

 
−−−−−−−−−【12】−−−−−−−−−−−−−−−−−−

Ils* avaient commencé la veille*1 leurs préparatifs*2
en vue de*3 ce grand événement. Julie et
Emmanuel, à eux deux, avaient économisé*⁴ trois
sous sur*⁵ l'argent destiné*⁶ aux commissions*⁷.


.−−−−−−−−−−(訳)−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

彼らは、この大イベントのため、前日に準備を始めた.
ジュリーとエマニュエルは、ふたりして、お買い物用
のお金から3ス−を貯め込んでいた.


−−−−−−−−−−《単語等》−−−−−−−−−−−−−−−−−−

* ) ils:誰誰をさしているかがはっきりしないが、まず年長の
     2人のジュリーとエマニュエル、それから小さなエマと
ルイ・ブーテ、そしてラルティゴー...
   もしかしたら読み進めば明らかになるかもしれません.
*1) la veille:前日、前日に、(祭)などの「前夜」
    (名詞だが、このまま「前日に」という副詞として用いる)
    (複数形で、「夜なべ」「夜なべ仕事」「徹夜の看病」など)
*2) préparatif:準備
*3) en vue de ~:〜のために
*4) économiser:(他) ❶節約する、倹約する、 ❷(お金) を貯める
     Il a économisé mille euros. / 彼は1000ユーロ貯めた.
*5) sur ~:〜のうち (英:out of ~)
*6) destiné à ~:〜の用途に当てられた、〜用の
*7) commission:❶手数料、❷用事、伝言、使い走り
     ❸(複数形で)(毎日の)買い物; 食料品
faire les commissions / 買い物をする

660番:アルト・ハイデルベルク(207)


アルト・ハイデルベルク(207)
𝕬𝖑𝖙 𝕳𝖊𝖎𝖉𝖊𝖑𝖇𝖊𝖗𝖌


.−−−−−−−−−−【207】−−−−−−−−−−−−−−−
     
Karl Heinrich:(zieht ihn sanfi in die Mitte, ins Licht). Laß
.......................Dich ansehen, Kellermann. (Lächelnd und mit
.......................einer vor Erregung fast zitternden Stimme.)
.......................Er kommt extra von Heidelberg und bringt
.......................Frack und Zylinder mit. Er will Kellermeister
.......................werden, was ? Er hat nicht vergessen, was ich
.......................ihm damals versprochen habe.

....Kellermann:Eure Durchlaucht.



.−−−−−−−−−−−(訳)−−−−−−−−−−−−−−−

カール・ハインリヒ:(優しく彼を舞台の中央、ライトの中へ
....................引いていく)
....................よく顔を見せてくれ、ケラーマン.(笑い
....................ながら、そして興奮でほとんど震える声
....................で) この人はずっとはるばるハイデルベル
....................クからやって来たんだな.シルクハットと
....................燕尾服を携えてワイン倉庫の主任になるた
....................めにやって来たんだ.そうだね?この人は
....................あの頃私が交わした約束を忘れていなか
....................ったんだ.

ケラーマン: 陛下! 



−−−−−−−−−−−《語彙》−−−−−−−−−−−−−−

sanft:(形) 柔和な、優しい、
an/sehen:(他) jn [et⁴] 見る、眺める、凝視する、
     検分する、確かめる、観察する、調べる、
    見物する;
die Erregung:(弱en) 興奮、興奮状態、惹起
fast:ほとんど、おおよそ、ほぼ
zitternden:(現在分詞 + en)
<zittern (自h) 戦慄する、震える
die Stimme:(弱n) 声
er:二人称のdu の代わりに相手を静止した人形のように
     語りかけている.
extra:わざわざ、はるばる:
   extra von Heidelberg=all the way from Heidelberg
(はるばるとハイデルベルクから)
der Frack:(変e) 燕尾服
der Zylinder:[同尾式] 山高帽
bringt mit:<mit/bringen:
der Kellermeister:(同尾式) 酒蔵主任
vergessen:(他) jn (et⁴) を忘れる
   vergessen - vergaß - vergessen
versprochen:(過去分詞)
   < versprechen (他) jm にet⁴を約束する


−−−−−−−−−≪文構造と語順≫−−−−−−−−−−−−−−−

mit einer vor Erregung fast zitternden Stimme.
(興奮のあまり、半ば震えた声で)

mit einer Stimme:1つの声で

どんな声かというと
vor Erregung fast zitternden
(興奮して半ば震える〜)

この形容詞句が不定冠詞と名詞の間に割り込んでいます.
zitternd の格語尾en は不定冠詞と名詞の間に割り込んで
いて、混合変化女性3格語尾のen です.

vor Erregung fast zitternden
英語の語順なら震える原因のvor Erregungはzitternden
のうしろに来るところ.ドイツ語は文末に回る動詞句
のときと同じ語順で並べていきます. 



−−−−−−−−〔感想〕−−−−−−−−−−−−−−−

ケラーマンはハイデルベルク時代のカール・ハインリヒ
への呼びかけでEure Exzellenz (殿下と訳しました)と
最初に呼びかけましたが、二度目にEure Durchlaucht.
(陛下と訳しました)と言い直しています.位に就いた
ことをやっと自覚した瞬間でした.
 

2023年09月20日

659番:ジュール叔父さん(57)


ジュール叔父さん(57)


−−−−−−−−−−【57】−−−−−−−−−−−−−−−−

Mais mon père insistait:
 −−Va donc le voir, Clarisse; j' aime mieux que
tu t' en assures toi- même, de tes propres yeux.


−−−−−−−−−−(訳)−−−−−−−−−−−−−−−−
 
 だけど父はこだわって言いました:
 「クラリスや、まあ一度あの男を見ておいでよ.あん
た自身のその目でもって確かめたほうがいいさ」.


−−−−−−−−−−《語句》−−−−−−−−−−−−−−−

insistait:(半過去3単) < insister [アンスィステ](自) 力説する,
  こだわる、強調する、固執する、しつこく言う、
    主張する. 
Va donc le voir: va voir は aller voir (見に行く)の命令形.
Tu vas の命令形は vas からsを取っで va.
    ただしyが後続する場合はsを残します.
     Vas-y ! そこに行け!
aimer mieux que + 接続法:〜のほうがいい.
  j' aime mieux que tu t'en assures toi-même.
君自身でそれを確かめたほうがいい.
s'assurer 確かめる (de を)
直現2単と接現2単は同形だが留意必要!
de tes propres yeux:君自身の目で
propre は形容詞で常に名詞の前に所有形容詞
     とともにセットで用いる. 
de は「〜で」手段、道具、方法を表わす前置詞.
     deはフランス語の習い初めに「〜の」と覚えて
     いるためか、つい、「〜の」とやりがちです
     ので注意しましょう. 

658番:「荷車」(11)(フィリップ短篇集より)

 
「荷 車」(11)(フィリップ短編集より)

LA CHARRETTE

 
−−−−−−−−−【11】−−−−−−−−−−−−−−−−−−

 Aussi*1 quand, le lendemain du jour où la charrette
fut faite, un jeudi, se leva sur la ville, ce fut comme
si*2 les barrières*3 qui, jusqu'alors, leur avaient fermé le
monde, s'ouvraient pour les laisser passer.


.−−−−−−−−−−(訳)−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

 それだから、荷車が出来た翌日、木曜日の太陽が町の上に登った
とき、それまで柵で彼らに閉ざされていた世界が開かれて、彼らを
して通って行けと言わんばかりになったのだった.



−−−−−−−−−−《単語等》−−−−−−−−−−−−−−−−−−

*1) aussi:この場合は「〜もまた」ではなく、「だから」「それゆえ」
     「したがって」「それで」
*2) comme si:= (英語as if ) まるで〜のように
*3) barrière:(f) ❶柵、(踏切の)遮断機 ❷障害物、障壁、障害



−−−−−−−−−−−≪語法≫−−−−−−−−−−−−−−−−−

comme si のあとは直説法半過去に置く.主節が過去のときは大過去に置く.


−−−−−−−−−−≪質問コーナー≫−−−−−−−−−−−−−−−−−

質問者:おい春之助、大過去って何だ?縄文時代か?それともジュラ紀か?
    恐竜はいるのか?

春之助:今頃何ちゅー質問をするのじゃ.大過去とは、
     「avoir (もしくは être ) の半過去 + 過去分詞」
で作られる時制のことですよ.たとえば、avoir の半過去は
    Il se comporte comme s'il avait vingt ans.
彼はまるで20歳の青年のように振舞う.
avait がavoir の半過去で、3人称単数で活用しています.
    そして次の文では
    Ses yeux étaient rouges comme si elle avait pleuré.
彼女の眼は泣いた後のように赤かった.
    elle avait pleuré (彼女は泣いた後だった)が大過去です.
つまり、誰かが彼女の赤い眼を見たときは、もう泣き止んで
    いた.単に眼にホコリが入って赤くなっていただけだったかも
    しれない.それは赤い眼をみたときよりも更に過去のことなの
    で大過去という.

質問者:たいへんだったんだな.わしも今頭の中がたいへんじゃ.
    ちょっとコーヒーブレイクするんで、バイバイ.

657番:アルト・ハイデルベルク(206)


アルト・ハイデルベルク(206)
𝕬𝖑𝖙 𝕳𝖊𝖎𝖉𝖊𝖑𝖇𝖊𝖗𝖌



         5. Szene
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

Lakai (öffnet die Tür). Kellermann (herein).


−−−−−−−−−−【206】−−−−−−−−−−−−−−−

Karl Heinrich:(steht an der entgegengesetzten Seite der
............................Bühne, bebrachtet starren Auges Kellermann,
............................der sich ängstlich umsieht, den Zylinder in
............................den Händen. Dann geht er zu ihm hinüber
............................legt die Hände auf seine Schultern).
............................Kellermann ?!

....Kellermann:.Eure Exzellenz...


−−−−−−−−−−−(訳)−−−−−−−−−−−−−−−

−−−−−−−−−−−第5場】−−−−−−−−−−−−−

従僕(扉を開ける). ケラーマン(登場)


カール・ハインリヒ:(舞台の反対側に立って、かしこまった目
.........................のケラーマンの目をじっと見る.ケラー
..........................マンはシルクハットを手に持ったまま、
..........................不安そうに周囲を見回している.それか
..........................らケラーマンのところまで行って、両手
..........................を肩にかける).
..........................ケラーマン君!

ケラーマン: 殿下...


−−−−−−−−−−−《語彙》−−−−−−−−−−−−−−

der Lakai:[ラーカイ](弱en)[古語](お仕着せを着た)従僕、
    召使い
entgegengesetzt:(格語尾enは弱女3)(形) 反対の、逆の
die Seite:(弱en) 〜側
die Bühne:(弱n) 舞台
betrachtet:(3単現) < betrachten (他)
   (4格)をじっと見る、眺める
starr:(形)(身体が)硬直した、こわばった、かじかんだ
starren Auges:ここではAugeは形容詞化して複数変化
   せずそのままのようです.形容詞的語順になっています.
   「硬直した目のケラーマン」.ケラーマンを修飾して
   いるので強変化男性単数2格.ここではes が重な
   らないようにstarres をstarren としているのでしょう.
   なぜ通常の複数2格で後置させないかについては、
   私にはよくわかりませんが、おそらくケラーマンに焦点
   が当てられたためでしょう.これにより関係代名詞での
   説明がしやすくなっています.尚、この関係代名詞の訳
   は限定用法なので本来はうしろから訳し上げるべきです
   が、修飾語句が多いので、一旦切って、非制限的に訳し
   ておきました.
ängstlich:(形) 不安そうな、心配そうな、
   訳本(旺文社文庫)では「おずおずと」
   さすがプロ、ぴったりの訳語です.
umsieht:<um/sehen (再帰、他) 振り返る、見回す;
   sich⁴um/sehen:(周りを)見回す;
   sich⁴um/sehen:振り返る、ふり向いて見る 
der Zylinder:(同尾式) シルクハット
hinüber:(副) (越えて)あちらへ、向こう側へ



2023年09月19日

656番:ジュール叔父さん(56)

ジュール叔父さん(56)


−−−−−−−−−−【56】−−−−−−−−−−−−−−−−

Mon père reprit:
 −−Mais ...mon frère ...Si je ne le savais pas
en bonne position, en Amérique, je croirais que
c' est lui.
Ma mère, effarée, balbutia:
−−Tu es fou ! Du moment que tu sais bien
que ce n' est pas lui, pourquoi dire ces bêtises- là ?  


−−−−−−−−−−(訳)−−−−−−−−−−−−−−−−
 
 父は答えました:
 「それはもちろん...弟のジュールさ.もしもアメリ
カで立派な地位についていることを知らなければ、あの
男が弟だと思っただろうよ」
 母はびっくり仰天の呈でたどたどしく言った:
 「変な人ね! あれがジュールさんじゃないってこと
はわかりきっているというのに、どうしてそんな下らな
いことをおっしゃるの?」



−−−−−−−−−−《語句》−−−−−−−−−−−−−−−

reprit:(3単単純過去) < reprendre (自/他)
   @再び始める、再び取る;
   ❷言葉を続ける、答える
effaré(e):(形) 仰天した、ぎょっとした、おびえた
   Elle m'a regardé d'un air effaré. / 彼女はぎょっと
   した様子で私を見た.
balbutia:[バルビュシヤ] < balbutier [バルビュシエ] (自/他)
   (を)口ごもってしゃべる、たどたどしくしゃべる
balbutier une réponse / 返事を言いよどむ.
   balbutier une prière / 祈りの言葉をもぐもぐと
            つぶやく
balbutier des excuses / 口ごもりながら言い訳を言う
[du moment que + 直説法]、 [de moment où + 直説法]:
…である以上は、…なのだから;
   Du moment qu'il refuse, il n'y a plus rien à faire.
彼が拒絶している以上、もはやどうしようもない.
pourquoi dire ces bêtises-là ?:どうしてそんな馬鹿なこと
   をおっしゃるのでしょう?
bêtises:[ベティーズ](形) @愚かさ、軽率; 
   ❷ばかなこと、つまらないこと、ささいなこと
   取るに足らないこと、下らないこと
ファン
検索
<< 2024年11月 >>
          1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
最新記事
写真ギャラリー
最新コメント
タグクラウド
カテゴリーアーカイブ
プロフィール
語学学習さんの画像
語学学習
はじめまして.ゴタぴょんと申します.通訳ガイド(英語)をしております.というかしていました.コロナの影響で現在仕事はありません.毎日ヒマなので、語学学習をしております.学習したノートを公開しますので、どうぞ、ご一緒に!
プロフィール