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2024年02月03日

1005番:ボヴァリー夫人(13)


Gustave Flabert
Madam Bovary
ボヴァリー夫人

ボヴァリー夫人(13)


       
−−−−−−−−−−−【13】−−−−−−−−−−−−−−−−−

−−Débarrassez-vous donc de votre casque, dit
le professeur, qui était un homme d'esprit.
 Il y eut un rire éclatant des écoliers qui décon-
tenança le pauvre garçon, si bien qu'il ne savait s'il
fallait garder sa casquette à la main, la laisser par
terre ou la mettre sur sa tête. Il se rassit et la
posa sur ses genoux.



−−−−−−−−−−−(訳)−−−−−−−−−−−−−−−−−

 「君、ヘルメットは今使いませんから片づけて.」機
知に富んだ先生がいいました.生徒たちから大爆笑をく
らったことで、哀れにも新入生は激しく狼狽してしまっ
ていたので、帽子を手に持っているべきなのか、床に落
としておくのか、それとも頭にかぶっておくのか、さっ
ぱりわからなかった.彼は硬直して、それを膝に載せた.



−−−−−−−−−−−《語句》−−−−−−−−−−−−−−−−

débarrasser:(他) かたづける、邪魔な物を取除く
casque:(m) ヘルメット、。兜
esprit:(m) ❶精神、心;❷知性、思考;
  ❸才気、機知、エスプリ;❹〜な精神の持ち主
un homme d'esprit:エスプリに富んだ人、才人、
éclatant:(p.pré) < éclater (他) 爆発する、破裂する
écolier,(ère):(n) 小学生、ここでは「生徒」;
「生徒」の一般的な語はélève です.
   なぜécolierという語を用いたのかは不明ですが、
   この本が出た1857年当時では、école に通う者は
   écolier と呼ばれたのかもしれません,. 
décontenança: [デコントナンサ](3単単純過去)
   < décontenancer [デコントナンセ] (他) 狼狽させる
   Ma question l'a décontenancé. / 私の質問に彼は狼狽した.
fallait:(3単半過去)(全時称3単のみ)
se rassit:(3単単純過去)
   < se rassir (pr) (パンなどが)固くなる

2024年02月02日

1004番:ナナ(3)(エミール・ゾラ)

Émile Zola
−Nana−

ナナ(3)



−−−−−−−−−−【3】−−−−−−−−−−−−−−−−−

En haut seulement, à la troisième galerie, autour
de la rotonde du plafond où des femmes et des
enfants nus prenaient leur volée dans un ciel
verdi par le gaz, des appels et des rires sortaient
d'un brouhaha continu de voix, des têtes coiffées
de bonnets et de casquettes, s'étageaient sous les
larges baies rondes, encadrées d'or.


..−−−−−−−−−−(訳)−−−−−−−−−−−−−−−−−−

ただ上のほう、裸婦と裸の子供たちがガス燈で緑に照ら
された空中を飛ぶ絵が描かれた丸天井の周囲、そこに4
階桟敷があるのだが、そこでは叫び声や笑い声が、継続
するざわめき声の中から飛び出していた.ボンネットや
ハンチングをかぶった頭の数々が丸い大きな金の縁飾り
のある出入口から下方向に段状に並んでいた.



..−−−−−−−−−⦅語句⦆−−−−−−−−−−−−−−−

seulement:(副) ...だけ、ただ...
rotonde:(f) 丸屋根の建物
plafond:(m) 天井
volée:(f) ❶飛ぶこと、鳥の一群、❷一斉射撃、連打
gaz:[ガズ](m) ❶気体、ガス;❷ガス燈
verdi:(形、p.passé) 緑色の < verdir (自) 緑色にする
appel:[アペル](m) 叫ぶこと、叫び声
rire:(m) 笑い
sortaient:(3複半過去) <sortir (自) [de から]外へ出る
brouhaha:[ブルアア](m) [擬音] どよめき、騒音
    がやがやいう声
continu(e):(形) 連続した、切れ目のない、
    絶え間のない、
voix:(f) 声、音声
tête:(f) (人の)頭
coiffées:(p.passdé/f/pl) [de をかぶった]
   < coiffer (他) [de を]かぶらせる
bonnet:[ボネ](m) 縁なし帽、ボンネット
coiffées de bonnets:縁なし帽をかぶった(頭)
casquette:(f) ひさし付き帽子、ハンチング
de casquettes:ハンチンをかぶった頭
s'étageaient:(3複半過去) < s'étager (pr) 段状に並ぶ、
   段状に重なる
baie:[ベ](f) (窓・出入口用の壁の)開口部
rond(e):(形) 丸い
encadrées:(p.passé/f/pl) < encadrer (他)
   ❶(に)枠をつける、額縁に入れる、
   (枠で)囲む;❷ 取囲む
or:(m) 金、。黄金


1003番:「湖畔」(28)(シュトルム作)


湖畔(28)
IMMENSEE(28)



−−−−−−−−−【28】−−−−−−−−−−−−−−−
     
Als er sie aber finster anblickte, fragte sie ihn
zweifelnd: „Warum sagen sie es denn immer ?
Mutter und Tante und auch in der Schule ? “
 „Das weiß ich nicht,“ antwortete er.
„Aber du,“ sagte Elisabeth, „gibt es denn auch
keine Löwen ? “


−−−−−−−−−−(訳)−−−−−−−−−−−−−−−−

 しかし彼がエリーザベットを険しい目つきでにらんだ
とき、彼女は怪訝な顔で彼に聞いた.「一体どうして、
みんないつもそう言うのかしら?お母さまも、叔母さま
も、それに学校でも?」
 「それは僕にはわからないよ」、ラインハルトが答え
た.
「ねえでも」とエリーザベットは聞くのだった.
 「それじゃ、ライオンってのも本当はいないの?」



−−−−−−−−−−《語句》−−−−−−−−−−−−−−−

finster:(形) ❶暗い、真っ暗な;❷陰険な、不機嫌な;
   ❸陰鬱な、険しい;
  j⁴ finster ansehen / 人⁴を険しい目つきでにらむ
   j⁴ finster anblicken / 人⁴を険しい目つきでにらむ
anblickte:(3単過去) < an/blickien (他) じっと見る、
   見つめる、凝視する、注視する
zweifelnd:(現在分詞) < zweifeln (自) 疑う、信じない
  [an ...3 を] 迷う、ためらう
du:「君は」が基本ですが、会話の中では「ねえ」という
 感じで相手の注意を引く間投詞の役目ももつ.
   aber du やdu sagt、それに du weißtなどの形が多い.
   Weißt du は意外な話の切り出しで用いる.
   尚、<du + 罵り語>で相手への怒りや挑発.
   Du Idiot ! / このばか者!(du =この)
   bist が要りますよ、なんて言ったらほんとに日独戦争が勃発するかも. 
 


2024年02月01日

1002番:ロンドリ姉妹(23)


ロンドリ姉妹(23)


−−−−−−−−−−【23】−−−−−−−−−−−−−−−

C' est en allant loin qu' on comprend bien comme
tout est proche et court et vide;



.−−−−−−−−−−(訳)−−−−−−−−−−−−−−−−−

遠くの地に行くことによって、人はすべてのところが、
よく似た近しいものであり、欠けているところがあり、
そしてむなしいものだと、たやすく理解できるのだ. 




...−−−−−−−−−⦅語句⦆−−−−−−−−−−−−−−−−−

en allant loin:遠くへ行くことによって
【様態、原因、手段を表わすジェロンディフ】
proche:(形) 近い、
   proche de ~:〜に近い
court:(形) 短い、足りない、
vide:(形) 虚ろな、からっぽの、


1001番:ロックの娘(21)


ロックの娘(21)
La petite Roque


−−−−−−−−−−【21】−−−−−−−−−−−−−−
   
Il se figurait la justice comme une espèce de
général à qui rien n'échappe et qui attache
autant d'importance à un bouton perdu qu'à
un coup de couteau dans le ventre.



.−−−−−−−−−−(訳)−−−−−−−−−−−−−−−

彼は司法当局を何ひとつ見逃さない将軍か何かだと思っ
ていました.当局は取れたボタンひとつでも腹を刺した
匕首と同じぐらい重要なことなのだ.



.−−−−−−−−−−《語句》−−−−−−−−−−−−−−

se figurait:(3単半過去) < se figurer (pr) 心に描く
    想像する
justice:(f) 裁判、司法、司法警察、裁判所、
当局と訳しました.
espèce:[エスペース](f) 種類
général:(m) 将軍
espèce de général:将軍か何か
échappe:(3単直現) < échapper (自)
  [物主語] à qn の目を逃れる、免れる、見落とされる 
à qui rien n'échappe:その目から何者も逃れられない
attache:(3単直現) < attacher (他) [à に]
  (意味、価値、重要性を)与える 
autant de + 無冠詞名詞 + que ~:〜と同じくらい
autant d'importance que ~:〜とおなじくらい重要な
autant d'importance qu'à un coup de couteau:
匕首の一撃と同じ重要性のある
à un bouton perdu:落ちたボタンに

1000番:アルルの女(15)


アルルの女(15)
L'ARLÉSIENNE
アルルの女



−−−−−−−−−−【15】−−−−−−−−−−−−−−−−
 
− C'est bien ! dit maître Estève quand il eut
regardé * les lettres ; entrez boire un verre de
muscat.


−−−−−−−−−−−(訳)−−−−−−−−−−−−−−−−−
          
−−承知した! エステーヴの旦那は手紙を読み
終わるや否や、そう言いました。 中へ入ってミュス
カを飲んで下さい。


−−−−−−−−−−−《語句》−−−−−−−−−−−−−−−−−

bien:(間投詞) よろしい、結構
   Garçon ! un café, s'il vous plaît.
   ボーイさん、コーヒーをひとつ頼みます。
−−Bien, Monsieur.
承知しました。
* il eut regardé: (前過去) 「彼が読み終わるや否や」
助動詞(avoir もしくはêtre )+ 過去分詞 = 前過去で
   単純過去で表された行為の直前に完了した事柄を述
べる時制です。 
「承知しました」と言う行為がありました。
その直前に手紙を読み終わっていました。この部分が
「前過去」という時制で表現されています。
絵画に譬えると、二段階過去の「遠近法」みたいな
もの。
    尚、これは文章語独特の表現様式なので、会話では
使いません。
というか、そもそも単純過去は会話では、基本的に
使いません。
    おおざっぱに言うと
    単純過去=文章語
    複合過去=日常語
    おおざっぱと言うことは、
複合過去は文章語としても使います。
    半過去はどちらででも使います。  
muscat:ミュスカ、麝香葡萄酒;麝香とは雄のジャコウジカの
腹部にある香嚢(ジャコウ腺)から得られる分泌物を
乾燥した香料、生薬の一種.
  しかしテキスト巻末の解説欄によると、こういう薬では
 なく「ミュスカ酒」といって、南フランスの香りの強い
 ぶどうmuscat から作ったぶどう酒のこと.そのぶどう
 muscat を「ミュスカ酒」と呼ぶのはプロヴァンス地方の
 方言とのこと.本文では祝い酒なので、おそらくこちらの
    解説のほうが正しいようです.

entrez boire ~:入って〜を飲みなさい.
boire (飲む) は entrez の目的語になります.
運動を表す動詞 entrer に続くので前置詞を取りません.

999番:ボヴァリー夫人(12)


Gustave Flabert
Madam Bovary
ボヴァリー夫人


ボヴァリー夫人(12)


       
−−−−−−−−−−−【12】−−−−−−−−−−−−−−−−−

Il se baissa pour la reprendre. Un voisin la fit
tomber d'un coup de coude, il la ramassa encore
une fois.


−−−−−−−−−−−(訳)−−−−−−−−−−−−−−−−−

 彼はしゃがんで帽子を回収した.隣の生徒がそれを肘
で一撃して落とした.新入りはもう一度拾い直した.



−−−−−−−−−−−《語句》−−−−−−−−−−−−−−−−

se baissa:(3単単純過去) < se baisser (pr)
   身をかがめる、
se baisser pour ramasser des fruits /
   かがんで果物を拾い集める 
reprendre:(他) 再び取る、取り戻す
coude:(m) 肘、 
ramassa:(3単単純過去) < ramasser (他) ❶寄せ集める、
❷拾い集める;❸拾う



998番:ナナ(2)(エミール・ゾラ)


Émile Zola
−Nana−

ナナ(2)


−−−−−−−−−−【2】−−−−−−−−−−−−−−−−−

Une ombre noyait la grande tache rouge du
rideau; et pas un bruit ne venait de la scène,
la rampe éteinte, les pupitres des musiciens dé-
bandés.



..−−−−−−−−−−(訳)−−−−−−−−−−−−−−−−−−

緞帳の赤いまだら模様は暗闇に包まれて見えなかった.
舞台からは物音一つ聞こえてこなかった.フットライト
はまだ点いておらず、楽団員たちの譜面台は乱雑に置か
れていた.



..−−−−−−−−−⦅語句⦆−−−−−−−−−−−−−−−

ombre:(f) 闇、暗闇、影、陰
noyait:(3単半過去) < noyer (他) 溺れさせる、
   溺死させる
tache:(f) しみ、汚点、斑点、まだら
rouge :(形) 赤い
rideau:(m) (劇場の)幕、緞帳
pas un ~:(無いという否定の強調)〜ひとつない
scène:(f) 舞台
rampe:(f) ❶脚光、フットライト;❷(階段の)手すり
    ❸坂道、 ここでは❶の意味
éteinte:(p.passé/f) < éteindre (他) (火や明りを)消す
  ト書き調なのでétait が脱落しています.文法的
    にはêtre の現在分詞が脱落した分詞節.  
pupitre:(m) 譜面台、見台
débandé:(形) 潰走状態の、ばらばらの

997番:「湖畔」(27)(シュトルム作)


湖畔(27)
IMMENSEE(27)


−−−−−−−−−【27】−−−−−−−−−−−−−−−

Elisabeth hatte aufmerksam zugehört.„Ein Engel ? “
sagte sie. „Hatte er denn Flügel ? “
„Es ist nur so eine Geschichte,“ antweortete Rein-
hard; „es gibt ja gar keine Engel.“
„O pfui, Reinhard !“ sagte sie und sah ihm starr
ins Gesicht.



−−−−−−−−−−(訳)−−−−−−−−−−−−−−−−

 エリーザベットは注意を払って聞き入っていました.
 「天使ですって?」彼女は言いました.「天使って一体
翼があるのかしら?」
 「これはただのお話だからね」、ラインハルトは答え
ました.「もちろん、天使なんていないよ」.
 「まあ、つまんない!」彼女はそう言って、ラインハ
ルトの顔をまじまじと見つめました.



−−−−−−−−−−《語句》−−−−−−−−−−−−−−−

aufmerksam:(形) 注意深い、よく気のつく、行き届いた
zugehört:(分離、過分) < zu/hören (自) 耳を傾ける、
   聞き入る <et 3(j 3)に>
der Engel:(同尾)[エンゲル] 天使
  die Engel des Herrn / 主のみつかい、あまつみつかい
der Flügel:[同尾] 翼
pfui:[プフイ](間) ちぇ!(つまんないの!)、(何だよ!)
  [ふくれっつらによく似合いそうな間投詞] 
[ああ、ばかやろう]というようなときにも出る言葉.
ただしここでは女の子の声なので、もっと上品に訳
したほうがよい.「まあ、なあに」ぐらいでしょうか.
starr:(形) こわばった、ein sdtarrer Blick / すわった目
j⁴(et⁴) starr ansehen / 〜を見据える


2024年01月31日

996番:ロンドリ姉妹(22)


ロンドリ姉妹(22)


−−−−−−−−−−【22】−−−−−−−−−−−−−−−

C' est en ces heures d' abandon, de noir isolement
dans les cités lointaines qu' on pense largement,
clairement, et profondément. C' est alors qu' on voit
bien toute la vie d' un seul coup d' œil en dehors
de l' optique d' espérance éternelle, en dehors de la
tromperie des habitudes prises et de l' attente du
bonheur toujours rêvé.



.−−−−−−−−−−(訳)−−−−−−−−−−−−−−−−−

 こういう見捨てられた時間でこそ、遠くの町での暗黒
の孤立の中でこそ、我々はどこまでも鮮明にそして深く
考えることができる.人生をしっかり、たった一瞥で見
ることができるのは、まさにこのときなのだ.果てしの
ない希望の視界の外から見ることができる.とりつかれ
た習慣という欺瞞の外側で見ることができるのだ.自分
に都合のいい幸福への期待から離れた外側から人生を観
察できるのだ.




...−−−−−−−−−⦅語句⦆−−−−−−−−−−−−−−−−−

cité:(f) 都市、町、都
profondément:(副) 深く
d'un seul coup:一度で、一挙に;
     【文頭で】突然 (tout à coup)
dehors:(副) 外に、外で
en dehors de qc:〜の外に、の外側に、を越えて
optique:(形) 視覚の、眼の
espérance:(f) 希望、期待
éternel(le):(形) 永遠の、永久の 
tromperie:[トロンプリ](f) 欺瞞、ごまかし 
habitude:(f) 習慣
pris(e):(形) とりつかれた、おそわれた (de に)
attente:(f) 待つこと、待機、待ち時間
bonheur:[ボヌール](m) 幸福、喜び
rêvé:(形) おあつらえ向きの


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