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2018年04月03日

数学: Kan 拡張 〜 圏論の歴史

4 時起床.

数学の勉強をする.

ゴミ出しや洗濯, 洗濯物を干す作業を挟んで, 数学を続ける.

Kan 拡張の節を読み終わった. 深い概念だと思ったし, 今後も考え続けようと思った.

これで第一章は読み終えたが, 最後の節には圏論の歴史が書いてあって面白い.



圏論の発展

最初はサミュエル・アイレンベルグ (Samuel Eilenberg) とソーンダース・マックレーン (Saunders Mac Lane) によるホモロジーとコホモロジーの研究の中で, 自然変換の概念が発見されたことにより始まる.
自然変換を定義するためだけに関手の概念が発明され, 関手を定義するためには圏の概念が必要だった.

最初の大きな進展は 1950 年にマックレーンがデカルト積が普遍性の概念で説明できることを発見したこと.
これは後に加法圏として知られる概念となる.
マックレーンはさらにアーベル圏を定義しようとしたが, 完全には成功せず.
1957 年にグロタンディーク (Alexsandre Grothendieck) がアーベル圏の定義に成功し, ここから圏論は急速な発展の時代を迎える.
また, この頃から圏論が 実際の 数学に役に立つことが認識されていく.

次の大きな進展はカン (Daniel Kan) による随伴関手の発見とその応用である.

この辺りまでが圏論のメインストリームの発展であり, その後, 研究の方向は大きく分けて主としてアーベル圏に関わる分野と, トポスやトリプル (モナドのこと) に関わる分野とに分裂した.

圏論においては, 集合における元 (element) を用いた議論を避ける傾向がある.
一方で慣れ親しんだ集合の元の概念を一般化して, 圏論においても集合論のように元を使った議論を行う流れもある.
ローヴェア (William Lawvere: 圏論の有名な研究者) による, 射と射の合成のみで数学の全体を書き直すというゴールが達成されたときに元は姿を消すだろう.




くたくたになったが, ひとまず区切りが付いた.
明日から新しい章を読む.

夕食は納豆と冷奴, 釜揚げしらすとご飯.
posted by 底彦 at 23:30 | Comment(0) | TrackBack(0) | 数学
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