2008年10月01日
鉄人ガッツが一発 首位阪神に0・5差だ
![](http://joker.rgr.jp/g/200810/01-1.jpg)
チームジャンパーを着込み、クールな表情を決めた。試合後のベンチ裏。8回の守備から交代していた小笠原は、ナインをねぎらった後で、淡々と口を開いた。
「(指の腫れは)特に。我慢と言うか大丈夫。出られるから出た。それ以上はない。本当に勝てて良かった」
28日の中日戦(ナゴヤドーム)でチェンから右手小指に死球を受けた。我慢強い男が、途中交代するほどの痛みだった。打撲の診断だったが、この日の出場は微妙だった。そんな中、球場には小指にばんそうこうを張って登場した。笑顔だった。
5回2死。工藤の内角112キロのカーブを右翼席中段へ運んだ。「どうかなという感じだった。うまく切れないで行ってくれた」。プロ2年目の7月7日。左手小指を骨折しながらプロ初本塁打を放った。その経験に比べれば、ガッツにとって打撲はかすり傷のようなものだった。
昨年のシーズン終了後、11月に左ひざの手術を受けた。その一報を知った脇谷は言った。「あんなに近くにいて、僕たちには痛いそぶりを一度も見せていなかった。手術するほどのケガだったのに…。若い僕らが見本とするのはプレーだけじゃないです」。ライバルの阪神・金本と同様、背中でチームを束ねる。
痛みを堪えて奮闘する姿は4番打者にも響いた。2回、ラミレスが横浜スタジアムで今季2本目となる場外弾。アベック弾はONを超える15度目となり85年に阪神・掛布、バースがマークした16度に王手をかけた。「今年1番のスイング。アベック弾はうれしいけど、負けていないことがうれしい」と15連勝を喜んだ。
原監督も不敗のアベック弾に「主軸が打てば勝利に近づくのは当たり前だけど、1つも負けてないんでしょ?相手のダメージがあるところで打っている」と目を細めた。試合が雨で流れた阪神に0・5ゲーム差に詰め寄った。残り6試合。「目の前の試合を勝っていくしかない」。小笠原は、いつもと全く同じセリフで締めた。
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