2008年08月28日
大道芸!男38歳代打V弾!原監督仰天逆転3連勝!
![](/gianst/file/34/MjAwODA4MjgtNDA3NzAwMi0xLUwIyw.jpg)
やってのけたことを、しばらく信じられなかった。「まさか、あれが入るとは…」お立ち台と会見で、大道は何度も繰り返した。こすり気味にはじいた打球は左中間フェンスをぎりぎり越えた。一塁ベースを全力で回ると速度を緩め、一塁ベンチを指さしてナインをあおった。勝ち越しの2号ソロは、現役最多となる13本目の代打アーチ。手ごたえは中飛だった。「いい球場です」打球が飛ぶと言われる東京ドームに最敬礼した。
同点の8回1死、ネクストサークルで越智の代打に備えていた。ベテランらしく、「(前打者の)坂本にストレート系(のボール)が多かったので、そろそろスライダーがくるだろう」とにらんでいた。経験に裏打ちされた読みに初球から振る積極性が加わり、劇的な一発を生んだ。
練習と試合中、右の軸足に体重を残して上体が突っ込まないように、タイミングの取り方を修正した。ベンチ裏で受けた二岡からのアドバイスが効いた。「きょうは二岡さまさまです。18年前に、この打ち方をやっていれば、もっといい選手になれたのに」と笑わせた。ベンチへ戻ると、テレビカメラに向かって左右の手を頭の両側でクルクル回した。「最近(笑いの)腕を上げている」という亀井が始めた新パフォーマンス。パトカーのサイレンをイメージしたもので、俳優・柳沢慎吾のギャグをまねた。「『ウーウー』ってやってみたんです。若い選手にはやらせたい」とおどけた。
滑らかな舌は止まらない。目標は「阿部よりやせること」。北京五輪期間中、ダイエットのライバルに何度もメールを送った。「阿部が毎朝エビチリを食ってるって聞いて、ホッとしたよ」と大きな腹をさすった。「本場の北京でいい漢方薬を買ってきたらしいので、もらいます」薬の効果でウエストを絞るつもりだ。
6月21日のソフトバンク戦で、杉内から9回に同点弾を放って以来の一発。チームの貯金を今季最多の12に増やし、自力Vを復活させ、阪神とのゲーム差を7に縮めた。原監督は「ああいう場面で一番いい点の取り方をしてくれた。大きいですね」とねぎらった。
今季、左投手に37打数11安打の“左キラー”が、14打数2安打だった右腕から放った決勝アーチ。「一日一日が必死です」21年目、38歳のヒーローは試合後も両手を回し、猛虎を追い上げる“サイレン”を鳴らしていた。
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