（セ・リーグ、巨人４−１広島、１６回戦、広島９勝６敗１分、１６日、東京ドーム）巨人は１６日、広島１６回戦（東京ドーム）で三回のアレックス・ラミレス外野手（３３）の３２号ソロを号砲に、今季初の３イニング連続本塁打と空中戦を展開して４−１で快勝した。この日、阪神が敗れたため自力Ｖが復活。北京五輪で星野ジャパンが奮闘しているが、プロ野球は巨人がヒートアップさせる。

　ビ〜バ！　ジャイアンツ！！　４万４０２８人の観衆が狂喜乱舞。熱気は星野ジャパンにも負けていない。今季５勝９敗と、阪神や中日より相性の悪い広島を“パパ軍団”のパワーで圧倒した。

　「すごく気分がいいね。自分の感触よりも打球が飛んだ感じだよ」

　ラミレスは誇らしげだった。前夜は先発の木佐貫が三回途中５失点で降板し敗戦。下位を相手にきょうも負けたら…。そんな暗い雰囲気を、大きな花火で断ち切った。

　１−１の三回一死、ラミちゃんは右翼席に勝ち越しの３２号ソロ。主砲の一発にベテランも続いた。四回に木村拓、五回には谷がソロ本塁打。今季初の３イニング連続本塁打で試合の大勢を決めた。

　お盆休み最後の週末。全国のお父さんはＵターンラッシュの中でも家族サービスで頑張っているが、二回に同点適時打を放った鈴木尚を含め、Ｇナインもパパがチームを引っ張った。ラミレスは、実子のアレキサンダーくん（１４）がベネズエラから来日中。この日はテレビ観戦だったが、前日にグラブをプレゼントしたのに続いて本塁打を贈った。

　鈴木尚は、この日が長男の翔陽くんの４歳の誕生日。「息子の誕生日などで絶対勝ちたかった」。木村拓は１５日まで広島から長男、長女が上京していた。谷も長男の佳亮ちゃん（２）が北京から帰ってきたばかり。普段は試合で遊ぶ時間は少ないが、最高の家族サービスをした。

　阪神が敗れたため自力Ｖが復活。ゲーム差はまだ「７」あるが、逆転Ｖをあきらめない。パパはやるぞ！！　威厳を見せるためにも勝ち続ける。