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シェイキー、理由ある反抗

 今回は、Shakin' Stevensの下積み時代の作品です。
 71年リリースのアルバムで、その名も、I'm No J.D.です。
 これは、彼がまだShakin' Stevens And Sunsetsと名乗っていた時期のもので、2ndアルバムに当たります。


I'm No J.D.
Shakin' Stevens And Sunsets

1.That Is Rock And Roll : Leiber、Stoller
2.I'm Not A Juvenile Delinquent : Goldner (9)
3.Right String Baby : Trad (2)
4.Come Along With Me : Dolan、Barrett (7)
5.Girl Please Stay : Dolan、Barrett (11)
6.Little Queenie : Berry
7.Sea Cruise : Smith (5)
8.Rock 'n' Roll Singer : Dolan、Barrett
9.I Fell Apart : Dolan、Barrett (3)
10.Super Star : Dolan、Barrett (4)
11.Honey Don't : Perkins (10)
12.Sea Of Heartbreake : David、Hampton

 アルバム・タイトルは、2曲目の題名の短縮形でしょう。
「ぼくは不良じゃない」くらいの意味だと思います。
  
 このCDは、オーストラリアのレーベルから、02年に出されたものですが、元々のLP盤が誤っていたのか、CDを作るときに誤記されたのか不明ですが、曲名表記が大変なことになっています。

 曲目の最後に、カッコ書きでふっている番号が、パッケージに記載されている曲順です。
 ほとんど、あっていません。
正しく並べ替えたのが、上の曲順になります。(…はずです。)
 トラック1、6、8、12のみが正解です。

 確信を持って知っていた曲は、That Is Rock And RollLittle QueenieSea CruiseHoney Don'tの4曲だけでしたが、明らかに違いすぎるので、調べました。
 この誤りは、はっきりいってイライラします。

 さて、気を取り直して聴きたいと思います。
 まず、バンドですが、ギター2本、ベース、ドラムス、ピアノ、サックス、そしてボーカルからなる7人編成です。

 多分、このアルバムからだと思うのですが、ギターでMickey Geeが参加しているのが、大きな驚きです。
 2人の付き合いは、70年代当初からだったのでした。
 (この後、芽が出るまで10年かかっています。)

 サウンドとしては、50sロックンロール調で、サックスがオブリガードを吹く曲の印象が強く、ギターが中心のロカビリー・スタイルの曲は、それほど多くありません。
 Shakyのボーカルは、80年代のような艶っぽさには、多少欠けている感じで、ヒーカップ調の発声は、あまりしていません。

 収録曲ですが、作者名にある、Barrettというのは、Shakyの本名、Michael Barrettのことです。
 そして、共作者のDolanは、Sunsetsのサックス・プレイヤーなのでした。
予想以上にオリジナル曲が多いです。

 嬉しいのは、コースターズのThat Is Rock And Rollをやっていることで、この選曲はレアです。
 ただ、このチョイスは、へたをすると、シャナナ系のバンドかと思われちゃいますね。

 そして、曲名だけでは分からなかったんですが、聴いてピンときたのが、I'm Not A Juvenile Delinquentです。
 これは、フランキー・ライモン&ティーンネイジャーズです。
 あの超有名曲の次くらいに有名な曲ですが、題名は知りませんでした。
 これも、粋な選曲ですね。
 私は、この曲を何で聴いたのか、今ちょっと考えています。
 フランキー・ライモンのリーダー・アルバムを持っていないので(…のはず)、何かのコンピで聴いたのだと思います。
 
 カール・パーキンスのHoney Don'tは、流石にロカビリー調のギターを、多少聴く事が出来ます。
 ただ、「70年代から、Mickey Geeは、カッココイイ!」とまで言うほど、派手なプレイはしていません。残念です。
 むしろ、トラッドと表記されている、Right String Babyが、ロカビリーっぽいギター・フレーズ満載の曲で、気になります。

 そして、Little Queenieは、やはり曲の良さが際立っています。
 とりわけ、ギターとピアノのアンサンブルがいかしていて、聴きものてす。

 ラストのSea Of Heartbreakeは、どうやらドン・ギブソンのカヴァーのようです。
 ドン・ギブソンは、レイ・チャールズが大ヒットさせた、「愛さずにいられない」の作者で、ナッシュビル・カントリーを流行らせた大物の一人ですね。
 曲順のことでイライラしなければ、充分楽しめるアルバムだと思います。
 
 補足ですが、Super Star のみ、プロデューサーのPaul Barrettが、ボーカルをとっています。
 低音のボーカルで、1曲目の冒頭でも、少しだけDoo Wop風フレーズを担当しているようです。
 姓が同じですので、Shakyの兄貴あたりなんでしょうか?





 これは、よくロックンロールのドキュメンタリー映画に出てくる映像です。
 どうも、この映像の印象が強いようです。



 
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