2011年04月14日
君に捕らわれて
今回は、Doug Sahmの晩年のプロデュース作を聴きます。
Ed Burlesonは、いわゆる新伝統派に分類されている人だと思います。
ただ、エイトビートでやっている曲は、普通のポップスに近く感じられ、真の伝統派なら、ぜひとも4ビートとか、ワルツでやってほしいものです。
録音は、おそらく98年頃ではないかと思われます。
1. Wide Open Spaces (Ed Burleson)
2. My Perfect World (Ed Burleson, Roy Ashley)
3. Clinging to You (Doug Sahm)
4. Dreamworld (Ed Burleson, Doug Sahm)
5. No Closing Time (Ed Burleson)
6. It All Started and Ended with You (Jim Lauderdale)
7. Staring Out the Window (Ed Burleson)
8. No Tears (Ed Burleson)
9. Might Seem Like a Loser (Jim Lauderdale)
10. Going Home to Texas (Clay Blaker)
本作には、幾人か注目すべきメンバーが参加しています。
まず、リード・ギターとして、Bill Kirchen、Doug Sahm、Tommy Detamoreの名前がクレジットされています。
さらに、フィドルには、Alvin Crow、Jason Roberts、Bobby Foloresの名前も記されています。
ビル・カーチェンについては、もはや元コマンダー・コディ&ヒズ・ロスト・プラネッツ・エア・メンであるとか、ニック・ロウのバックを務めたとか、改めて言う必要はないでしょう。
ダグ・サームの没後にリリースされた、最後のソロ・アルバム、"The Return Of Wayne Douglas"で、ギターを弾いていたのが彼でした。
渋いバリトン・ボイスの持ち主でもあります。
本作では、センスのいいトワンギーなギターが彼でしょう。
アルヴィン・クロウは、タコマ時代のSir Douglas Quintetに参加していたフィドラーで、いくつかの曲でリード・ボーカルも務めた人でした。
ダグ・サームの覆面バンド、Texas Mavericksにも、ロッキン・レオンの変名で参加していました。
クインテットを離れてからは、彼のリーダー・バンドでウエスタン・スイングを演奏しています。
そして、どうやら、Broken Spokeというライヴ・クラブを経営しつつ、同名のレコード会社から自作CDをリリースしているようです。
もはや、テキサス・フィドルの名手の一人と言いたいです。
また、ジェイソン・ロバーツは、多分90年代くらいから、Asleep At The Wheelに加入したフィドラーで、現在ではアスリープの中核メンバーとなっている人です。
公演では、数曲で、レイ・ベンスンに代わってリード・ボーカルも取っています。
そして、ボビー・フローレスは、レイ・プライスのチェロキー・カウボーイズでフィドルを弾いた人でした。
名手が揃った感じですね。
さて、本作には、ダグ・サームが書いた曲が収録されていて、ダグのファンとしては注目です。
"Clinging to You"と、エド・バーレソンと共作した、"Dreamworld"の2曲です。
いずれも、これぞホンキー・トンクというべき仕上がりで、さすがダグと言いたいです。
とりわけ、陶酔のフォー・ビート・カントリー、"Clinging to You"には酔わされます。
イントロのフィドルが始まるだけで、期待に胸が高まります。
テンポのいい明るいナンバーです。
曲は、予想どおりの展開を見せますが、この様式美こそがオールド・カントリーの醍醐味です。
一方、"Dreamworld"は、少しセンチメントなミディアム・カントリー・バラードです。
こちらも、フィドルの使い方が効果的で、なおかつピアノもいい感じです。
この少し感傷的なメロディが、バーレソンの持ち味かも知れません。
アルバム全体を通して、おしゃれなトワンギー・ギターと、メロディックなフィドルの展開が素晴らしいと思います。
本作全体のフィドル・アレンジは、ダグが担当しました。
本作と"The Return Of Wayne Douglas"は、おそらく録音時期も近いと思われ、参加メンバーも共通するところがあることから、興味深い1枚だと感じました。
ダグの深く豊かな音楽性から、カントリー・サイドだけを抽出したような1枚でもあります。
Ed Burlesonは、いわゆる新伝統派に分類されている人だと思います。
ただ、エイトビートでやっている曲は、普通のポップスに近く感じられ、真の伝統派なら、ぜひとも4ビートとか、ワルツでやってほしいものです。
録音は、おそらく98年頃ではないかと思われます。
![](/eltetti1/file/283/ZWQgYnVybGVzb24xiEQ.jpg)
My Perfect World
Ed Burleson
Ed Burleson
1. Wide Open Spaces (Ed Burleson)
2. My Perfect World (Ed Burleson, Roy Ashley)
3. Clinging to You (Doug Sahm)
4. Dreamworld (Ed Burleson, Doug Sahm)
5. No Closing Time (Ed Burleson)
6. It All Started and Ended with You (Jim Lauderdale)
7. Staring Out the Window (Ed Burleson)
8. No Tears (Ed Burleson)
9. Might Seem Like a Loser (Jim Lauderdale)
10. Going Home to Texas (Clay Blaker)
本作には、幾人か注目すべきメンバーが参加しています。
まず、リード・ギターとして、Bill Kirchen、Doug Sahm、Tommy Detamoreの名前がクレジットされています。
さらに、フィドルには、Alvin Crow、Jason Roberts、Bobby Foloresの名前も記されています。
ビル・カーチェンについては、もはや元コマンダー・コディ&ヒズ・ロスト・プラネッツ・エア・メンであるとか、ニック・ロウのバックを務めたとか、改めて言う必要はないでしょう。
ダグ・サームの没後にリリースされた、最後のソロ・アルバム、"The Return Of Wayne Douglas"で、ギターを弾いていたのが彼でした。
渋いバリトン・ボイスの持ち主でもあります。
本作では、センスのいいトワンギーなギターが彼でしょう。
アルヴィン・クロウは、タコマ時代のSir Douglas Quintetに参加していたフィドラーで、いくつかの曲でリード・ボーカルも務めた人でした。
ダグ・サームの覆面バンド、Texas Mavericksにも、ロッキン・レオンの変名で参加していました。
クインテットを離れてからは、彼のリーダー・バンドでウエスタン・スイングを演奏しています。
そして、どうやら、Broken Spokeというライヴ・クラブを経営しつつ、同名のレコード会社から自作CDをリリースしているようです。
もはや、テキサス・フィドルの名手の一人と言いたいです。
また、ジェイソン・ロバーツは、多分90年代くらいから、Asleep At The Wheelに加入したフィドラーで、現在ではアスリープの中核メンバーとなっている人です。
公演では、数曲で、レイ・ベンスンに代わってリード・ボーカルも取っています。
そして、ボビー・フローレスは、レイ・プライスのチェロキー・カウボーイズでフィドルを弾いた人でした。
名手が揃った感じですね。
さて、本作には、ダグ・サームが書いた曲が収録されていて、ダグのファンとしては注目です。
"Clinging to You"と、エド・バーレソンと共作した、"Dreamworld"の2曲です。
いずれも、これぞホンキー・トンクというべき仕上がりで、さすがダグと言いたいです。
とりわけ、陶酔のフォー・ビート・カントリー、"Clinging to You"には酔わされます。
イントロのフィドルが始まるだけで、期待に胸が高まります。
テンポのいい明るいナンバーです。
曲は、予想どおりの展開を見せますが、この様式美こそがオールド・カントリーの醍醐味です。
一方、"Dreamworld"は、少しセンチメントなミディアム・カントリー・バラードです。
こちらも、フィドルの使い方が効果的で、なおかつピアノもいい感じです。
この少し感傷的なメロディが、バーレソンの持ち味かも知れません。
アルバム全体を通して、おしゃれなトワンギー・ギターと、メロディックなフィドルの展開が素晴らしいと思います。
本作全体のフィドル・アレンジは、ダグが担当しました。
本作と"The Return Of Wayne Douglas"は、おそらく録音時期も近いと思われ、参加メンバーも共通するところがあることから、興味深い1枚だと感じました。
ダグの深く豊かな音楽性から、カントリー・サイドだけを抽出したような1枚でもあります。
Dreamworldです。
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