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2018年07月11日

大腸CTアカデミア 高齢者に対する大腸CT検査は有用! とくに10ミリ以上の病変を内視鏡検査にまわす手段として効率的だよ!!

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PubMedから、今日のつぶやき − 276 −

Pickhardt PJ, et al. CT Colonography Performance for the Detection of Polyps and Cancer in Adults ? 65 Years Old: Systematic Review and Meta-Analysis. AJR Am J Roentgenol 2018 doi: 10.2214/AJR.18.19515. [Epub ahead of print]




「忙しい」という言葉はあまり使いたくないのですが、
処理能力を上げてもなかなか追いつかないですね。
もっと頑張らねば・・ですね。

ただ、仕事のための書類とか、
無駄なことをなくしていけば世の中の効率が上がると思う・・
今日この頃です。

最近、ナショナルセンターで上部下部内視鏡検査
をするようになって、
これは素直に純粋に楽しいですね。
前進あるのみです!





それでは、論文
「65歳以上の対象者に対する大腸CT検査の大腸腫瘍性病変検出能
 システマティックレビューによるメタアナリシス」
のご紹介です。


【考察】
1万7千人以上の症例を対象とした今回のメタアナリシスで、
高齢者に対する大腸CT検査は有用であること
とくに10ミリ以上の病変を内視鏡検査に
まわす手段として効率的であることが明らかとなった。

全体として大腸CT検査をうけた12%が
内視鏡検査にまわり
(無症状の検診対象者では8%)、
アドバンスド腫瘍の陽性適中率は
80%以上であった。

高齢者の大腸検査を評価するうえで、
重要な2つのカテゴリーは
「症状があるか」
「症状がないか」
である。
後者は検診対象者である。


(感想)
これは大切なことですね。
検診対象者と臨床でみる患者さんでは
罹患率など異なってきますので、
検査の有用性など評価する際には
必ず分けて検討する必要があります。

学会や論文で発表する際、
対象者がどのような背景なのか
をはっきりさせないと
提示された感度、検査陽性度、PPV
などまったく違ったものになってくる
可能性があるかあらです。

よくこの検査の感度は98%
もあるなどのマスコミ報道がありますが、
検査した対象者が
全員ががん患者だたっとか、
便潜血検査陽性者だったりすれば
当然、感度が上がるわけです。

無症状者であれば、対象疾患を
持っている人が1000人に一人ということも
あるわけで、こうした対象者で
検査をするとたいてい感度など下がってきます。

これを理解したうえで考察を続けますね
(感想終わり)


しかしながら、大腸CT検査では驚くことに
二つのカテゴリ間で、アドバンスド腫瘍の検出や
大腸がんの感度の違いはほとんどなかったのである。


今日はこのあたりにしますね。

それではまた。


原文
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/29667892


ご注意)必ずしも論文の内容をすべて網羅している情報ではございません。詳細にご興味の方は原文をご確認ください。つぶやきは正確な情報発信を心がけますが、その内容を保証するものではないことをどうぞご了承ください。


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プロフィール
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大腸の専門家 ナガイチ
大腸を専門に外科、内視鏡、画像診断のキャリアがあります。               経歴のご紹介:               1996年 国立医学部医学科卒業。       1996〜2007年 消化器外科、内視鏡医として従事。                    2007〜2011年 ハーバード大学 医学部 放射線科、マサチューセッツ総合病院に留学。 2009年〜国内のナショナルセンターに外来研究員として併任。               2011年 帰国し内視鏡医として従事。     2015年〜国内のナショナルセンターに常勤勤務。 2019年〜某国公立大学医学部医学科の特任教授として働いています。                  資格: 外科認定医・認定登録医、消化器内視鏡認定医・専門医・指導医、消化器病専門医、H. pylori(ピロリ菌)感染症認定医、消化器がん検診認定医、胃腸科専門医・指導医、アメリカ消化器内視鏡学会(American Society for Gastrointestinal Endoscopy) 国際会員、アメリカ消化器病学会(American College of Gastroenterology) 国際会員                    どうぞよろしくお願いいたします。              ご注意)個人的な病状に関するご相談、診療に準じるご相談にはお答えできませんので、何卒、ご容赦ください。
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