新規記事の投稿を行うことで、非表示にすることが可能です。
2018年07月26日
大腸CTアカデミア 研究デザイン作成の際には想起(思い出し)バイアスに注意しよう
☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★
Rad Fan オンライン様にメルマガ「大腸CT検査アカデミー」を
ご紹介いただきました!
ありがとうございます
RadFan2018年7月号は特集1 「CTコロノグラフィ攻略マニュアル」です!!
全国の大腸CT検査の達人にご執筆いただきました!!
なんと本文中で解説している症例の動画が見れますよ!!
「Rad Fan」様のメルマガもおすすめですよ!
☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★
PubMedから、今日のつぶやき − 286 −
Sali L, et al. Computer-based self-training for CT colonography with and without CAD.
Eur Radiol. 2018 May 23. doi: 10.1007/s00330-018-5480-5. [Epub ahead of print]
それでは、論文
「コンピュータによる大腸CT検査の自己トレーニング
コンピュータ支援診断(CAD)を用いた場合と用いない場合との比較」
のご紹介です。
【方法】
2014年9月から2015年6月の期間に
3施設から20名の読影者
(17名の放射線科レジデントと3名の放射線科専門医、
女性13名、男性7名)
が本試験に参加した。
(感想)
各読影者がトータルで224症例を読影することとなります。
9か月間での実施ですね。
224例を読影するのは20名の読影者がいれば
これくらいかかりますね。
読影トレーニングは結構地道で大変ですから。
私どもが実施した200例のトレーニングでは
2か月以内に終えた超早い先生もいらっしゃいましたが、
おおむね半年くらいかかっていたと記憶しています。
(感想終わり)
【Figure 1】
研究フロー
(ラインコミュニティ限定でアップさせていただきました)
全読影者は、半日の講義を受け、
5症例のデモンストレーションをワークステーションで受け、
4症例でエキスパートによる個人指導を受けた。
デモンストレーションと個人指導では、
二次読影としてのCADの使用も含まれた。
すべての読影者はベースライン評価テストとして
37例の読影を実施した。
読影者のみで一次読影をした後に、
続いて全員がCADの所見を参考に二次読影を行った。
続いて、20名の読影者は1:1の割合でランダマイズに振り分けられた。
CADグループはコンピュータによる大腸CT検査の自己トレーニング
を自身の読影だけによる一次読影と続いてCADの所見を参考に二次読影を実施した。
NO-CADグループはコンピュータによる大腸CT検査の自己トレーニング
を自身の読影だけによる読影のみを行った。
NO-CADグループはトレーニングではCADを使用しなかった。
この自己トレーニング(150例)は3〜6か月以内に終了するものとした。
その後、3週間以内に最終評価テスト(同じ37例)を実施した。
想起(思い出し)バイアス(recall bias)を避けるため、
最終評価テストではすべての症例の名前を変更し、
読影の順番を変更した。
ベースライン評価テストと最終評価テストの間隔も
4ヶ月以上あけるものとした。
(感想)
論文の方法を読むと、
新規で研究デザインを組み立てる際の
ヒントになりますね。
想起(思い出し)バイアスは必ず突っ込まれるポイント
になります。
このバイアスを最小化する対策をしないと
研究自体が評価されなくなりますね。
3施設、20名の研究者に参加頂いて
バイアスが大きく研究の評価が低いものとなりました
ではすみませんので・・。
今日はこのあたりにしますね。
それでは、また。
原文
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/29796918
ご注意)必ずしも論文の内容をすべて網羅している情報ではございません。詳細にご興味の方は原文をご確認ください。つぶやきは正確な情報発信を心がけますが、その内容を保証するものではないことをどうぞご了承ください。
◆メルマガ「大腸CT検査アカデミー」無料購読募集中です◆
ライン参加者の皆様も過去の記事を読むのに便利ですよ〜
☆☆大腸CT検査ってなあに? 〜大腸がんをへらせるの?〜☆☆
Q&A方式で、一般の方の素朴な疑問に答えます!
ご質問もお待ちしています。
◆ラインコミュニティ「CTC Academy」の参加募集◆
メリット
・画像が共有できる!
・最新の情報を入手できる。
・仲間と意見を交換できる。
・待ち時間に気軽にみられる。
・配信されたことがすぐに分かる。
☆彡 入会希望の方はご連絡下さい
【90名の仲間がいるよ!】
(恐れ入りますが、ラインコミュニティは医療関係者の方に限定させていただいております)
■読影トレーニングに関して重要なお知らせです。■
ここ数年、ボランティアで読影トレーニングを行ってきましたが、
自身の業務が膨大になってきたこともあり、
残念ながら永続的に続けることは困難となりました。
2017年の春から予告しておりましたように、
ボランティアによる読影トレーニングの実施は
2017年末で終了いたしました。
何卒、ご理解のほどよろしくお願い致します。
●お願いとお断り●
本ブログの無断転用および複製を禁止いたします。
著者に無断で各種メディアに貼り付ける
などの行為は著作権違反となります。
読者の皆さまの大腸検査に対する知識のお役に立ちましたら幸いです。
にほんブログ村
Rad Fan オンライン様にメルマガ「大腸CT検査アカデミー」を
ご紹介いただきました!
ありがとうございます
RadFan2018年7月号は特集1 「CTコロノグラフィ攻略マニュアル」です!!
全国の大腸CT検査の達人にご執筆いただきました!!
なんと本文中で解説している症例の動画が見れますよ!!
「Rad Fan」様のメルマガもおすすめですよ!
☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★
PubMedから、今日のつぶやき − 286 −
Sali L, et al. Computer-based self-training for CT colonography with and without CAD.
Eur Radiol. 2018 May 23. doi: 10.1007/s00330-018-5480-5. [Epub ahead of print]
それでは、論文
「コンピュータによる大腸CT検査の自己トレーニング
コンピュータ支援診断(CAD)を用いた場合と用いない場合との比較」
のご紹介です。
【方法】
2014年9月から2015年6月の期間に
3施設から20名の読影者
(17名の放射線科レジデントと3名の放射線科専門医、
女性13名、男性7名)
が本試験に参加した。
(感想)
各読影者がトータルで224症例を読影することとなります。
9か月間での実施ですね。
224例を読影するのは20名の読影者がいれば
これくらいかかりますね。
読影トレーニングは結構地道で大変ですから。
私どもが実施した200例のトレーニングでは
2か月以内に終えた超早い先生もいらっしゃいましたが、
おおむね半年くらいかかっていたと記憶しています。
(感想終わり)
【Figure 1】
研究フロー
(ラインコミュニティ限定でアップさせていただきました)
全読影者は、半日の講義を受け、
5症例のデモンストレーションをワークステーションで受け、
4症例でエキスパートによる個人指導を受けた。
デモンストレーションと個人指導では、
二次読影としてのCADの使用も含まれた。
すべての読影者はベースライン評価テストとして
37例の読影を実施した。
読影者のみで一次読影をした後に、
続いて全員がCADの所見を参考に二次読影を行った。
続いて、20名の読影者は1:1の割合でランダマイズに振り分けられた。
CADグループはコンピュータによる大腸CT検査の自己トレーニング
を自身の読影だけによる一次読影と続いてCADの所見を参考に二次読影を実施した。
NO-CADグループはコンピュータによる大腸CT検査の自己トレーニング
を自身の読影だけによる読影のみを行った。
NO-CADグループはトレーニングではCADを使用しなかった。
この自己トレーニング(150例)は3〜6か月以内に終了するものとした。
その後、3週間以内に最終評価テスト(同じ37例)を実施した。
想起(思い出し)バイアス(recall bias)を避けるため、
最終評価テストではすべての症例の名前を変更し、
読影の順番を変更した。
ベースライン評価テストと最終評価テストの間隔も
4ヶ月以上あけるものとした。
(感想)
論文の方法を読むと、
新規で研究デザインを組み立てる際の
ヒントになりますね。
想起(思い出し)バイアスは必ず突っ込まれるポイント
になります。
このバイアスを最小化する対策をしないと
研究自体が評価されなくなりますね。
3施設、20名の研究者に参加頂いて
バイアスが大きく研究の評価が低いものとなりました
ではすみませんので・・。
今日はこのあたりにしますね。
それでは、また。
原文
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/29796918
ご注意)必ずしも論文の内容をすべて網羅している情報ではございません。詳細にご興味の方は原文をご確認ください。つぶやきは正確な情報発信を心がけますが、その内容を保証するものではないことをどうぞご了承ください。
◆メルマガ「大腸CT検査アカデミー」無料購読募集中です◆
ライン参加者の皆様も過去の記事を読むのに便利ですよ〜
☆☆大腸CT検査ってなあに? 〜大腸がんをへらせるの?〜☆☆
Q&A方式で、一般の方の素朴な疑問に答えます!
ご質問もお待ちしています。
◆ラインコミュニティ「CTC Academy」の参加募集◆
メリット
・画像が共有できる!
・最新の情報を入手できる。
・仲間と意見を交換できる。
・待ち時間に気軽にみられる。
・配信されたことがすぐに分かる。
☆彡 入会希望の方はご連絡下さい
【90名の仲間がいるよ!】
(恐れ入りますが、ラインコミュニティは医療関係者の方に限定させていただいております)
■読影トレーニングに関して重要なお知らせです。■
ここ数年、ボランティアで読影トレーニングを行ってきましたが、
自身の業務が膨大になってきたこともあり、
残念ながら永続的に続けることは困難となりました。
2017年の春から予告しておりましたように、
ボランティアによる読影トレーニングの実施は
2017年末で終了いたしました。
何卒、ご理解のほどよろしくお願い致します。
●お願いとお断り●
本ブログの無断転用および複製を禁止いたします。
著者に無断で各種メディアに貼り付ける
などの行為は著作権違反となります。
読者の皆さまの大腸検査に対する知識のお役に立ちましたら幸いです。
にほんブログ村
タグ:想起(思い出し)バイアス