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2017年12月22日
検診として大腸CT検査を受ける際には腸管前処置が最大の負担要因!!
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ありがとうございます
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PubMedから、今日のつぶやき − 139 −
Senore C, et al. Flexible Sigmoidoscopy and CT Colonography Screening: Patients' Experience with and Factors for Undergoing Screening-Insight from the Proteus Colon Trial. Radiology. 2017 Oct 17:170228. doi: 10.1148/radiol.2017170228. [Epub ahead of print]
さて、今回の論文「S状結腸鏡検査と大腸CT検査による大腸がん検診
ー受診者の受容性と検診に参加する要因に関する検討ー」
の「新しい知見」と「患者さんに還元できる指導」をみてみましょう。
ジャーナルRadiologyの原著論文ではこのように
大切なポイントがまとめられていますよ。
【新しい知見】
大腸CT検査を受けない理由は
第1に、仕事、家族、あるいは持病の制約があること(27.5%)、
第2に、検査に対する不安があること(18.7%)。
検診目的の大腸CT検査が受けられないハードルは
第1に、検査が上手くできないのが心配なこと(オッズ比:32.1)
第2に、強い不安(オッズ比:3.6)
第3に、男性はなかなか受けないこと(オッズ比:2.8)
第4に、日常生活でアクティブではない人(オッズ比:2.8)。
次回、大腸CT検査を受けるきっかけとなるだろうことは、
第1に、症状が出た時(回答者の63%)
第2に、かかりつけ医から進められた時(回答者の43%)
大腸CT検査の経験は、受診者の多くで全般的に良好であったが、
腸管前処置の負担の部分で、S状結腸鏡検査に比べると
受容性が低い(オッズ比:2.8)。
友人や身内に検査を勧めない、あるいは次回検査を希望しない人は、
大腸CT検査とS状結腸鏡検査ともに少なかった。
しかし、S状結腸鏡検査でより少ない結果であった。
【患者さんに還元できる指導】
大腸CT検査による検診受診率を高める工夫は、
組織学的体系の未整備にだけ目を向けるのではなく、
性差、検診に対する考え方を理解したうえで
受診者が自分で意思決定できるよう
丁寧に説明することが求められる。
検診として大腸CT検査を
受ける際には腸管前処置が最大の負担要因である。
検診で実施する際には、前処置の軽減が必要である。
今日は以上になります。
次回以降は本文を読んで深堀りしていきましょう。
それでは、また。
ご注意)必ずしも論文の内容をすべて網羅している情報ではございません。詳細にご興味の方は原文をご確認ください。つぶやきは正確な情報発信を心がけますが、その内容を保証するものではないことをどうぞご了承ください。
原文
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/29040021
★★重大ニュース!!━━━━━━━━━━━━━━━
日本消化器がん検診学会とGAIAの共催で実施した
「大腸CT検査の実態全国調査【臨床研究 GAIA-03】」
が放射線領域の代表的なジャーナル
「European Radiology(2016 Impact Factor: 3.967)」
に掲載されました!!
https://link.springer.com/article/10.1007/s00330-017-4920-y
委員の先生方に大変」ご尽力いただきました。
ご協力いただいた施設の医師や技師の皆様にも感謝です!
皆さま、本当にありがとうございました!!
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大腸CT検査のポイント集
毎日のつぶやきを経て増えていきますね。
<適応>
・閉塞性大腸がんに対して大腸CT検査は有用だが、手技に工夫が必要。
・完全閉塞症例には「PET/CT colonography」。
・内視鏡の検査待ちの日数を減らす役割もあり。
<検診>
・検診目的の大腸CT検査が保険でカバーされることで
大腸CT検査による検診受診率は735%増加した。
・検診目的の大腸CT検査が保険でカバーされることで
大腸内視鏡検査による検診受診率は38%増加した。
・腸管外病変診断による利益・不利益バランスには注意が必要。
<検査食は不要>
・低容量腸管前処置においても、ガストログラフィンを使えば食事制限は不要。
・腸管残渣の状態は食事制限の有無に左右されない。
・水溶性造影剤によるタギングの質は食事制限の有無に左右されない。
・食事制限の撤廃は患者の受容性向上に寄与する。
<腸管前処置>
・内視鏡後にガストログラフィン30mLを服用したら約4時間後に大腸CT検査をしよう。
・自動送気装置の使用は穿孔頻度を下げる。
<腸管拡張>
・右側臥位は最適な腸管拡張を得るためのベストポジションである。
・炭酸ガス自動送気装置は良好な腸管拡張を得るのに有用である。
・ブスコパンは腸管拡張の改善に寄与しない。
・自動送気装置の使用は穿孔頻度を下げる。
<読影>
・読影の飛ばしすぎは読影精度を下げるので要注意。
・トレーニングを積めば、都市部の病院でなくとも高い精度の検査が可能。
・検診目的の大腸CT検査は有症状者に対する大腸CT検査よりも、病変をみつけづらく読影には注意が必要。
<診断>
・C-RADSにおけるC1の5-10年の検査間隔は妥当
・大腸CT検査の中間期癌の頻度は非常に低い(0.1%、2/1429)
・便潜血陽性後から内視鏡を受けるまでの期間が10ヶ月以上になると大腸がん全般・進行がんのリスクが高まる。
<受診者の受容性>
・患者さんの苦痛度は炭酸ガス自動送気装置の使用やブスコパンの使用は影響しない。
<偶発症>
・閉塞性大腸がんでは穿孔のリスクが高くなるので注意しましょう。
・術前検査目的の大腸CT検査の穿孔率は0.028%。
・検診目的の大腸CT検査の穿孔率は0.003%。
・精検目的の大腸CT検査の穿孔率は0.014%。
・穿孔率は術前検査目的に比べて検診目的で有意に低い。
・穿孔症例の81%では外科治療が不要。
・自動送気装置の使用は穿孔のリスクを低減する。
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ここ数年、ボランティアで読影トレーニングを行ってきましたが、自身の業務が膨大になってきたこともあり、残念ながら永続的に続けることは困難な印象です。
一方で、学会で認定制度の設立に向けた動きが活発化してきました。
そこで申しわけありませんが、読影トレーニングの個人的な実施は今年一杯までとさせていただきたいと思います。。
トレーニングのレポートの受付と解答送付は今年一杯までとさせていただきます。
何卒、ご理解のほどよろしくお願い致します。
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