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2017年12月05日
検診目的の大腸MR検査(MR colonography)は役に立つの!?
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
「関西大腸CTセミナー 2018」を開催します!
昨年、大変ご好評をいただきました
日時: 2017年1月20日(土)
場所: 大阪
この症例の読影はどうすれば!?
という症例があれば教えてください。
当日、司会者がその場で解説・読影します。
非常に中身の濃い企画をご用意しております。
是非、お越しくださいね。
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
読影トレーニングを2月足らずで完了された徳島県のK先生から
お便りをいただきましたのでご紹介しますね。
*****以下引用(承諾済み)*****
【最後の反省点】
3mm以下のポリープにおいて、残渣との鑑別ミスがありましたが、
大きな見逃しはなく満足のいく結果でした。
200問のトレーニングを無事終えることができました。
感謝申し上げます。
当院では、今年の6月から大腸CTを始めたばかりで、
不安がいっぱいでした。
そんなとき「臨床研究 GAIA2」の企画を拝見し、
すぐ応募にふみきり、患者様のためにも
早く読影技術を身につけたという思いでトレー二ングに励みました。
読影に集中できない時期もありましたが、
一緒にトレーニングを行った放射線技師さんと競い合いながら、
頑張ることができました。
最終問題に近づくにつれ、5mm以上の病変の見逃しがほとんどなくなり、
読影技術が上がっていく様子を実感することができました。
このような企画を催して頂き、
心より感謝しております。
診断能力の高い大腸CTをたくさんの病院様に広げていきたいという
ナガイチ先生方の思いが伝わってきます。
この経験を、今後の診療に生かし、
そして他の先生方にも伝えていきたと思っております。
このたびはご多忙のところ 、
まことにありがとうございました。
*****引用ここまで*****
僅かでもお役に立つことができ、
とても嬉しいですね。
これを機会に、どうぞお付き合いいただけましたら
嬉しいです。
私のキャパシティの限界から、トレーニングは
勝手ながら今年一杯までとさせていただきます。
現在、トレーニングをおすすめの先生は
まだあと1月残っておりますので、
是非、最後まで頑張ってくださいね。
PubMedから、今日のつぶやき − 126 −
Graser A et al. Magnetic resonance colonography for the detection of colorectal neoplasia in asymptomatic adults. Gastroenterology 2013;144:743-50.
それでは、「検診目的の大腸MR検査(MR colonography)の精度検証」論文をみていきましょう。
今回から本文に入っていきますね。
【背景と目的】
大腸腫瘍性病変(おもに腺腫ですね)の検出を目的とした大腸がん検診は
大腸癌の罹患(発生)を減少させるだけでなく、大腸がんによる死亡も減少させる。
無症状の成人に対する検診として、便潜血検査、S状結腸鏡検査、大腸内視鏡検査
が広く推奨されている。
しかし、つぶやき − 124 −のアブストラクトで紹介したように
各モダリティには欠点がある。
一方、MR検査は、医療被ばくがなく、高空間分解能な画像を提供する検査法である。
しかしながら、大腸MR検査の精度評価は今まで十分に実施されてこなかった。
そこで、大腸腫瘍性病変(アドバンスドアデノーマ、アデノーマを含む)
に対する無症状の成人における検診目的の大腸MR検査の可能性について
前向きに評価した。
そのため、大腸内視鏡検査と便潜血検査と精度を対比した。
そうなんですよね。
この論文の前までの大腸MR検査の評価は後ろ向き評価であったり、
サンプル数が小さかったりで、評価するには十分ではなかったんですよ。
このあたりをきちんと初めて臨床試験として行ったので、
「Gastroenterology」という消化器領域で一番レベルの高いジャーナルに
アクセプトされたわけです。
次回は本文の【対象と方法】に入ってきますよ。
それでは、また。
ご注意)必ずしも論文の内容をすべて網羅している情報ではございません。詳細にご興味の方は原文をご確認ください。つぶやきは正確な情報発信を心がけますが、その内容を保証するものではないことをどうぞご了承ください。
原文
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/23415805
★重大ニュース!!━━━━━━━━━━━━━━━
新しい精検結果報告書雛型が国立がん研究センター
研究班ホームページにアップされました。
精密検査に大腸CT検査が明記されるようになりましたよ!
http://canscreen.ncc.go.jp/pdf/3/yoshiki4_daicho.pdf
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━★★
★★重大ニュース!!━━━━━━━━━━━━━━━
日本消化器がん検診学会とGAIAの共催で実施した
「大腸CT検査の実態全国調査【臨床研究 GAIA-03】」
が放射線領域の代表的なジャーナル
「European Radiology(2016 Impact Factor: 3.967)」
に掲載されました!!
https://link.springer.com/article/10.1007/s00330-017-4920-y
委員の先生方に大変」ご尽力いただきました。
ご協力いただいた施設の医師や技師の皆様にも感謝です!
皆さま、本当にありがとうございました!!
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━★★
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大腸CT検査のポイント集
毎日のつぶやきを経て増えていきますね。
<適応>
・閉塞性大腸がんに対して大腸CT検査は有用だが、手技に工夫が必要。
・完全閉塞症例には「PET/CT colonography」。
・内視鏡の検査待ちの日数を減らす役割もあり。
<検診>
・検診目的の大腸CT検査が保険でカバーされることで
大腸CT検査による検診受診率は735%増加した。
・検診目的の大腸CT検査が保険でカバーされることで
大腸内視鏡検査による検診受診率は38%増加した。
・腸管外病変診断による利益・不利益バランスには注意が必要。
<検査食は不要>
・低容量腸管前処置においても、ガストログラフィンを使えば食事制限は不要。
・腸管残渣の状態は食事制限の有無に左右されない。
・水溶性造影剤によるタギングの質は食事制限の有無に左右されない。
・食事制限の撤廃は患者の受容性向上に寄与する。
<腸管前処置>
・内視鏡後にガストログラフィン30mLを服用したら約4時間後に大腸CT検査をしよう。
・自動送気装置の使用は穿孔頻度を下げる。
<腸管拡張>
・右側臥位は最適な腸管拡張を得るためのベストポジションである。
・炭酸ガス自動送気装置は良好な腸管拡張を得るのに有用である。
・ブスコパンは腸管拡張の改善に寄与しない。
・自動送気装置の使用は穿孔頻度を下げる。
<読影>
・読影の飛ばしすぎは読影精度を下げるので要注意。
・トレーニングを積めば、都市部の病院でなくとも高い精度の検査が可能。
・検診目的の大腸CT検査は有症状者に対する大腸CT検査よりも、病変をみつけづらく読影には注意が必要。
<診断>
・C-RADSにおけるC1の5-10年の検査間隔は妥当
・大腸CT検査の中間期癌の頻度は非常に低い(0.1%、2/1429)
・便潜血陽性後から内視鏡を受けるまでの期間が10ヶ月以上になると大腸がん全般・進行がんのリスクが高まる。
<受診者の受容性>
・患者さんの苦痛度は炭酸ガス自動送気装置の使用やブスコパンの使用は影響しない。
<偶発症>
・閉塞性大腸がんでは穿孔のリスクが高くなるので注意しましょう。
・術前検査目的の大腸CT検査の穿孔率は0.028%。
・検診目的の大腸CT検査の穿孔率は0.003%。
・精検目的の大腸CT検査の穿孔率は0.014%。
・穿孔率は術前検査目的に比べて検診目的で有意に低い。
・穿孔症例の81%では外科治療が不要。
・自動送気装置の使用は穿孔のリスクを低減する。
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メルマガタイトル:大腸CT検査アカデミー
http://www.mag2.com/m/0001679515.html
日本の大腸CT検査の知識のボトムアップを狙っています。
最新の世界の知識を身につけることで、患者さんに還元するのはもちろんですが、きっと新しい研究の芽も生まれると信じています。
皆でパワーアップしていきたいですね!!
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ライン参加者の皆様も過去の記事を読むのに便利ですよ〜
応援いただけると嬉しいです。
☆☆大腸CT検査ってなあに? 〜大腸がんをへらせるの?〜☆☆
Q&A方式で、一般の方の素朴な疑問に答えます!
ご質問もお待ちしています。
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メリット
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・最新の情報を入手できる。
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■読影トレーニングに関して重要なお知らせです。■
ここ数年、ボランティアで読影トレーニングを行ってきましたが、自身の業務が膨大になってきたこともあり、残念ながら永続的に続けることは困難な印象です。
一方で、学会で認定制度の設立に向けた動きが活発化してきました。
そこで申しわけありませんが、読影トレーニングの個人的な実施は今年一杯までとさせていただきたいと思います。。
トレーニングのレポートの受付と解答送付は今年一杯までとさせていただきます。
何卒、ご理解のほどよろしくお願い致します。
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