2017年09月07日
大腸CT検査(CT colonography)の偶発症に関するアメリカを中心としたイタリア、ベルギー、アイルランド、オランダの連合報告
おはようございます!
2018年3月11(日)に金沢で「第12回消化管先進画像診断研究会 (GAIA) 」
が開催されます。
取り上げてほしい企画がありましたら、お気軽に御連絡下さい〜
PubMedから、今日のつぶやき − 67 −
Pickhardt PJ, et al. Incidence of colonic perforation at CT colonography: review of existing data and implications for screening of asymptomatic adults. Radiology 2006;239:313-6.
はい、それでは「偶発症のワールドシリーズ」
第5弾は【アメリカを中心にイタリア、ベルギー、アイルランド、オランダの連合報告】
から2006年の調査報告です。
この「つぶやき」でおなじみのピッカードさんです。
この報告は、大腸CT検査のワーキンググループとしての報告になります。
原著論文形式ではありませんので、概要をお知らせしますね。
5カ国の連合報告です。
16施設から2万1,923件の大腸CT検査が登録されています。
・検診目的の大腸CT検査では、穿孔例はなし(0/11,707)
・精検目的の大腸CT検査では、穿孔例は0.0196%(2/10,216)
・全体では穿孔率は0.0091%(2/21,923)
検診目的と精検目的に分けられていて、
データとして理解しやすいですね。
さすが、です。
やはり、有病率が高くなる精検目的のほうが穿孔率は高くなるようです。
まだ続きますよ〜〜
このシリーズが終わることには、偶発症の専門家になれますのでどうぞお付き合いくださいね。
それでは。
ご注意)必ずしも論文の内容をすべて網羅している情報ではございません。詳細にご興味の方は原文をご確認ください。つぶやきは正確な情報発信を心がけますが、その内容を保証するものではないことをどうぞご了承ください。
原文
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/16641348
★★重大ニュース!!━━━━━━━━━━━━━━━
日本消化器がん検診学会とGAIAの共催で実施した
「大腸CT検査の実態全国調査【臨床研究 GAIA-03】」
が放射線領域の代表的なジャーナル
「European Radiology (2016 Impact Factor: 3.967)」
に掲載されました!!
PubMedにも掲載済みですよ
委員の先生方に大変」ご尽力いただきました。
ご協力いただいた施設の医師や技師の皆様にも感謝です!
皆さま、本当にありがとうございました!!
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━★★
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大腸CT検査のポイント集
毎日のつぶやきを経て増えていきますね。
<適応>
・閉塞性大腸がんに対して大腸CT検査は有用だが、手技に工夫が必要。
・完全閉塞症例には「PET/CT colonography」。
・内視鏡の検査待ちの日数を減らす役割もあり。
<腸管前処置>
・内視鏡後にガストログラフィン30mLを服用したら約4時間後に大腸CT検査をしよう。
<腸管拡張>
・右側臥位は最適な腸管拡張を得るためのベストポジションである。
・炭酸ガス自動送気装置は良好な腸管拡張を得るのに有用である。
・ブスコパンは腸管拡張の改善に寄与しない。
<読影>
・読影の飛ばしすぎは読影精度を下げるので要注意。
・トレーニングを積めば、都市部の病院でなくとも高い精度の検査が可能。
・検診目的の大腸CT検査は有症状者に対する大腸CT検査よりも、病変をみつけづらく読影には注意が必要。
<診断>
・C-RADSにおけるC1の5-10年の検査間隔は妥当
・大腸CT検査の中間期癌の頻度は非常に低い(0.1%、2/1429)
・便潜血陽性後から内視鏡を受けるまでの期間が10ヶ月以上になると大腸がん全般・進行がんのリスクが高まる。
<受診者の受容性>
・患者さんの苦痛度は炭酸ガス自動送気装置の使用やブスコパンの使用は影響しない。
<偶発症>
・閉塞性大腸がんでは穿孔のリスクが高くなるので注意しましょう。
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ライン参加者の皆様も過去の記事を読むのに便利ですよ〜
応援いただけると嬉しいです。
☆☆大腸CT検査ってなあに? 〜大腸がんをへらせるの?〜☆☆
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ご質問もお待ちしています。
http://www.mag2.com/m/0001679515.html
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メリット
・画像が共有できる!
・最新の情報を入手できる。
・仲間と意見を交換できる。
・待ち時間に気軽にみられる。
・配信されたことがすぐに分かる。
☆彡 入会希望の方はご連絡下さい
(恐れ入りますが、ラインコミュニティは医療関係者の方に限定させていただいております)
■読影トレーニングに関して重要なお知らせです。■
ここ数年、ボランティアで読影トレーニングを行ってきましたが、自身の業務が膨大になってきたこともあり、残念ながら永続的に続けることは困難な印象です。
一方で、学会で認定制度の設立に向けた動きが活発化してきました。
そこで申しわけありませんが、読影トレーニングの個人的な実施は今年一杯までとさせていただきたいと思います。。
トレーニングのレポートの受付と解答送付は今年一杯までとさせていただきます。
何卒、ご理解のほどよろしくお願い致します。
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