2018年08月09日
大腸CTアカデミア うなぎによる外傷性直腸穿孔のケースレポート
ナガイチはコーヒー好きです。
☆☆☆職場でコーヒー飲むならこれ!!☆☆☆
【昨日のつぶやき配信後のコミュニティ内でのやり取り】
*んじさま:「見たこと無いです」
Hやま先生:これってベースに
炎症性腸疾患とか無いんですかね.病因的には通常は栄養血管は一つと思うので,何か理由があるのでしょう!?
ナガイチ:Hやま先生、コメントありがとうございます。
病理では炎症像もなかったようで、通常の粘膜のようです。
既往は腹腔鏡下低位前方切除術と記載されています。
この論文には共同編集者の一人であるクリーブランドクリニックの先生がコメントされていますが、このポリープは従来のどのポリープの枠組みにも入らないとコメントされています。
鑑別としてmucosubmucosal polyps (CMSEPs)や憩室からの脱出、IBDの治癒過程からの糸状ポリープ(filiform polyp)などが挙げられていました。
Fig CMSEPs
(ラインコミュニティ限定でアップしました)
ちなみに本症例のヘッドの部分はlow-grade adenomです。
Hやま先生:そうですか.通常は有り得ないと思います.どちらかのstalkの栄養血管がメインとなり,もう一方は退縮することが多いと思うからです.
ナガイチ:そうですね。非常に珍しいと思います。
著者の先生もこのポリープの生育機序は不明と書かれています。
先の共同編集者も従来のポリープのいずれにも属さないと述べていますね
PubMedから、今日のつぶやき − 296 −
Lo SF, et al. Traumatic rectal perforation by an eel. Surgery 2004;135:110-1.
ナガイチは鰻も大好きです。
でも最近は高くて手が出ませんね〜
土用の丑の日もあとひと月ということで
(ラインコミュニティ限配信時)
今日のテーマは鰻です!?
昨日、興味深いケースレポートをお伝えしたのですが、
ふと、15年位前に後輩の先生と見つけた
衝撃的なケースレポートを思い出しました。
横浜の大学病院の医局でのこと、
ナガイチ「**カワ先生、この論文見て! すごいから」
**カワ先生「え〜・・・・・・・・ すご〜い!!」
ナガイチ「便秘でうなぎ入れたんだって! そんあことあるかね!?」
**カワ先生「あははは〜〜〜! どこからの報告?」
ナガイチ「香港だって」
**カワ先生「うなぎも大変ね」
というようなやり取りをしたのを覚えています。
今回取り上げるのは
論文「うなぎによる外傷性直腸穿孔」です。
症例は50歳の男性。腹痛にて救急外来受診。
腹部単純写真でうなぎが写っているのが確認された(Fig 1)。
(名医ですね)
患者にさらに問診したことろ、
「便秘がつらくてうなぎをお尻から入れた」
とのこと。
(生きているウナギを入れるのは相当難しそうですが・・・)
緊急手術で回復したところ、
体長50センチのうなぎが
大腸脾弯曲に噛み付いていた(Fig 2)。
直腸前壁に穿孔を認め(Fig 3)、
うなぎが摘出された(Fig 4)。
術後経過は良好で
術後7日で退院した。
(病棟でさぞ話題になったでしょうね)
ラインコミュニティ限定でFigsをアップしますした。
今日はゆるいお話で失礼致しました。
それでは、また。
原文
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/14694309
ご注意)必ずしも論文の内容をすべて網羅している情報ではございません。詳細にご興味の方は原文をご確認ください。つぶやきは正確な情報発信を心がけますが、その内容を保証するものではないことをどうぞご了承ください。
★★━━━━☆☆おすすめのテキスト☆☆━━━━★★
日本消化器内視鏡学会 (監修)の新刊がでました!
下部消化管内視鏡スクリーニング検査マニュアル
https://fanblogs.jp/ctcacademia/archive/364/0
最新のエビデンス、情報、テクニックなどが満載です。
内視鏡検査が困難な場合の
大腸がんスクリーニングとして
「大腸CT検査(CT colonography)」のご紹介
をさせていただきました。
★★━━━━☆☆━━━━━━━☆☆━━━━★★
◆メルマガ「大腸CT検査アカデミー」無料購読募集中です◆
ライン参加者の皆様も過去の記事を読むのに便利ですよ〜
☆☆大腸CT検査ってなあに? 〜大腸がんをへらせるの?〜☆☆
Q&A方式で、一般の方の素朴な疑問に答えます!
ご質問もお待ちしています。
◆ラインコミュニティ「CTC Academy」の参加募集◆
メリット
・画像が共有できる!
・最新の情報を入手できる。
・仲間と意見を交換できる。
・待ち時間に気軽にみられる。
・配信されたことがすぐに分かる。
☆彡 入会希望の方はご連絡下さい
【91名の仲間がいるよ!】
(恐れ入りますが、ラインコミュニティは医療関係者の方に限定させていただいております)
■読影トレーニングに関して重要なお知らせです。■
ここ数年、ボランティアで読影トレーニングを行ってきましたが、
自身の業務が膨大になってきたこともあり、
残念ながら永続的に続けることは困難となりました。
2017年の春から予告しておりましたように、
ボランティアによる読影トレーニングの実施は
2017年末で終了いたしました。
何卒、ご理解のほどよろしくお願い致します。
●お願いとお断り●
本ブログの無断転用および複製を禁止いたします。
著者に無断で各種メディアに貼り付ける
などの行為は著作権違反となります。
読者の皆さまの大腸検査に対する知識のお役に立ちましたら幸いです。
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Hやま先生:これってベースに
炎症性腸疾患とか無いんですかね.病因的には通常は栄養血管は一つと思うので,何か理由があるのでしょう!?
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病理では炎症像もなかったようで、通常の粘膜のようです。
既往は腹腔鏡下低位前方切除術と記載されています。
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Fig CMSEPs
(ラインコミュニティ限定でアップしました)
ちなみに本症例のヘッドの部分はlow-grade adenomです。
Hやま先生:そうですか.通常は有り得ないと思います.どちらかのstalkの栄養血管がメインとなり,もう一方は退縮することが多いと思うからです.
ナガイチ:そうですね。非常に珍しいと思います。
著者の先生もこのポリープの生育機序は不明と書かれています。
先の共同編集者も従来のポリープのいずれにも属さないと述べていますね
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Lo SF, et al. Traumatic rectal perforation by an eel. Surgery 2004;135:110-1.
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昨日、興味深いケースレポートをお伝えしたのですが、
ふと、15年位前に後輩の先生と見つけた
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ナガイチ「**カワ先生、この論文見て! すごいから」
**カワ先生「え〜・・・・・・・・ すご〜い!!」
ナガイチ「便秘でうなぎ入れたんだって! そんあことあるかね!?」
**カワ先生「あははは〜〜〜! どこからの報告?」
ナガイチ「香港だって」
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というようなやり取りをしたのを覚えています。
今回取り上げるのは
論文「うなぎによる外傷性直腸穿孔」です。
症例は50歳の男性。腹痛にて救急外来受診。
腹部単純写真でうなぎが写っているのが確認された(Fig 1)。
(名医ですね)
患者にさらに問診したことろ、
「便秘がつらくてうなぎをお尻から入れた」
とのこと。
(生きているウナギを入れるのは相当難しそうですが・・・)
緊急手術で回復したところ、
体長50センチのうなぎが
大腸脾弯曲に噛み付いていた(Fig 2)。
直腸前壁に穿孔を認め(Fig 3)、
うなぎが摘出された(Fig 4)。
術後経過は良好で
術後7日で退院した。
(病棟でさぞ話題になったでしょうね)
ラインコミュニティ限定でFigsをアップしますした。
今日はゆるいお話で失礼致しました。
それでは、また。
原文
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/14694309
ご注意)必ずしも論文の内容をすべて網羅している情報ではございません。詳細にご興味の方は原文をご確認ください。つぶやきは正確な情報発信を心がけますが、その内容を保証するものではないことをどうぞご了承ください。
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自身の業務が膨大になってきたこともあり、
残念ながら永続的に続けることは困難となりました。
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2017年末で終了いたしました。
何卒、ご理解のほどよろしくお願い致します。
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