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2021年05月28日

大腸CTアカデミア 2体位ともにバルーンを脱気したままは良くない!?

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PubMedから、今日のつぶやき − 975 −



Majima K, Nagata K. Gastrointestinal: Obscuration of anorectal lesions in computed tomographic colonography due to balloon deflation. J Gastroenterol Hepatol. 2021 Feb 21. doi: 10.1111/jgh.15429. Epub ahead of print. PMID: 33615557.





論文
「大腸CT検査においてカテーテルのバルーンを脱気したことにより直腸病変の指摘が困難になる事例」
のご紹介です。


症例2

大腸内視鏡検査にて下部直腸がん(高分化腺癌, Fig. 2a,b)と診断された79歳女性に対して、術前検査目的にて大腸CT検査が実施された。

背臥位の撮影ではカテーテルのバルーンを拡張させたたま、腹臥位の撮影ではカテーテルを脱気して撮影した。

バルーンを拡張したままの背臥位では平坦型病変が指摘できたが(Fig. 2c,d)、バルーンを脱気した背臥位では指摘できなかった(Fig. 2e,f))。

2例まではカテーテルが肛門から抜けてしまったことが原因であった。


Fig 2
ラインコミュニティ限定で画像をお送りしました。

(感想)
従来の方法に妄信せず、従来の方法の欠点も見つけていくことは大切ですね。

2体位ともにバルーンを膨らませたまま、あるいは2体位ともにバルーンを脱気したままというのが良くないのかもしれません。

一緒に考えていきましょう。

それでは、また。


原文
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/33615557



ご注意)必ずしも論文の内容をすべて網羅している情報ではございません。詳細にご興味の方は原文をご確認ください。つぶやきは正確な情報発信を心がけますが、その内容を保証するものではないことをどうぞご了承ください。













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大腸の専門家 ナガイチ
大腸を専門に外科、内視鏡、画像診断のキャリアがあります。               経歴のご紹介:               1996年 国立医学部医学科卒業。       1996〜2007年 消化器外科、内視鏡医として従事。                    2007〜2011年 ハーバード大学 医学部 放射線科、マサチューセッツ総合病院に留学。 2009年〜国内のナショナルセンターに外来研究員として併任。               2011年 帰国し内視鏡医として従事。     2015年〜国内のナショナルセンターに常勤勤務。 2019年〜某国公立大学医学部医学科の特任教授として働いています。                  資格: 外科認定医・認定登録医、消化器内視鏡認定医・専門医・指導医、消化器病専門医、H. pylori(ピロリ菌)感染症認定医、消化器がん検診認定医、胃腸科専門医・指導医、アメリカ消化器内視鏡学会(American Society for Gastrointestinal Endoscopy) 国際会員、アメリカ消化器病学会(American College of Gastroenterology) 国際会員                    どうぞよろしくお願いいたします。              ご注意)個人的な病状に関するご相談、診療に準じるご相談にはお答えできませんので、何卒、ご容赦ください。
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