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2018年08月02日

大腸CTアカデミア 内視鏡で結果が確認されている症例によるトレーニングが推奨されているよ

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PubMedから、今日のつぶやき − 291 −

Sali L, et al. Computer-based self-training for CT colonography with and without CAD.
Eur Radiol. 2018 May 23. doi: 10.1007/s00330-018-5480-5. [Epub ahead of print]



それでは、論文
「コンピュータによる大腸CT検査の自己トレーニング
コンピュータ支援診断(CAD)を用いた場合と用いない場合との比較」
のご紹介です。

【考察】
大腸CT検査のトレーニングに関して、欧米の学術団体から
白書が出されている。

米国American College of Radiologyの公式見解文では
講義および内視鏡で結果が確かめられている
50症例のデータを用いてハンズオントレーニングを
熟練者によって実施されるべきとしている。

欧州ESGARからのコンセンサス文書では
内視鏡で結果が確認されている症例による
トレーニングを推奨しており、
その最低必用な症例数は175例では必ずしも
全読影者に対して十分ではない可能性があることを
明記している。

この根拠は昨日取り上げたLiedenbaumの研究で
示されている。
内視鏡で結果が確かめられている150例の
トレーニングを完了した段階では
65%(13/20)の読影者が病変別感度90%
患者別特異度80%以上に達した。
しかし、80%(16/20)の読影者は
病変別感度は目標値に達したものの
特異度は目標値に達していなかったのである。

(感想)
Liedenbaumの研究が発表されたのは2011年になります。
それまでは50例のトレーニングが推奨されていたのですが、
2009年に開始された日本のJANCTでは
余裕をもって100例のトレーニングを課して開始されました。
しかし、実感として臨床試験開始初期はラーニングカーブが
まだ伸びていった印象です。

Liedenbaum研究発表後は、
200例以上必要だという声も強くなりましたね。

ボランティアで実施したトレーニングの以上の背景から
200例としているわけです。
200例を完遂(ちゃんと答え合わせなど見直しは必須)
された方は、その効果を実感されていると思います。

今日はこのあたりにしますね。

それでは、また。


原文
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/29796918


ご注意)必ずしも論文の内容をすべて網羅している情報ではございません。詳細にご興味の方は原文をご確認ください。つぶやきは正確な情報発信を心がけますが、その内容を保証するものではないことをどうぞご了承ください。


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■読影トレーニングに関して重要なお知らせです。■
ここ数年、ボランティアで読影トレーニングを行ってきましたが、
自身の業務が膨大になってきたこともあり、
残念ながら永続的に続けることは困難となりました。
2017年の春から予告しておりましたように、
ボランティアによる読影トレーニングの実施は
2017年末で終了いたしました。
何卒、ご理解のほどよろしくお願い致します。


●お願いとお断り●
 本ブログの無断転用および複製を禁止いたします。
 著者に無断で各種メディアに貼り付ける
 などの行為は著作権違反となります。


読者の皆さまの大腸検査に対する知識のお役に立ちましたら幸いです。




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プロフィール
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大腸の専門家 ナガイチ
大腸を専門に外科、内視鏡、画像診断のキャリアがあります。               経歴のご紹介:               1996年 国立医学部医学科卒業。       1996〜2007年 消化器外科、内視鏡医として従事。                    2007〜2011年 ハーバード大学 医学部 放射線科、マサチューセッツ総合病院に留学。 2009年〜国内のナショナルセンターに外来研究員として併任。               2011年 帰国し内視鏡医として従事。     2015年〜国内のナショナルセンターに常勤勤務。 2019年〜某国公立大学医学部医学科の特任教授として働いています。                  資格: 外科認定医・認定登録医、消化器内視鏡認定医・専門医・指導医、消化器病専門医、H. pylori(ピロリ菌)感染症認定医、消化器がん検診認定医、胃腸科専門医・指導医、アメリカ消化器内視鏡学会(American Society for Gastrointestinal Endoscopy) 国際会員、アメリカ消化器病学会(American College of Gastroenterology) 国際会員                    どうぞよろしくお願いいたします。              ご注意)個人的な病状に関するご相談、診療に準じるご相談にはお答えできませんので、何卒、ご容赦ください。
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