2018年07月23日
大腸CTアカデミア コンピュータによる大腸CT検査の自己トレーニングにおいてCADの有用性はない!?
★★第13回GAIA予定!!━━━━━━━━━━━━━━━
第13回GAIAを2018年9月9日(日)に大阪で開催します。
大腸CT検査の実践的な講義に加え、
大腸CT検査の標準化に必要な知識を是非持ち帰ってください!
さらに、「画像診断におけるAI(人工知能)の現在と未来」
のテーマでオピニオンリーダーの先生方の講演もありますよ!!
皆様のご参加をお待ちしております。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━★★
PubMedから、今日のつぶやき − 283 −
Sali L, et al. Computer-based self-training for CT colonography with and without CAD.
Eur Radiol. 2018 May 23. doi: 10.1007/s00330-018-5480-5. [Epub ahead of print]
それでは、論文
「コンピュータによる大腸CT検査の自己トレーニング
コンピュータ支援診断(CAD)を用いた場合と用いない場合との比較」
のご紹介です。
それでは読んでいきましょう
【アブストラクト】
結果:
コンピュータによる大腸CT検査の
自己トレーニングの前後で
評価テスト
(同じ37例によるトレーニング前後のテスト
トレーニングと異なり評価テストでは両群とも
二次読影でCADを使用。)
の両群あわせた病変の感度の平均は、
CADを使用しない一次読影が74%(356/480)→83%(396/480)
CADを使用する二次読影が83%(399/480)→87%(417/480)
と有意差をもって向上した。
しかし、患者別の感度では
93%(390/420)→94%(395/420)
患者別の特異度は
81%(260/320)→86%(276/320)と
統計学的には差を認めなかった。
コンピュータによる大腸CT検査の自己トレーニングにおいて
CADを用いた場合と用いない場合とで、
患者別の感度・特異度、および病変別の感度に
影響はなかった。
結論:
コンピュータによる大腸CT検査の自己トレーニングは
病変別の感度の向上に寄与する。
トレーニングにおいてCADを二次読影として使用しても
ラーニングカーブには影響しなかった。
(感想)
初心者のトレーニングにCADはあっても役に立たないということですね。
まあ、トレーニングでは読影のあと、
解答を見て学習していくわけですから、
トレーニングの効率化、向上には結び付かないということです。
ただし、評価テストにおいては
両群ともにCADの二次読影により読影精度があがっています。
これはつまり、初心者においては
CADが精度の向上に寄与しているということにもなります。
少しややこしいですが
ご理解いただけましたでしょうか?
次回から本文に入っていきますね。
それでは、また。
原文
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/29796918
ご注意)必ずしも論文の内容をすべて網羅している情報ではございません。詳細にご興味の方は原文をご確認ください。つぶやきは正確な情報発信を心がけますが、その内容を保証するものではないことをどうぞご了承ください。
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ここ数年、ボランティアで読影トレーニングを行ってきましたが、
自身の業務が膨大になってきたこともあり、
残念ながら永続的に続けることは困難となりました。
2017年の春から予告しておりましたように、
ボランティアによる読影トレーニングの実施は
2017年末で終了いたしました。
何卒、ご理解のほどよろしくお願い致します。
●お願いとお断り●
本ブログの無断転用および複製を禁止いたします。
著者に無断で各種メディアに貼り付ける
などの行為は著作権違反となります。
読者の皆さまの大腸検査に対する知識のお役に立ちましたら幸いです。
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CADを使用しない一次読影が74%(356/480)→83%(396/480)
CADを使用する二次読影が83%(399/480)→87%(417/480)
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しかし、患者別の感度では
93%(390/420)→94%(395/420)
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81%(260/320)→86%(276/320)と
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CADを用いた場合と用いない場合とで、
患者別の感度・特異度、および病変別の感度に
影響はなかった。
結論:
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