2018年03月26日
大腸CTアカデミア 術前診断目的の大腸CT検査は外科治療方針を変更するインパクトがあるよ!
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大腸CTアカデミア
【医療従事者用】目次(平日版)
【一般の方用】目次(日曜・祝日版)
【腸長ダービー】目次(土曜版)
【医師のおすすめ】目次(不定期開催)
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PubMedから、今日のつぶやき − 202 −
Horvat N, et al. Clinical Value of CT Colonography Versus Preoperative Colonoscopy in the Surgical Management of Occlusive Colorectal Cancer. AJR Am J Roentgenol 2018; 210(2):333-340.
皆さんはエビデンスってどうとらえますか?
アメリカのトランプさんは、
科学的エビデンスには全く興味ないようですね。
少し古い記事ですが、アメリカでは
「科学界と生物医学学界を壊滅的に追い込まれる」
という状況のようです。
声が大きく、お金と軍事
そして目の前の利益だけという
さびしい状況のようですね。
エビデンス軽視は、医療や科学の発展を
大きく阻害する要因にしかなりません。
もちろん、臨床現場ではエビデンスに基づいて、
でもその患者さんの状況
(年齢、家族、経済状況宗教や思想などなど)
に合わせて、
エビデンス上はベストでない
選択をすることもあります。
その前提として、エビデンスのある選択肢も
きちんと明示する必要はあるでしょう。
でも、はなからエビデンスを軽視すると
大きな過ちにつながり、
自己満足や利己的なものにしかなりえません。
声が大きいとか、これがきっといいに決まっている
という思い込みに基づく潮流はトランプさんに限らず
行き詰る気がします。
それでは、論文「閉塞性大腸がんの治療計画における
大腸CT検査と大腸内視鏡検査の臨床的比較評価」
のご紹介です。
アブストラクト続きです。
【結果】
大腸CT検査によって、
初期の外科治療計画から
全体の21.5%(14/65)において
外科治療が変更となった。
変更となった14症例において
35.7%(5症例)で閉塞の近位側に同時性大腸ポリープの発見
35.7%(5症例)で閉塞の近位側に同時性大腸腫瘍の発見
(がんが4症例、神経内分泌腫瘍が1症例)
14.3%(2症例)で主病変の部位診断の訂正
(その他の検査による部位診断の誤り)
7.1%(1症例)で閉塞の近位側に虚血性腸炎の発見
7.1%(1症例)で主病変の尿管への浸潤の発見
が明らかになり、外科治療方針が変更された。
すべての症例で、大腸CT検査の診断が正しいことが
外科手術で確認された。
すべての同時性の近位側大腸ポリープは
アドバンスドアデノーマであった。
【結論】
閉塞性大腸がんのために内視鏡が不完全となった症例において
術前診断目的の大腸CT検査は、
21.5%の症例で外科治療方針を変更するインパクトがあった。
臨床上大切な報告ですね。
内視鏡挿入不能例の2割で術式等の変更が
大腸CT検査によって適切になされたわけです。
術中内視鏡をするという手もあるのですが、
元外科医の立場からすると、
この手技は術野が不衛生になりやすこと
かかる手間や時間的負担が大きいこと
からその実施は容易ではありません。
術前に全大腸が観察できていない場合には、
大腸CT検査は必須の検査といってよいでしょうね。
でも、皆さんの中には疑問を持った方もいませんか?
閉塞性大腸がんで大腸CT検査は有用なのは分かるけれど、
現実には、その近位側をきれいに撮影するのは難しいのでは?と。
以前のつぶやきでもありましたよね。
次回から、論文の本体に入っていきたいと思います。
そして、その疑問のあたりどうなのか
一緒に見ていきましょうね。
それでは、また。
原文
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/29261351
ご注意)必ずしも論文の内容をすべて網羅している情報ではございません。詳細にご興味の方は原文をご確認ください。つぶやきは正確な情報発信を心がけますが、その内容を保証するものではないことをどうぞご了承ください。
★★PR━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
自分は格安スマホを使用しています。
Yモバイルですが、UQモバイルもいいですね!
同僚の先生が【UQモバイル】に切り替えたそうです。
UQモバイルやYモバイルはいわゆるほかの格安スマホと
違って、自社回線なので通信速度が速いのが特徴です。
同僚の先生はauからの切り替えでしたが、
ぜんぜん変わらないと感動していましたよ!
キャッシュバックキャンペーンも行っているみたいですね!
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ライン参加者の皆様も過去の記事を読むのに便利ですよ〜
☆☆大腸CT検査ってなあに? 〜大腸がんをへらせるの?〜☆☆
Q&A方式で、一般の方の素朴な疑問に答えます!
ご質問もお待ちしています。
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メリット
・画像が共有できる!
・最新の情報を入手できる。
・仲間と意見を交換できる。
・待ち時間に気軽にみられる。
・配信されたことがすぐに分かる。
☆彡 入会希望の方はご連絡下さい
【81名の仲間がいるよ!】
(恐れ入りますが、ラインコミュニティは医療関係者の方に限定させていただいております)
■読影トレーニングに関して重要なお知らせです。■
ここ数年、ボランティアで読影トレーニングを行ってきましたが、
自身の業務が膨大になってきたこともあり、
残念ながら永続的に続けることは困難となりました。
2017年の春から予告しておりましたように、
ボランティアによる読影トレーニングの実施は
2017年末で終了いたしました。
何卒、ご理解のほどよろしくお願い致します。
●お願いとお断り●
本ブログの無断転用および複製を禁止いたします。
著者に無断で各種メディアに貼り付ける
などの行為は著作権違反となります。
読者の皆さまの大腸検査に対する知識のお役に立ちましたら幸いです。
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皆さんはエビデンスってどうとらえますか?
アメリカのトランプさんは、
科学的エビデンスには全く興味ないようですね。
少し古い記事ですが、アメリカでは
「科学界と生物医学学界を壊滅的に追い込まれる」
という状況のようです。
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さびしい状況のようですね。
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大きく阻害する要因にしかなりません。
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でもその患者さんの状況
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に合わせて、
エビデンス上はベストでない
選択をすることもあります。
その前提として、エビデンスのある選択肢も
きちんと明示する必要はあるでしょう。
でも、はなからエビデンスを軽視すると
大きな過ちにつながり、
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全体の21.5%(14/65)において
外科治療が変更となった。
変更となった14症例において
35.7%(5症例)で閉塞の近位側に同時性大腸ポリープの発見
35.7%(5症例)で閉塞の近位側に同時性大腸腫瘍の発見
(がんが4症例、神経内分泌腫瘍が1症例)
14.3%(2症例)で主病変の部位診断の訂正
(その他の検査による部位診断の誤り)
7.1%(1症例)で閉塞の近位側に虚血性腸炎の発見
7.1%(1症例)で主病変の尿管への浸潤の発見
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次回から、論文の本体に入っていきたいと思います。
そして、その疑問のあたりどうなのか
一緒に見ていきましょうね。
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原文
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