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2014年08月03日

メップ川で今年最長のやまめ

  例年になく暑い日が続くと思ったら、今年の北海道は猛暑気味だという。それに少雨が重なり、河川での釣りは水温の上昇と渇水に妨げられている。湖も条件はそれほど変わらないが、涼しい朝夕のまずめはまだ期待が持てる。
 流域の長い山岳渓流は、渇水による影響はそれほど受けないが、身近な山ふところから流れ出る流域の短い河川は、ほとんど釣りにならない。それに対して、冬でも釣りの可能な涌水河川は、水量も豊富で水温も一定している。

 札幌近郊でも、こうした涌水河川は苫小牧や白老などの胆振地方に多く存在する。その代表的な川は、支笏湖に近いママチ川や苫小牧川、勇払川、錦多峰川、白老方面のメップ川やアヨロ川、アヨロ川などがある。真夏でも水温に大きな変化がないことから、冷たい水を好むやまめや虹鱒、岩魚、アメマスのトラウト類の期待できる川だ。
 
 札幌でも猛暑が続いた先週の末、水温の低い河川を求めて白老・メップ川に釣行した。一週間前には、この川に近い毛敷生川で惨敗に終わっているのに。ただ、毛敷生川やその本流の敷生川は、沢水を集めた山岳渓流だが、メップ川は倶多楽湖の伏流水が源泉。四季を通して水温の変化は小さく、少雨でも水量は変らないという特徴を持つ。
 メップ川にはやまめと虹鱒が棲息しているが、川に沿って林道が延びている関係で入渓しやすいことから、魚もすれている。棲息数も特別多いわけではなく、釣果はそれほど期待できないというのが川への評価。
 しかし、釣りをする時間に制約があるために、真夏の日中でも水温の上がらないこのメップ川に、涼しさを求めて初めて入渓した。

 川の景観は、用水路のような下流域に対して、「さけ・ますふ化場」のある清水橋付近からガラリと変る。樹木が両岸に覆い重なる自然河川となり、まるで苫小牧川上流のような雰囲気を醸し出している。入渓地点のさけ・ますふ化場横から上流に向かって、川岸には最近のものと思われる踏み跡がしっかりと残されおり、多くの釣人の入っていることがうかがえる。
 入渓地点から200メートルほど遡行した、深いふちを形成する場所でようやくメイフライに反応があった。簡単にスルーされたが、新子クラスのやまめと思われる。遡行から30分ほどが経過、入渓地点から500メートルほど来たところで、今日初めての10センチほどのやまめがかかってくれた。その後も、同じサイズのやまめが頻繁にあがる。

 上流に行くほど、メップ川は自然河川の様相を見せる。小滝をいくつか越えていくと、倒木が流れをふさいで作る大きな落ち込みが姿を現した。流れ込みの端にアントを送り込むと、一投目で10センチほどのやまめがかかる。続いて2投目も一発できた。今度は、0.4号のティペットが心配なほど元気な大物だ。あげてみると25センチ越えのやまめだった。やまめでは今年最長のサイズ。さらに上流を目指しかったが、時間の制約がありここで断念。
 猛暑でうだる夏の日なのに、楽しい釣りをさせてもらった。魚と川に感謝。

写真は上がメップ川中流域の景観。下は今年最長のやまめ。
メップ川1
メップ川写真2



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