余市川釣行記 (4): ホラー好きのフライマン
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2015年07月15日

大苦戦した余市川





 午後から雨の予報で強風が吹き荒れる中、ほぼ1ヶ月ぶりに余市川水系へ釣行した。
 前回は、余市川支流・白井川の上流部にオショロコマを求めて、林道奥深くに分け入った。今回も轟中川、右の沢川、母沢川の三河川が合流する最上流を目指した。
  しかし、青井川手前に設けられた林道ゲートは閉じられ、上流への釣行を断念。林道入口の、交通量の多い国道383号線に架かる白井橋付近で竿をだした。
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 この周辺でも、白井川は山岳渓流の名残をとどめ、流れ出しや淵、荒瀬、よどみ、落ち込みなど多様なポイントを作っていた。入渓地点からフライにやまめがヒットして、幸先のよいスタートとなったが、上流に向かうほどアタリが遠のく。
 入渓地点から300メートルほど遡行。岩陰の落ち込みや水深のある早瀬、流れの穏やかなカタなど、通常魚の居付きそうな場所でもフライには反応しなくなった。
  この先も魚影が薄い、と考えて釣り下ることにした。白井橋から下流は、水深が深く流れが速くなり、釣り下るのは難しそう。ここで白井川を諦めて、余市川本流に向かうことにした。

 いつもは、月見橋や落合橋を基点に入渓しているが、今回は新たなポイントの開拓を目的に銀山方面へ。着いた先は尾根内の銀山頭首工。魚道は設置されているが、2段に分かれた落ち込みにはプールがない。下流は、岩盤で築かれた水路のような流れがずっと先まで続いている。
 頭首工では竿を出す場所もなく、堰堤に昇り様子を伺っていると、堰堤下の落ち込みを60センチほどの魚が水柱を立てて泳いでいる。それも3〜4匹が群れを成して、堰堤へのジャンプを繰り返す。「サクラマスだろう」と、泳ぐ姿を見ていると、虹鱒なのかうっすらと赤い側線が入っているように見える。いずれにしてもフライでは無理。早々に、竿の出せる下流に釣り下った。
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 頭首工から500メートルほど下流で、二つの流れに分かれていた余市川はひとつに合流する。その流れ込みは、普通ならば魚が群れているだろうと思われるが、全く反応はない。 
  それ以前に、川相は見事なのにここまで釣り下ってもアタリは一度もなかった。仕方なくここも退却、今度は本流の上流部を目指す。目的地はアメマス沢川との合流地点。

 この場所は、大河の余市川が山岳渓流の姿に戻るところ。下流の落合橋下では、虹鱒を上げたことはあったが、ここではほとんどが岩魚やアメマス。支流のアメマス沢川は、鉄砲水で過去に何人もの犠牲者を出しており、雨後に入渓するには相当の覚悟がいる。当然、雨模様なので遡行をパスした。

 本流は、上流に向かうほど闇を増して、流したフライも見分けがつかない。小淵や大渕、流れ出しや水深のある早瀬など、ポイントが点在する割にはアタリが少ない。ようやく、入渓地点から200メートルほどで初めて岩魚がヒットしたが、後が続かない。岸には、最近のものらしい足跡がいくつも残っていた。こんなところにも釣人が入っているようだ。
 空が雨模様に替わったのを機に脱渓したが、白井川と比べてスッキリしない釣行となった。
 尚、今回の釣行もpanasonicのウェアラブルカメラで撮影、近いうちにyoutubeに投稿する予定。良かったら見てください。
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写真@:余市川支流・白井川の渓相。結局、チビやまめしか釣れなかった、同A:余市川本流に設けられた銀山頭首工。ここまで下ると遡上する魚を確認することができる。見かけたのはサクラマスか虹鱒だろう、同B:アメマス沢川(右)の流れ出る上流部の渓相。左が本流で、こんな場所にも多くの釣人が入っているようだ






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2015年06月21日

白井川上流に初釣行

 型物のやまめの宝庫として知られる、余市川支流の白井川。今回はその支流の青井川に釣行した。初めて訪れる場所で、赤井川から倶知安に向かう国道383号線から林道に入り、10キロちかく走らなければ辿りつけないという山深いところが入渓地点。
 虹鱒ややまめ、岩魚、アメマスなどを目的とするのならば余市川本流でも十分大物が釣れる。しかし今回の目的は「オショロコマ」の姿を見ること。
 先日訪れた札幌近郊のオショロコマの棲む河川が、余りにも無残な渓相に変わって、オショロコマの姿が見えなくなったことにショックを受けた。そのオショロコマに対する思い入れから、「手付かずの自然の中で育ったオショロコマを見てみたい」という気持ちが湧きあがり、今回の釣行となった。
白井川支流地図.jpg
 過去に出版された、釣りのガイドブックを見ると「白井川支流・青井川の堰堤から上流にオショロコマが棲む」との記事が。オショロコマに限れば、もっと近場でも釣れる河川がある。こだわったのは余市川と渓相の2点。
今年何度も訪れている余市川だが、雪代の影響で、まともに竿を出すことができなかった。その余市川の現在の様子を見ることと、オショロコマを釣る二つを叶えるために、白井川支流の青井川を選んだ。
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 国道脇に立っている、ホテルドロームの看板を通り越してすぐに、白井川の流れに沿った林道が左手に現れる。一車線の幅しかない林道には、砂利を乗せたダンプカーがひっきりなしに通る。
 国道から入り20分ほど経過して、右手に本線から外れた小さなコンクリート橋が見える。さらに本線を走っていると、開いたゲートが現れた。ここから奥に進んで、10分ほどして林道は二つに分かれた。右手にはショベルカーの止まった空地が、左手は川を外れて山の方向に向かう。標識では国道から7キロ地点となっていた。

 この場所が入渓地点では、と手前の「轟中の川橋」から河原に降りる。橋の下には三本の渓流が流れ込んでおり、それぞれの水質が異なっていた。真ん中の川は上流で砂利を採取するためか、濁りが混じるが、両サイドの流れには濁りは見えない。
2.JPG
 その中で本流らしい左の川を遡行。それは完全な山岳渓流で、大岩や小滝、釜や淵そしてゴルジュが連続して流れも強い。遡行する毎に現れるポイントに、流れに負けない大型のメイフライを投じるが反応しない。
小滝の落ち込みで、ようやくフライを叩く魚が現れたものの、一度で見切られた。さらに上流に向かっても反応はなく、水流が一段と強まって流れに足を取られるなど、フライではとても太刀打ちできる状況ではなくなってきた。
 下流に折り返して轟中の川橋に戻ると、50メートルほど下流に堰堤が見えた。流れ落ちる、下までの高さは6〜7メートルほどか。堰堤の上から落ち込みにフライを投じても反応はない。
結局、三本の流れ込む川の全てでフライを試したが、なぜかフライはピクリともしない。仕方なく車で下流に戻ることにした。先ほどの林道ゲートまで来ると、ゲートが閉じられている。幸い、鍵はロックされていなかったが、このゲートから先は通行が規制されていたようだ。

 コンクリート橋を左に見て、さらに国道方向に戻る。途中で、川岸に降りやすそうな橋があり、そこで再びフライを開始。
上流に向かうと30メートルほどの大淵が現れ、川底に何匹か泳ぐ魚が見えている。しかし、相変わらずドライフライには反応しない。上流からビーズヘッド付の重いニンフを流し込んで、逆引きしても反応はない。

 そこから上流は渓相が険しく遡行は困難、諦めて釣り下ることに。下流には大岩が作る流れ出しが数多く、そのひとつひとつにフライを流し込む。何箇所かの流れ出しや淵でドライに反応するが、フライをダウンサイズしてもヒットしない。
それが5〜6回ほど続いて、「まだフライに食いつくシーズンではない」と、自分に納得させギブアップした。せっかく念願の渓流にきたのに釣果はゼロ。「せめてオショロコマの姿を」と思ったが、それも叶わなかった。
3.JPG
 道すがらの余市川本流の流れは、前回と比べて格段に落ち着いていた。本流の上流部では、どこから入渓しても問題はなさそう。
早速、次回の支流での「オショロコマ」へのリベンジと、本流への入渓を計画。反省のために再び地図を見ると、目的地の青井川は途中にあったコンクリート橋の先だった。そこから5キロ上流が目的のポイント。間違って右の沢川、轟中の川、昭越の沢川の流れ込む場所に入渓するという、話に落ちがついてしまった。(上の地図を参照)

写真上:渓相が見事な余市川支流・白井川の上流部分、同中:三本の川が流れ込んでいる轟中の川橋付近の様子、同下:白井川中流部の渓相。大渕やフリーストーンが連続するがフライでは歯が立たない









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2015年06月08日

落合・常磐ダムに釣行

 尻別川は雪代も治まり、本流・支流ともに釣りのシーズンを迎えた。まだ水位は高いものの、昆布川やオロウェン尻別川では型物のやまめや虹鱒がドライフライにもヒットしているようだ。ならば、北海道を代表する大河のひとつ余市川上流も大丈夫だろうと、今日6月8日に釣行した。本流に架かる、キロロ付近の落合橋を基点に支流の白井川、アメマス沢川も釣行計画に加えた。

 落合橋から見る余市川上流は、まだ水量が多く遡行するには流れが早い。下手をすると、流れに足を取られそうだ。その近くの支流アメマス沢川も、早い流れと水位の上昇で、遡行ができる状況ではない。そして白井川も一通り見たが、下流から上流まで水位の高いまま。穏やかな流れのポイントではフライを打ち込めそうだが、そこから上流に遡行するのはほとんど無理。それでも、川に降りてルアーやフライを行う多くのアングラーを見かけた。

 第3の選択肢を考え無かったわけではないが、釣果という面では期待はもてない落合ダムのインレットでの釣り。以前、落合ダムの釣行記を載せたブログで、40〜50センチの虹鱒がヒットした写真を見たことがある。そのことが頭に残っていて、期待と不安が入り混じって落合ダムキャンプ場に向かう。
 キャンプ場の駐車場から湖岸までは5分ほどだが、湖には誰もいない。支笏湖のように、50メートルほど沖には水没して立ち枯れした樹木があちこちに並ンでいる。その景観は魅入られるが、肝心のボイルもライズもない。途中の青獅子橋では、湖に張り出した樹木の下で小さなライズが頻繁に起きていたのに、ここでは魚の気配がしない。5グラムのスプーンで様子を探ったが、追ってくる魚はいない。しばらくして、さらにインレット近くに移動するも、そこでも動きはなかった。
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 3時間ほど粘ったが、このまま帰るのも悔しいので、落合ダムから車で5分ほど奥にある常磐ダムまで行くことにした。常磐ダムは、ダムから上は通行禁止で、ダムサイトには「まむしに注意」の看板。足元を気にしながら、ダムの流れ出しまで戻る。水の透明度は、流れ出る山の影響だろうか、余市川と比べると極端に低い。
 ダムの流れ出し口の下には砂地の中洲があり、そこには多くの足跡が残されていた。狙いは流れ出しのプールに溜まった魚だろう。

 今度はドライフライをセット。流れ出しに負けない#10のメイフライを結ぶ。ダムの横幅は30メートルほどで、左から右に移動しながら繰り返し打ち込んで様子を見る。初めに打ち込んだ左の流れ出しでバイトがあったが、針がかりしない。そして再び左端に戻り、フライを打ち込むと、15センチほどの岩魚がヒット。このポイントでは3回ほどヒットしたが、少し離れた場所ではバイトもない。結局20センチほどの岩魚が一番大きいサイズで、大物の潜んでいる様子はなかった。

 ただ、10メートルほど先の流れのないプールにドライを流すと、小さいものから大きなものまでバイトが相次いだ。大きなバイトは30センチクラスのものではないかと判断した。この深いプールから朝まずめ、夕まずめにダムの流れ出しの下に移動するのだろう。
 また、帰りに常磐ダムから落合ダムに流れ出る、小樽川上流でもフライを流したが、一度だけ10センチほどの岩魚がヒットしただけ。見た目よりも棲息数が少ないのかもしれない。

写真上左:落合ダムのインレットの様子。立ち枯れ樹木が沖に並ぶ、同右:常磐ダムの流れ出し。この下で岩魚がヒットしたが、多くの釣人が入っているためか、バイトは少なかった、同下:川の水質に対応した茶色の濃い岩魚がヒットした


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2014年10月03日

余市川上流にリベンジ

 前回のリベンジを果たすべく、先日余市川に架かる落合橋上流に釣行した。余市川への釣行は今年に入って4回目となる。ブログに載せた友人の釣行を含めて結構通っているが、その割には釣果に恵まれていない。
 前回は、渓相が大雨によって大きく変化したことでイレギュラーな事態が生じたほか、ラインシステムの選択ミスで大物に逃げられるという、大失態をやらかした。それだけに、今回はリベンジの思いが強かった。

 今回の入渓ポイントは、前回の賀老の沢川から1キロほど上流。この100メートルほど下流で、落合ダムから流れ出る小樽川と合流する。その合流地点を目指して、まず釣り下ることにした。橋の上下流ともに、フリーストーンで作られる落ち込みが多く、魚がいればフライに食いつくだろう、というポイントがあちこちに見られる。しかし、そこに打ち込んでも全く反応はない。
余市川1
余市川2











 落合橋が、樹木に隠れて見えなくなった50メートルほど下流に、深さが2メートル以上はあると思われるプールが姿を現した。ルアー釣りには手頃なポイントだが、ドライフライでは、底に張り付く魚に認識させるのが難しいそう。何度かドライを流し込んだが、結果は思っていた通りで反応はない。

ニンフにチェンジしてリトリーブで魚を誘うことにした。右へ左へと打ち込む方向を変えた3投目に、流木にでも掛かったような重さが伝わってきた。少し緩めると下流にラインが引きずり込まれる。
ようやく型物の魚がヒットした。前回の釣行で逃げられた魚と比べて、かなり小さそうだが、引きは強い。ラインを調整しながら岩場に引きずり上げたのは、幅広の30センチ強の虹鱒。この流域にも虹鱒がいるとは聞いていたが、まさかこの場所で釣れるとは思ってもいなかった。

 その後、小樽川との合流点のプールでドライを打ち込んだが、釣れるのはうぐいばかり。水質の良くない小樽川には、トラウト類はあまり棲息していないのだろう。そこから再び、上流域に遡行することにした。
やはり、落合橋を越えてもドライには反応がない。橋から100メートルほど行った、ザラ瀬と岩で作られる落ち込みの混在する地点で、チビやまめがようやくドライに掛かった。その後も、やまめを中心にあたりが頻発。滝状の落ち込みで岩魚が姿を現し、岩陰でアメマスが掛かるなど、トラウト類が勢揃いした。「これでブラウンが加われば、オールスターキャストとなる」と、入渓時点の不安とは打って変わって余裕が出てきた。
余市川3
余市川4 













 ただそれも、橋から300メートル地点まで。そこから上流の、魚道のある堰堤までの区間はかなり渋かった。この川の常連が入渓する場所が影響していると思う。
 この堰堤は地図には載っていないが、魚道がしっかりと機能していることから、上流でも同じような釣果が期待できると思う。次回はさらにこの上流を目指すことにして脱渓した。

 写真上左:入渓地点の落合橋から下流域の様子を見る。同上右:下流50メートル付近で現れた大きな流れ込み。同中左:下流のプールでニンフにきた虹鱒。同中右:上流ではやまめと岩魚が頻繁にかかる。同下:岩陰で掛かったアメマス


余市川5













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2014年09月07日

余市川で潜水艦逃がす

  6月24日に、キロロリゾート近くの余市川上流に釣行して惨敗に終わった知人の代わりに、雪辱を期して9月4日に余市川上流に挑んだ。(地図が今回のポイント
 知人は、月見橋から遡行して500メートル先の砂防ダムまでを目指した。その時の話は6月26日の「余市川上流で苦戦」(https://fanblogs.jp/bukki/archive/98/0?1410015260)に掲載したとおり。雪代が完全に収まっていない中で苦戦を強いられた。今回は、そのときに知人が余市川に通い詰めている釣人から教えてもらったという、砂防ダムから上流のポイントを目指した。
余市川地図

  今回駐車した場所から余市川への入渓は、ダムから下流域への踏み跡は見つかったが、上流に向かう道はけもの道も含めて見当たらない。ならば、余市川に流れ込む賀老の沢川を辿って合流地点まで出ればいい、と賀老の沢川を下る。言葉では簡単だが、川を覆うボサは予想を上回るほどひどく、大雨の影響で水流が幾筋にも分かれる。深みに足を取られたり、ブヨの大群に襲われ張り出した小枝に突かれたりして、ようやく合流点に着いた。
 
  入渓地点の砂防ダム上流は水嵩を増していた。10メートル先の対岸に行くには、目の前の1.4メートルの深場を3メートルほど渡りきるしかない。この増水も大雨の影響だろう。幸い、流れは緩やかで足を取られる心配はない。何とか渡りきって上流を見ると、潅木で覆われた中州を取り囲み、本流の流れは幾筋にも分かれて、まるでジャングル状態だ。それぞれの水流に、大量の流木が絡んで落ち込みや淵を作っている。いつもは、流れの届かないような土手にも激流で削られた跡が残っている。

  その中から、無難に遡行のできる水流を選んで、1.5キロ先の落合橋を目指した。流木で作られた淵にカディス・オリーブを流し込むが、反応はない。さらに上流を目指すが、一段と流木の数が増えてくる。入渓地点から50メートルほど上流の流れ込みで、今日初めての20センチほどの岩魚が食いついた。それまで反応がまったくなかっただけに、魚のいることだけで気分が高まった。
9月7日1 
9月7日2















 さらにその上流の淵で、先ほどよりも大きな岩魚を追加した。次に現れた10メートルほどの大渕は大物の棲む予感がした。カディスを白く泡立つ早瀬に乗せて流し込むと、下流域でフライが引きずり込まれるものの、針がかりしない。これが2度ほど続いた後、反応がなくなった。
  それならばと、ビーズヘッドニンフを沈め、底に張り付く魚を引きずりだすことにした。その一投目、5メートルほど流したあと、ラインのテンションを保つために引き寄せると、根がかりしたようにラインが動かない。逆方向から根がかりを解消しようと動いた瞬間、ぐいぐいとラインが引き込まれる。動き回るのではなく、綱引きをしているような重い感覚だ。同じような感覚は千歳川で経験がある。そのときは60センチ越えのブラウンだった。
 
 左手でラインのテンションを保ちながら、少しずつ引き上げようとしたが、ピクリともしない。5分ほど経過して再び引き寄せようとした一瞬、逆方向に走られてニンフごと持っていかれた。正気に戻り、切られたラインを回収するまで、頭の中は真っ白だった。まるで潜水艦のように重く、川底に張り付いたあの魚はいったい何だったのだろう。

  ショックから気を取り直して再び遡行をはじめた。川は次第に水深を増して、一番浅いところでも50センチを越え、河原も見当たらない状況となってきた。当初は、最低でも支流の湯の沢川まで遡行しようと考えていた。しかし、これ以上は危険と判断して、入渓地点の賀老の沢川の流れ込みまで戻った。

 釣果はあったが、「大物がいるという覚悟があれば、ラインシステムなどもっと慎重に組み立てていた」という悔しい気持ちが先に立った。また機会があったら挑戦したいが、果たして次のチャンスはあるだろうか。

写真左上:砂防ダム上流の余市川と賀老の沢川の流れ込み地点。大雨の後でいつもより水嵩が増している。同右上:合流地点から50メートル上流の流れ込みからと飛び出した岩魚
 










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2014年06月26日

余市川上流で苦戦

  24日に、キロロリゾート近辺の余市川に釣行した人からの情報。余市川上流に釣行した友人は、やまめとアメマスを狙って赤井川国道に架かる月見橋から入渓。500メートル上流の賀老の沢川が流れ込む砂防ダムまでの遡行を計画した。現地に着いて月見橋の上から川を見ると、案外楽な遡行では、と思ったらしい。実際に川に立ち込んで遡行すると、雪代の影響が残っていたこともあり、流れが強く水嵩もあって何度も足をすくわれそうになった。そのため、遡行は橋から100メートル地点で断念したという。釣果も、誰もが立ち込める橋近辺では魚がすれていて針がかりしなかった。
月見橋 
  「それならば、直接砂防ダムに入ろう」ということで、賀老の沢川に隣接する浄水場近くに車を止めてダム下まで降りた。砂防ダム下の湛水部では遡上した型物のアメマスが集まっている、との話。だが、激しく流れ落ちる水際に幾度もフライを送り込んだが反応は全くない。湛水部から少し下流の、魅力的な瀬を形成するにポイントにフライを投じるが、やはり反応はない。
 
  再びポイントを変えるために車に戻ると、この場所の常連らしい釣師が釣行の準備をしていた。話を聞くと、「砂防ダム下流域には多くの釣人が週末にかけて入っており、魚自体もすれている」とのこと。その点、砂防ダム上流はそれほど大きくはないが、やまめや虹鱒、アメマスが安定して釣れるという。
 
  これから入渓する人のためにこの場所を諦め、すぐ傍を流れる山岳渓流の賀老の沢川に入った。何がいるのか、とフライを投じると小さなやまめが飛びついた。しばし、この急峻な場所での釣りを楽しんで札幌に帰る途中、余市川と落合橋付近で合流する、支流の橋の上から川の流れを眺めた。
 木に覆われた川の上流ではライズが頻繁に起きている。橋の直下では30センチをこえる魚が群れを成して泳いでいるのを確認。すでに帰り支度を終えていたこともあり、竿を振らずに帰ってきたという。水質の問題など、落合ダムから流れ出るこの支流の評判は良くはない。ただ、それだけの数の魚が支流に集まっているということで、次回はこのポイントを攻める計画を立てている。

 写真は上が余市川にかかる月見橋。下左は賀老の沢川そばの砂防ダム、下右は落合ダムから流れ出た余市川支流の景観
砂防ダム
余市川支流の景観

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2014年04月13日

日高2河川と余市川に釣行

 この時期のトラウトフィッシングは、渓流つりにはまだ早く、地域によってはやまめの禁漁が始まるなど、ポイントが限定される釣りとなる。さらに雪代の関係から、大型トラウトを狙うものの選択肢は本流の遡上アメマスやブラウン、湖のトラウト類しかない。道東ではすでに本番を迎えた遡上アメマス釣りも、札幌近郊ではまだ早いのではと思ったが、過去の情報をもとに先週末、大型アメマスを狙って日高の河川と余市川に出かけた。

 札幌近郊で遡上アメマスの釣れる河川は限られる。日高では,鵡川、沙流川、様似川や静内川が知られるが、今回は近場の鵡川と沙流川の河口に狙いを定めた。鵡川は、例年この時期は河口であかはら混じりの大型アメマスが上がっている。本来のポイントは河口部だが、今回はJR日高本線の橋の下でキャストした。雪代で濁った川では効果のある、クリーム色のビーズマラブーを流してあたりを探った。川岸に沿って、つい最近のものと思われる踏み跡が何箇所も見受けられる。2時間ほど粘ったが、魚のいる気配が感じられない。時間も迫っていることから、次の目的地の沙流川に移動した。 
 
 沙流川河口に行く前に、ひだか漁港に立ち寄った。「時期が合致すれば、漁港内でもアメマスが釣れる」という話を思い出したからだ。ここでは、フライではなくルアーで様子を見た。イワシカラーのミノーを中心に、深場を狙ってジグミノーなどに切り換えながら何度もキャストした。港の岸壁から沈めたルアーは確認できるが、それを追う魚の姿は見ることができなかった。
沙流川河口は、ひだか漁港から5分程度の距離。港内と同様に釣りを行うものは誰もいない。ここも鵡川と同じく濁りが入っていて、条件としては厳しい。鵡川と同じラインシステムで2時間ほど粘ったが、音別川や茶路川などの道東の河川と比べると、アメマスの絶対数が少ないのか、それとも時期が合わないのか、まったくあたりがない。この日はあきらめて帰路についた。
 
 翌日の狙いは積丹・来岸漁港と積丹川河口沿岸。来岸漁港は昨年同時期に浮き釣りで20匹ちかくのアメマスを上げたという話を聞いたことから。それならばフライでも釣れるだろう、と考えた。ところが当日は、朝里峠を越える頃には雪混じりの強風となり、ここから2時間を越える積丹の天候が回復しているとは思えない。急遽、目的地を余市川本流に変更、田川橋の上流を目指した。余市川本流では、田川橋と余市橋との間で一度だけアメマス釣りの経験はあるが、その上流は初めて。
 
 田川橋の上流に架かる鮎見橋は、景観が開けていたことから、ここに場所を据えて橋の上流・下流300メートル範囲を攻めた。雪代の濁りが入っているものの、求めている透明度は保っていて、条件は悪くはない。マラブーやウーリーバガー、インディケーターでのビーズヘッドマラブーなど、様々なフライを駆使したが、結局一度もあたりはこなかった。道東の遡上アメマスの入れ食いを経験しているものとして、ここまであたりがないのは、それが負け惜しみとは分かっていても「魚がいないから」と開き直るしかない。次週は本来の目的地・積丹にいこうと思っている。
写真は景観の開けた余市川に架かる鮎見橋。時期が合えば大物アメマスが期待できる




余市川に架かる鮎見橋.jpg

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