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ゆべ
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2010年09月24日
手軽な死に方をするな
8月31日、米ニューヨークで22歳の若者が高層マンションから飛び降りるという事件が起きた。
男性が身を投げたのはマンションの39階から。しかし、男性は地上に駐車していた車のリアウィンドウ部分に
着地、車がクッションとなったおかげで両足骨折のけがで済んだという。
日本でも海外でも、ときどき5〜10階ほどの高さから転落しても助かったというニュースが伝えられるが、
高層マンションの39階となれば相当な高さ。まさに奇跡的な生還と言えそうだ。

この日、トーマス・マギルさんはセントラル・パークにほど近い、西63番街沿いの高層マンションの39階にいた。
そして覚悟を決めた彼は午前10時45分、「39階の窓かバルコニー」(米紙ニューヨーク・デイリーニューズより)から、その身を地上へと投げる。

ニューヨーク・デイリーニューズ紙や米放送局WPIX-TVなどが伝えた目撃者の話によると、マギルさんは
「足を下に、時速160キロくらいのスピードで落ちてきた」そうで、相当な勢いで落下してきたことが分かる。
しかし、彼の体は道路ではなく、停車していた建設作業員の車に吸い込まれた。しかも、マギルさんは
車のリアウィンドウ部分に突入、ガラスを突き破ると後部座席とトランク部分に着地し、これがクッションの
役割を果たした可能性が高い。

驚く目撃者たちを前に、落ちてきたマギルさんは意識を失うこともなく、車から手を出した。
そして「足が、足が」と悲鳴を上げ始めたと言われている。マギルさんはすぐに病院に搬送されて
両足の手術を受け、夜には一時重態の状態に陥ったものの、幸いにも現在は安定しているそうだ。
警察の調べで、彼のFacebookには「人生が嫌だ」などのコメントが書かれていることが判明したそうだが、
動機などについて「慎重に捜査を続けている」(米放送局WPIX-TVより)という。

ちなみにニューヨークでは、2007年末にもビルの窓を清掃していた男性が誤って47階(43階との報道もある)から木製の柵に転落し、助かったという事例も。
しかしどちらのケースにおいても、これだけの高さから落下して命が助かるのは奇跡としか言いようがない。
今回の事件を目撃した人たちも、助かった彼の姿に興奮しているようで、先の目撃者は彼が車に落ちた様子を「スタントマンのようだった」と表現し、「車が彼の命を救った」と話している。  

また、車の所有者である作業員の男性は形の変わった自分の車をよそに、中にしまっていた水晶の
ロザリオビーズを見せ、「これが彼を助けたんだ!」と興奮していたそうだ。
ただ、今回は助かったとはいえ、重要なのはマギルさんの精神状態。多くの人の心配を集めながらも
奇跡的に助かった命に、前向きさを取り戻してもらいたいところだ。
事件を受けてマギルさんの父親は、友人らに「息子のために祈ってほしい」とテキストメッセージを送ったとも
伝えられており、その思いもマギルさんの今後の支えになると願いたい。

Posted by ゆべ at 20:22 | 事故 | この記事のURL
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