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2019年05月20日

じいちゃん、ばあちゃんへ。

じいちゃん、ばあちゃん、久しぶり。来たよ。

子どもの頃、僕が来る時はいつも曇っていて、
どんよりした漁村のイメージがあったけど
今日は待っててくれてたみたいに晴れたよ。

20190520_130712.jpg

このコンクリートの階段、
昔は漁船を海に出すために使ってたんでしょ?

僕が小さい頃はテトラポットがこの階段の横に積まれてて
砂浜と海の距離がもっともっと近かったよね。



じいちゃん、ばあちゃんの子ども、父さんの家に着いた時、
僕はひと目見た瞬間に泣き出すんだろうと思ってたよ。

だけど、家を見た時は不思議と
何の感情も湧いて来なかったんだ。

「あぁ、着いたな」くらいでさ。



お餅つきで父さんにぶたれて
家から閉め出されたのを思い出したけど、
「そんなこともあったな」くらい。

→「唯一の、手を上げられた記憶。
https://fanblogs.jp/yaritaikotohanokosazuyaru/archive/164/0



あの頃と変わらず、
じいちゃんの名前の表札がかかってるのを見ても
「あぁ、間違えてない、確かにここだ」くらいで。

失礼な話、表札を見るまでじいちゃんのファーストネーム
ちょっと忘れかけてたよ、ごめんね。



意外と何の感情も動かないなって不思議なまま、
向かいの砂浜に出て、ちょっと散歩したり
潮風にあたってみたり。

何か思い出すかなぁなんて
逆にちょっと期待なんかしてさ。

そしたらさ、特に意識してたわけじゃないけど、
じいちゃんとばあちゃん宛に作った曲を
いつの間にか口ずさんで歩いてたんだ。

→「【オリジナル曲】「セピア色の約束」。
https://fanblogs.jp/yaritaikotohanokosazuyaru/archive/126/0

→「【オリジナル曲】「青函トンネル」。
https://fanblogs.jp/yaritaikotohanokosazuyaru/archive/133/0

自分で作った曲かよ、って突っ込んでよ(笑)



そんでね、さっきの階段に座り込んで真昼間から黄昏て、
ぼーっと海を眺めながら、サビの「ありがとう、ありがとう」
って口にした瞬間さ、

涙がボロッボロ溢れてきて視界が水浸しになってさ。

昨日あれだけ泣いといて、またかよって
自分で突っ込む暇もなかったよ。

→「泣かないと決めてたのに。
https://fanblogs.jp/yaritaikotohanokosazuyaru/archive/179/0



どれくらい経ったかな、たぶん30分くらい(笑)

ずっと泣きながら、気付いたらさ、
今日ここまで書いて来てることを独り言みたいに
空と海の間に向かって語り続けてたんだ。

独り言か(笑)

打ち寄せる波、うっすら筋雲がかかった青空、カモメさん、
時折ちょっと強く吹いてくる海風、

そのすべてがじいちゃんとばあちゃんみたいな気がしてさ、
何だか目の前にいて、話を聞いてくれてるみたいに思って。

なに?錯覚?空想?うるせー(笑)



せっかくだから、ここぞとばかりに
積もる話をいっぱい報告しちゃったよね。

じいちゃんとばあちゃんの子ども、
父さんと父さんの家族と僕は残念ながら上手くいかなくて、
その父さんにもらった名前まで捨ててしまったんだ。

→「戸籍”改名”、その先へ。
https://fanblogs.jp/yaritaikotohanokosazuyaru/archive/143/0



あんまり詳しく触れたことないし、
そういえばじいちゃんとばあちゃんに報告してなかったけど、

僕、一度は結婚したんだよ。
でもうまくいかなくて離婚になっちゃったんだ。

→「父の「学費返せ」発言の真相は。
https://fanblogs.jp/yaritaikotohanokosazuyaru/archive/136/0

今となっては終わってしまったことだけど、
もし式やら何やらに呼べてたら悲しませてたかも知れないから
どっちがよかったんだろうね。

じいちゃんとばあちゃんとお別れした後、
人生の勉強いっぱいしたよ、失敗も相当あるけどね(笑)



この後さ、よく行ってた岩場や、岬の海浜公園に行ってきたよ。

じいちゃんとばあちゃん家の前は砂浜だけど、
ちょっと離れれば穏やかな砂浜の海岸なんてほとんどなくて、

険しい岩場や絶壁ばかりなんだよね、
ここに村を作った昔の人たちはすごいなぁと思ったよ。

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岩場の隙間にはフナムシさんがいっぱいいたよ。
フナムシさんと逢ったのも、僕が未成年の時以来かな。

そんでさ、フナムシさんに混じって
小さいカニさんもいっぱいいたよ。

僕、あーいう岩場で生きて動いてる
野生のカニさん見るの初めてだったから
嬉しくてずっとカニさん探してたさ。

コドモか!(笑)



お昼ご飯も忘れるくらい夢中で遊んでお腹すいたから、
岬から真っ直ぐ帰ろうと思ってたけど

やっぱりもう一度お話したくてさ、
さっきの砂浜に戻ったよね。また来たのかよ(笑)

午前中にあれだけお話したのに
なんで夕方にまた戻って来たの?って聞かれたら、

「まだこっちに来なくていいよ、そっちで楽しんで」って、
じいちゃんとばあちゃんなら言ってくれるかなぁと
勝手に期待しちゃってね。



数ヶ月前や、今もたまにそう思ってしまうんだけど、
もう人生なんていつ終わってもいい、楽になりたいなんて
投げやりになってたことがいっぱいあってさ。

→「親に褒められたかった。
https://fanblogs.jp/yaritaikotohanokosazuyaru/archive/17/0

→「【閲覧注意】命乞いする矛盾。
https://fanblogs.jp/yaritaikotohanokosazuyaru/archive/20/0

この時もそうだし、
家族やパートナーとうまくいかなかった時もそうだけど、

やっぱり僕は完全に自分の足で歩き切れてないというか、
過去と、自分以外の誰かにまだ心を縛られてるんだ。

「共依存」ってやつだね。認めるのは難しかったよ(苦笑)



絶対に何があっても味方と信じられる人がいなくて、
何があっても逃げ込める心の安全基地がなくて、

どんなことを打ち明けても受け入れてくれるような
何でも話せる人がいなくて、

自分は誰からも愛されてないんじゃないかと疑って。

一番強く縛ってるのは自分自身なんだけどね。



だから今、目の前にいる気がしてるじいちゃんとばあちゃんに
こう尋ねたくてもっかい寄ったんだよ。

僕はまだそっちに行かなくていいのかなぁ、って。

「幸せだよ」「嬉しいよ」っていっぱい言えるように
自分の足で歩き出してもいいのかなぁ、って。

いいよって言ってくれたらさ、
一緒に餅つきできるのは当分先になっちゃうけど、

その代わり、たくさんの「幸せだよ」「嬉しいよ」を
土産話として持ってくから、楽しみにしててね。



また水浸し、何回目だよってね。
身体の水分が目から全部出てしまう(笑)



今はまだ心から気を許す感覚がわからなくて
独りぼっちっていう気持ちが強いけど、

じいちゃんとばあちゃんが
もう取り壊されちゃって残ってない古い物置から
臼と杵を持ち出してセッティングしてる頃にはさ、

「安心だなぁ」「あったかいなぁ」も
ちゃんと僕の人生に追加してみせるよ。



それじゃあ、じいちゃん、ばあちゃん。
今日はいっぱいお話聞いてくれてありがとう。

これからもまた、何度も折れるだろうけど、
僕、負けないよ。

また来るよ。

お空じゃなく、この砂浜に。
posted by 理琉(ワタル) at 23:39 | TrackBack(0) | 家族

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自閉傾向の強い広汎性発達障害。鬱病から再起後、低収入セミリタイア生活をしながら好きなスポーツと創作活動に没頭中。バスケ・草野球・ブログ/小説執筆・MMD動画制作・Vroidstudioオリキャラデザインに熱中。左利き。 →YouTubeチャンネル
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