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2019年01月28日

2019/1/28 制作記

2019/1/28 制作記

スピードを上げて書いているので、今回は「だである調」でお送りします。

「さよならの朝に約束の花をかざろう」を視た話


アートワークがどこまでも美しい映画作品。


たぶんイラストはグランブルーファンタジーの人。
(広告しか知らない自分にもわかるというのだから、存在感のある筆力だと思う)

世界設定、文化レベル、隣国との緊張状態などは観ながらわかる。
この説明のリズムは良いと思った。
台詞も印象的なものが幾つかあり、研究用にストック。

巨大生物に追いかけられる主人公、焼かれる故郷、この辺りのカタルシスを感じる展開は王道。
愛犬の死を通じて長寿の代償を描写したり、母と子の関係性をあらゆるところで関連付けたり、置換の演出が秀逸(とはいえ、多用しすぎとも感じた)。

ストーリーがキャラクターに寄り、ときに(世界に寄るため相対的に)引いたりするので、大河ドラマを見るような感覚もある。
ただこの辺りは好みが分かれるところだと思う。
個人的には、国家や世界情勢よりも、その渦中にいるキャラクターが何を考えて行動するのか、に重きをおいたドラマを見たい。
世界設定を描写することでキャラクターの心情が遠くに感じるのなら、破綻しない程度に省略してもいいと思ってしまう。

印象に残った演出は、助けようとした相手から、自らの意志で共に行けないと告げられる場面。
脅されていたり、物理的な障壁ではなく「本人自らの意志で諦めることを選ぶ」というのが良かった。
本人自身も本当は共に逃げたい、けれどそれができない、という覚悟の伴った選択。
それは人質にとられて負け試合を強いられるよりも、一段階深い枷だと感じた。
素晴らしい作品でした。

米津玄師さんのインタビューの話

このインタビュー記事が心に残った。

https://www.oricon.co.jp/special/50876/

-------------------抜粋
僕は基本的に“普遍的なものを作る”ことを軸に、日本人だからこそ、J-POPとして音楽を作りたいと思っています。歌謡曲とか、先人たちが積み上げていったものをひもといていく。例えば、「蛍の光」を聴いたら寂しくなるし、なぜだかわからないけれど懐かしく感じたり、グッときたりする。歴史に根ざしているものを自分の中に取り入れて、構築して、音楽に反映するにはどうしたらいいかと考えながら作業をしているんです。だから、年配の方にも受け入れられていると聞くと、このやり方は間違っていなかったんだ、と少し安心します。
-------------------抜粋

戦略と思考の深さが伺える言葉。
音を届ける相手が想像できてこそ、生まれる発想だと思う。

同様に幅広い層から支持されているアーティストとして思い浮かんだのは、宇多田ヒカルさん。
両親の知名度、似ている声質などもあるだろうけれど、米津さん同様にルーツを考えてモノ作りをするスタンスがあるのではないかと感じる。
(事実、デビュー当時から彼女の作るR&Bは得体のしれない新ジャンルではなく、聞きやすいメロディーの集積だった)。

歌詞はどこまでも人に沿っている。
(そういえばキングダムハーツの主題歌も歌っていたっけ)。

ルーツの話は、彼らだけの持論ではない。
アメリカのベストセラー書「STEAL LIKE AN ARTIST」でも「アイディアの系図」「自分の系図をたどる」項で語られている。

・3人のアーティストをルーツとして定め、分解して研究
・そこに自分を加えることで自分のクリエイターとしての系図が生まれる

として紹介されている。

米津さんの考えは作品を指し、上記はクリエイターを指している。
焦点は違うのかもしれないけれど、見定めようとしている方角は同じではないかと感じた。
同書は哲学交じりのアート本のような構成なので、好きな方はぜひ。



個人的にはこっちの方が哲学を削いだ分、論理的な情報密度が高い構成なので、好き嫌いは少ないと思う。
両方ともオススメ。



受け入れられるものには理由がある。

音楽の話

毎年、Wowowでグラミー賞を録画しては、時間が生まれ、感情が向いたときに一気に聴くようにしている。
Bruno MarsやEd Sheeranの虜になったのもグラミーのおかげ。

一方、邦楽も何かの拍子に聴いてハマることもあって、Mrs. GREEN APPLEの「青と夏」は2018年一番聴いた曲。
その前だとGoose house、星野源さん、UNISON SQUARE GARDENなどなど。
先の米津さんも音が抜群に恰好良く、特に「春雷」が好きだ。

ヒップホップテイストのメロと+メロディーラインの美しいサビという組み合わせはEd Sheeranの曲調にも通じていて、とても聴きやすい。

今日本で一番売れているアーティストの解説ほど野暮なものはないのでこの辺にして。
Mrsも同様にハマりつつあり、デビュー直後の曲の尖りは好みだ。

音楽の更新は自分のアップデート。
世間ずれしないように洋服のトレンドを見る感覚と同じだ。
そして、これを怠ると、人は考え方が固まる気がする。良くも悪くも。

受け入れられるものには理由がある。
「流行りもの」と言って距離をおくか、鮮度の高いそれに触れるか。
選ぶのは、今の自分次第。

安定したバージョンのOSを使い続けるか、新機能を積極的に確かめるため新しいOSにアップデートするか、のような選択の話だと思っている。

案件と個人製作の違い


それは〆切の有無。

〆切があると逆算して制作スケジュールを組み立てるようになる。

〆切がない個人製作はその分やりたいことを注ぎ込める。
しかし技術選択、制作方針、あらゆる判断基準がフィーリング任せになりがち。特に自分はそうだ。
(言い換えるとチャレンジングな方を選び、結果負荷が高まる)

神は細部に宿るけれど、パレートの法則(8:2の法則。意味はGoogle)を意識して、まずはPDCAサイクルを回せる状況を作るのが自分の課題だ。
(あらかじめこの記事の下書きを書いていたのだけれど、奇しくもTwitterと話題が被りました。やっぱり皆悩みは似ているんだ)

考え方として、こちら参考になります。

シルバーセカンド開発日誌 ゲームを完成させる作り方
https://smokingwolf.blog.fc2.com/blog-entry-569.html

ブログのネタは1週間かけてこまごま集めているから、書けるけれど、それでも時間が不足がち。
というわけで先週書きたかった話は、またもやタイムアップでした。

最後は制作記らしく作品の話で締めたい。

・ユニークモンスター(MAP)
190127_11.jpg

・ユニークモンスター(バトル)
190127_16.jpg

・進行不能エリア
190127_15.jpg

・イラスト付きアイテムの背景をブラッシュ
190126_1.jpg

・エネミーをブラッシュ(左:オリジナル、中:グロー効果、右:ノイズ+グラデーション)
190127_18.jpg

・通り抜けることで言葉を手に入れる演出
190127_14.jpg

・トークイベント
190127_20.jpg


・ダイジェスト



締めの話


夜、スーパーへ買い物に行く途中に冬の大三角を見つけることが出来ました。
空気が冷えて澄んでいると、星がきれいに見えるのですよね。
この季節の寒空の醍醐味です。

天体観測という曲では「みえないものを みようとして」と唄っているけれど。
逆に、視ようとして視えないものは、世の中にそれほどないと思ってます。

大抵は視ようともしていないだけ。
眠たい哲学はこの辺で。

風邪やインフルには気をつけて(具体的には手洗いの励行、マスク着用)、健やかに過ごしましょう。
posted by tabirpglab at 00:47 | Comment(0) | TrackBack(0) | 制作記
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