猛抗議レッドカード

炎の前に立つ

　中華鍋の手入れをすることにした。

　貰ったけれど、このままでは使えないようだからね。

　「山田工業所」というところの打ち出し中華鍋という商品なので
メーカーのサイトを見ると手順が書いてある。

　「焼き」という作業があり、鍋が灰色になるまで火にかけるのだが、実際
にやってみると鍋を持ち続けるのもなかなか大変。なにより作業時間が30分
前後かかったので、その間ずっとコンロの前に立ち続けることが過酷だった。

　家の中なのでパンイチ状態であったにもかかわらず、川にでも落ちたかの
ようなビショ濡れ状態に陥る。衣服に身を包んで1日鍋を振っている料理人を
リスペクトした瞬間だった。すげーよ。

　鍋を持つ手も疲れるし、面倒だし、辛いし、なんだよこれ・・・

　その後の工程は省略するが、一応完了したので、さっそく野菜炒めでも
作ってみることにした。夢中だったので手入れの段階から料理完成までの
画像は用意できなかったことを悔やむ。

　素人の作品なので色合いも味もシンプルだし、美味いかどうかも怪しい
けど、自分で料理したから気にせず食べた。弟にも食べてもらったけど
感想はまだ聞いていない。

　ひとつだけ確かなのは楽しかったことだ。鍋を振りながらオタマで材料
を回すだけでもワクワクする。洗ったあと油を塗って鍋を育てる感じも熱い。

　立派な中華鍋に育つまでは段階を踏んで料理に挑戦してみようと思う。

　